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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMSマニュアル
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第1章:インストールに関する注意事項
第2章:関連製品に関する注意事項
第3章:一般ユーザ向けの注意事項
第4章:システム管理に関する注意事項
第5章:プログラミングに関する注意事項
第6章:ハードウェアに関する注意事項
付録A:インターロックされたメモリ命令の使用
索引
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HP OpenVMS
V8.4 リリース・ノート【翻訳版】


目次 索引

第 3 章
一般ユーザ向けの注意事項

この章では, OpenVMS オペレーティング・システムのすべてのユーザのための情報をまとめます。一般に使用するコマンドとユーティリティに関する情報が含まれています。

オペレーティング・システムのこのバージョンで提供される新機能については,『HP OpenVMS V8.4 新機能説明書』を参照してください。

3.1 AEST で変換したイメージの問題

V8.4

OpenVMS Version 8.4 では, AEST V3.0 で変換したイメージのいくつかが正しく機能しません。将来のリリースで別途 TIE ECO キットを提供する予定です。

3.2 SYS$GETTIM_PREC システム・サービス宣言

V8.4

FORTRAN ライブラリ FORSYSDEF.TLB には, SYS$GETTIM_PREC システム・サービス宣言は存在しません。他のプログラミング言語とは違い, FORSYSDEF.TLB は FORTRAN コンパイラと共に提供され,サポートする最も古いバージョンのオペレーティング・システムに対してビルドされています。将来のリリースでは,サポートする最も古いバージョンのオペレーティング・システムに対してビルドされた通常のライブラリと共に, SYS$GETTIM_PREC システム・サービス宣言を含んだ OpenVMS Version 8.4 ベースの FORSYSDEF ライブラリを提供する予定です。

3.3 F$GETSYI("RAD_CPUS") の問題

V8.4

セル・ローカル・メモリ (CLM) とインターリーブ・メモリ (ILM) が構成され, 64 CPU を装備したセル・ベースの Integrity サーバでは, F$GETSYI("RAD_CPUS") の出力には,ベース RAD のメンバとして 64 番目の CPU が含まれません。

この問題は将来のリリースで修正される予定です。

3.4 HP Code Signing Service for OpenVMS

V8.4

OpenVMS Version 8.4 以降では,PCSI および VMSINSTAL 形式のキットは HP Code Signing Service (HPCSS) を使用して署名されています。署名は別ファイルとして提供されます。たとえば, DXDA053.Aには署名ファイルとして DXDA053.A_HPCが添付されます。 OpenVMS V8.4 以降では,オペレーティング・システムと共に提供される HPBINARYCHECKER を使用してキットの正当性確認が行なわれます。詳細は『HP OpenVMS V8.4 新機能説明書』を参照してください。

3.5 SHOW FORWARD/USER でユーザ名の表示が切り捨てられる問題

V8.4

SHOW FORWARD/USER を使用したワールドカード検索では,次の例のようにユーザ名の表示が 31 文字になるよう切り捨てが発生します。

MAIL> set forward/user=1234567890123456789012345678901234567890123456789 
01234567890123456789012345678901234567890 system 
MAIL> sho forward/user=12345678901234567890123456* 
Username                        Forwarding address 
1234567890123456789012345678901 SYSTEM 

この問題は将来のリリースで修正されます。

3.6 シンボリック・リンクの実装の変更

V8.4

OpenVMS Version 8.3 で導入されたシンボリック・リンクが (Symlink) は, OpenVMS Version 8.4 で実装が改善されています。

3.6.1 論理名

V8.4

新しい symlink の実装により,論理名をターゲットパス名の最初の要素として使用できます。

以下に例を示します。

$ CREATE /SYMLINK="/SYS$HELP/CC_RELEASE_NOTES.PS" RELNOTES.PS 
$ DIR /SIZE /NOSYMLINK RELNOTES.PS 
 
Directory SYS$SYSROOT:[SYSMGR] 
 
RELNOTES.PS;1            209 
 
Total of 1 file, 209 blocks. 



3.6.2 DIRECTORY コマンドで Audit アラームが発生する問題の修正

V8.4

symlink の以前の実装では, $DIR のようなコマンドでディレクトリをリストしようとした際に,指定先のファイルに対するアクセス許可をユーザが持っていない場合, Audit アラームが発生していました。

DIRECTORY コマンドは,ファイルが symlink であるかどうか判断するためにファイル・ヘッダを読み取ります(すなわち,ファイル・アクセスを行います)。このファイル・アクセスにより,ファイルへのアクセス許可を持たないユーザが DIRECTORYコマンドを実行した場合,Audit アラームが発生していました。

この問題は, OpenVMS Version 8.4 の新しい symlink の実装,すなわち,ファイルが symlink の場合にディレクトリ・エントリのフラグ DIR$V_SPECIAL (以前の値は DIR$V_NEXTREC) を 1 に設定する,という方法で修正されています。

  注意

OpenVMS Version 8.3 で作成したシンボリック・リンクの互換性

OpenVMS Version 8.4 で作成した Symlink は OpenVMS Version 8.3 でも動作します。ただし, OpenVMS Version 8.3 で作成した Symlink は OpenVMS Version 8.4 では動作しません。

OpenVMS Version 8.3 で作成したシンボリック・リンクを OpenVMS Version 8.4 で動作するフォーマットに変換するためには, /REPAIR 修飾子を指定して ANALYZE/DISK_STRUCTURE (VERIFY) ユーティリティを実行します。



V8.4

$ SHOW SYSTEM/STATE=MUTEXコマンドは MUTEX 状態のプロセスを表示しません。

しかしながら,次のコマンドを実行することにより MUTEX 状態のプロセスを表示することができます。

$ SHOW SYSTEM 



3.8 HP Secure Web Browser V1.1-12 のインストール時の警告メッセージ

V8.4

SeaMonkey Version 1.0 は Mozilla Version 1.8b1 のコードをベースにビルドされています。すでに SWB Version 1.7-13 がインストールされている OpenVMS サーバに HP Secure Web Browser Version 1.1-12 をインストールした場合,次のような警告メッセージが表示されます。

%PCSI-W-VERLOW, you have selected a lower version of an 
installed product 
-PCSI-W-VERINS, the installation of product HP I64VMS CSWB V1.1-12 
-PCSI-W-VERREM, will remove current product HP I64VMS CSWB V1.7-13 
         Do you want to continue? [YES] 

これは,PCSI は新たにインストールする製品のバージョンはインストール済みの同じ製品のバージョンよりも常に新しいことを想定していますが,最新のSWBのバージョン番号がシステムにインストール済みのバージョンよりも低いために発生します。

この警告メッセージは無視してかまいません。

3.9 Ctrl/P の動作の問題

恒久的な制限事項

特定の Integrity サーバの構成では,コンソールで Ctrl/P を押しても OpenVMS から IPC (Interrupt Priority C) メニューが表示されません。 Ctrl/P を使用する予定がある場合は,この機能が動作するかどうかテストしてください。

必要に応じて,以下の手順を実行することで Ctrl/P の機能を回復させることができます。

  1. SDA を実行して動作中のシステムを分析します。

    $ ANALYZE/SYSTEM 
    

  2. CLUE CONFIG コマンドを使用して,システム上のアダプタを表示します。

    SDA> CLUE CONFIG/ADAPTER 
    

  3. 表示の中で "Console Serial Line Driver" アダプタ (SRA:) を探します。

    System Adapter Configuration: 
    ----------------------------- 
    TR Adapter     ADP               Hose Bus    BusArrayEntry    Node GSIN  iVec  SCB  
    -- ----------- ----------------- ---- ----------------------- ---- ---------------- 
    ... 
     5 ACPI_IA64_I FFFFFFFF.8832E0C0   0  00 IA64_BUS 
     6 PCI         FFFFFFFF.88342A80   9  00 PCI 
                                                 FFFFFFFF.88342E58  0   0018  00DF 15F0 
                                                 FFFFFFFF.88342F68  8   0018  00DF 15F0 
    ... 
     
    Port Slot Device Name/HW-Id 
    ---- ---- ----------------------- 
     
     
    SRA: 0 Console Serial Line Driver 
    EWA: 1 A6865A (Fast Ethernet) 
    

  4. SRA: と同じ GSIN (Global System Interrupt Number) を共用しているコントローラを特定します。この例では EWA: が該当します。

  5. SDA を終了し,次のコマンドを入力します (EWA は正しいコントローラで置き換えてください)。

    $ SET DEVICE EWA0/PREFERRED_CPUS='F$GETSYI("PRIMARY_CPUID")' 
    

この手順が完了すると,Ctrl/P が正しく機能するようになります。システムがリブートしたときに正しく動作するように, SYS$MANAGER:SYLOGICALS.COM を編集して, SET DEVICE コマンドを追加することをお勧めします。 I/O アダプタを追加または削除すると,ふたたび Ctrl/P が動作しなくなる可能性があります。その場合は,上記の手順を再度実行してください。

システムをブートした時に XDELTA または System Code Debugger がロードされている場合,Ctrl/P は影響を受けません。 Ctrl/P を入力すると,次の例のように XDELTA のプロンプトが表示されます。

 Console Brk at 807CF3D2 on CPU 0 
 
 807CF3D2!            cmp4.lt     p0, p6 = 3F, r4  (New IPL = 3) 



3.10 シリアル・ポートの名前

V8.3-1H1

OpenVMS での列挙は,OpenVMS の汎用デバイス・タイプ命名規則に従って,デバイスに英字と番号を割り当てる作業です。シリアル・ポートの場合には,この列挙は TTA0,TTB0,...のようになり,汎用シリアル・ポート・デバイスの場合には,EFI Boot Manager または EFI シェル・プロンプトでシステムのプライマリ・コンソールとして選択したシリアル・ポート・デバイスに対して, OPA0 となります。

OpenVMS V8.2 では,Alpha ベース・システムの OpenVMS で確立された規則と前例に従って,システム・シリアル・ポートを列挙してきました。 OpenVMS V8.3 では,これらの規則が破棄され,エンド・ユーザから見て一貫性のないポート命名規則が使われるようになりました。特に,V8.2 から V8.3 へ移行する場合に顕著です。

OpenVMS V8.3-1H1 では,HP Integrity の OpenVMS V8.2 で確立された一貫性のあるシリアル・ポート命名規則に戻りました。シリアル・ポートの名前を不必要に変更しないためと, OpenVMS Alpha システムのポリシーに合わせるためです。シリアル・ポートは複数の機能をサービスする等の理由から,シリアル・ポートの名前は変わる可能性があります。

プライマリ・コンソールとして選択したシリアル・ポートは,必ず OPA0 になります。グラフィック・コンソールをプライマリとして選択した場合には,キーボードとグラフィックス・ディスプレイで OPA0 が構成され,シリアル・ポートには TTA0,TTB0,...のような名前が割り当てられます。

Integrated Lights Out (iLO) Management Processer (MP) のシリアル・ポートは,プライマリ・コンソールとして選択しない限り,シリアル・ポートとして接続されず,オペレーティング・システムからは表示されません。これは汎用的な使用には適していません。汎用シリアル・ポートに必要なデータ・レートのサポートができないためです。これは大部分のシステムで,オプションのコンポーネントです。システムに付属しているオプションのリスト,または次の Web サイトにあるシステム・マニュアルを確認してください。

http://docs.hp.com 

プライマリ・コンソールとして選択できるシリアル・ポートには, iLO と Baseboard Management Console (BMC) の 2 つがあります。どちらをプライマリ・コンソールとして選択しても, OpenVMS では OPA0 と表示されます。そしてシステムに他のシリアル・ポートがある場合には, TTA0 または TTB0 と表示されます。次の表に,略語とその定義を示します。

略語 定義
MP iLO MP のシリアル・ポート。このコンポーネントはシステムによってはオプションです。
BMC BMC のシリアル・ポート。このコンポーネントはすべてのシステムが備えているわけではありません。
AP 補助ポート。16550 互換の補助シリアル・ポート。すべてのシステムが備えているわけではありません。
VGA グラフィック・コンソール。iLO-MP のオプションのコンポーネントです。システムに VGA オプションが付属していない場合には, PCI スロットのいずれかにグラフィックス・オプションをインストールすることで,この機能が利用できます。
NA 該当なし。
NC OpenVMS ではシリアル・ポートとして構成されません。
NS サポートされていません。

次の表に,この節でふれた背面パネルの図の参照先を示します。

プラットフォーム 背面パネルの図
rx1600,rx1620 http://docs.hp.com/en/AB430-96004/ch03s03.html#i1021437
rx2600,rx2620 http://docs.hp.com/en/AD117-9003A-ed2/AD117-9003A-ed2.pdf
rx4640 http://docs.hp.com/en/A9950-96009/A9950-96009.pdf
rx3600,rx6600 http://docs.hp.com/en/5991-8053-ed9/5991-8053-ed9.pdf
rx2660 http://docs.hp.com/en/5991-8053-ed9/5991-8053-ed9.pdf
rx8620 http://docs.hp.com/en/A7026-96037-en/A7026-96037-en.pdf
bl860c http://docs.hp.com/en/5991-8053-ed9/5991-8053-ed9.pdf
bl870c http://docs.hp.com/en/5991-8053-ed9/index.html

次の表に,上記の HP Integrity プラットフォームでのシリアル・ポート名を示します。プライマリ・コンソールとして選択したデバイスには,必ず OPA0 という名前が付きます。

プラットフォーム プライマリ・コンソール・ポート MP BMC AP VGA
rx1600
rx1620
MP (オプション)
BMC
VGA (オプション)
OPA0
NC
NC
TTA0
OPA0
TTA0
NA OPA0
rx2600
rx2620
MP (オプション)
BMC
VGA (オプション)
OPA0
NC
NC
TTB0
OPA0
TTB0
TTA0
TTA0
TTA0
OPA0
rx4640 MP
VGA (オプション)
OPA0
NC
NA NA OPA0
rx3600
rx6600
MP (オプション)
BMC
VGA (オプション)
OPA0
NC
NC
TTA0
OPA0
TTA0
OPA0  
rx2660 MP
VGA (オプション)
OPA0
NC
NA TTA0
TTA0
OPA0
rx8620 MP
VGA
OPA0
NC
NA NA OPA0
BL860c MP
VGA
OPA0
NC
NA NA OPA0
BL870c MP
VGA
OPA0
NC
NA NA OPA0



3.11 古いファームウェアでは VMS V8.3-1H1 がシステム・イベント・ログに書き込むメッセージを変換できない

V8.3-1H1

インストール時に,V8.3-1H1 は新しいメッセージのシステム・イベント・ログへの書き込みを開始します。システム・イベント・ログを表示するには,(大部分のシステムで) メイン MP メニューからシステム・イベント・ログの表示を選択します (SL: Show Event Logs)。

古いファームウェアでは,メッセージが,正しい "OS_OPENVMS_BUGCHECK" と "OS_OPENVMS_SHUTDOWN" の代わりに, "IPMI Type-E0 Event" と変換されます。

以下に,古いファームウェアが動作しているシステムでの OS_OPENVMS_BUGCHECK メッセージ (警報レベル *5 - クリティカル) の例を示します。

291        0  *5  0xB4801C9700E01B50 000000000019000C IPMI Type-E0 Event 
                                                      30 Jul 2007 14:03:41 

以下に,古いファームウェアが動作しているシステムでの OS_OPENVMS_SHUTDOWN メッセージ (警報レベル 2 - 情報) の例を示します。

296        0   2  0x54801C9900E01BD0 00000000001A000C IPMI Type-E0 Event 
                                                      30 Jul 2007 14:22:06   

新しいファームウェアでは,"IPMI Type-E0 Event" の代わりに, "OS_OPENVMS_BUGCHECK" または "OS_OPENVMS_SHUTDOWN" が使われます。

3 番目のメッセージ "OS_BOOT_COMPLETE" は,新しいファームウェアが動作しているシステムでは,異なる警報レベルになります。これは,OpenVMS により,「情報」または「レベル 2」に変更されました。

301   OS   0   2  0x548016E100E01B80 0000000000000001 OS_BOOT_COMPLETE 
                                                      23 Aug 2007 14:25:44 

新しいファームウェアでは, "T - View Mode Configuration Text" を選択すると,以下のメッセージが表示されます。

MP:SL (+,-,CR,D, F, L, J, H, K, T, A, U, ? for Help, Q or Ctrl-B to Quit) >t . 
. 
. 
 
Log Entry 301: 23 Aug 2007 14:25:44 
Alert Level 2: Informational 
Keyword: OS_BOOT_COMPLETE 
OS Boot Complete 
Logged by: O/S Kernel (Generic)  0 
Data: Major change in system state - Boot Complete 0x548016E100E01B80 0000000000000001 



3.12 CRTL 内の TZ 関数

V8.3-1H1

論理名 TZ や DCL シンボル TZ は,特定の C プログラムの時刻関連の関数で使われるタイムゾーンを定義するために, C ランタイム・ライブラリ (C RTL) で使われます。 (TZ の完全な説明,その使用法,具体的な関数については, C ランタイム・ライブラリのマニュアルの tzset( ) 関数の説明を参照してください。)

論理名 TZ や DCL シンボル TZ は,OpenVMS Version 7.3 から, C ランタイム・ライブラリで使われています。ただし,Version 8.3 で一部変更されました。

Version 8.3 より前では,TZ にタイムゾーンとして無効な値を定義すると,タイムゾーンには省略時の値であるローカルタイム (すなわち,システムの現在のタイムゾーン) が設定されました。 OpenVMS 8.3 リリースからは,TZ に無効なタイムゾーンを定義すると, C ランタイム・ライブラリの時刻関数は,UTC 時刻を使用するようになりました。

論理名 TZ や DCL シンボル TZ にタイムゾーンとして無効な文字列を定義すると,C プログラムの実行時に予期しない動作が発生する可能性があることに注意してください。

3.13 InfoServer ユーティリティと FDDI

V8.3-1H1

OpenVMS の InfoServer ユーティリティを使って FDDI ネットワーク・アダプタ経由でクライアントをブートする機能はサポートされていません。

3.14 DCL コマンドの SET PASSWORD の新しい修飾子

V8.3-1H1

DCL コマンドの SET PASSWORD は,/PROMPT 修飾子で, 2 つの値 /PROMPT=FIXED と /PROMPT=VARIABLE を受け付けるようになりました。 DCL コマンド・プロシージャで SET PASSWORD コマンドを使う場合には, /PROMPT=VARIABLE 修飾子は使わないでください。使った場合には動作は正常に行われますが,障害ステータスが出た場合は,表示されるだけで DCL には返されません。

3.15 OpenVMS Freeware

V8.4

OpenVMS Freeware コレクションは,OpenVMS ユーザにさまざまなパブリック・ドメイン・ソフトウェア,オープンソース・ソフトウェア,フリーウェア・パッケージ,および HP が開発したソフトウェアおよびツールを提供します。

以前のバージョンの OpenVMS では,フリーウェア・コレクションは CD で提供していましたが, OpenVMS Version 8.4 以降は下記の URL の OpenVMS Freeware Web サイトで提供します。

http://h41379.www4.hpe.com/openvms/freeware/index.html 

http://h41379.www4.hpe.com/openvms/freeware/index.html

V8.3

OpenVMS Version 8.3 メディア・キットには, OpenVMS Freeware Version 8.0 CD が付属しています。 Freeware CD には,アプリケーションの作成や, OpenVMS システムの使用あるいは管理のためのフリー・ソフトウェア・ツールとユーティリティが収録されています。

システムに Freeware CD をマウントし内容を表示するには,CD を CD ドライブに挿入し,次のコマンドを入力します。

$ MOUNT/OVERRIDE=IDENTIFICATION ddcu: 

このコマンドでは, ddcu:の箇所に, OpenVMS システム上の CD ドライブまたは DVD ドライブのデバイス名を指定します。このデバイス名は OpenVMS システムごとに異なります。

$ TYPE ddcu:[FREEWARE]FREEWARE_README.TXT 

このファイルのコピーは,Freeware 8.0 ディストリビューションの各ボリュームにも格納されており, TYPEコマンドや使い慣れたテキスト・エディタでその内容を参照できます。

フリーウェアについての詳細は, FREEWARE_README.TXTファイルを参照してください。

適切なデバイスをマウントしたら, DIRECTORYCOPYなどの標準の DCL コマンドを使用して,キット・ディレクトリに直接アクセスできます。各ディスクの [FREEWARE] ディレクトリに,フリーウェアの要約を記述したテキスト・ファイル,その他の資料があります。

[FREEWARE]FREEWARE.COM フリーウェア・メニュー・システム・インタフェースは, Freeware 8.0 ディストリビューションから削除されました。

3.16 DCL コマンド

ここでは,DCL コマンドに関する注意事項について説明します。

3.16.1 OpenVMS グラフィック・コンソールでの SHUTDOWN.COM(Integrity のみ)

恒久的な制限事項

グラフィック・コンソール付きの OpenVMS Integrity サーバ・システムでは, SYS$SYSTEM:SHUTDOWN.COM によるシステムの停止は期待どおりに動作しません。 "SYSTEM SHUTDOWN COMPLETE" メッセージが表示された後システムは停止せず,コンソール・キーボードでキーがタイプされるのを待ちます。しかし,まるでリブートが要求されたかのようにリセットし続けます。ブートオプション・リストの最初のオプションが有効なブート・デバイスの場合は, OpenVMS システムがリブートされます。

3.16.2 MOUNT コマンドの制限事項

V8.4

異なるバージョンのメンバ・システムで構成される OpenVMS クラスタでは, OpenVMS Version 8.4 システムからの /CLUSTER および /CACHE=[NO]DATA によるボリュームのマウントが,以前のバージョンの OpenVMS で MOUNT-F-BADPARAM のエラー状態で失敗します (%MOUNT-W-RMTMNTFAIL)。

ボリュームをマウントして状態で XFC を有効/無効にする方法については,『HP OpenVMS V8.4 新機能説明書』を参照してください。

3.16.3 SHOW LICENSE/CHARGE_TABLE で OpenVMS ゲスト・システムのソケット数を認識しない問題

V8.4

SHOW LICENSE/CHARGE_TABLE あるいは SHOW LICENSE/UNIT_REQUIREMENTS コマンドは,次の例のように Integrity VM 上の OpenVMS ゲストに対してプロセッサ・ソケット数をゼロと表示します。この問題は,OpenVMS ゲストからホスト・システムのソケット数を認識するための適切なインタフェースが欠けているために発生するものです。

$ SHOW LICENSE/CHARGE_TABLE 
OpenVMS I64/LMF Charge Information for node PERFVM 
This is an _HP_ VMM(1.42GHz/6.0MB), with 8 cores active 
This platform supports up to 0 processor socket(s) 
Type: PPL, Units Required: 8 (I64 Per Processor) 
Type: PCL, Units Required: 8 (I64 Per Core) 

この制限事項は将来のリリースで修正されます。

3.16.4 DIAGNOSE コマンドはサポートされない

V8.2

DIAGNOSE コマンドは,OpenVMS Version 8.2 ではサポートされません。

3.17 Open Source Tools CD での DECmigrate の提供について

V8.2

OpenVMS Migration Software for VAX to Alpha (DECmigrate) は, OpenVMS Version 8.2 インストレーション・キットに含まれている Open Source Tools CD では提供されていません。このソフトウェア・キットは OpenVMS Version 7.3-2 用のメディアに含まれていました。以前のバージョンの OpenVMS 用のソフトウェアについては,次の Web サイトから引き続き利用できます。

http://h41379.www4.hpe.com/openvms/products/omsva/omsva.html



ここでは,HP Secure Web Browser に関する注意事項について説明します。

3.18.1 必要メモリ量の増加

V7.3-1

OpenVMS ワークステーションで, Mozilla ベースの HP SWB を使用している場合は, 256 MB 以上のメモリが必要です。ただし,処理を安定させるために,メモリを 512 MB にすることをお勧めします。

3.18.2 ODS-2 ディスク・ボリュームで発生するインストール・エラー (Integrity のみ)

V8.2

OpenVMS Integrity 用 HP SWB Version 1.4 を ODS-2 ディスク・ボリュームにインストールすると,次のように PCSI エラーとなります。

%PCSI-E-OPENIN, error opening 
ODS2$DISK:[SYS0.SYSCOMMON.][CSWB.RES]SAMPLE^.UNIXPSFONTS.PROPERTIES;* as input 
-RMS-E-FND, ACP file or directory lookup failed 
-SYSTEM-W-BADFILEVER, bad file version number 
%PCSI-E-OPFAILED, operation failed 

Do you want to terminate?とプロンプトが出たら "NO" と答えることでインストールを継続できます。インストールは正常に継続できます。

代替手段として,ODS-5 ディスク・ボリュームに HP Secure Web Browser をインストールすることもできます。

3.19 ドキュメントの訂正

ここでは OpenVMS ドキュメント・セット内の各種マニュアルの訂正と追加について説明しています。

3.19.1 『HP OpenVMS Linker Utility Manual』の訂正

V8.4

2.6.2 項の 7 番目のリスト項目に次のパラグラフを追加すべきです。

Note that on Integrity servers, you can use either the CXXLINK command or invoke the OpenVMS Linker to combine your object modules into one executable image. On OpenVMS Alpha, you must use the CXXLINK utility to link the object modules into one executable image. On Integrity server systems, the only benefit of using CXXLINK is that CXXLINK reports non-mangled names of undefined multiply-defined. It does this by intercepting Linker diagnostics and converting mangled names reported by the Linker to their original names, using the information in the demangler database.

3.19.2 『HP PCSI Utility Online help and Manual』: $PRODUCT REGISTER VOLUME の構文エラーの訂正

V8.4

HP PCSI ユーティリティのオンライン・ヘルプは $PRODUCT REGISTER VOLUME コマンドの構文を次のように間違って定義しています。

$PRODUCT REGISTER VOLUME old-volume-label device-name 

正しい構文は次のようになります。

$PRODUCT REGISTER VOLUME old-logvolnam device-name 



3.19.3 『iCAP Release Notes』: GiCAP の機能は現在使用できない

V8.3-1H1

SYS$MANAGER:ICAP$CONFIG.COM を実行している際に, "Enter (Y)es to configure this system with GiCAP support (N):" プロンプトに対して,"Y" と答えると,以下のメッセージが表示されます。

                   HP OpenVMS Industry Standard 64 
 
    Global Instant Capacity on Demand (GiCAP) configuration utility 
 
        *** GiCAP functionality is not currently available *** 
 
     *** GiCAP will be enabled at a later date via an ECO kit *** 

また,iCAP (Instant Capacity) のリリース・ノートにも, OpenVMS Integrity Version 8.3-1H1 での GiCAP サポートについての説明があります。この機能は現在は提供されていませんが,将来のアップデート・キットで提供される予定です。詳細は,OpenVMS の Web サイトを参照してください。

3.19.4 『POLYCENTER Software Installation Utility Developer's Guide』: PRODUCT コマンドの訂正

V8.4

パラメータ・セクションのproducer の正しい説明は次のとおりです。

ソフトウェア製品の法的所有権者を示します。このパラメータでは,文字列をダブル・クォートで囲っても囲わなくても構いません。

3.19.5 『HP OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』の訂正

V8.3

V8.2版の『HP OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』では, LIB$SET_SYMBOL の文字列値が間違って記述されています。正しい値は以下のとおりです。

使用前に,文字列値から後続のブランクが取り除かれることはありません。文字列値の最大値は4096文字です。整数値は使用できません。 LIB$SET_SYMBOL は,整数の CLI シンボルではなく文字列の CLI シンボルを設定するためのものです。

3.19.6 ドキュメントの訂正 : LCKMGR_CPUID システム・パラメータ

V8.3

『OpenVMS Performance Management』では,システム・パラメータLCKMGR_CPUIDへのいくつかの参照がLOCKMGR_CPUのように記述されています。後者のパラメータへの参照は正しくなく,これらはこのドキュメントの次回の改訂時に修正されます。

3.19.7 MMG_CTLFLAGS: ドキュメントの訂正

V8.2

『OpenVMS Performance Management』では, MMG_CTLFLAGS システム・パラメータのビット1の説明に間違いがあります。正しい説明は以下のとおりです。

"Reclamation enabled by out swapping processes that have been idle for longer than LONGWAIT seconds. This occurs when the size of the free list drops below the value of FREEGOAL."


『HP OpenVMS System Analysis Tools Manual』に対する変更と更新については, 第 4 章 を参照してください。

3.19.9 『HP OpenVMS Programming Concepts Manual』

『HP OpenVMS Programming Concepts Manual』では以下の点が訂正されています。



V8.3

31.2 項の「Writing a Privileged Routine (User-Written System Service)」の段落に対して,以下の変更を行う必要があります。

「作成したプログラムは,保護されたイメージであるため,オペレーティング・システムのプログラミング環境全体を自由に使用することはできません。モジュールにプレフィックス SYS$ または EXE$ がないかぎり,内部モードからモジュールを呼び出すことは避けてください。特に,LIB$GET_VM や LIB$RET_VM は内部モードから呼び出さないでください。 OpenVMS RMS のルーチンは,エグゼクティブ・モードから呼び出すことはできますが,カーネル・モードからは呼び出すことができません。」

LIB$GET_VM は間違いで,正しくは LIB$FREE_VM です。これらの LIBRTL ルーチンを直接呼び出すことも,これらのルーチンを現在または将来間接的に呼び出すルーチンを呼び出すこともできません。これには,LIBRTL 内の他のルーチンや,ユーザモードの C ライブラリなどが含まれます。

3.19.10 『HP OpenVMS DELTA/XDELTA Debugger Manual』の更新

V8.3

HP DELTA デバッガが OpenVMS Integrity Version 8.2-1 で利用可能になりました。『HP OpenVMS DELTA/XDELTA Debugger Manual』が本リリースで改訂され, OpenVMS Integrity システムで DELTA を利用するための情報が追加されました。

3.19.11 『HP OpenVMS Version 8.2 新機能説明書』 : Librarian ユーティリティの訂正

以下のリリース・ノートは,OpenVMS Integrity Librarian ユーティリティに関する訂正情報です。

『HP OpenVMS Version 8.2 新機能説明書』の第 4.8.2.3 項にある,Librarian の拡張された /REMOVE 修飾子についての説明は誤っています。正しい説明は次のとおりです。

Integrity 版 Librarian ユーティリティでは,/REMOVE 修飾子の機能が拡張されました。拡張された形式では削除するシンボルのモジュール・インスタンスを指定できるようになりました。拡張された /REMOVE 修飾子では,LIBRARY コマンドに対して,オブジェクト・ライブラリのグローバル・シンボル・テーブルから 1 つまたは複数のエントリを削除するように要求します。

『HP OpenVMS Version 8.2 新機能説明書』の第 4.8.3.2 項には誤った説明があります。以下の文章はその項の説明を置き換えるものです。

ELF オブジェクト・ライブラリへのアクセス

OpenVMS Alpha オブジェクト,テキスト・モジュールなどは,シーケンシャル・アクセス・モジュールですが, ELF オブジェクト・モジュールは,本質的に,ランダム・アクセス・モジュールです。ランダムにアクセスできるように, 1 つの新しいライブラリ・ルーチンが作成されました。このルーチンを使うと, ELF オブジェクト・モジュールがプロセスの P2 空間にマップされ,アプリケーションはランダム・アクセスのクエリを実行できるようになります。このマッピングから仮想アドレス空間を解放するために,このマッピングを削除するための別のライブラリ・ルーチンも作成されました。これらの新しいルーチン (LBR$MAP_MODULE とLBR$UNMAP_MODULE) は, ELF オブジェクト・ライブラリの処理にのみ使用できます。これらのルーチンは P2 空間を参照するため,エントリ・ポイントは 64 ビット・インタフェースです。

ELF オブジェクト・ファイルはランダムにアクセスされるものなので,次に示す操作はELF オブジェクト・ライブラリに対しては実行できません。

LBR$GET_RECORD
LBR$SET_LOCATE
LBR$SET_MOVE

ライブラリにモジュールを挿入する操作はシーケンシャル操作なので,ELF オブジェクト・ライブラリに対してLBR$PUT_RECORD を実行することはできます。 ELF オブジェクト・モジュールはレコード単位にセグメント化されていないので,モジュールをライブラリに書き込む際に,LBR$PUT_MODULE を呼び出すとき,または LBR$PUT_RECORD を最初に呼び出すときに,ディスク上でのモジュールのサイズを指定する必要があります。

オブジェクト・モジュールを挿入するために LBR$PUT_RECORD を使用する方法を次の C コードの例に示します。

 
   bufdesc->dsc$a_pointer = &p0_buffer ; 
   bytes_to_transfer = module_size ; 
 
   while ( bytes_to_transfer )  { 
      transfer = MIN ( bytes_to_transfer , 
                       ELBR$C_MAXRECSIZ ) ; 
 
      bufdesc->dsc$w_length = transfer ; 
 
      status = lbr$put_record (  library_index , 
                               & bufdesc , 
                               & txtrfa , 
                                 module_size ) ; 
      if ( (status & 1) == 0 ) 
         break ; 
 
      bytes_to_transfer      -= transfer ; 
      bufdesc->dsc$a_pointer += transfer ; 
      } ; 
 
   if ( (status & 1) == 1 ) 
      status = lbr$put_end ( library_index ) ; 
 

LBR$PUT_RECORD を何度も呼び出さなくてよいように,新しいライブラリ・ルーチン LBR$PUT_MODULE が作成されました。

3.19.12 『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』の訂正

V8.2-1

ここでは,Version 8.2 の『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』に対する追加と訂正を説明します。

V8.2-1

『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』の LIB$CVT_DX_DX ルーチンの説明では,「Guidelines for Using LIB$CVT_DX_DX」の下にある下記の段落に丸め規則に関する具体的な説明を追加する必要があります。

結果は,常に,(切り捨てられるのではなく) 丸められます。ただし,次に述べる状況は例外です。精度や範囲が失われることは,変換先のデータ型や NBDS 変換先のサイズによっては本質的に避けられないことに注意してください。変換先のデータ型のせいで精度や範囲が失われてもエラーは表示されません。

この段落は次のように変更する必要があります。

結果は,常に,(切り捨てられるのではなく) 丸められます。ただし,変換元と変換先の両方が NBDS で,スケーリングが要求されていない場合は例外です。この場合については,後述する規則で詳しく説明されます。 LIB$CVT_DX_DX は VAX_ROUNDING 規則を使用します。精度や範囲が失われることは,変換先のデータ型や NBDS 変換先のサイズによっては本質的に避けられないことに注意してください。変換先のデータ型のせいで精度や範囲が失われてもエラーは表示されません。 VAX_ROUNDING 規則の詳細は,CVT$CONVERT_FLOAT の説明を参照してください。

3.19.13 『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』 : プラットフォームの制限の明確化

V8.2-1

『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』では,以下のルーチンが Alpha と Integrity サーバの両方で利用できると説明されていますが,これは誤りです。これらのルーチンは Alpha でしか利用できません。

  • LIB$GET_CURR_INVO_CONTEXT

  • LIB$GET_INVO_CONTEXT

  • LIB$GET_INVO_HANDLE

  • LIB$GET_PREV_INVO_CONTEXT

  • LIB$GET_PREV_INVO_HANDLE

  • LIB$PUT_INVO_REGISTERS

また,『OpenVMS RTL Library (LIB$) Manual』では,LIB$GET_UIB_INFO ルーチンは I64 でのみ利用できることを説明する必要があります。

I64 でのみ利用できる呼び出しコンテキストと呼び出しハンドルに関連するルーチンは,次のとおりです。

  • LIB$I64_CREATE_INVO_CONTEXT

  • LIB$I64_FREE_INVO_CONTEXT

  • LIB$I64_GET_CURR_INVO_CONTEXT

  • LIB$I64_GET_CURR_INVO_HANDLE

  • LIB$I64_GET_INVO_CONTEXT

  • LIB$I64_GET_INVO_HANDLE

  • LIB$I64_GET_PREV_INVO_CONTEXT

  • LIB$I64_GET_PREV_INVO_HANDLE

これらのルーチンについての詳細は,『OpenVMS Calling Standard』を参照してください。

3.19.14 『OpenVMS システム管理者マニュアル』 : IPC コマンドの制限

V8.2-1

『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』の第 9.15 節「IPC (割り込み優先順位レベルC) の使用」では,I64 とすべての Alpha で IPC コマンドを使用できると説明していますが,これは誤りです。このドキュメントは訂正され,次の文章が追加されました。

OpenVMS Versions 8.2 と 8.2-1 では,グラフィック・コンソールからブートした場合には,I64 システム,または ES47 あるいは GS1280 Alpha システムで IPC コマンドを使うことはできません。

3.20 Version 8.2 から Version 8.2-1 へのネットワーク・アップデートの制限

V8.2--1

OpenVMS Version 8.2-1 は,Version 8.2 から Version 8.2-1 へのネットワーク・アップデートをサポートしています。ネットワーク・アップデートは OpenVMS Version 8.2 でサポートされるシステム上のコア I/O LAN カードを使用する形態だけがサポートされています。詳細は,『HP OpenVMS Version 8.2--1 for Integrity Servers Upgrade and Installation Manual』を参照してください。

また,ネットワーク・ブートにはハードウェア構成上の制限もあります。ネットワーク・アダプタの速度や二重モードの設定をコンソールから実行できる Alpha コンソールとは異なり,Integrity サーバのコンソールとネットワーク・ブート・ドライバは自動ネゴシエーションしか実行できません。正常にネットワーク・ブートを実行するためには, Integrity サーバのブート・クライアントの最も近くにあるネットワーク・スイッチに自動ネゴシエーションを設定する必要があります。スイッチを自動ネゴシエーションに設定しないと,ネットワーク・ブート・プロセスが完了しない可能性があります。

3.21 同期データ・リンクの非サポート

OpenVMS は, Integrity サーバでは同期データ・リンク・ハードウェアをサポートしません。

3.22 LAN ドライバから報告される二重モード不一致エラー

V8.3

二重モードの不一致状態は, LAN デバイスが全二重モードで動作し,ケーブルの反対側のデバイス (一般にはスイッチのポート) が半二重モードで動作している場合に起こります。また,逆の場合にも不一致となります。二重モードの不一致状態の原因となる一般的なネットワーク構成エラーは,スイッチ・ポートの速度と二重設定をオートネゴシエーションに設定し, LAN デバイスを全二重の固定設定とした場合に発生します。この構成では,スイッチによるオートネゴシエーションにより,半二重モードが選択され,LAN デバイスは全二重モードに設定されるため,二重モードの不一致が発生します。

二重モードの不一致が発生すると,通常,性能が低下します。また,オートネゴシエーション処理について記述されている IEEE 802.3 の規格では,二重モードが一致しないと,データが壊れる可能性があることが示唆されています。ほとんどの LAN デバイスでは,二重モードの不一致による唯一の影響は性能の低下です。 LAN デバイスによっては, CRC が正常な状態でパケット・データが壊れ, LAN サブシステムでパケットの破壊が検出されないこともあります。そのようなデバイスとしては,Broadcom ベースのすべての NIC と,埋め込み LOM チップがあります。 Alpha システムでは,DEGPA,DEGXA,AlphaServer DS25 上の BCM5703 LOM,デュアルポート BCM5704 チップを使用したすべての実装が含まれます。 Integrity システムでは,A6847A,A6725A,A9782A,A9784A,AB465A,および rx2600 上の BCM5701 LOM,その他のシステム上の BCM5703 LOM,A6794A が含まれます。

以前のバージョンの OpenVMS から, LAN ドライバが二重モードの不一致状態を検出しようとします。この状態になると,1 時間に一度コンソール・メッセージとエラー・ログ・メッセージの警告を出力します。

OpenVMS Version 8.3 では,Broadcom ベースの LAN デバイスでの,メッセージの頻度が 1 時間に 1 回から 36 秒に 1 回に増えました。 Broadcom 以外の LAN デバイスでは,頻度は 1 時間に 1 回のままです。また,これらのメッセージがよく見えるように,このコンソール・メッセージが OPCOM および LANACP ログ・ファイル (SYS$MANAGER:LAN$ACP.LOG) に送られます。

この注記の目的は,二重モードの不一致を避けることの重要性を強調することです。特に,この状態になると,Broadcom ベースのデバイスでは検出されないデータ破壊が発生します。

LAN ドライバは,デバイスのエラーを監視することで二重モードの不一致状態を検出することに注意してください。検出は完全ではないため, LAN ドライバはこの状態を「二重モードの不一致の可能性あり」と表します。このようなメッセージが表示されたら,システム管理者やネットワーク管理者は, LAN カウンタと LAN デバイスの設定を調べて,二重モードが不一致になっていないか確認してください。


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