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HP OpenVMS V8.4: インストレーション・ガイド

付録 D HP SIM と vMedia による OpenVMS のプロビジョニング

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OpenVMS ドキュメント ライブラリ

タイトルページ/目次
まえがき
第1章:はじめに
第2章:クラスタ環境でのインストールの準備
第3章:インストール手順
第4章:アップグレードの準備作業
第5章:クラスタ環境でのアップグレードの準備作業
第6章:アップグレード手順
第7章:インストールおよびアップグレード後の作業
付録A:Alphaシステムのブートとシャットダウン
付録B:I64システムのブートとシャットダウン
付録C:ネットワーク・ブート
付録D:SIMおよびvMediaによるプロビジョニング
付録E:Fibre Channelストレージデバイス
付録F:システムディスクのバックアップとリストア
付録G:国際化キットのインストール
付録H:Management Station
付録I:オペレーティングシステムの削除
付録J:システムディスクの初期化
用語集
索引
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HP Systems Insight Manager (HP SIM) を使用することで,ネットワーク内のサーバ (複数台可) に OpenVMS をプロビジョニングすることができます。 つまり,ネットワーク内のある場所 (管理ワークステーションとして使用する Microsoft Windows ProLiant サーバ) から,HP SIM を使用して同時に複数のサーバへの OpenVMS のインストールやアップグレードが可能です。

HP SIM は,ネットワーク経由のブートサービスとして InfoServer ユーティリティあるいは仮想メディア (vMedia) を使用して,OpenVMS のインストールあるいはアップグレードを行ないます。 HP SIM インタフェースを使用してインストールあるいはアップグレード処理を起動すると,InfoServer あるいは vMedia から OpenVMS をブートします。 インストールやアップグレードがバックグラウンドで実行される間,コンソールからこの処理を監視することも,あるいは他の作業を実行することもできます。 InfoServer 使用すると,同時に最大 8 つのサーバのプロビジョニングを行なうことができます。 vMedia の場合は,一度に 1 つのサーバのプロビジョニングを行なうことができます。 HP SIM プロビジョニングは,CD/DVD ドライブを持たない Integrity サーバでの OpenVMS のインストールあるいはアップグレードを容易にします。

OpenVMS サーバの構成に HP SIM プロビジョニングを利用することもできます。 HP SIM プロビジョニングでは,OpenVMS ライセンスの適用と TCP/IP の構成 (HP TCP/IP Services for OpenVMS を利用する場合) を同時に最大 8 サーバまでサポートします。

HP SIM とは別に,vMedia を単独で使用してサーバへ OpenVMS をインストールあるいはアップグレードすることも可能です。 vMedia を使用する場合,ブート・イメージはネットワーク・ドライブあるいは当該サーバからアクセス可能なシステム上に保管できます。 HP SIM プロビジョニングの場合とは異なり,vMedia を HP SIM とは独立して使用して OpenVMS のインストールあるいはアップグレードを行なう場合,プロンプトに対して応答しながら対話的に実行します (第3章 「OpenVMS オペレーティング・システムのインストール」 および 第6章 「OpenVMS オペレーティング・システムのアップグレード」 を参照)。

この付録では,以下の作業を行う方法について説明します。

D.1 OpenVMS の HP SIM プロビジョニング

D.1.1 HP SIM とプロビジョニングについて

HP Systems Insight Manager (HP SIM) は,HP のサーバ・ストレージ統合管理ストラテジの基盤となる製品です。 HP SIM を使用すれば,Web ベースの統一されたインタフェースで複数のサーバやプラットフォームを,簡単かつ一元的に管理することができます。 HP SIM には,ネットワーク内のシステムやリソースなどを識別,検出,監視,および展開するために必要な基本ツールが備わっています。 HP SIM のコア・ソフトウェアは,WBEM を使用して HP のサーバ・プラットフォームを管理するために必要な必須機能を提供します。

Microsoft Windows ProLiant サーバで動作する HP SIM は,HP Integrity サーバおよび HP Integrity ブレード・サーバでの OpenVMS のプロビジョニングをサポートします。 HP SIM の前提条件については,D.1.2 項 「HP SIM プロビジョニングを利用するための前提条件」 を参照してください。 ProLiant サーバには,OpenVMS プロビジョニング・プラグインをインストールしておく必要があります。 HP SIM には,PC のブラウザからアクセスできます。 プロビジョニングのサポートにより,HP SIM は,HP-UX のプロビジョニングと同じ方法で,ネットワーク内の複数のサーバへ迅速かつ簡単に OpenVMS をインストールおよびアップグレードします。 ネットワーク上の複数のサーバに対して同時に,OpenVMS ライセンス (Product Authorization Key) の適用あるいは OpenVMS TCP/IP の構成を実行するのにもプロビジョニングを使用することができます。

HP SIM を使用してプロビジョニングを開始した後,インストレーション,アップグレード,あるいは構成は,バックグラウンドで自動的に行なわれます。 HP SIM プロビジョニングを使用してネットワーク経由で OpenVMS をインストールあるいはアップグレードするには,InfoServer ユーティリティおよび TCP/IP Services for OpenVMS で提供されるネットワーク・サービス,あるいは Integrity サーバのファームウェアが提供する vMedia 機能を利用することができます。 現在のところ HP SIM プロビジョニングは,Volume Shadowing でシャドウ化されたシステム・ディスクからのブートはサポートしません。

InfoServer ソフトウェア・ユーティリティを使用するには,OpenVMS のブート・イメージ (コンテナ・ファイル) を作成して,ネットワーク上の InfoServer からアクセス可能な場所に格納しておき、このブート・イメージに対して InfoServer のサービスを作成します。 OpenVMS InfoServer ユーティリティが提供するプロビジョニングの方法は,HP Ignite-UX を使用して Integrity サーバ上で HP-UX をプロビジョニングする方法とほとんど同じです。 HP SIM を InfoServer と組み合わせて使用すれば,最大 8 台のサーバを同時にプロビジョニングできます。

iLO 2 MP をサポートする Integrity サーバで提供されている vMedia を使用するには,OpenVMS OE DVD の ISO イメージを作成して,そのイメージをネットワーク内のアクセス可能な PC または Windows サーバに格納するとともに,HP SIM を使用してそのイメージに Integrity サーバの vMedia を接続します。 vMedia を使用した場合,同時にプロビジョニングできるサーバは 1 台です。 また,vMedia を HP SIM とは別に使用し,ネットワーク経由でサーバにインストールしたりアップグレードしたりすることもできます。 vMedia の詳細については,D.2 項 「HP SIM とは別に単独での vMedia の使用」を参照してください。

注記: vMedia から DVD へのアクセスは読み取り専用です。

D.1.2 HP SIM プロビジョニングを利用するための前提条件

HP SIM Version 4.0 による OpenVMS プロビジョニングのサポートに必要な条件は以下のとおりです。

  • 管理ワークステーションとして指定された Microsoft Windows ProLiant サーバ (32-bit) 上で HP SIM Version 6.0 が稼働していること。

    ProLiant サーバは,プロビジョニングの対象になる Integrity サーバと同じ LAN に接続されている必要があります。 OpenVMS をプロビジョニングするには,OpenVMS Provisioning Plug-in for HP SIM がインストールされていることが必要です。 このプラグインにより,HP SIM による OpenVMS の管理およびプロビジョニングが可能になります。 プラグインの入手方法とインストール方法については,D.1.5 項 「OpenVMS をプロビジョニングするための HP SIM と Windows サーバのセットアップ」を参照してください。 HP SIM のインストール,構成,および使用方法については,次の Web サイトにあるマニュアルを参照してください。

    http://www.hpe.com/jp/hpsim (日本語)

    http://www.hpe.com/info/sim (英語)

    注記: HP SIM のプロビジョニング機能を使用して OpenVMS をインストールすると,WBEM Services for OpenVMS および WBEM Providers for OpenVMS の各製品が自動的にインストールされます。 これらの製品に加えて TCP/IP Services for OpenVMS が,HP SIM による管理をサポートするために必要となります
  • プロビジョニングしようとしている各 Integrity サーバの iLO 2 MP ポートとの LAN 接続。

  • HP SIM のプロビジョニング機能を利用できるサーバは,rx3600,rx6600,および HP Integrity BL860c / BL870c Server Blade です。

    重要: Provisioning Version 4.0 は,HP Integrity VM におけるゲスト・オペレーティング・システムとしての OpenVMS のインストール,アップグレードあるいは構成はサポートしていません。
  • 対象となる Integrity サーバでプロビジョンニングが可能な OpenVMS のバージョンを確認してください。 サポートされる Integrity サーバについての詳細は,次のドキュメントを参照してください。

  • InfoServer ユーティリティを使用して HP SIM プロビジョニングを提供する場合は,Integrity サーバと同じ LAN に接続されている OpenVMS Version 8.4 システム上で InfoServer ユーティリティを動作させておく必要があります。 また,HP SIM プロビジョニングで OpenVMS のインストールあるいはアップグレードを行なうには InfoServer の IP アドレスを提供する必要があります。 HP SIM プロビジョニングが利用できるように InfoServer をセットアップする方法は,D.1.3 項 「InfoServer サポートのためのセットアップ」を参照してください。

  • vMedia を使用する場合は,前提条件として以下のものが必要になります。

    Integrity サーバの場合:
    • Advanced Server Management オプション (iLO 2 Advanced Pack) による vMedia ライセンスと,ユーザの仮想メディア・アクセス権。vMedia は,iLO Advanced Pack の機能セットに含まれています。Integrity BL860c および BL870c Server Blade にはこのライセンスが含まれており,あらかじめ有効になっています。

    管理ワークステーションの場合 (Integrity サーバと同じ LAN にある Windows PC またはサーバ):
    • バージョン 6 以降の Microsoft Internet Explorer。

    • 1.5.0_08 以降の Java™ Plug-in (vMedia の Java アプレットは,x86 PC と Windows サーバでのみテストされています)。

    • ローカル・ディスクあるいは高速リンクを介してアクセス可能なネットワーク・ドライブに格納された,OpenVMS Integrity OE DVD の ISO イメージ。 ISO イメージを作成するには,D.1.4 項 「vMedia のセットアップ」の説明に従ってブラウザから ILO 2 MP を使用します。 vMedia を使用して管理ワークステーションの DVD から直接インストールまたはアップグレードすることはお勧めしません。

    注意:

    vMedia を使用して OpenVMS をインストールする場合は,Windows ベースの PC またはサーバに格納された OpenVMS Integrity OE DVD のイメージを使用することをお勧めします。 この方法には,以下の 2 つの利点があります。

    • DVD が不良か壊れている場合,その DVD からイメージを作成しようとしたときにイメージ作成ソフトウェアによりエラーが報告されるので,DVD の状態がわかります。

    • イメージ・ファイルから OpenVMS をインストールあるいはアップグレードする方が,DVD からインストールするよりもはるかに高速です。 この利点は,DVD を ISO イメージ・ファイルにコピーする際の労力や時間を補って余りあります。

    Integrity サーバにローカルな DVD ドライブが搭載されている場合は,Windows ベースの管理ワークステーションから vMedia を使用するのではなく,Integrity サーバの DVD ドライブに挿入された OpenVMS for Integrity Servers OE DVD からインストールとアップグレードを行ってください。 つまり,インストールとアップグレードの速度を上げたい場合は,以下の手順から可能なものを選択してください (高速なものから順に記載してあります)。

    • ローカルの DVD ドライブを使用 ― Integrity サーバにローカルな DVD ドライブが搭載されている場合は, その DVD ドライブに挿入した OpenVMS for Integrity Servers OE DVD を使用して,インストールまたはアップグレードを行う。

    • OpenVMS OE DVD の ISO イメージで vMedia を使用 ― Windows ベースの管理ワークステーションに置かれている OpenVMS for Integrity Servers OE DVD の ISO イメージを使用して,インストールまたはアップグレードを行う。

    • OpenVMS OE DVD で vMedia を使用 ― Windows ベース管理ワークステーションにある DVD ドライブからインストールまたはアップグレードを行う。 この方法は最も遅いので,他の方法がない限りお勧めできません。

    vMedia をサポートするように環境をセットアップする方法は,D.1.4 項 「vMedia のセットアップ」を参照してください。

  • Integrity サーバ用の最新のファームウェア (サーバ・ブレードの場合は,Onboard Administrator のファームウェアも含む)。

  • 必要に応じて,コンソールを監視するための HP iLO または他の手段。

D.1.3 InfoServer サポートのためのセットアップ

InfoServer ユーティリティを使用してプロビジョニングのためのネットワーク・サービスを提供するには,ここに示す手順に従ってください。InfoServer ユーティリティを使用してネットワークを介したプロビジョニングを有効にするには,プロビジョニングの対象となる Integrity サーバ と同じ LAN に接続されている OpenVMS Alpha システムまたは OpenVMS Integrity システムで,このユーティリティが動作している必要があります。 InfoServer ユーティリティは,OpenVMS オペレーティング・システムをブートするのに TCP/IP Services for OpenVMS を使用します (BOOTP サーバおよび TFTP サーバ)。 InfoServer は,同じ LAN 内のシステムに置かれている OpenVMS のブート・イメージにアクセスします。 HP SIM のプロビジョニングに必要な InfoServer のサポートを有効にするには,以下の手順に従ってください。 詳細については,付録 C 「ネットワーク・ブートの準備と実行」 を参照してください。

  1. LAN に接続されているシステムを InfoServer サーバとして少なくとも 1 台使用する必要があります。 また,このシステムには,DVD ドライブが搭載されている必要があり,ネットワーク・ブートはその DVD ドライブから行うことになります。 OpenVMS Version 8.4 を展開するには,InfoServer サーバで OpenVMS Integrity Version 8.4 以降が動作している必要があります。 次の基本的な手順を実行して InfoServer サーバをセットアップします。

    1. SYS$STARTUP:ESS$LAD_STARTUP.TEMPLATE ファイルを SYS$STARTUP:ESS$LAD_STARTUP.DAT ファイルにコピーします。 環境に合わせて変更が必要な場合は (一般には必要ありません),SYS$STARTUP:ESS$LAD_STARTUP.DAT ファイルを変更します。

    2. SYS$STARTUP:ESS$LAST_STARTUP.TEMPLATE ファイルを SYS$STARTUP:ESS$LAST_STARTUP.DAT ファイルにコピーします。SYS$STARTUP:ESS$LAST_STARTUP.DAT ファイルを次のように変更します。 また,環境に合わせて変更の必要なものがその他にあれば,このときに行っておきます。

      1. DEVICE = () というテキストが含まれている行からコメント (!) 文字を削除し,かっこの中にデバイス名を入力します。 たとえば,DEVICE = (EIA) とします。

      2. ALL_CONTROLLERS = ON の行をコメントアウトします (行の先頭に感嘆符 (!) を挿入します)。

    3. 必要であれば,システム・スタートアップ・ファイル SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM に次の 2 行を追加します。

      @SYS$STARTUP:ESS$LAD_STARTUP.COM
      @SYS$STARTUP:LD$STARTUP
      
      注記: リブートする代わりにこれらのサービスをすぐに開始する場合は,これらのコマンドを手動で実行してください。
  2. InfoServer サーバ・システムで,次のようにして BOOTP サーバと TFTP サーバをセットアップします。

    重要: HP SIM のプロビジョニングでは,BOOTP サーバと TFTP サーバを InfoServer と同じシステムにセットアップしておく必要があります。また,ブート・ファイルをクライアント・システムへ供給するために,ブート・サーバ上で TFTP を実行する必要があります。
    1. TCP/IP Services for OpenVMS がインストールされていることと,以下の点を確認します。

      • IP インタフェースが少なくとも 1 つは定義されていること。

      • BOOTP サーバと TFTP サーバが構成されて起動されていること。

      • TELNET と FTP が構成されて起動されていること(オプション)。

      IP インタフェースの情報を表示するには,TCPIP SHOW INTERFACE コマンドを使用します。

      重要: プロビジョニングを使用して InfoServer から OpenVMS Integrity Version 8.4 あるいはそれ以降のバージョンをインストールあるいはアップグレードする場合,OpenVMS はターゲット・サーバのメモリ・ディスクでブートされます。 このため,OpenVMS Integrity Version 8.4 システムでは,手順 b および手順 c は必要ありません。 手順 b および手順 c は,Version 8.3-1H1 以下の OpenVMS システムの場合に実行してください。
      注記: DHCP サービスを使用している場合は無効にする必要があります。 ただし,BOOTP サービスは有効にしておく必要があります。 サービスを無効または有効にする方法については,『HP TCP/IP Services for OpenVMS Management』を参照してください。
    2. 次の例のように,TFTP でアクセス可能なディレクトリを作成して,OpenVMS Integrity のブート・ファイルがある場所をセットアップします (ブート・ファイルのディレクトリはオペレーティング・システムのバージョンに合わせて個別に作成することをお勧めします)。

      $ CREATE/DIRECTORY TCPIP$TFTP_ROOT:[V831H1]
      重要: OpenVMS を将来アップグレードすることがあれば,そのたびに,そのバージョン専用のブート・ファイル用ディレクトリを作成し,また必要に応じて,各クライアントごとに指定されているブート・ファイルのパスを変更する必要があります。 こうした作業を考慮して,システムワイドまたはクラスタワイドの論理名を使用するようにしておけば,将来のアップグレードを簡単にすることができます。
    3. 次の 2 つのファイルを,DVD から TCPIP$TFTP_ROOT:[V831H1] ディレクトリにコピーします。

      • [SYS0.SYSCOMMON.SYSEXE]VMS_LOADER.EFI

      • [SYS0.SYSCOMMON.SYSEXE]IPB.EXE

    4. ネットワーク・デバイス (Integrity サーバのコア I/O カード) の IP アドレスなど,各ブート・クライアント (プロビジョニングの対象となる各クライアントのことで,以降プロビジョニング/ブート・クライアントと呼びます) のデータを収集します。

    5. TCPIP SET HOST コマンドを使用して,各プロビジョニング/ブート・クライアントのホスト名を,TCP/IP Services for OpenVMS のローカル・ホスト・データベースの中で定義します。 次にその例を示します。 ここで,hostname はプロビジョニング/ブート・クライアントのホスト名,また,ipaddress はその IP アドレスです。

      $ TCPIP SET HOST hostname/ADDRESS=ipaddress
    6. プロビジョニング/ブート・クライアントごとに BOOTP データベースへエントリを追加し,ゲートウェイとネットワーク・マスクを指定する必要があります。

      この処理には,下記に示すような形式で SET BOOTP コマンドを使用します。 hostname には,ブート・クライアントのホスト名を指定します。 MACAddress には,LAN ブートに使用するブート・クライアントのネットワーク・ポートの MAC アドレスを指定します。 gateways-ip には,ルーティング・ゲートウェイを指定します。 ip-network-mask には,サブネット・マスクを指定します。 disk_name には,OpenVMS OS イメージが含まれている DVD あるいは LD デバイスを指定します。

      ゲートウェイの名前とサブネットの情報については,ネットワーク管理者に確認してください。 このコマンドの詳細ついては,TCP/IP Services for OpenVMS のドキュメントを参照してください。

      V8.3-1H1 あるいはそれ以下の場合:

      $ TCPIP SET BOOTP hostname /HARDWARE=ADDRESS=MACAddress –
      /GATEWAYS=gateways-ip –
      /NETWORK_MASK=ip-network-mask –
      /FILE=TCPIP$TFTP_ROOT:[V831H1]VMS_LOADER.EFI

      V8.4 あるいはそれ以上の場合:

      $ TCPIP SET BOOTP hostname /HARDWARE=ADDRESS=MACAddress –
      /GATEWAYS=gateways-ip –
      /NETWORK_MASK=ip-network-mask –
      /FILE = <disk_name>[SYS0.SYSCOMMON.SYSEXE]VMS_LOADER.EFI

      BOOTP サーバ構成の表示および確認には,TCPIP SHOW BOOTP/FULL コマンドを使用してください。

      重要: BOOTP のデータベースに定義されているクライアントのエントリは,OpenVMS Integrity のバージョンが新しくなるたびに変更して,そのバージョン専用の新しいブート・ファイルを指すようにする必要があります。 上記の例では,OpenVMS V8.4 のブート・ファイルは [V831H1]VMS_LOADER.EFI です。 Version 8.4 以降の場合は,DVD あるいは作成した LD デバイスにある VMS_LOADER の実際のパスです。
  3. OpenVMS OE DVD のコピーを,InfoServer ユーティリティからアクセス可能な LD デバイス (論理ディスクまたは仮想ドライブ) 上に作成します。次の例に,LD デバイスを作成して OpenVMS DVD (DNA0:) を InfoServer サーバとなる OpenVMS システム上のデバイスにコピーする方法を示します。

    $ @SYS$STARTUP:LD$STARTUP
    $ LD CREATE I64084.DSK/SIZE=6900000
    $ LD CONNECT I64084.DSK LDA1:
    $ MOUNT/FOREIGN/NOASSIST LDA1:
    $ MOUNT/OVERRIDE=IDENTIFICATION DNA0:
    $ BACKUP/IMAGE/VERIFY DNA0: LDA1:
    $ DISMOUNT DNA0:
    $ DISMOUNT LDA1:
    

    LD デバイスに対する機能/動作も含めた InfoServer 関連のコマンドの詳細については, InfoServer のヘルプ (InfoServer プロンプトで HELP とタイプします) あるいは 『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 を参照してください。

  4. 次のコマンドを入力し,Integrity サーバとプロビジョニングの対象となる他のシステムすべてで InfoServer クライアントを起動します。

    $ @SYS$STARTUP:ESS$STARTUP DISK

    システムがブートする時に InfoServer も起動されるようにする場合は,このコマンドを SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM ファイルに追加しておきます。

  5. 次の例のように,InfoServer のサービスとして LD デバイスを 有効にします。

    $ MOUNT/SYSTEM/NOWRITE LDA1: I64084
    $ INFOSERVER :== $ESS$INFOSERVER
    $ INFOSERVER
    INFOSERVER> CREATE SERVICE I64084 LDA1:
    INFOSERVER> EXIT
    

D.1.4 vMedia のセットアップ

vMedia を使用して仮想 CD/DVD ドライブまたはイメージ・ファイルをネットワークに提供し,そこから OpenVMS を Integrity サーバにインストールまたはアップグレードする場合は,ここに示す手順に従ってください。 この手順では,ブラウザを通して iLO 2 MP を使用して OpenVMS OE DVD の ISO イメージを作成する方法を示します。

注記: ここで示す画面表示は,使用するブラウザのタイプによって異なります。
  1. PC または Window サーバの DVD ドライブに OpenVMS OE DVD を挿入します。

  2. Integrity サーバの iLO 2 MP と vMedia が Integrity サーバのハードウェア・マニュアル (たとえば『HP Integrity iLO 2 MP Operations Guide』) に記載されているようにセットアップされていることを確認します。 vMedia アプレットの使用権を有効にします。

    Integrity サーバの電源がオンになっていることを確認します。 Integrity サーバの iLO 2 MP に接続していったんログインしてしまえば,Integrity サーバの状態確認と電源投入は,Web ブラウザから行うことができます。 「Virtual Devices」タブを選択し,「Power Management」(画面左) を選択して,「Power & Reset」画面にアクセスします。

  3. Integrity サーバと同じネットワークにある Windows ベースの PC またはサーバのブラウザから,DNS 名または IP アドレスを指定して Integrity サーバの iLO 2 MP にアクセスします。 アクセスできたら,次の例のようにしてログインします (この例では,IP アドレスを入力しています)。

    iLO 2 MP Login Screen to Access vMedia
  4. 「Virtual Devices」タブを選択し,左側の一覧から「Virtual Media」を選択します。 Integrity サーバがセル・ベースのシステムでない場合は,この時点で次の手順へ進んでください。 サーバがセル・ベースのシステムである場合は,vMedia アプリケーションを起動する前にパーティションを選択する必要があります。 その例を次に示します。

    Selecting partition
on cell-based server

  5. 次の例に示すように,「Virtual Media」画面の右上にある [Launch] をクリックします。

    Launching
Virtual Media Page
  6. 次の警告か,セキュリティに関するこれと同様の警告または情報メッセージが表示されることがあります。 常にコンテンツを信頼する場合は,このセキュリティの警告画面でチェック・ボックスを選択し,[YES] をクリックします (認証の警告を表示しないようにするには,iLO 2 MP の有効な証明書をインストールしてください。 詳細は,『HP Integrity iLO 2 MP Operations Guide』を参照してください。 また,ブラウザのオンライン・ヘルプも参照してください)。

    Certificate Verification Warning

    この後,以下の画面が表示されることがあります。常にコンテンツを信頼する場合はチェック・ボックスを選択し,[Run] をクリックします。

    Digital Signature Warning
  7. 仮想 CD/DVD-ROM のダイアログ・ボックスが表示されるので,次の例に示すように「Local Media Drive」オプションが選択されていることを確認して,[Create Disk Image] をクリックします。

    vMedia Window: Select Local Media Drive
  8. 次の例のように,「Create Disk Image」ダイアログ・ボックスが表示されます。 構成するイメージのパスまたはファイル名を指定して,[Create] をクリックします。

    vMedia Create Disk Image Window
    注意:

    前述したように,vMedia を使用して Windows ベースの管理ワークステーションにあるローカルな DVD から直接インストールまたはアップグレードする方法はお勧めしません。 ローカル・ドライブ (またはネットワーク・ドライブ) にディスク・イメージを作成するようにすれば,インストールやアップデートがより速く行えるようになります。 ただしその方法は,Integrity サーバから高速なネットワーク・リンクを介してローカル・ドライブまたはネットワーク・ドライブにアクセスできるということが前提です。

  9. 次の例のように「Virtual CD/DVD-ROM」ダイアログ・ボックスが表示されるので,「Local Image File」オプションを選択するとともに,vMedia でアクセスする作成済みの ISO イメージ・ファイルを参照して,[Connect] をクリックします。

    vMedia Connect to ISO Image

    画面が次の例のように変われば,指定したイメージが vMedia に接続されたことを示しています。 これで,ISO イメージ・ファイルから対象となる Integrity サーバをブートする準備が整いました。

    vMedia: Connecting to ISO Image

これで,HP SIM を使用して,あるいはHP SIM とは独立して vMedia を使用して OpenVMS をプロビジョニングすることができます (それぞれ D.1.6.2 項 「vMedia による OpenVMS のプロビジョニング」 および D.2 項 「HP SIM とは別に単独での vMedia の使用」を参照)。

D.1.5 OpenVMS をプロビジョニングするための HP SIM と Windows サーバのセットアップ

LAN 上の Microsoft Windows ProLiant サーバに HP SIM をインストールし,構成してください。手順については,次の Web サイトの 『HP SIM Windows インストール/コンフィギュレーションガイド』 および 『HP SIM リリースノート』 参照してください。

http://www.hpe.com/info/sim

HP SIM のインストールと構成が完了したら,次の作業を行います。

D.1.5.1 OpenVMS Provisioning Plug-in for HP SIM のインストールあるいはアップグレード

OpenVMS Provisioning Plug-in for HP SIM を使用することで,HP SIM による OpenVMS のプロビジョニング・サポートが有効になります。 プラグインを入手してインストールあるいはアップグレードする手順は,以下のとおりです。

  1. 次の Web サイトから HP OpenVMS Provisioning キット (ZIP ファイル) をダウンロードします。

    www.hp.com-go-openvms-provisioning

  2. ZIP ファイルを Windows サーバ上のフォルダで解凍します。 そのフォルダへ移動し,InstallOpenVMSProvisioning.jar ファイルをダブルクリックします。 インストール・ウィザードが表示されたら Install ボタンをクリックします。 プロビジョニング・コンポーネントのインストールと HP SIM 展開ツールの更新が完了したら,「OpenVMS Provisioning for HP SIM」インストール・ウィザードにメッセージが表示されます。

    注記: .jar ファイルをダブルクリックしたときに,ファイルが開けないことを知らせる Windows のポップアップ・メッセージが表示される場合があります。 その場合は, プロビジョニング・キットの ZIP ファイルを展開したフォルダに移動し,MS-DOS プロンプトに対して次のコマンドを入力します。
    java -jar "InstallOpenVMSProvisioning.jar"
  3. OpenVMS InfoServer または vMedia が正しく構成されていれば,HP SIM を使用して OpenVMS をプロビジョニング (展開) することができます。 しかし,その前に,HP SIM からプロビジョニング対象の Integrity サーバを検出して識別できることを確認してください。

D.1.5.2 新しいプロビジョニング・クライアント管理プロセッサの検出と識別

HP SIM によってプロビジョニングするすべての Integrity サーバで,iLO 2 MP がネットワークに接続されていて,HP SIM からそれらの MP (Management Processor) を検出して識別できるようになっている必要があります。 iLO 2 MP の接続方法については,該当する Integrity サーバのマニュアルを参照してください。

HP SIM を構成してネットワーク内の iLO 2 MP ポートを自動的に検出するようにすることができますが,場合によっては,電源をオンにして間もないポートを手動で検出しなければならないこともあります。 以下の手順では,新たに準備した iLO 2 MP ポートを HP SIM を使用して検出する方法について説明します。 この手順は 1 度だけ実行します。HP SIM の詳細な使用方法については,『HP Systems Insight Manager ユーザ ガイド』を参照してください。

まず,システムの iLO 2 MP がすでに検出されているかどうかを確認するために,HP SIM のホーム・ページにアクセスして,左側のパネルで System and Event Collections(システムおよびイベント収集)->All Management Processor(すべての管理プロセッサー) の順に選択します。 次のように,HP SIM の All Management Processor(すべての管理プロセッサー) リストが表示されます。

使用しているシステムのエントリにポートの正しい IP アドレスと識別情報が表示されていれば,プロビジョニングの準備は整っています (システムは,システムの種類 (この場合は管理プロセッサ [MP]),オペレーティング・システムとそのバージョン,および製品名で識別できます)。MP が表示されていなければ,次の項の手順に従って,手操作で検出します。

注記: iLO 2 MP が正しく接続されていて電源がオンになっていれば,HP SIM から検出できるはずです。 ポートが検出できない場合は,『HP BladeSystem Onboard Administrator User Guide』または『HP Integrity iLO 2 MP Operations Guide』を参照して,LAN ケーブルが接続されていることと,ポートが正しく構成されていることを確認してください。HP SIM に関係した検出の問題については,HP SIM のマニュアルを参照してください。
D.1.5.2.1 HP SIM での手作業による MP の検出

HP SIM で Integrity サーバの iLO 2 MP を手作業で検出する手順は,以下のとおりです。

  1. 次のように Options(オプション)->Discovery(検出) を選択します。

  2. [New(新規)] をクリックします。

    New Discovery(新規検出) ヘッダの下の Discover a single system(単一システムの検出) を選択します。 Name(名前): テキスト・ボックスに検出タスクの名前を入力します。 Schedule(スケジュール) ヘッダの下の Automatically execute discover every(毎回,自動的に検出を実行) チェック・ボックスをクリアします。 iLO 2 MP ポートを検出する Integrity サーバの IP アドレスを入力し,[Save(保存)] をクリックします。

  3. 検出タスクを保管した後,今回作成した検出タスクを Discovery(検出) ページで選択し,[Run Now(すぐに実行)] をクリックします。 このあと,指定した IP アドレスで HP SIM が MP を検出します。

  4. 検出処理の進捗を確認するには [View Task Results(タスク結果の表示)] をクリックします。

D.1.6 OpenVMS のプロビジョニング

Integrity サーバ (およびプロビジョニングの対象となる他のすべてのサーバ) の iLO 2 MP が検出され,識別されたら,OpenVMS をプロビジョニング (つまり,対象となる Integrity サーバにオペレーティング・システムを展開) することができます。

InfoServer を使用して OpenVMS をプロビジョニングする場合は,D.1.6.1 項 「InfoServer による OpenVMS のプロビジョニング」を参照してください。

vMedia デバイスを使用して OpenVMS をプロビジョニングする場合は,D.1.6.2 項 「vMedia による OpenVMS のプロビジョニング」を参照してください。

OpenVMS がインストールされている Integrity サーバに OpenVMS のライセンスを適用する方法については,D.1.6.3 項 「プロビジョニングによる OpenVMS システムへのライセンスのインストール」 を参照してください。

プロビジョニング処理で TCP/IP Services for OpenVMS の構成も行なう場合は,D.1.6.4 項 「プロビジョニングによる TCP/IP Services for OpenVMS の構成」 を参照してください。

D.1.6.1 InfoServer による OpenVMS のプロビジョニング

InfoServer を利用して HP SIM で OpenVMS のプロビジョニングを行なう手順は,以下のとおりです。

  1. D.1.3 項 「InfoServer サポートのためのセットアップ」 で説明する手順を実行して,プロビジョニングで使用するための InfoServer の設定を行ないます。

  2. プロビジョニングを行なう各サーバでオペレーティング・システムがブートしていないことを確認します。 サーバは,電源オフ状態,停止 (halt) 状態,あるいは EFI シェルがブートした状態のいずれでも構いません。 サーバの電源がオフ状態の場合は,プロビジョニングによりシステムの電源がオンになります。

    重要: プロビジョニングを実行すると,サーバに OpenVMS を展開する前に MP によってシステムがリセットされます。 サーバで OS がブートされている場合は,未保存のデータが失われないように,プロビジョニングを実行する前に OS をシャットダウンしてください。
  3. プロビジョニングを行なう各サーバの AutoBoot Timeout 値を 5 秒以上に設定してください。 このパラメータは EFI Boot Manager メニューで構成できます (Boot Configuration -> AutoBoot Configuration -> Set AutoBoot Timeout) 。

  4. HP SIM ホームページから, System and Event Collections(システムおよびイベント収集)->All Management Processor(すべての管理プロセッサー) を選択します。

  5. プロビジョニング対象の Integrity サーバの MP を選択します。 そのあと, Deploy(展開)->OpenVMS を選択し,OpenVMS メニューから次のいずれかのオプションを選択します。

    • Install OpenVMS from InfoServer

    • Upgrade OpenVMS from InfoServer

    この例では,オプション Install OpenVMS from InfoServer が選択されています。

    注記: InfoServer からは,同時に最大 8 台のサーバへ OpenVMS のプロビジョニングを実行できます。
  6. このあと表示されるページで,HP SIM はプロビジョニング対象の Integrity サーバを表示します。 選択したサーバを確認して,[Run Now(実行)] をクリックします。

  7. プロビジョニング処理する各 Integrity サーバごとに以下の情報を指定します。

    • MP ログイン認証情報 (MP Login): この情報は,OpenVMS プロビジョニングの対象サーバの MP コンソールへのログインに使用されます。 なお,MP コンソールの省略時のユーザ名およびパスワードは Admin です。

    • タイムアウト (分単位) : この値は,OpenVMS のインストールあるいはアップグレードの際に,システム・コンソールからの応答がない状態でいられる最大期間を指定します。 この時間が経過すると,システムが応答していないことが HP SIM プロビジョニグに報告されます。 このパラメータのデフォルト値は 5 分です。 このデフォルト値は変更できますが,これより値を小さくすることはお勧めしません。

    • LAN ブート設定 (LAN Boot Settings):

      • Use DHCP: LAN ブートの際に対象サーバが DHCP サーバから TCP/IP 設定を受けとる場合は,このオプションを選択します。

      • InfoServer IP および Service Name: OpenVMS のプロビジョニングに使用する InfoServer/BOOTP サーバの IP アドレスおよび InfoServer サービス名を指定します。

      • Client Static IP,Subnet Mask,Gateway IP: DHCP を使用しない場合,対象サーバに対してこれらの設定を指定します。

      • vms_loader.efi Location: 対象サーバがネットワーク・ブートに使用する VMS ローダの場所を指定します。 たとえば,LDA3:[VMS$COMMON.SYSEXE]など。

      • OpenVMS Version: InfoServer からプロビジョニングを行なう OpenVMS のバージョンを指定します。

    • OpenVMS Installation Options:

      • Installation Disk: OpenVMS をインストールするシステム・ディスクのデバイス名を指定します。 たとえば DKA200 など。

      • Volume Label: システム・ディスクに割り当てるボリューム・ラベルを指定します。 ユニークなラベル名を指定してください。 別のディスクで使用しているラベルを指定すると問題が発生します。 ボリューム・ラベルの文字数の上限は 12 文字で, 英文字 (A - Z) および数字 (0 - 9) の他,ドル記号($),ハイフン(-),下線(_) などの特殊記号が使用できます。

      • Initialize Disk: システム・ディスクを初期化するかどうかを指定します。 初期化する場合は使用するディスク構造 (ODS-2/ODS-5) を選択し, さらに ODS-5 を選択した場合はハードリンクを使用するかどうかを指定します。

      • オプション製品のインストール: OpenVMS のインストール時に以下のオプション製品をインストールすることも可能です。

        • DECwindows Motif for OpenVMS (Install DecW Motif)

        • HP TCP/IP Services for OpenVMS (Install HP TCP/IP Services)

        • DECnet Phase IV あるいは DECnet-Plus for OpenVMS (Install DECnet)

          DECnet Phase IV あるいは DECnet-Plus のインストールを選択した場合,使用する DECnet アドレスを指定する必要があります。 DECnet Phase IV 非互換で DECnet を使用する場合は,DECnet アドレスとして 0.0 を入力してください。

        注記: WBEM Services for OpenVMS および WBEM Providers for OpenVMS は,OpenVMS OS のインストール時に自動的にインストールされます。
      • SCSNODE: 対象サーバ上の OpenVMS で使用する SCSNODE パラメータの値を指定します。 このパラメータ値には,1 文字以上の英文字に数字を組み合わせた最大 6 文字の文字列を指定します。

      • SCSSYSTEMID: 対象サーバ上の OpenVMS で使用する SCSSYSTEMID パラメータの値を指定します。 DECnet のインストールを選択し,有効な DECnet アドレスを指定した場合,SCSSYSTEMID パラメータはその DECnet アドレスを元にプロビジョニングによって自動的に計算されます。

      • Create/Validate Boot Options: 選択したシステム・ディスクに対する既存のブート・オプションが無い場合に OpenVMS の新しいブート・オプションを作成するとき,あるいは EFI Boot Manager のブート・オプション・メニューで既存のブート・オプションを有効にしたい場合は,このオプションを指定します。

        注記: このオプションが有効で,かつ選択したシステム・ディスクに対する既存のブート・オプションが存在しない場合,プロビジョニングは新しいブート・オプションの VMS ブート・フラグを 0.0 に設定します。
      • Time Zone の設定: 対象サーバが属するタイムゾーンを指定します。 選択したタイムゾーンによっては,現在夏時間を適用中かどうかと,Coordinated Universal Time (UTC) からの時差を指定する必要があります。

      各対象サーバの情報を確認して [Next] をクリックします。

  8. 手順 5 で,HP SIM は対象サーバを LAN ブートし,InfoServer を使用して,各対象サーバごとに選択されたバージョンの OpenVMS のプロビジョニングを行ないます。 次の例のように,各サーバごとのインストレーションの進捗が示されます。

    この例では,InfoServer からの OpenVMS のプロビジョニングの進捗を示しています。

  9. プロビジョニングを実行中の Integrity サーバでバックグランドで何が行なわれているかを表示するには,次の例のようにブラウザでそのサーバの iLO 2 MP web サイトにアクセスします。 サーバのシリアル・コンソールにアクセスするには Launch をクリックします。

    重要:
    • インストールを中断しないでください。

    • インストールあるいはアップグレードの実行中はサーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。

    次の例では,プロビジョニング機能が InfoServer の情報を提供し,システム・ローダ VMS_LOADER.EFI および OpenVMS のインストレーションに必要なその他のファイルを取り出す処理を示しています。

プロビジョニング・インストール・スクリプトがバックグラウンドで実行され, 対象サーバでの OpenVMS のインストールに必要な応答を提供します。 次の例では,インストール・スクリプトからのいくつかの自動応答の例を示しています。

重要: この処理は中断しないでください。 また,インストールあるいはアップグレードの実行中,サーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。

ネットワークの帯域幅や構成に依存しますが,約 60 分後にインストールが完了します。

このプロシージャが正常終了しない場合,プロビジョニングは終了します。 この場合,失敗の原因が進捗欄とコンソール画面に表示されるとともに,HP SIM を実行している ProLiant サーバでログ・ファイル<HP SIM Installation Directory>\logs\OPENVMS\<mp-ipaddress>_<date>.log に出力されます。

注記: インストールの完了後,オペレーティング・システムとインストールしたレイヤード製品を使用するためには,それらの製品のライセンスを登録する必要があります。 ライセンスの登録については,7.3 項 「ライセンスの登録」 を参照してください。 HP SIM プロビジョニングでライセンスを登録する方法については, D.1.6.3 項 「プロビジョニングによる OpenVMS システムへのライセンスのインストール」 を参照してください。

D.1.6.2 vMedia による OpenVMS のプロビジョニング

vMedia を使用して HP SIM で OpenVMS をプロビショニングする手順は,以下のとおりです。

  1. vMedia を使用してプロビジョニング対象の Integrity サーバに OpenVMS OE DVD あるいは DVD イメージを提供するために,D.1.4 項 「vMedia のセットアップ」 で説明する手順を実行してください。

  2. プロビジョニングする各サーバがオペレーティング・システムをブートしていないことを確認してください。 サーバは,電源オフ状態,停止 (halt) 状態,あるいは EFI シェルがブートされた状態のいずれでも構いません。 サーバの電源がオフの場合,OpenVMS が展開される前にプロビジョニングによりシステムの電源がオンになります。

    重要: プロビジョニングを実行すると,サーバに OpenVMS を展開する前に MP によってシステムがリセットされます。 サーバで OS がブートされている場合は,未保存のデータが失われないように,プロビジョニングを実行する前に OS をシャットダウンしてください。
  3. プロビジョニングを行なう各サーバの AutoBoot Timeout 値を 5 秒以上に設定してください。 このパラメータは EFI Boot Manager メニューで構成できます (Boot Configuration -> AutoBoot Configuration -> Set AutoBoot Timeout) 。

  4. HP SIM のホームページから System and Event Collections(システムおよびイベント収集)->All Management Processor(すべての管理プロセッサー) を選択してください。

  5. プロビジョニングを行なう Integrity サーバの MP を選択してください。 Deploy(展開)->OpenVMS を選択し,OpenVMS メニューから次のいずれかを選択してください。

    • Install OpenVMS from vMedia

    • Upgrade OpenVMS from vMedia

    この例では,オプション Upgrade OpenVMS from vMedia が選択されています。

    注記: vMedia からの OpenVMS プロビジョニングは,一度に 1 つのサーバに対して実行することができます。
  6. HP SIM は,プロビジョニングする Integrity サーバを表示します。 選択した対象サーバを確認し,Run Now(実行) をクリックしてください。

  7. プロビジョニングする各 Integrity サーバに関して次のような情報を提供します。

    • ログイン認証情報 (MP Login): この情報は,OpenVMS プロビジョニングの対象サーバの MP コンソールへのログインに使用されます。 なお,MP コンソールの省略時のユーザ名およびパスワードは Admin です。

    • タイムアウト (分単位): この値は,OpenVMS のインストールあるいはアップグレードの際に,システム・コンソールからの応答がない状態でいられる最大期間を指定します。 この時間が経過すると,システムが応答していないことが HP SIM プロビジョニグに報告されます。 vMedia プロビジョニングの場合,デフォルト値は 10 分です。 このデフォルト値は変更できますが,これより値を小さくすることはお勧めしません。

    • OpenVMS Upgrade Options:

      • Upgrade Disk: アップグレードすべき前のバージョンの OpenVMS がインストールされているシステム・ディスクのデバイス名を指定します。 たとえば DKA200 など。

      • Create/Validate Boot Options: 選択したシステム・ディスクに対する既存のブート・オプションが無いので OpenVMS の新しいブート・オプションを作成したい場合,あるいは EFI Boot Manager のブート・オプション・メニューで既存のブート・オプションを有効にしたい場合は,このオプションを指定します。

        注記: このオプションが有効で,かつ選択したシステム・ディスクに対する既存のブート・オプションが存在しない場合,プロビジョニングは新しいブート・オプションの VMS ブート・フラグを 0,0 に設定します。

  8. 対象サーバの情報が正しいことを確認し,[Next] をクリックします。

    HP-SIM が vMedia から OpenVMS をブートし,選択した対象サーバに対して OpenVMS のプロビジョニングを行ないます。 次の例のように進捗状況が表示されます。

    この例では,vMedia からの OpenVMS のプロビジョニングの進捗状況が表示されています。

  9. その間,プロビジョニング中の Integrity サーバでバックグラウンドで何が実行されているかを確認するには,ブラウザから iLO 2 MP の Web サイトにアクセスしてください。 サーバのシリアル・コンソールにアクセスするには,Launch をクリックします。

    重要: プロビジョニング処理は中断しないでください。 また,インストールあるいはアップグレードの実行中はサーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。
  10. ネットワークの帯域幅や構成に依存しますが,約 90 後にアップグレードが完了します。

このプロシージャが正常終了しない場合,プロビジョニングは終了します。 この場合,失敗の原因が進捗欄とコンソール画面に表示されるとともに,HP SIM を実行している ProLiant サーバでログ・ファイル <HP SIM Installation Directory>\logs\OPENVMS\<mp-ipaddress>_<date>.log に出力されます。

注記: インストールの完了後,オペレーティング・システムとインストールしたレイヤード製品を使用するためには,それらの製品のライセンスを登録する必要があります。 ライセンスの登録については,7.3 項 「ライセンスの登録」 を参照してください。 HP SIM プロビジョニングでライセンスを登録する方法については, D.1.6.3 項 「プロビジョニングによる OpenVMS システムへのライセンスのインストール」 を参照してください。

D.1.6.3 プロビジョニングによる OpenVMS システムへのライセンスのインストール

プロビジョニングを使用して,OpenVMS を実行している Integrity サーバへライセンスをインストールすることもできます。 この作業では,OpenVMS のライセンス PAK コマンド・プロシージャが必要になります。以下に,ライセンスのインストレーション手順を示します。

  1. HP SIM ホームページから, System and Event Collections(システムおよびイベント収集)->All Management Processor(すべての管理プロセッサー) を選択してください。

  2. ライセンスをインストールしたい Integrity サーバの MP を選択します。

    Deploy(展開)->OpenVMSApply OpenVMS License (PAK) を選択してください。

    ライセンスは,一度に最大 8 台の Integrity サーバにインストールすることができます。

    注記: ライセンスをインストールする場合は,対象となるサーバで OpenVMS が起動されていることが必要です。 事前に,選択したすべてのサーバで正しいバージョンの OpenVMS が実行されていることを確認してください。

    HP SIM はプロビジョニング処理する Integrity サーバを表示します。

  3. 選択した対象サーバを確認して,[Run Now(実行)] をクリックします。

  4. 次に表示されるページで,プロビジョニングする各 Integrity サーバに対して次の情報を指定します。

    • MP のログイン認証情報 (Management Processor Login): この情報は,ライセンスをインストールする対象サーバの MP コンソールへのログインの際に使用されます。 なお,MP コンソールの省略時のユーザ名とパスワード Admin です。

    • OpenVMS のログイン認証情報 (OpenVMS System Login): この情報は対象サーバで OpenVMS にログインする際に使用されます。

    • License PAK Command Procedure: コピー・アンド・ペーストで,OpenVMS のライセンス PAK コマンド・プロシージャをこのテキストボックスに入力します。

    次の図にこれらの値の入力例を示します。 対象サーバに対して提供される情報を確認し,[Apply PAK] をクリックします。

  5. HP-SIM は各対象サーバで MP コンソールおよび OpenVMS にログインし,提供されたライセンスをバックグラウンドでインストールします。 次の例のようにライセンス・インストールの進捗状況が表示されます。

    重要: ライセンスのインストールは中断しないでください。 ライセンスのインストール中はサーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。

ライセンスのインストールは数分で完了します。

このプロシージャが正常終了しない場合,プロビジョニングは終了します。 この場合,失敗の原因が進捗欄とコンソール画面に表示されるとともに,HP SIM を実行している ProLiant サーバでログ・ファイル <HP SIM Installation Directory>\logs\OPENVMS\<mp-ipaddress>_<date>_License.log に出力されます。

D.1.6.4 プロビジョニングによる TCP/IP Services for OpenVMS の構成

HP SIM プロビジョニングを使用して,Integrity サーバにインストールされている TCP/IP Services for OpenVMS を構成することもできます。 プロビジョニング中に TCP/IP のコア環境,クライアント・コンポーネント,およびサーバ・コンポーネントの構成および再構成が可能です。 プロビジョニングにより,同時に最大 8 台の Integrity サーバで TCP/IP の構成が可能で,各サーバで 1 つのネットワーク・インタフェースを構成することができます。

注記:
  • プロビジョニングによる TCP/IP の設定では IPv4 アドレスのみサポートします。 現在のところ,IPv6 アドレスはサポートされていません。

  • プロビジョニングでは,別名あるいはセカンダリ IP アドレスはサポートしません。

  • プロビジョニングでは,対象サーバ上で DHCP サーバ・コンポーネントの構成はサポートしません。

  • プロビジョニングでは,各サーバで 1 つのネットワーク・インタフェースの構成が可能です。

  • プロビジョニングは,HP TCP/IP Services for OpenVMS のオプション・コンポーネントの構成はサポートしません。

  • プロビジョニングでは,論理 LAN デバイスおよび LAN フェールオーバ構成はサポートしません。

以降の項で,プロビジョニングによる HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成の前提条件および手順について説明します。

D.1.6.4.1 TCP/IP の構成の前提条件

HP SIM プロビジョニングによる TCP/IP の構成の前提条件を以下に示します。

  • 対象サーバには正しいバージョンの OpenVMS がインストールされており,稼働状態でなければなりません。

  • 対象サーバに HP TCP/IP Services for OpenVMS Version 5.6 以上がインストールされていなければなりません。 HP SIM プロビジョニングでは HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成のみサポートします。 その他の HP 製でない TCP/IP の実装の構成はサポートしていません。

  • 対象サーバには HP TCP/IP Services for OpenVMS を使用するための有効なライセンスが必要です。

  • 対象サーバでは,link-up 状態のネットワーク・インタフェースが最低 1 つ必要です。 link-down 状態の TCP/IP インタフェースの構成はできません。 各サーバでは最大 1 つのネットワーク・インタフェースを構成できます。

  • 対象サーバを DHCP クライアントとして構成する場合,そのクライアントに IP アドレスを提供する DHCP サーバは同じネットワーク上の別のシステムで設定および実行しなければなりません。

D.1.6.4.2 TCP/IP の構成

対象となる Integrity サーバで TCP/IP を構成する前に,その前提条件を満たしていることを確認してください。

重要: プロビジョニングで対象サーバの TCP/IP を再構成すると,そのサーバ上の既存の TCP/IP 構成は削除されます。

TCP/IP の構成手順は以下のとおりです。

  1. HP SIM のホームページから System and Event Collections(システムおよびイベント収集)->All Management Processor(すべての管理プロセッサー) を選択してください。

  2. TCP/IP の構成を行なう Integrity サーバの MP を選択してください。

    Deploy(展開)->OpenVMSConfigure OpenVMS TCP-IP を選択してください。

    HP SIM は,プロビジョニングを行なう Integrity サーバを表示します。

    TCP/IP の構成は,同時に最大 8 台の Integrity サーバで実行することができます。

  3. 選択した対象サーバを確認して [Run Now(実行)] をクリックします。

  4. 次に表示されるページで,プロビジョニングを行なう各 Integrity サーバごとに次のような情報を指定します。

    • MP のログイン認証情報 (Management Processor Login): この情報は,TCP/IP を構成する対象サーバの MP コンソールへログインするのに使用されます。 なお,MP コンソールの省略時のユーザ名およびパスワードは,Admin です。

    • OpenVMS システムのログイン認証情報 (OpenVMS System Login): この情報は,TCP/IP を構成する対象サーバで実行している OpenVMS システムにログインするのに使用されます。

    サーバに対する MP ログインおよび OpenVMS ログインの認証情報を提供した後,カーソルのフォーカスをこれらの認証情報の入力フィールドから外すと,自動的にサーバにアクセスして link-up 状態の TCP/IP ネットワーク・インタフェースを取得します。 この処理の実行中は,次の図に示すようなメッセージが表示されます。

    重要: プロビジョニング処理は中断しないでください。 また,この処理の実行中はサーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。

    バックグラウンドでネットワーク・インタフェースを取得している間に「OpenVMS TCP/IP Configuration」および「TCP/IP Services」セクションの残りの情報を設定することもできます。 処理が完了すると,link-up 状態で検出されたインタフェースが GUI の「TCP/IP Interfaces」フィールドに表示されます。 TCP/IP インタフェースの選択は必要に応じて後で行なうことも可能です。

    注記: MP ログインおよび OpenVMS システム・ログインの認証情報に間違って正しくない値を指定し,その情報を使用して対象サーバにアクセスしようとした場合,認証情報を修正することができます。 プロビジョニングは修正された認証情報を使用して対象サーバにアクセスします。

    TCP/IP インタフェースの取得処理が正しく完了しなかった場合,「TCP/IP Interface」ボックスの隣に,対応する対象サーバに対する失敗の理由が表示され, HP SIM を実行している ProLiant サーバのログ・ファイル <HP SIM Installation Directory>\logs\OPENVMS\<mp-ipaddress>_<date>_GetInterface.log に記録されます。

  5. 各対象サーバごとに OpenVMS TCP/IP 構成と TCP/IP Services の詳細を指定します。

    • OpenVMS TCP/IP Configuration: 選択したインタフェースに対して,以下の TCP/IP 構成の詳細を指定します。

      • Hostname ― 対象サーバの TCP/IP ホスト名。 対象サーバを DHCP クライアントとして構成する場合,(指定されている場合) このホスト名が DHCP アドレス設定を取得する際に DHCP サーバ示されます。

      • Configure using DHCP ― インタフェースのアドレス構成を DHCP クライアントで管理する場合は,このオプションを選択します。 そうでない場合,静的な IP アドレス構成のために以下の情報を指定する必要があります。

        • インタフェース IP アドレス

        • サブネット・マスク

        • ゲートウェイ IP アドレス

        • 接続のためのドメイン・サフィックス

        • ブロードキャスト・アドレス: このアドレスは,インタフェース IP アドレスから自動的に計算されます。

        • 最低 1 つ,最大 4 つのネーム・サーバ IP アドレス

    • TCP/IP Services: 対象サーバで有効にするクライアントとサーバのコンポーネントを選択します。 各対象サーバごとに最低 1 つの TCP/IP サービスを選択する必要があります。

      FTP,NFS,RLOGIN,SSH あるいは TELNET サービスを有効にするように選択されている場合,プロビジョニングにより対象サーバでこのクライアントおよびサーバ・コンポーネントが有効になります。

      注記: 対象サーバが DHCP クライアントとして構成されている場合,対象サーバで BIND,BOOTP,TFTP および XDM の各サービスは構成できません。 これらのサービスは選択オプションとして表示されません。
  6. 各対象サーバごとの TCP/IP インタフェースの詳細が表示されたら,手順 5 で指定した OpenVMS TCP/IP 構成を適用するネットワーク・インタフェースを選択してください。

  7. 各対象サーバに対して適用される情報を確認して,[Start Tcpip] をクリックします。

    注記: TCP/IP インタフェース・リストにいずれの対象サーバに対するインタフェースも正しく表示できなかった場合,[Start Tcpip] ボタンは無効状態のままです。 たとえば,対象サーバに対して指定した MP あるいは OpenVMS ログイン認証情報が正しくない場合,このボタンは無効のままです。

    HP SIM は各サーバにログインし,バックグラウンドで TCP/IP を構成します。

    重要: 構成処理は中断しないでください。 また,TCP/IP の構成を実行中はサーバ・コンソールへの Write アクセスは許可しないでください。

    TCP/IP の構成が完了したら,各対象サーバで TCP/IP サービスが起動されます。

    TCP/IP 構成のプロビジョニングは数分以内に完了します。

処理が正常終了しなかった場合,プロビジョニングは終了します。 この場合,失敗の原因が進捗欄とコンソール画面に表示されるとともに,HP SIM を実行している ProLiant サーバのログ・ファイル <HPSIM-Installation-Directory>\logs\OPENVMS\<mp-ipaddress>_<date>_ConfigTcpip.log に出力されます。

注記: システムの再起動時に TCP/IP Services を自動的に開始させるには,コマンド・プロシージャ COM procedure SYS$COMMON:[SYSMGR]SYSTARTUP_VMS.COM の下記の行のコメントを外してください。

$!$ @SYS$STARTUP:TCPIP$STARTUP.COM

D.2 HP SIM とは別に単独での vMedia の使用

HP SIM にアクセスできない場合は,ここで示すように,vMedia を単独で使用することができます。 高速ネットワークで接続された Integrity サーバが複数台ある場合は,単一の場所から vMedia を使用して,サーバをインストールまたはアップグレードすることができます (ただし一度に 1 台ずつ)。vMedia は,さまざまな Integrity サーバで使用できます。 vMedia をサポートしているサーバの一覧については,D.2.1 項 「vMedia を使用してOpenVMS をインストールまたはアップグレードするための前提条件」を参照してください。

vMedia には,物理的なハードウェア・デバイスを模擬して仮想デバイスとして使用できるようにする機能があります。 たとえば,ネットワークを介して Integrity サーバとあたかも物理的に接続されているかのように見える仮想的な CD/DVD ドライブを提供することができます。 そうした仮想デバイスには,管理ステーション PC または Windows サーバのハード・ディスクにイメージ・ファイルを格納するか,高速ネットワーク・リンクを通じてアクセス可能なネットワーク・ドライブにイメージ・ファイルを格納して,性能が最大になるようにすることをお勧めします。vMedia は,DVD が搭載されていないシステムで初めてシステム・インストールを行う場合や,物理的に別の場所にあるシステムに対してリモート・インストールを行う場合に使用することができます。 種々のインストレーション・オプションに対してデフォルト値を適用して OpenVMS を自動的にインストールする HP SIM プロビジョニングの場合と異なり, HP SIM とは独立した vMedia インストレーションでは,オプションの選択を行ないながら対話的にインストールを実行します。

また,vMedia を使用すれば,リモートからレイヤード・プロダクトをインストールしたり,DVD ドライブが搭載されていないシステムにレイヤード・プロダクトをインストールしたりすることもできます。 接続されている仮想デバイスは,インストールやアップグレード以外の目的でも使用できます。また,仮想デバイスには,OpenVMS が動作しているときでもアクセスできます。 たとえば,vMedia を使用してレイヤード・プロダクトをインストールし有効にする,ということも可能です。

注記: vMedia から DVD へは,読み取り専用でしかアクセスできません。

現世代の MP ハードウェアには仮想ディスク機能がいくつか搭載されていますが,vMedia デバイスは,その中でも最初に実装された機能です。 vMedia は主に以下の構成要素からなります。

  • OpenVMS をインストールまたはアップグレードする Integrity サーバ側:

    USB DVD をエミュレートし,リモート管理コンソールと Integrity サーバとの間で vMedia データをネットワーク接続経由でストリーム転送する,iLO 2 MP ファームウェア。

  • 管理ワークステーション側 (Integrity サーバの iLO 2 MP をブラウズしてそこへ接続する,という作業を行うリモート x86 PC または Windows サーバ):

    要求に応じて iLO 2 MP のファームウェアにデータを提供する Java™ コード。

D.2.1 vMedia を使用してOpenVMS をインストールまたはアップグレードするための前提条件

iLO 2 MP には,vMedia の機能が実装されています。 OpenVMS で vMedia の使用をサポートしているのは,HP Integrity サーバ rx2660,rx3600,rx6600,rx7620,rx7640,rx8620,および rx8640 と,Integrity BL860c および BL870c Server Blade です。 vMedia を利用するために満たす必要がある条件は,以下のとおりです。

Integrity サーバで必要なもの
  • Integrity サーバ rx2660,rx3600,rx6600 の場合: Advanced Server Management オプション (iLO 2 Advanced Pack) による vMedia ライセンスと,ユーザの仮想メディア・アクセス権。 vMedia は,iLO Advanced Pack の機能セットに含まれています。 Integrity BL860c および BL870c Server Blade と,サポートされているセル・ベースのサーバ (rx7640,rx8640,および sx2000 が搭載された Superdome) にはこのライセンスが含まれており,あらかじめ有効になっています。

  • サポートされているセル・ベース・サーバの場合: HP Lights Out Advanced/KVM カード (AD370A)。

iLO 2 MP をブラウズするために使用する Windows ベースの PC またはサーバで必要なもの
  • バージョン 6 以降の Microsoft Internet Explorer。

  • 1.4.2_10 以降の Java Plug-in (vMedia の Java アプレットがすでにテストされているのは,x86 PC と Windows サーバだけです)。

  • ローカル・ディスクか,高速リンクを介してアクセス可能なネットワーク・ドライブに格納された,OpenVMS I64 OE DVD の ISO イメージ。ISO イメージを作成するには,D.1.4 項 「vMedia のセットアップ」の説明に従ってブラウザから ILO 2 MP を使用します。 vMedia を使用して管理ワークステーションの DVD から直接インストールまたはアップグレードすることはお勧めしません。

注意:

vMedia を使用して OpenVMS をインストールする場合は,Windows ベースの PC またはサーバに格納された OpenVMS I64 OE DVD のイメージを使用するようお勧めします。 この方法には,以下の 2 つの利点があります。

  • DVD が不良か壊れていると,そのイメージを作成しようとしたときにイメージ作成ソフトウェアからエラーが報告されるので,DVD の状態がわかります。

  • イメージ・ファイルから OpenVMS をインストールしたりアップグレードしたりする方法は,DVD からインストールする方法よりもはるかに高速です。 この利点は,DVD を ISO イメージ・ファイルにコピーする際の労力や時間を補って余りあります。

注意:

Integrity サーバにローカルな DVD ドライブが搭載されている場合は,Windows ベースの管理ワークステーションから vMedia を使用するのではなく,Integrity サーバの DVD ドライブに挿入された OpenVMS for Integrity Servers OE DVD からインストールとアップグレードを行ってください。 つまり,インストールとアップグレードの速度を上げたい場合は,以下の手順から可能なものを選択してください (高速なものほど最初に記載してあります)。

  • Integrity サーバにローカルな DVD ドライブが搭載されている場合に,Windows ベースのシステムから vMedia を使用するのではなく,その DVD ドライブに挿入した OpenVMS for Integrity Servers OE DVD を使用して,インストールまたはアップグレードを行う。

  • Windows ベース管理ワークステーションに置かれている OpenVMS for Integrity Servers OE DVD の ISO イメージを使用して,インストールまたはアップグレードを行う。

  • Windows ベース管理ワークステーションにある DVD ドライブからインストールまたはアップグレードを行う。 この方法は最も遅いので,他の方法がない限りお勧めできません。

D.2.2 vMedia を使用して行う OpenVMS のインストールとアップグレード

vMedia を使用して Integrity サーバに OpenVMS をインストールしたりアップグレードしたりする場合は,以下の手順を実行します。

注記: この項で示す画面例の表示内容は,使用するブラウザ・ソフトウェアのタイプによって変わります。
  1. PC または Window サーバの DVD ドライブに OpenVMS OE DVD を 挿入します。

  2. Integrity サーバの iLO 2 MP と vMedia が Integrity サーバのハードウェア・マニュアル (たとえば『HP Integrity iLO 2 MP Operations Guide』) に記載されているようにセットアップされていることを確認します。 vMedia アプレットの使用権を有効にします。

    Integrity サーバの電源がオンになっていることを確認します。 Integrity サーバの iLO 2 MP に接続していったんログインしてしまえば,Integrity サーバの状態確認と電源投入は,Web ブラウザから行うことができます。 「Virtual Devices」タブを選択し,「Power Management」(画面左) を選択して,「Power & Reset」画面にアクセスします。

  3. Integrity サーバと同じネットワークにある Windows ベースの PC またはサーバのブラウザから,DNS 名または IP アドレスを指定して Integrity サーバの iLO 2 MP にアクセスします。 アクセスできたら,次の例のようにしてログインします。

    vMedia へアクセスするために使用する iLO 2 MP ログイン画面
  4. 「Virtual Devices」タブを選択し,左側の一覧から「Virtual Media」を選択します。 Integrity サーバがセル・ベースのシステムでない場合は,この時点で次の手順へ進んでください。 サーバがセル・ベースのシステムである場合は,次のように,vMedia アプリケーションを起動する前に,パーティションを選択します。

    セル・ベース・サーバでのパーティションの選択
  5. 次の例に示すように,[Launch] をクリックして,vMedia アプリケーションを起動します。

    「Virtual Media」ページの起動
  6. この時点で,D.1.4 項 「vMedia のセットアップ」に示したセキュリティの警告がポップアップして表示されることがあります。 常にコンテンツを信頼する場合は,このセキュリティの警告画面でチェック・ボックスを選択し,[YES] をクリックします (認証の警告を表示しないようにするには,iLO 2 MP ハードウェア の有効な証明書をインストールしてください。 詳細は,『HP Integrity iLO 2 MP Operations Guide』を参照してください。 また,ブラウザのオンライン・ヘルプも参照してください)。

  7. 仮想 CD/DVD-ROM のダイアログ・ボックスが表示されるので,次の例に示すように「Local Media Drive」オプションが選択されていることを確認して,[Create Disk Image] をクリックします。

    vMedia ウィンドウ: 「Local Media Drive」の選択
  8. 次の例のように,「Create Disk Image」ダイアログ・ボックスが表示されます。 構成するイメージのパスまたはファイル名を指定して,[Create] をクリックします。

    vMedia の「Create Disk Image」ウィンドウ
    注意:

    前述のように,vMedia を使用して Windows ベースの管理ワークステーションにあるローカルな DVD から直接インストールまたはアップグレードする方法はお勧めしません。 ローカル・ドライブ (またはネットワーク・ドライブ) にディスク・イメージを作成するようにすれば,インストールやアップデートがより速く行えるようになります。 ただしその方法は,Integrity サーバから高速なネットワーク・リンクを介してローカル・ドライブまたはネットワーク・ドライブにアクセスできるということが前提です。

  9. 次の例のように「Virtual CD/DVD-ROM」ダイアログ・ボックスが表示されるので,「Local Image File」オプションを選択するとともに,vMedia でアクセスする作成済みの ISO イメージ・ファイルを参照して,[Connect] をクリックします。

    vMedia の ISO イメージへの接続

    画面が次の例のように変われば,指定したイメージが vMedia に接続されたことを示しています。 これで,ISO イメージ・ファイルから対象となる Integrity サーバをブートする準備が整いました。

    vMedia: ISO イメージに接続済み
  10. ブラウザまたはターミナル・エミュレータから Integrity サーバのコンソールにアクセスし,MP にログインして,MP のメイン・メニューで co コマンドを入力します。

       MP MAIN MENU:
    
             CO: Console
            VFP: Virtual Front Panel
             CM: Command Menu
          SMCLP: Server Management Command Line Protocol
             CL: Console Log
             SL: Show Event Logs
             HE: Main Help Menu
              X: Exit Connection
    
    [usb2mp] MP> co
  11. EFI の Shell プロンプトに対して reconnect -r コマンドを入力し,デバイスがすべて検出されることを確認します。

    Shell> reconnect -r
  12. 次に EFI の Shell プロンプトが表示されたら,map -r コマンドを入力して,ブート可能な EFI システム・パーティションがある既知デバイスの一覧を再マッピングして再構築します。

    Shell> map -r

    次の例は,map -r コマンドによって表示されたブート・マッピング・テーブルを示しています。 この表の中で重要な意味を持つ行は,USB と CDROM の情報が両方とも含まれている行です。 そのため,この例では,fs0 が物理ディスクの上でファイル構造を持つ論理パーティションになっており,ここがブート元になります。つまり,ここにブート可能なパーティションが含まれています。また,blk2 はブート可能なパーティションがあるブロック型デバイスです。

    Device mapping table
    fs0 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,0)/Pci(2|0)/Usb(0, 2)/CDROM(Entry0)
    fs1 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part1,...FF)
    fs2 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part4,...FF)
    blk0 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,0)/Pci(2|1)/Usb(0, 0)
    blk1 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,0)/Pci(2|0)/Usb(0, 2)
    blk2 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,0)/Pci(2|0)/Usb(0, 2)/CDROM(Entry0)
    blk3 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr5000C50000A7B30D,Lun0)
    blk4 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)
    blk5 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part1,...FF)
    blk6 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part2,...FF)
    blk7 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part3,...FF)
    blk8 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part4,...FF)
    blk9 : Acpi(HWP0002,PNP0A03,200)/Pci(1|0)/Sas(Addr500000E014887A22,Lun0)/HD(Part5,...FF)
  13. ここで,EFI のブート・メニューを使用するか,または EFI の Shell プロンプトに対して次のコマンドを入力して,OpenVMS I64 イメージをブートします。

    Shell> fs0:\efi\boot\bootia64.efi

    次の例に示すように,OpenVMS からメッセージがいくつか表示され,続いてオペレーティング・システムのメニューが表示されます。 ここまで来れば,Integrity サーバで OpenVMS のインストールやアップグレードを開始できます。

    注記: 「%SYSTEM-I-MOUNTVER」メッセージと「Universal Serial Bus Configuration Manager」メッセージは,OpenVMS V8.3-1H1 で新たに表示されるようになったメッセージです。このメッセージは,USB デバイスまたは vMedia デバイスを使用して Integrity サーバ rx2660,rx3600,または rx6600 をブートしたときにだけ表示されます。
    
       .
       .
       .
        Installing required known files...
    %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 00000024
      %SYSTEM-I-MOUNTVER, DNA0: is offline.
    Mount verification in progress.
    
      %SYSTEM-I-MOUNTVER, DNA0: has completed mount verification.
    
    Universal Serial Bus Configuration Manager, Version V2.1 Reset Unconfigured devices
    
        Configuring devices...
    
    %PKA0, Copyright (c) 2001 LSI Logic, PKM V1.1.01  Chip LSISAS1068
    %PKA0, LSISAS1068 firmware version is 1.16.0.0 
    %EWA0, Auto-negotiation mode assumed set by console 
    %EWA0, Merl5704 located in 64-bit, 66-mhz PCI-X slot 
    %EWA0, Device type is BCM5704C (UTP) Rev B0 (21000000) 
    %EWB0, Auto-negotiation mode assumed set by console 
    %EWB0, Merl5704 located in 64-bit, 66-mhz PCI-X slot 
    %EWB0, Device type is BCM5704C (UTP) Rev B0 (21000000) 
    %EWA0, Link up: 100 mbit, full duplex, flow control (txrx) 
    %EWB0, Link up: 100 mbit, full duplex, flow control (txrx) 
    
        ****************************************************************
    
        You can install or upgrade the OpenVMS I64 operating system
        or you can install or upgrade layered products that are included
        on the OpenVMS I64 distribution media (CD/DVD).
    
        You can also execute DCL commands and procedures to perform
        "standalone" tasks, such as backing up the system disk.
    
        Please choose one of the following:
    
            1)  Upgrade, install or reconfigure OpenVMS I64 Version X8.3-BO8
            2)  Display layered products that this procedure can install
            3)  Install or upgrade layered products
            4)  Show installed products
            5)  Reconfigure installed products
            6)  Remove installed products
            7)  Find, Install or Undo patches; Show or Delete Recovery Data
            8)  Execute DCL commands and procedures
            9)  Shut down this system
    
    Enter CHOICE or ? for help: (1/2/3/4/5/6/7/8/9/?)

インストールあるいはアップグレードの手順については,3.4.3 項 「オペレーティング・システム・メニューのオプション 1 による OpenVMS のインストール」 あるいは 6.3 項 「アップグレードの実行」 をそれぞれ参照してください。

注記: インストールが完了したら,オペレーティング・システムおよびインストールしたレイヤード製品の使用に必要となるすべてのライセンスを登録する必要があります。 ライセンスの登録については,7.3 項 「ライセンスの登録」 を参照してください。

インストールあるいはアップグレードが完了した後に,インストーレーションあるいはアップグレード・スクリプトで指定した値を変更して,インストール/アップグレード後の追加設定を実行することができます。 SYSTEM パスワードはデフォルト値をそのまま使用するのではなく,新しいパスワードを指定することをお勧めします。

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