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現在のITの世界においては、ある時点で安全とされた暗号アルゴリズムやハッシュ関数(以降、まとめて「暗号」と表記します)がハードウェアの性能やソフトウェア技術の向上により年月を経るにつれて安全でなくなっていく傾向があります。そのためアルゴリズムの改良は常に行われていて、より強度が高く安全に使用できる暗号が続々と作られています。
この状況の中で、2013年3月に「電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト」、略称「電子政府推奨暗号リスト(CRYPTREC暗号リスト)」が10年ぶりに改定されました。改定されたリストではいくつかの暗号が推奨リストから外れ、その代わりに新しいものが追加されています。
このように日々進化している暗号に対応するため、HP IceWall SSO10.0の認証モジュールでは認証データベースに格納するパスワードを暗号化する部分がパスワード暗号化ライブラリと呼ばれる独立した1個の共有ライブラリとなっています。パスワード暗号化ライブラリを入れ替えれば新しい暗号に容易に切り替えることができます。
本レポートでは、「電子政府推奨暗号リスト」の改定内容を簡単に説明すると共に、HP IceWall SSO 10.0のパスワード暗号化ライブラリの機能と、暗号を入れ替えた場合の運用についてご紹介します。 |
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