"運用改善に注力している我々にとって、効率化できる基盤を求めていました。HCIはとても魅力的なソリューションです"

‐関電システムソリューションズ株式会社
ITサービス事業本部 ITサービス基盤技術部
基盤技術統括グループ チーフマネジャー
種子田 龍 氏

 

社内のコミュニケーション基盤として利用してきた3Tier構成を新たに刷新し、拡張性が高くデータ保護の強化にもつながるハイパーコンバージドインフラストラクチャーを選択。高度な重複排除技術によって容量圧縮を可能にし、バックアップウィンドウの短縮も実現。スペース効率や消費電力など、従来環境と比べても定量的な効果を実感。社内基盤への展開とともに、外販に向けた提案ソリューションの有力なバリエーションを獲得している。

業界

エネルギー、ISP、SIer

目的

社内のコミュニケーション基盤刷新にあたり、課題となっていた
①データ保護に必要なバックアップウィンドウの短縮
②ランサムウェアをはじめとしたセキュリティ対策強化
を図り、拡張性に富んだ新たな基盤を目指す。新たな技術へ挑戦することで、外販も含めた社内への技術的なフィードバックにも役立てる。

アプローチ

ビジネス環境の変化にも適用しやすいハイパーコンバージドインフラストラクチャーを前提に、安定した仮想環境との親和性や重複排除および圧縮技術に優れた点を評価。セキュリティ対策にも効果が高く、消費電力の抑制につながることやグローバルスタンダードとして流通量の多いハードウェアで実現している点も選定ポイントに。

ITの効果

  • コミュニケーション基盤として、インテル® Xeon® プロセッサー・スケーラブル・ファミリー搭載「HPE SimpliVity 380 Gen10」を2ノード導入し、75%のスペース圧縮を実現
  • コンピュートノードとしてラックマウント型サーバーを2台追加。共有ストレージをはじめ既存資産の活用など投資保護にも一役
  • 高度な重複排除技術により全体容量を25%に圧縮。バックアップウィンドウの短縮に成功、リストアの迅速化にも貢献

ビジネスの効果

  • オープンアーキテクチャにより、拡張性が高い基盤を構築できた
  • 安定性、システムのレスポンス向上、業務変化への柔軟な対応を実現できた
  • HCIソリューションのノウハウ習得により、顧客へ提案するソリューションとしてのバリエーションが増える
  • 消費電力も50%以下に抑制
 

拡張性の高い新たな基盤構築への挑戦

関西電力グループにおける総合情報サービス企業として、コンサルティングからシステム開発、インフラ構築、運用保守、データセンターサービスまでを支援できる体制を整えている関電システムソリューションズ株式会社。1967年に関西電力の電気料金計算業務を行う会社として設立された同社だが、今ではグループ内でのIT支援を通じてシナジーを発揮しながら、グループ外の顧客が求める新たな価値創造を進めており、デジタルトランスフォーメーションへの活動も積極的に行っている。2016年から始まった電力の小売り自由化に向けては、新規参入される小売事業者に提供する電力顧客管理システム「NISHIKI」を発表するなど、顧客の要望にシステム面から支援する環境づくりも行っている。

そんな同社では、Microsoft SharePoint やMicrosoft Skype for Business(旧Lync)を中心に40VMほどが稼働する社内コミュニケーション基盤を運用しており、サーバーやスイッチ、共有ストレージを活用した3Tier環境で10年にわたって保守を継続しながら運用してきた。「導入当時は最新のソリューションで、4TBのHDDと大きな容量を誇っていた基盤ですが、長年の運用で老朽化を迎えていました。それでも特別保守を契約して長年運用を続けてきましたが、いよいよ新たな環境に刷新するタイミングを迎えました」と語るのは、社内インフラを担当するITサービス事業本部 IT サービス基盤技術部 基盤技術統括グループ リーダー 本多 弘氏だ。すでに十分活用したことでその役目を終えつつあるインフラを、新たな環境へ刷新するプロジェクトがスタートすることに。そもそもFCポート自体も空きがなくなるなど、拡張性の面でも限界を感じていたと当時の状況を振り返る。

またストレージ内には貴重な情報が多く存在していることもあり、深夜23時にバックアップジョブを走らせるなど、データ保護のための運用を続けてきた。しかしバックアップウィンドウのための時間が長く、場合によっては朝の始業前までに終わらないこともあったという。「管理者がデータを誤って削除してしまったことでリストアを余儀なくされたときは、半日程度の時間がかかったことも。バックアップリストア環境の改善も求められていました」と同グループ チーフマネジャー 種子田 龍氏は当時を振り返る。実は数ラックで運用してきたことで、電気代も大きなものに膨れ上がっていた点も解消したいと考えていたという。

種子田 龍 氏

関電システムソリューションズ
株式会社
ITサービス事業本部
ITサービス基盤技術部
基盤技術統括グループ
チーフマネジャー
種子田 龍 氏

高度な重複排除技術でデータ保護の強化に大きく貢献

そこで同社が新たな基盤として検討したのが、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(以下、HCI)だった。「従来のような柔軟性や拡張性に乏しい環境から脱却しなければ、ビジネス環境の変化に対応できず、生き残っていくのが難しい時代です。当社は、内販や外販、グループ関係会社など多方面にソリューションを展開していますが、組織横断的に新たな技術に挑戦し、社内にフィードバックする役割も担っているのが我々の部署。ぜひ新たなソリューションに挑戦してみたいと考えていました」と種子田氏。実際にはいくつかのHCIソリューションに触れ、導入する機会もあったというが、今回は貴重な情報を扱うコミュニケーション基盤だったこともあり、運用管理における安定性やデータ保護に最適な環境づくりが求められたのだ。

そこで目を付けたのが、ダイナミックなサービスデリバリーの展開を可能にするインテルR XeonRプロセッサー・スケーラブル・ファミリー搭載のHCI 「HPE SimpliVity 380 Gen10」だった。「SimpliVityはVMware vCenter Serverのプラグインとして統合管理できるなど、VMwareとの親和性が高い。安定したVMwareの基盤同様に利用できる点で、安定運用に寄与してくれると判断しました。また、重複排除や圧縮の技術に優れており、一般的なHCIに加えても付加価値の高いソリューション。我々としてもぜひ試してみたいと考えていました。実は他社のHCIでも重複排除は可能なものもあるが、なかには暗号化の部分に課題を持っているものもあったという。「バックアップウィンドウを短くするためにも、ハードウェアによる効率的な重複排除や圧縮を実現するSimpliVityに注目していました。重複排除するブロックの単位も小さく、データ効率は飛躍的に高まるのではと期待していました。」と本多氏。

昨今ではランサムウェアなどへの対策として、バックアップの重要性も叫ばれている。ランサムウェア対策としては、感染した場合は1日前など任意のタイミングに戻せる環境づくりが有効だ。データ容量を極限まで小さくする技術を使えば、バックアップ頻度と世代を増やす運用の幅が広がることに、本多氏は納得している。

他にも、SimpliVityのハードウェア的な面でも安心材料として評価できる部分があったという。「世界でも多く販売されているハードウェアをベースに動いているという意味で、ある意味導入事例が多い環境とも言えます。信頼性の高さという面でも評価しました」と本多氏。

新コミュニケーション基盤
本多 弘 氏

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基盤技術統括グループ
リーダー
本多 弘 氏

ソリューションとして有力な選択肢となる「SimpliVity」

現在はSimpliVity 380が2ノード構成で導入されており、今回の刷新を機に仮想環境自体のアプリケーション環境も棚卸したうえで安定稼働させている状況だ。また、SimpliVityに対してPro-Liant Gen10サーバーを2台追加し、コンピュートノードのみの拡張も行っており、SimpliVity同士は10Gのスイッチを経由して接続することで柔軟に拡張できる環境を構築している。「必要に応じてコンピュートノードが容易に拡張できるため使い勝手がいい」と本多氏は評価する。今回は社内基盤の統廃合もSimpliVityにて進めたが、いまだに潤沢なリソースが確保できていることもあり、検証設備としていつでも切り出せるようになっている。「今回SimpliVityを新たに活用したことで、お客さまへ提案するソリューションのバリエーションとして有力な選択肢が増えました」と本多氏は評価する。なお、システム全体で汎用的な環境に刷新すべく、同時期にHPEのネットワークスイッチを導入しており、独自プロトコルでの運用環境を解消している。

新たな環境に刷新したことで、さまざまな効果が表れている。なかでも大きいのが、重複排除および圧縮によって全体容量が25%以下まで小さくできたことだ。「本来なら28TBほどの容量がありますが、それが6TB弱にまで小さくなっています。バックアップウィンドウも以前は8時間あまり必要だったものが、今は75%短縮。バックアップの開始時間を後ろに倒すことができたほど」と本多氏は驚きを隠せない。実はリストアのテストも実施したことがあったというが、1GBほどのデータが一瞬でリストアでき、あまりに早く戻せてしまったことで、本当にリストアできているのか正直不安になるほどの性能だった。当然以前のHDDから今はオールフラッシュモデルとなっている点も影響しているが、それでも圧倒的な数値の改善に驚いていると種子田氏。また以前は8本ほどラックを利用していたが、いまは実質2本で済んでおり、スペース効率も75%削減している状況にある。消費電力に至っては半分以下にまで削減することができているという。

HPEについては、オープンアーキテクチャであることが大きな評価のポイントに挙げている。「SimpliVityやスイッチも含めて、標準的なルールのもとで動作するため、ルールを逸脱させずに他社の製品とも連携しながら動かせるのは安心できる部分です」と本多氏は評価する。実は、SimpliVityを導入したことで役割を終えるサーバーもあるが、古い環境のサーバーもSimpliVityのクラスタ内で利用できることを今回確認している。「VMwareとHPEの親和性の高さが、異なるジェネレーション同士でも動かせる下位互換性につながっており、投資保護の観点からもメリットが出てきます」と本多氏。

また今回はシステムの構築とともに、運用部分に重きを置いてHPEと一緒にドキュメントづくりを行っていったという。「バックアップやリストア、ノード追加など、属人化した作業にならないよう、業務の共通化を意識してサポートいただきました。手厚く支援いただき感謝しています」と本多氏は評価する。メンテナンス性も大幅に向上しており、パッチあてなど負担の大きな作業でも30分以内には終えることができている。「ユーザーに負担をかけることなくメンテナンスできるのはもちろん、もう1ステップ上の課題に取り組む時間が確保できるようになったのは大きい」と種子田氏。なお、迅速なハードウェア手配などサポート全般についても評価の声が寄せられている。

"SimpliVityの重複排除率は非常に高く、4分の1 以下になることに驚きました。データがなくなっているのではないかと錯覚するぐらいでした"
関電システムソリューションズ株式会社
ITサービス事業本部 ITサービス基盤技術部 基盤技術統括グループ
リーダー 本多 弘 氏

クラウド環境との親和性に関する検証を進める

SimpliVityについては、従来は必要だったバックアップアプライアンスや専用ソフトウェアといったデータ保護のための専用ソリューションが不要になり、同様の機能がすべてSimpliVityの基盤内で処理可能になっている。シンプルな構成ながら高度なソリューションとして今後も使い勝手があると本多氏は評価する。

新たな環境に刷新したことで、既存環境を整理したうえで入れ替えることに成功した同社だが、一部古いバージョンのアプリケーションが稼働している部分もあるため、新しいバージョンの検証を進めていく計画だ。また、今後はクラウドとの親和性をどこまで高めていけるのかについて検証していきたいと本多氏。「現状オンプレミスの仮想環境で動かしているものをパブリックに移してみるといった、クラウドとの親和性についてはしっかり確認していきたい」と将来構想を語っていただいた。

詳しい情報
HPE SimpliVity 380 Gen10についてはこちら
hpe.com/jp/simplivity

 

会社概要

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所在地:大阪府大阪市北区梅田3丁目3番20号

URL:http://www.ks-sol.jp/index.html

関電システムソリューションズ株式会社
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