Jump to content 日本-日本語

ソリューション  >  大企業向け

大和総研ビジネス・イノベーションが、
大規模なシステム移設プロジェクトを完遂

大和総研ビジネス・イノベーション

お客様事例

大和総研ビジネス・イノベーション
サイトマップ
コンテンツに進む

大規模マルチベンダー環境におけるIT機器の移設を、安全かつ低コストで計画スケジュール通りに実現した「HPE移設サービス」

「HPEには、大規模かつミッションクリティカルなシステムを構築・運用してきた実績とともに、データセンターの新設・変更に伴うマルチベンダー環境の移設経験が豊富にありました。また、世界規模で行われたHPE自身のデータセンター統合から得たノウハウや方法論も『HPE移設サービス』に組み込まれていたことにも注目しました」

株式会社大和総研ビジネス・イノベーション
システムマネジメント本部 基盤技術部 技術二課 課長
亀井 逸郎氏
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要

目的

新データセンター稼働にともなう、旧データセンターから新データセンターへのオープン系システムの移設。ミッションクリティカルシステムを含む、マルチベンダーの複数業務システムを、安全・確実に移設する。

アプローチ

大規模移設の豊富な経験とノウハウを持つベンダーが提供する「移設サービス」を利用することで、移設に伴うコストと時間を最小化するとともに想定されるリスクを回避する。

ITの効果

現場調査に基づく正確な移設対象機器の把握
ベストプラクティスを活かした移設計画の策定で、時間制限と複雑なマルチベンダー環境に対応
プランニングから移設作業までをトータルにサポート

ビジネスの効果

緻密な移設計画によりリスクを最小化
マルチベンダー環境への一元対応で移設に関連する業務の負荷を軽減
移設作業の一元管理で、搬送回数・コストの低減と期間短縮を実現


お客様背景

大和総研グループのソリューションベンダーである大和総研ビジネス・イノベーションは、最新鋭のファシリティを備えた新データセンターの稼働開始にあたり、旧データセンター内にある既存システム資産を新データセンターへ移設・集約した。HPE移設サービスの活用により、移設に伴う費用と時間を最小化。ミッションクリティカルシステムを含むマルチベンダーの複数業務システムを安全・確実に移設することができた。

ミッションクリティカルなシステムを新データセンターに移設
株式会社大和総研 ビジネス・イノベーション システムマネジメント本部 基盤技術部 技術二課 課長 亀井 逸郎氏
株式会社大和総研
ビジネス・イノベーション
システムマネジメント本部
基盤技術部
技術二課
課長 亀井 逸郎氏
株式会社大和総研 ビジネス・イノベーション システムマネジメント本部 基盤技術部 技術二課 次長 藤田 佳英氏
株式会社大和総研
ビジネス・イノベーション
システムマネジメント本部
基盤技術部
技術二課
次長 藤田 佳英氏

大和総研ビジネス・イノベーション(以下、大和総研BI)は、大和証券グループ以外の顧客に対して、システムコンサルティングから、最先端の技術を活用したシステムインテグレーション、データセンターにおけるシステム運用サービスなど、多様なIT サービスをフルラインで提供しており、金融、流通、通信など様々な分野で豊富な実績を持つ。

その大和総研BI が、首都圏にあるデータセンターのシステム資産を、最新鋭のファシリティを備えた郊外のデータセンターに移設・集約した。その目的は何か。大和総研BI のシステムマネジメント本部 基盤技術部 技術二課 課長の亀井逸郎氏に話を伺った。

「私たちは、新データセンターの稼働を機に、データセンター自体の革新も推し進めようと考えました。まず、お客様のニーズに合ったシステム環境を迅速に提供するために、仮想化基盤の構築を決めました」

仮想化されたシステム基盤では、システム環境のセットアップは圧倒的にスピード化できる。サイロ化を廃し標準化を推し進めることで、システム管理を効率化して運用コストの低減を図ることも可能だ。

大和総研BI は、最新の仮想化テクノロジーを採用した“集約基盤”を新データセンターに構築するプロジェクトに着手した。2011年初頭のことである。しかし、旧データセンター内のすべてのシステムが、この集約基盤に統合されるわけではなかった。

「お客様からお預かりしているシステムの中には、重要な企業情報システムや社会基盤としての役割を担うようなシステムが数多くありました。これらはサービスの継続性・信頼性を最優先とし、仮想化による集約は行わずに個別システムとして運用することに決めたのです」(亀井氏)

複数あるミッションクリティカルなシステムは、そのまま新データセンターに移設することになった。ここで問題になったのは、その移設をどのように行うかだ。

「それぞれのシステムを構築したベンダーに任せようという意見もありましたが、個々のシステムをバラバラに移設するのでは、全体のタイムスケジュールの管理も難しく、コストも膨らみます。検討を重ねた結果、大規模システム移設のノウハウを持つベンダーへの一括委託を決断しました」とシステムマネジメント本部 基盤技術部 技術二課 次長の藤田佳英氏は語る。

選ばれたのは、新データセンターの集約基盤構築でも重要な役割を果たしたHPEだった。2011年8月、「HPE移設サービス」の採用が決まり大規模な移設プロジェクトがスタートした。


ソリューション

サービス停止許容時間内に完結する移設方法を構築
株式会社大和総研 ビジネス・イノベーション システムマネジメント本部 運用統括部 業務管理課 課長代理 中山 真一氏
株式会社大和総研
ビジネス・イノベーション
システムマネジメント本部
運用統括部
業務管理課
課長代理 中山 真一氏
日本ヒューレット・パッカード株式会社 サポートデリバリ統括本部 サポートソリューション本部 プロジェクトサービス部 早川 幸伸氏
日本ヒューレット・パッカード
株式会社
サポートデリバリ統括本部
サポートソリューション本部
プロジェクトサービス部
早川 幸伸氏
日本ヒューレット・パッカード株式会社 サポートデリバリ統括本部 サポートソリューション本部 プロジェクトサービス部 上田 昌好氏
日本ヒューレット・パッカード
株式会社
サポートデリバリ統括本部
サポートソリューション本部
プロジェクトサービス部
上田 昌好氏

「HPE移設サービス」は、HPEが持つ過去の豊富な経験と実績を元に提供されてきたが、2011年4月に大きくリニューアルされた。亀井氏たちは「HPEが長年蓄積してきた移設業務におけるノウハウを高く評価した」という。

「HPEには、大規模かつミッションクリティカルなシステムを構築・運用してきた実績とともに、データセンターの新設・変更に伴うマルチベンダー環境の移設経験が豊富にありました。また、世界規模で行われたHPE自身のデータセンター統合から得たノウハウや方法論も『HPE移設サービス』に組み込まれていたことにも注目しました」

ミッションクリティカルなシステムでは、移設に伴うトラブルは絶対に許されない。大規模なマルチベンダー環境を確実に安全に移設してきたHPEの人材、ノウハウ、移設手法への期待は大きかった。

「プロジェクトがスタートすると、HPEのスペシャリストが移設計画の策定段階から加わって、検討すべき項目の洗い出しなど実践的なアドバイスを提供してくれました。これは非常に有益でした」と、移設プロジェクトで大和総研BI側のプロジェクトリーダーを務めたシステムマネジメント本部 運用統括部 業務管理課 課長代理の中山真一氏は語る。

中山氏は、HPEのスペシャリストも参加し、共同で策定した各タスクを実行に移していった。最初のステップは、現地調査である。

「正確な移設計画を作成するためには、まず移設対象となるシステムの構成と物量を正確に把握しなければなりません。その意味で、現地調査は非常に重要な作業なのです」とHPE側でプロジェクト管理をサポートした早川幸伸氏は語る。

現地調査は週末や夜間など業務時間を避けて行われた。HPEのスタッフは、サーバー/ストレージ機器群の物理構成をはじめ、電源、ネットワーク、各機器に接続している膨大なケーブルまで数えあげた。事前にシステムの構成情報を入手していたが、拡張や変更がこれに反映されてないことも多い。「現状のシステム構成 を細部まで把握するために、徹底した現地調査を行いフィードバックした」と早川氏は話す。

移設計画の策定にあたっては、HPEから提供されたヒアリングシートを活用して、中山氏が中心となって各システムの開発・運用担当者と調整し、タイムスケジュールや具体的な手順を詰めていった。

「システムオーナーが懸念していたのは、サービスの停止時間をいかに最小にするか、万一トラブルが発生したときにいかに対処するかでした」と中山氏は振り返る。

慎重に議論を重ねた結果、システムの計画停止は週末に限定し「サービス停止許容時間内に完結する移設方法を構築する」という方針が定められた。

「トラブルへの対策としては、移設作業の中で想定されるリスクを徹底的に洗い出しました。さらにトラブルの予防策とともに、万一に備えたコンティンジェンシープランを策定しました」(早川氏)

移設にかかるコストを抑制するためには、機器をどれだけ少ない回数(ショット数)で移送できるかがポイントになる。しかし、サービスを計画停止できる日程や時間帯はシステムによって異なるうえ、リスクを最小限にするための分割移送も考慮しなければならない。

中山氏、早川氏は、限られた時間内に「システム停止⇒ ラックからの取り外し⇒ 移送⇒ 再セットアップ⇒ 再起動」までを完了させるために、シミュレーションを繰り返して緻密な時間工程表を作りあげた。

「様々な要件を調整しながら、最小限の移設単位で移送するためのスケジュールと手順を構築しました。第一フェーズの移設を実施したのは2011年9月のことです」(中山氏)


徹底したリスク回避と正確なスケジュール
日本ヒューレット・パッカード株式会社 テクノロジーサービス営業 統括本部 サポート第一営業本部 村木 英彦氏
日本ヒューレット・パッカード
株式会社
テクノロジーサービス営業
統括本部
サポート第一営業本部
村木 英彦氏

中山氏をリーダーとする移設プロジェクトは、いよいよ実施段階に入った。機器の解体から、搬送、設置、動作確認まで、すべての作業をHPEの移設チームが担当。第一フェーズで移設対象となったのは、基幹システムと数百拠点を結ぶミッションクリティカルなシステムだった。

「開発機を先行して移設し、移設計画に無理や問題がないか慎重にチェックした上で本番環境の移設に臨みました」(HPE上田昌好氏)

この他にも、リスクを最小化しつつ週末の土・日曜日という限られた時間で移設を完了するために、様々な手法やアイディアが注ぎ込まれた。HPEの村木英彦氏は次のように語る。

「冗長化構成のシステムについては待機系サーバーを先に搬送し、現地で動作確認をしてから本番系サーバーを搬送しました。同じ時間帯に搬送しなければならない場合には、別のルートを利用して分割搬送としました」

これは万一の搬送時のトラブルで、本番系・待機系の両方が影響を受けることを避けるためだ。搬送ルート近隣でのイベント開催に伴う交通渋滞を予期し、これも計画に盛り込まれていたという。

「HPEの移設チームからも、厳しい時間制約の中で“一秒でも早く移設する方法”について提案してもらい、計画に盛り込んでいきました。HPEの業務範囲を越えた問題でも、私たちと同じ目線で解決に尽力してくれたことに感謝しています」と亀井氏は語る。

徹底したリスク回避と正確なスケジュール

[拡大画像を表示] このリンクをクリックすると、新しいウィンドウが開きます


効果と今後の展望

大規模な移設プロジェクトを“トラブルゼロ”で完遂

大和総研BIとHPEが緊密に連携しながら、移設プロジェクトは計画通りに進められた。その後、全5フェーズに分けて移設が行われ2012年2月すべての作業を完了した。

「トラブルと言えるものはひとつもありませんでした。プロジェクト開始時より、『移行計画』の重要性をHPEと認識を合わせて進めてきました。今回の大規模なシステム移設を通じて、『移設プロジェクトは計画がすべて』というほど『移行計画』の重要性をあらためて実感しました」(中山氏)

移設プロジェクトの成功は大和総研BI社内でも大きな関心を呼んだ。“トラブルゼロ”での移設に貢献したHPEには、問い合わせが次々と舞い込んでいるという。

「移設にはノウハウが必要ですが、そのノウハウを集約しているベンダーは少ないはずです。ましてやユーザー企業には移設作業の経験がほとんどありません。人材、ノウハウ、移設手法をトータルに提供してくれる『HPE移設サービス』には、今後も期待したいと思います」と藤田氏も評価する。

「HPEの移設チームからも、厳しい時間制約の中で“一秒でも早く移設する方法”について提案してもらい、計画に盛り込んでいきました。HPEの業務範囲を越えた問題でも、私たちと同じ目線で解決に尽力してくれたことに感謝しています」
―亀井氏

最後に亀井氏が次のように語って締めくくった。

「コミュニケーションとチームワーク、プロジェクトを成功させるという強い意思、これらも大きな成功要因でしょう。私たちの課題を正しく理解し、適切な判断で迅速に対応してくれるチームがあったからこそ、“トラブルゼロ”で移設プロジェクトを完遂できたものと考えています」



ソリューション概略

導入サービス  
・HPE移設サービス  


会社概要

株式会社大和総研ビジネス・イノベーション
本社: 東京都江東区永代1丁目14番5号
URL: http://www.dir.co.jp/corporate/bi/このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 情報システムサービス
製品: 移設、リロケーションサービス
キーワード: 移設、リロケーション、IT機器輸送、コンサルティング、テクノロジーサービス


  本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。  
印刷用画面へ印刷用画面へ
');}();