HP 3PAR StoreServおよびHP B6200 StoreOnce Backup Systemを採用し
時空間データベースの高速化と効果的なデータ保護を実現

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「日々アップデートされる情報をタイムリーにシステムに反映し、住宅地図、カーナビ、携帯電話・スマートフォンをはじめとする様々な地図情報サービスや商品に展開していきます。データベースシステムは私たちの"生産設備"であるとともに、お客様にサービスや商品をご提供するための"ビジネス基盤"でもあります」

−株式会社ゼンリン 執行役員 制作本部長 西村仁哉氏

 

加速する大規模地図データの戦略的活用

ゼンリンは、HP 3PAR StoreServを採用し時空間情報を管理するデータベースシステムを大幅に強化。同時にHP B6200 StoreOnce Backup Systemを導入してデータバックアップの統合化を進めている。データベースの高速化と高信頼なデータ保護を実現し、大規模地図データの戦略的活用はさらに加速していく。

業種

地図情報サービス


目的

詳細な住宅地図、高度化するカーナビゲーションシステムや携帯電話・スマートフォン向け電子地図など、地図情報の多様なビジネス展開を支えるデータベース基盤の強化。同時にデータバックアップの統合化を進め災害対策(DR)を視野に入れたデータ保護を実現する。


アプローチ

より高速なストレージシステムを導入し多様な商品・サービスへの展開リードタイムを短縮するとともに、各部署に分散していたデータバックアップを高速かつ大容量のディスク製品に統合。


ITの効果

  • HP 3PAR StoreServを採用しデータ入力とバッチ処理を高速化
  • 自律的運用によりチューニング不要で容易なストレージ管理を実現
  • 既存ストレージシステムを上回る優れた性能と投資対効果
  • HP B6200 StoreOnce Backup Systemを採用しバックアップ環境の統合化を推進
  • 連携型重複排除機能を活用しバックアップ時間を40%以上短縮

ビジネスの効果

  • 高度化する時空間情報の多様な商品・サービスへの展開リードタイム短縮に貢献
  • 定常的なバックアップを生産管理部に集約することでデータ保護の管理を一元化
  • HP 3PAR StoreServ、HP B6200ともにリモートコピー機能を搭載し災害対策(DR)への適用を可能に
 

チャレンジ

事業の中核を成す大規模地図データの戦略的活用

スマートフォンで地図を検索し、目的地までの 最短ルートや所要時間、周辺施設などを確認 することはもはや日常になった。ゼンリンは、 私たちの暮らしを変えた「デジタル地図情報 サービス分野」で国内トップシェア、カーナビ ゲーションシステム向け地図では市場の約7 割を占める業界の巨人である。執行役員 制作 本部長の西村仁哉氏は、次のように話す。

「大手検索サービスでも採用されているデジ タル地図情報を活用したサービスや商品は、大 きな広がりを見せています。私たちは、空間情 報(道路、交通標識、路面ペイント、建物、テナン ト情報など)を、地物として時間軸で収集・管 理し、必要な時空間情報のみを利用しやすい 形式で提供する"時空間情報管理システム"の 開発に取り組んでいます」

全国市区町村の約99%をカバーする詳細な 住宅地図は、他に例のないゼンリンの独壇場 だ。全国約70 拠点、1日約1,000人の調査スタッフを動員して様々な情報を詳細に収集す るその機動力は、他の追随を許さない。

「1948 年の創業以来、調査スタッフが自分た ちの足で情報を面でくまなく収集する調査手 法は、今も継承しています。大きく変わったの は、各種の調査計測車両により収集される高 精度な位置情報や画像情報を加えた情報の多 様化と高度化=大容量化、そして日々刻々と変 わる情報をタイムリーに多様なサービスや商 品へ反映させるスピードです」(西村氏)

ゼンリンの強さを際立たせているのは、膨大 な時空間情報を"収集・管理・提供"し続ける 圧倒的な組織力と、それを支える戦略的なIT 活用である。

「たとえば、全国の幹線道路の開通やそれに伴 う交通規制の変更などの情報を、リアルタイム に情報配信し、ナビゲーションの経路案内に反 映させるための情報更新技術の開発に長年取 り組んでいます。しかし、情報には鮮度ととも に常に精度が問われます。"ゼンリンの地図は 正確で信頼できる"という評価をいただけてこ そ、付加価値の高いサービス開発にも取り組 めるのです」(西村氏)

地図情報と様々な属性情報は、ゼンリンが独 自に開発したオブジェクト指向のデータベー スシステム上で管理される。ゼンリンにとって、 文字通り"生命線"と言えるミッションクリティ カルなシステムだ。

「日々アップデートされる情報をタイムリーに システムに反映し、住宅地図、カーナビ、携帯 電話・スマートフォンをはじめとする様々な 地図情報サービスや商品に展開していきま す。データベースシステムは私たちの"生産設 備"であるとともに、お客様にサービスや商品 をご提供するための"ビジネス基盤"でもあり ます」(西村氏)

生産設備でありビジネス基盤でもあるゼンリ ンのIT 環境において、データベースの高速化と 高信頼なデータ保護は極めて重要な意味を持 つ。この目的を達成するために新たに導入され たストレージが、「HP 3PAR StoreServ」と「HP B6200 StoreOnce Backup System」である。

株式会社ゼンリン 執行役員 制作本部長 西村仁哉氏

株式会社ゼンリン
執行役員
制作本部長
西村仁哉氏

 

ソリューション

生産設備でありビジネス基盤でもあるIT

ゼンリンの多様なサービス・商品群は、ゼンリ ンの「CORE-DB」をはじめ「住宅地図DB」と「ナ ビ地図DB」から構成され、さらにこれと連携す る各種の商品系データベースシステム(「商品 DB」)から生み出される。これらはオブジェクト 指向データベースの特性を活かして、新しい属 性情報やコンテンツの追加、機能拡張を容易 にしている。制作本部 制作統括室 生産管理部 課長の柏原和彦氏は、システムの全体像を次 のように説明する。

「調査スタッフが収集した地図の更新情報は、 様々な属性情報とともに日々『CORE-DB』や『住 宅地図DB』、『ナビ地図DB』に入力されます。 今後は、日本全国を網羅した『時空間情報管理 システム』のマスターデータとして一元管理さ れることになっています。ここから必要なデータを抽出し、サービス化・商品化に必要な情報 を付加して管理するのが『商品DB』。さらに、個 別のサービスや商品ごとにフォーマット変換 を行うシステムから構成されています」

調査スタッフが収集した調査データは、1日 あたり数TBにも及ぶという。これが毎日のよ うに制作現場の手元に届けられ、出典情報と してストレージに格納される。日中はおよそ 1,000人のオペレーターによって入力作業が 行われ、夜間はアプリケーションによるバッチ 処理が稼働する。

「各種データベースを常に更新し最新を保つ こと、サービス化・商品化のためにフォーマッ ト変換を高速に実行すること。これが生産設 備としてのITの基本的な役割です。システム は24 時間無停止で稼働させています。また、ス トレージの性能次第でアプリケーションの処 理速度は顕著に変化します。したがって、スト レージの選定は非常に注意を払う部分です」 (柏原氏)

ゼンリンでは、システムの新設や増強ととも に、その時点で最も優れたストレージ製品を 採用してきた。そして、チューニングやデータ バックアップを含むマルチベンダー環境の運 用をすべて自社で行っている。

「特に、商品化工程におけるストレージシステ ムの処理性能は、そのまま業務の生産性に直 結します。扱うデータ量が拡大する中、バッチ 処理時間の短縮やオンライン処理のレスポン ス向上は常に課題になってきました」と柏原氏 は言う。

商品DB の高速化を図る次世代ストレージ として、新たに採用されたのは「HP 3PAR StoreServ」である。柏原氏はその選定理由を 次のように話す。

「ランダムリードにおける優れたIOPS を、最も 高く評価しました。HP 3PAR StoreServ の性 能は、すでに導入していた他社のスケールアウ ト型ストレージを上回るものでした。しかも容 量あたりのコスト、投資対効果でも抜きん出て いました」

ゼンリンが採用した「HP 3PAR StoreServ」で は、4つのコントローラーをメッシュ状に接続 して高い性能と耐障害性を両立させている。 自律的にディスク全体に負荷を分散させるこ とで、チューニングを行うことなく安定的に高 い性能を発揮するのが特長だ。

株式会社ゼンリン 制作本部 制作統括室 生産管理部 課長 柏原和彦氏

株式会社ゼンリン
制作本部
制作統括室
生産管理部
課長 柏原和彦氏

ゼンリンにおける"最速ストレージ" HP 3PAR StoreServ

HP 3PAR StoreServ は、世界中のクラウド事業者から高い支持を獲得している。その大きな理由に、多数のテナントが同時にアクセスする環境、つまり高負荷な条件下でもスループットを悪化させない処理能力の高さがある。

「日中にバッチ処理を走らせても、オペレーター1,000人の作業効率を下げないこと。これはスピードに対するビジネス要求が厳しさを増す中で、必須の要件でした」と柏原氏は言う。

ゼンリンとクラウド事業者の求める性能要件は、その過酷な環境とともに共通する部分があると言えるだろう。

HP 3PAR StoreServ の性能について、その真価を確かめる検証は、ゼンリン主導のもと、SCSK プラットフォームソリューション事業部門 九州プラットフォーム事業本部のメンバーと日本ヒューレット・パッカードの3社共同で行われた。

「HP 3PAR StoreServ の選定にあたっては、既存のスケールアウト型ストレージより高速であることを事前にどう確認するか、これが我々にとって大きな課題でした」と制作本部 制作統括室 生産管理部の久保田耕平氏は語る。

「既存のスケールアウト型ストレージは、内部キャッシュとしてSSDを大量に搭載していました。一方、HP 3PAR StoreServ はASIC によりシステム全体のデータ配置を最適化するなど高速化の仕組みは全く異なるものでした。私たちは既存ストレージの性能情報を詳しく分析し、同時にSCSKと日本ヒューレット・パッカードにHP 3PAR StoreServ について性能検証を実施してもらい相対的な評価を行いました。その結果、HP 3PAR StoreServ の優位性を確認しました」(久保田氏)

「HP 3PAR StoreServ が、SSDを搭載した既存ストレージよりも高い性能を発揮することを確認しました。日本ヒューレット・パッカード からは、東京・大島にある本社検証センターでの実測を含め様々なサポートの提供を受けています」(SCSK 古賀 孝志氏)

「ゼンリンでは、複数のストレージを性能ごとに高速・中速・低速と分類して、システムの目的や性能・コスト要件に合ったストレージプールに割り当てています。HP 3PAR StoreServは間違いなく最速の部類に入ります」と久保田氏も評価する。

また、HP 3PAR StoreServ は"ユーティリティストレージ"と形容される通り、変化の激しい要求に応える柔軟なリソース提供と高度に自動化された管理、ストレージ容量をムダなく使いきる高効率性など、多くのユニークな特長を備えている。オンラインで増設したディスクは自動的にストレージプールに組み込まれ、データの最適配置もきわめて短時間で行われる。

株式会社ゼンリン 制作本部 制作統括室 生産管理部 久保田耕平氏

株式会社ゼンリン
制作本部
制作統括室
生産管理部
久保田耕平氏

SCSK株式会社 プラットフォーム ソリューション事業部門 九州プラットフォーム 事業本部 営業第二部 営業課長 古賀孝志氏

SCSK株式会社
プラットフォーム
ソリューション事業部門
九州プラットフォーム
事業本部 営業第二部
営業課長 古賀孝志氏

 

ベネフィット

40%以上の重複排除を実現した HP StoreOnce Catalyst

HP 3PAR StoreServ 導入によるデータベースの高速化とともに、データ保護環境に関しても大きく見直しが図られた。大容量ディスクバックアップ製品による"データバックアップの統合"である。

「課題は大きく2 つありました。ひとつはバックアップ対象となるデータの大容量化と、これに伴う作業負荷の増大。もうひとつは、部門単位で行われてきたバックアップ業務を生産管理部の管理下に置くことでした」(柏原氏)

ゼンリンにとっては「過去のデータも重要な資産であり、実際に過去の地図データへの利用ニーズも高い」(柏原氏)という。マルチベンダーのストレージ環境を対象にデータ保護を行う仕組みは、従来はその大半を個別のテープバックアップ装置が担ってきた。

「主要な整備データベースのバックアップだけでLTOメディアが4 本必要になります。これを福岡と遠隔地の2 カ所で保管するため定期的に輸送しています。さらに、これとは別に日次のバックアップも行っています。納品データや個別システムでのバックアップもアドホックに発生します」(久保田氏)

久保田氏は次のようにも振り返る。「バックアップは手間がかかる作業ですし、決して生産的な作業ではありません。また、生産ラインとして、"いつ時点のバックアップがどこにあるか"を管理することは私たちの責任になります。ライン部門のスタッフに"生産"に注力してもらうためにも、バックアップを一元管理するためにも、既存バックアップ環境の抜本的な見直しは不可欠だったのです」

「マルチベンダー環境の統合的なバックアップが可能で運用が容易なディスク製品、バックアップとアーカイブを合理的に共存できる仕組み、災害対策を視野に入れた遠隔地でのデータ保護。大きくこの3つを要件に複数のソリューションを検討し、最終的に選択したのは『HP B6200』でした」(柏原氏)

「HP B6200 StoreOnce Backup System」は、最大512TBまで拡張可能なスケールアウト型ディスクバックアップシステムだ。業界最高クラスの100TB /時という超高速バックアップを実現する。「HP StoreOnce Catalyst 連携型重複排除テクノロジー」により、重複排除処理の負荷をオフロードしつつ大容量のデータを高効率かつ高速にバックアップできる。

HP B6200 の提案を行ったSCSKの泉日出俊氏も「私たちが行った事前検証では、データ形式が特殊で更新率が高く"重複排除が効きにくい"と予測していたデータにも関わらず40%以上の容量削減を確認できました。数千万ファイルのバックアップに、製品仕様としても実効性能でも応えられることに驚かされました」と評価する。

バックアップ時間も、統合化と重複排除の効果によりこれまでのテープバックアップと比較し40%以上の短縮を確認できた。

HP B6200 にバックアップしたデータは、40TB /時という高速リストアが可能だ。また、LTO 4/5 など様々な形式で書き出せるので、バックアップとテープアーカイブの要求にも柔軟に応えられる。

「すでに利用実績のあったバックアップソフト『HP Data Protector』 を利用して、従来の運用手順を変えずに統合的なディスクバックアップ環境を構築することができました。仮想テープですので、最新のLTOドライブ装置を導入すると、古いLTOメディアが読めなくなるというジレンマからも解放されます。また将来は、アーカイブ先である遠隔地のHP B6200 に対してオンラインで複製し、現地でメディアに出力することで輸送コストの削減や自動化を図ることを計画しています」(久保田氏)

HP B6200によるD2D2T(Disk to Disk to Tape)ソリューションが、ゼンリンのミッションクリティカルなデータ保護の要求に合理的な解決をもたらそうとしている。

「時空間情報から生み出される価値は、さらに大きなものになるでしょう。もはや、地図はひとつの表現方法に過ぎません」−西村氏

SCSK株式会社 プラットフォーム ソリューション事業部門 九州プラットフォーム 事業本部 営業第二部 技術第二課 シニアエンジニア 泉日出俊氏

SCSK株式会社
プラットフォーム
ソリューション事業部門
九州プラットフォーム
事業本部 営業第二部
技術第二課
シニアエンジニア
泉日出俊氏

災害対策を想定した遠隔地でのデータ保護

HP 3PAR StoreServとHP B6200 StoreOnce Backup Systemでは、共にリモートコピー機能を利用できる。これを使って、テープメディアをリモートサイトに物理的に送付している運用を、オンラインで実現する計画も進んでいる。

「災害対策の拠点を開設し、ここにHP 3PAR StoreServとHP B6200 を設置済みです。限られたWANの帯域でいかに効率良く大容量データを転送するか、その仕組みと手順の検証を進めています。低帯域で短時間に大容量を転送できるHP StoreOnce Catalyst 重複排除はここでも威力を発揮するはずです」(SCSK 泉氏)

HP 3PAR StoreServとHP B6200 は、ゼンリンの"地図を作るための基幹システム"に高速化と高信頼なデータ保護をもたらした。

多様な時空間情報の収集、ミッションクリティカルなデータ管理と保護、スピーディなデータ更新とサービス・商品への反映――ゼンリンの"収集・管理・提供"はどこまで加速し進化していくだろう。

最後に、西村氏が次のように語って締めくくった。

「現在、『時空間情報管理システム』の開発を進めています。ここでは、位置情報として捉えられるモノすべての情報を収集・管理・提供できるようにします。これをプラットフォームとして広く開放し、様々なアイディアを持つパートナーとともに革新的なサービスを開発する構想も具体化しつつあります。時空間情報から生み出される価値は、さらに大きなものになるでしょう。もはや、地図はひとつの表現方法に過ぎません」

 

会社概要

株式会社ゼンリン

所在地:〒803-8630 福岡県北九州市小倉北区室町1-1-1 リバーウォーク北九州

URL:http://www.zenrin.co.jp/ 

株式会社ゼンリン様

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本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス・ソリューション

導入ハードウェア

  • HP 3PAR StoreServ
  • HP B6200 StoreOnce Backup System

導入ソフトウェア

  • HP StoreOnce Catalyst

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