HPEのSAP HANA基盤フルポートフォリオを採用し
前例のないSAP HANAディザスタリカバリ環境を構築

HPEのSAP HANA基盤フルポートフォリオを採用し前例のないSAP HANAディザスタリカバリ環境を構築

"サービスそのものの復旧、すなわち『SAP HANAと連携するシステムの復旧も合わせて数時間』という厳しい要件に応えることができました"

‐株式会社 JSOL
基盤サービスビジネス事業部
認定プロフェッショナル
ITアーキテクト
板東 貴治 氏

 

JSOLが、ITのアウトソーシング化を推進するカルビー株式会社向けに「SAP Business Suite powered by SAP HANAマネージドクラウドサービス」の提供を開始した。インメモリデータベースならではの圧倒的な高速化を実現するとともに、東京−大阪間でリアルタイムにデータを同期し、データセンターレベルの障害時にも数時間以内でのサービス再稼働を可能にしている。SAP HANAのプラットフォームには「HPE ConvergedSystem 500 for SAP HANA」が採用され、日本ヒューレット・パッカードのテクノロジーコンサルティングがインフラ構築においてJSOLを支援した。

業界

ICT

目的

カルビー株式会社のSAP HANA導入に伴うインメモリ処理基盤の構築。ミッションクリティカルな要求に応える高信頼性を備え、広域災害に際してもサービスを継続できる基盤を実現する。

アプローチ

SAP HANAのインメモリ処理に最適化されたプラットフォームを選定。広域災害を含むあらゆる問題に際してもサービスを継続できる、多層的・包括的な可用性向上およびデータ保護対策を講じる。

ITの効果

  • HPE ConvergedSystem 500 for SAP HANAを採用し大幅な高速化と処理時間の短縮を実現
  • HAクラスターソリューションHPE Serviceguardを採用しサーバーシステムの可用性を強化
  • SAP HANAシステムレプリケーションにより東京−大阪サイト間でリアルタイムにデータを二重化
  • HPE StoreOnceにより東京でバックアップを取得するとともに大阪へのリモートコピーを実施

ビジネスの効果

  • 広域災害に際してSAPおよび関連アプリケーションの数時間以内のサービス再稼働を可能に
  • 将来のハードウェア更新時に計画停止を最小限にできる手順を確立
  • JSOLのマネージドクラウドによりカルビーはIT資産のOPEX化が可能に
  • アプリケーション高速化でカルビーの業務パフォーマンス向上に寄与
 

チャレンジ

SAP Business Suite powered by SAP HANAによる基幹系システムの刷新

JSOLは「変化の中で進化するICTサービスコーディネーター」を掲げ、製造や流通サービス、金融・公共分野を中心に幅広いソリューションを提供している。2009年には、日本総研の時代から培ってきた技術力と業務ノウハウにNTTデータグループの総合力を加え、ソリューションプロバイダーとしてのケーパビリティを強化。クラウドサービスへの期待の高まりとともに、「顧客がICT資産を持たないプライベートクラウド」の提供にも力を入れている。

JSOLの大手顧客の1社にカルビー株式会社がある。カルビーは、日本を代表するスナック菓子メーカーであるとともに、長年にわたるSAPユーザーとしても知られる。JSOL 基盤サービスビジネス事業部に所属し、認定プロフェッショナル ITアーキテクトとして活躍する板東貴治氏は次のように話す。

「SAPシステムを含め、カルビー様のICT資産をJSOLでお預かりして運用するサービスを10年以上にわたり提供しています。2013年に仮想化基盤の構築とシステム統合に着手し、現在は運用を全面的にご支援しています」

カルビーの仮想化基盤を構成するサーバーやストレージ、ネットワーク機器はJSOLのデータセンターで運用されている。カルビー自身はこれらを資産として保有せず、月額制でサービス利用している点がユニークだ。

「ICT資産をJSOLが所有し、プロフェッショナルな運用管理とともにサービス提供する『マネージドクラウド』をJSOLは積極的に推進しています。カルビー様には、仮想化基盤をはじめ、SAPとその連携システムもマネージドクラウドのモデルでご提供しています」(板東氏)

2014年、カルビーは基幹系システムの刷新プロジェクトを開始した。10余年にわたり使い続けてきた「SAP R/3」から「SAP Business Suite powered by SAP HANA(SoH)」への移行を決断したのである。

「カルビー様は、インメモリデータベースSAP HANAが実現する高速処理と、それに伴うビジネスパフォーマンス向上に大きな期待をされました。私たちに課せられたミッションは、SAP HANAの性能を最大まで引き出すシステム基盤の構築。そして、広域災害を含むあらゆる問題に直面してもサービスを継続するための、多層的な可用性向上およびデータ保護対策でした」(板東氏)

JSOLが選択したのは、SAP HANAのインメモリ処理に最適化されたプラットフォーム「HPE ConvergedSystem 500 for SAP HANA」。そして、システムの高可用性・データ保護・事業継続(BCP)に寄与するHPEのソリューションとサービスだった。

株式会社 JSOL 基盤サービスビジネス事業部 認定プロフェッショナル ITアーキテクト 板東 貴治 氏

株式会社 JSOL
基盤サービスビジネス事業部
認定プロフェッショナル
ITアーキテクト
板東 貴治 氏

カルビー株式会社 情報システム本部 情報システム部 システム企画課 田中 良 氏

カルビー株式会社
情報システム本部
情報システム部
システム企画課
田中 良 氏

 

ソリューション

SAP HANAに最適化されたHPE ConvergedSystem 500を採用

インメモリデータベースSAP HANAのパフォーマンスを引き出すには、大容量のメモリと、メモリ上に展開した巨大なデータを高速処理するCPUパワーが不可欠だ。プラットフォームとして採用された「HPE ConvergedSystem 500 for SAP HANA(HPE CS500)」は、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v4ファミリー(最大4P/96コア)および最大4TBの大容量メモリを搭載可能な「SAP HANAアプライアンス」である。

「急成長するカルビー様のビジネスを支え続けていくために、インメモリ処理による高速化は不可欠な要件です。プラットフォーム選定においては、日本ヒューレット・パッカード(HPE)のアドバイスを受けながら、求められるパフォーマンスを発揮させるための最適なサイジングを見極めました。さらに、本プロジェクトにおいて最も厳しい要件だった広域災害対策にも、HPE CS500を中心に理想的な答えを導き出しました」(板東氏)

カルビーが求めたのは、東京メインサイト内でのSAP HANAシステムの可用性とデータ保護。さらに、メインサイトがダウンした場合でも、SAP HANAおよび連携する全システムを、数時間以内に大阪のバックアップサイトで利用可能な状態にするというものだった。

「私たちは、HPE CS500をSAP HANAサービス基盤の中心に置きながら、HAクラスター、東京−大阪サイト間でのリアルタイムなデータ二重化、2拠点それぞれでのバックアップを組み合わせ、サービス継続のための多層的な対策を作り込んでいきました」(板東氏)

HPE CS500には、インメモリデータベースSAP HANAに最適化されたHAクラスターソリューションが統合されている。ミッションクリティカル環境で豊富な実績を持つ「HPE Serviceguard」である。

「SAP HANAと連携するシステムの復旧も合わせて数時間」というSLA

SAP HANA環境ではLinux-HAが使われるケースもあるが、HPE CS500でHPE Serviceguardを採用するメリットはこれを大きく上回る。HPE Serviceguardでは、CPUやメモリ、ネットワークアダプター、システムとアプリケーションのプロセスを常に監視し、問題の検知と対応を自動的に実行可能だ。最短4秒でスタンバイ機への自動フェイルオーバーを実現するとともに、フェイルバックの手順まできめ細やかに考慮されている。

「HPE ServiceguardでSAP HANAのプロセスを監視できること、問題発生に際して確実にスタンバイ機でサービスを継続できることは、マネージドサービスを提供する私たちにとって大きな安心です。また、東京−大阪間でのデータ二重化には、従来の環境ではストレージ製品のレプリケーション機能を使ってきましたが、今回はSAP HANAの『システムレプリケーション機能』を利用しています。これにより、データ整合性の水準をいっそう高めることができたと考えています」(板東氏)

HPE Serviceguardとシステムレプリケーションの実装に際しては、HPEテクノロジーコンサルティングが支援サービスを提供した。「確実にスタンバイ機でフェイルオーバー可能か」「連携システムの最適な復旧手順は」「限られた時間内でバックアップサイトでの再稼働が可能か」「結果として、SAPアプリケーションサービスとお客様のビジネスを継続できるか」――板東氏を中心に入念な検証が繰り返されたという。

「サービスそのものの復旧、すなわち『SAP HANAと連携するシステムの復旧も合わせて数時間』という厳しい要件に応えることができました。HPEの技術者に、データベースレベルでのディザスタリカバリの技術支援を提供してもらえたことが大きいと思います」と板東氏は振り返る。

テクノロジーや製品の役割は重要だが、『数時間以内でのサービス復旧』を支えるヒトの使命はさらに重要だ。JSOLは、安全で確実な復旧手順を確立するためにリハーサルを繰り返したという。そうしてJSOLは、多層的な可用性向上とデータ保護を組み込んだシステムと、広域災害を含むあらゆる問題に際してもサービスを継続できる体制を整えたのである。

 

ベネフィット

カルビーのビジネス成長を支えるSAP HANA基幹業務システムの実現

SAP Business Suite powered by SAP HANA(SoH)によるカルビーの新基幹システムは、2016年4月に稼働を開始。SoHへの移行に際してはアドオンプログラムを大幅に削減し、業務の標準化とシンプル化が同時に進められた。インメモリ処理によるパフォーマンス向上の効果は絶大で、数10分を要していた集計処理が数秒で完了するなど、カルビーの業務効率改善に寄与しているという。カルビー 情報システム本部 情報システム部 システム企画課の田中良氏は次のように話す。

「SAP HANA環境をJSOLからクラウドサービスとして提供してもらうことで、私たちIT部門はインフラもその運用も意識することなく、ビジネスに貢献するための業務に集中することができています。SAP HANAによるシステム性能の向上は驚くほどです。オンライン処理が高速化されたことでエンドユーザーの満足度は高まり、業務の生産性向上にも貢献できました。また、バッチ処理時間が大幅に短縮されたのでIT部門の業務負荷も軽減されました」

ビジネス状況のタイムリーな可視化は、意思決定の迅速化にダイレクトに結びつく。様々なビジネスの現場での生産性向上も期待できる。SAP HANAによる新基幹システムは、カルビーのさらなる成長を支えていくことになるだろう。東京−大阪間でのデータコピーにはSAP HANAのシステムレプリケーションが採用されているが、これを利用することで、計画停止を最短にしながらシステム拡張やプラットフォーム更新も可能になっているという。

「インメモリデータベースSAP HANA環境で、災害対策 (Disaster Recovery)のサービスレベル低下を懸念していたのですが、まったくの杞憂でした。従来のデータベース環境以上のビジネス継続性を実現してくれたJSOLとHPEには、とても感謝しています」

板東氏は、今回のプロジェクトを振り返って次のように話す。

「プロジェクトは、アプリケーションを担当するサービス企業と歩調を合わせて進められました。インフラを担当する私たちが遅延することは許されない状況だったのです。特にディザスタリカバリ要件に関しては、HPEのサポートがあったからこそスケジュール通りに進めることができたと言えるでしょう」

HPEは世界屈指の大規模SAPユーザーであり、30TB規模のデータベースをSAP HANAのインメモリ処理に移行しすでに大きな成果を手にしている。JSOLのプロジェクトでは、自社導入で得られたSAP HANAに対する知見が注ぎ込まれたという。

「私たちは、国内で前例のないSAP HANAディザスタリカバリ環境の構築を成し遂げました。これまで蓄積してきたSAP環境の知見と合わせ、より価値の高いSAPソリューションとマネージドクラウドサービスを追求していきたいと考えています。HPEには、テクノロジーやプラットフォーム製品にとどまらず広範な支援を期待しています」

"SAP HANA環境をJSOLからクラウドサービスとして提供してもらうことで、私たちIT部門はインフラもその運用も意識することなく、ビジネスに貢献するための業務に集中することができています。SAP HANAによるシステム性能の向上は驚くほどです"

カルビー株式会社 情報システム本部 情報システム部 システム企画課
田中 良 氏

会社概要

株式会社JSOL

所在地:東京都中央区晴海2-5-24 晴海センタービル

URL:https://www.jsol.co.jp

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