MySQLは、商用データベース製品に劣らない機能を持つ、OSSでは世界で最も人気のあるマルチユーザ・マルチスレッドSQLデータベースです。特にMySQL 5.0以降、商用データベースでは必須の機能である、ストアドプロシージャ、ビュー、トリガーが実装されています。他のOSSまたはフリーソフトのデータベースと比較しても、高速性と堅牢性を持ち合わせているのが特長です。
MySQLの著作権とトレードマークは、スウェーデンのMySQL AB社※1が所有しています。MySQLのライセンスは、GNU GPLライセンスと商用ライセンスのデュアルライセンスで、どちらかを選択できます。HPをはじめ、複数の企業がライセンス販売やサポートを行っています。
HP IceWall SSOでは2007年4月にリリースされました Version 8.0 R2 より、認証モジュールの認証DBとして使用できるSQLデータベースとして、従来のOracle DBに加えてMySQLに正式対応※2いたしました。
MySQLは他の商用データベースソフトと比べてコストがかからない利点があり、認証DBとして使用することで導入費用が安くすみます。
MySQLはマルチマスターレプリケーション※3の機能を持っています。マルチマスターレプリケーションは、複数のデータベースサーバ間において同一のデータを同期、保存する機能です。HP IceWall SSOの冗長化機能とMySQLのマルチマスターレプリケーション機能を組み合わせると、ミッションクリティカルなWeb認証システムを構築することが可能です。
※1 http://www.mysql.com/
※2 HP IceWall SSO 8.0.1 (8.0R1)には、MySQL対応にパッチが提供されています。
※3 マルチマスターレプリケーションは5.0.2から対応されています。
図1は、認証サーバ1台に対して、MySQLサーバの認証DBを二重化した構成、図2は、認証サーバとMySQLサーバの両方を二重化した構成です。

図 1 認証DB二重化構成

図 2 認証モジュール・認証DB二重化構成
以上のような構成により、OSSのMySQLでも、商用のデータベースソフトを使用した場合と同様にミッションクリティカルなシステムを構築することができます。
MySQLのライセンスは、GPLライセンスと商用ライセンスがありますが、HP IceWall SSOと使用する場合には商用ライセンスが必要です。HPはMySQLの商用ライセンス販売※4を行っており、サポートも行っています。
つまりHPは、サーバハードウェアから、OS、IceWall SSO、MySQLまでの一体化したサポートを提供することが可能です。
※4 http://h50146.www5.hp.com/products/software/oe/linux/mysql/
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