HP 3PAR StoreServを採用しITサービスを高品質化フレキシブルなワークスタイルに安定性と快適性を付加

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「シンテクノロジーを使えないストレージと比較して、50%以上のコスト削減を実現できたと試算しています。複数のストレージ環境をHP 3PAR StoreServに統合することで、さらに投資対効果を高められると期待しています」

−株式会社トヨタIT開発センター 研究部
グループリーダー 工学博士
吉岡 顕 氏

 

イノベーションを加速させる統合ストレージ基盤

ITによるクルマのオープンイノベーションに挑戦するトヨタIT 開 発センターが、統合ストレージ基盤を構築した。デスクトップ仮想化(VDI)システムを稼働させ、さらに複数のファイルサーバーの統合を順次進めている。オンデマンドでリソースを活用でき、高性能かつ自律運用可能な統合ストレージ基盤の実現により、ITサービスの品質を向上させるとともに運用負荷の大幅な軽減に寄与している。

業種

製造


目的

"クルマとITの融合によるオープンイノベーション"に取り組む研究者のフレキシブルなワークスタイルを支え、より高い生産性を実現するためのIT基盤の継続的な改善。本プロジェクトではストレージ基盤を刷新し統合化を進める。


アプローチ

エンタープライズクラスの共有ストレージを採用し、VDIサービスとファイルサービスのストレージを統合。高負荷に耐える性能の確保、仮想化によるメリットの享受、運用負荷の軽減を要件として掲げた。


ITの効果

  • 「HP 3PAR StoreServ 7200」を採用し統合ストレージ基盤を実現
  • VDIシステムにおけるストレージ性能を大幅に強化するとともにサービス品質を向上
  • 仮想化されたストレージリソースをオンデマンドで利用可能に
  • 負荷の平準化を自動実行し高負荷でも高い性能を維持
  • シンテクノロジーによる"リソースの切り出しと回収"を可能に

ビジネスの効果

  • 研究者の柔軟なワークスタイルを支え生産性の向上に寄与
  • シンプロビジョニングを活用しフルプロビジョニングとの比較で50%コストを削減
  • 積極的な拡張を可能とする統合ストレージ環境の実現
  • 自律型ストレージ環境による運用負荷の低減
 

チャレンジ

ITによるクルマのオープンイノベーションに挑戦

クルマの大衆化から100年にわたり進化を続ける自動車社会。その進化のスピードが加速している。推進力は急速に革新が進むIT(情報通信技術)だ。トヨタIT開発センターは、クルマとITの融合が拓く可能性に着目し2001年に設立された研究開発機関である。最新のIT動向の探索から調査・企画、開発・評価を通じて、将来の可能性やニーズの具体化に向けた提案を行っている。その特徴は、トヨタグループだけではなく国内外の大学・研究機関、先端企業などと積極的に連携し、ITによるクルマのオープンイノベーションに挑戦している点だ。

研究テーマは要素技術からシステムまで幅広い。例えば、知能化情報処理の分野では、カーライフログやドライバーの指向・意図といったデータを活用し、運転者をサポートするための情報を研究している。また、クルマと道路インフラ、車両、歩行者情報が連携して事故防止につなげるシステムは、関係省庁や業界と協力した実証実験が進められている。

「現在、日本に60名、米国に40名の体制で運営されており、社員の80%以上を研究者が占めています。ITの進展とともに、私たちが取り組むテーマは大きな広がりを見せています。これとともに研究活動を支えるITインフラの規模も拡大し、運用管理の負荷増大が大きな課題となってきました」とトヨタIT開発センター研究部 グループリーダー 工学博士 吉岡顕氏は語る。

トヨタIT開発センターでは、ITに精通した研究者がシステムの設計から構築・管理までを兼務している。ニーズに沿った環境をスピーディに構築できる反面、運用負荷の増大が研究業務に影響するという問題もあった。

「2008年にサーバー仮想化を導入し物理サーバーの削減に着手しました。続けて2010年にはVDI(Virtual Desktop Infrastructure)システムを導入し、業務系のPC をシンクライアント化しました」(吉岡氏)

故障率の低いシンクライアントの採用で、PCのメンテナンスの手間は大幅に軽減された。データをクライアント側に残さないため、セキュリティを高めつつ研究者が求めていた「いつでもどこでも業務が行える環境」を実現し生産性の向上が図られた。また、東日本大震災の発生直後は業務継続性の面でも威力を発揮したという。

「VDIシステムを運用していく中で課題も見えてきました。特に、共有ストレージの高負荷時におけるI/O性能不足の解決は急務でした。また、データ量の伸びに合わせてストレージを適宜拡張してきましたが、こうした手間のかかる手続きも解消したいと考えていました」と吉岡氏は話す。

株式会社トヨタIT開発センター 吉岡顕氏

株式会社トヨタIT開発センター
研究部 22G グループリーダー 工学博士 吉岡顕氏

 

ソリューション

高負荷に耐える「HP 3PAR StoreServ」を選定

今やVDI 環境は、研究者の軽快なフットワークと柔軟なワークスタイルを支える重要な基盤だ。

「社内外での会議、トヨタ関連や大学教授とのミーティングなど、私の自席率は20%を切っていると思います。実証実験への参加や外部機関での研究など、1カ月以上出張している研究者も珍しくありません。社内外のどこにいてもアクセス可能なVDIシステムがあるからこそ、私たちは安心して業務を進めることができるのです」と吉岡氏は語る。

ソースとなるデータの集計や可視化の作業は、プロジェクトごとに用意されるワークステーションやサーバー環境を利用するのが基本だ。しかし、集計処理に必要なコンパイルをVDI環境から実行するような強者も多いという。研究者が使う環境は、定型業務を処理する一般的なVDI環境とは比較できないほどの高負荷が発生するのだ。

「Windowsアップデートが一斉に走ってリブートが発生した際には、数時間にわたってレスポンスが悪化する現象が起こりました。原因は明らかに共有ストレージの性能不足でした」と吉岡氏は指摘する。

既存のストレージ環境は、Windowsベースのストレージサーバーとストレージアプライアンスで構成していた。調べてみると、特定のディスクにI/Oとデータ配置が集中する傾向がわかった。

「2013年4月に、複数のファイルサーバーを含むストレージ環境の統合を見据えた次期ストレージの導入プロジェクトを開始しました。選定要件として、

  1. 高負荷に耐える性能を備えること
  2. 仮想化のメリットを十分に享受できること
  3. 運用負荷を軽減できること

の3つを掲げました」と、トヨタIT開発センター 研究部 シニアリサーチャーの疋田敏朗氏は話す。

「研究者の要求に応えられる性能を確保することが第一です。また、仮想サーバー環境を使う中で、必要なときに必要なリソースを自由に切り出せるメリットを実感していましたから、ストレージ環境にも柔軟なリソース配分が可能なことや、優れた管理性を求めました」(疋田氏)

これらの要件に応えるストレージ製品にターゲットを絞って検討した結果、トヨタIT開発センターが選んだのは「HP 3PAR StoreServ」だった。

株式会社トヨタIT開発センター 疋田敏朗氏

株式会社トヨタIT開発センター
研究部24G シニアリサーチャー
疋田敏朗氏

HP独自のASICとシンテクノロジーの優位性

トヨタIT開発センターでは、社内ITインフラを構成する製品選定も独自に行ってきた。ITに精通した研究者の製品や技術を見る目は厳しく、そして確かだ。

「HPからの提案は、私たちが想定していたアプライアンス製品ではなく、エンタープライズストレージ『HP 3PAR StoreServ』に絞り込んだものでした。当初は、正直なところ、60名が利用するVDIシステムに対して過剰品質ではないかと考えました。しかし、ストレージに対するデータ転送要求が当時すでに8Gbpsに達している現状と、さらに増加傾向にあることなどを合わせて検討し、最終的にHP 3PAR StoreServという選択に妥当性があると判断しました」(疋田氏)

HP 3PAR StoreServは、クラウド事業者を中心に圧倒的な支持を得ているストレージ製品だ。ハイエンドからミッドレンジまでスケーラブルなラインアップが用意されている。トヨタIT開発センターが導入した「HP 3PAR StoreServ 7200」は、ハイエンド製品と同一アーキテクチャを採用したエントリーモデルとして人気が高い。

「HP 3PAR StoreServは、非常に優れたI/O性能とデータ転送性能を備えています。これを実現しているのが、独自に開発された『ASIC』であると知ってなるほどと納得しました」と疋田氏は振り返る。

HP 3PAR StoreServでは、システムに搭載するディスク全体で自律的にデータの最適配置を行い、負荷を均一に分散させることで高いパフォーマンスを発揮させる。この"システムワイドのストライピング"を高速にハードウェア処理するのが「HP 3PAR ASIC」だ。

疋田氏は、「HP 3PAR StoreServは、データ転送容量が10〜16Gbpsに達するようになった現在でも非常に安定したレスポンスを返してくれます。Windowsアップデートが実行されてもその影響を感じさせません」と話す。

高負荷時におけるHP 3PAR StoreServの安定性には定評がある。一般に、同時接続するユーザー数や処理要求の増大によってI/O負荷が高まると、どこかのポイントでレスポンスが急激に悪化する。HP 3PAR StoreServはこの限界値が高いため、高負荷でもスループットを維持できる。

「また、ストレージ仮想化の機能がどれだけ実用に耐えるか、という観点でもHP 3PAR StoreServの能力が優れていると評価しました。シンプロビジョニングでボリュームを予約して物理容量を節約し、シンパーシステンスで使わなくなった容量を返却する、といった運用を本番環境で実現できることに驚きました」(疋田氏)

疋田氏が注目したのは、仮想ディスク上で削除されたデータを検出して領域を解放し、物理容量として再利用を可能にする「シンパーシステンス」である。

「ASICでこれらの処理を実行するHP 3PAR StoreServなら、ストレージ仮想化のメリットを十分に引き出せると確信しました」(疋田氏)

HP 3PAR StoreServと同様に"ストレージ仮想化"を標榜する製品は多いが、そのメリットを引き出す能力には大きな差がある。

 

ベネフィット

シンテクノロジーを活用し50%以上のコスト削減効果

HP 3PAR StoreServは、吉岡氏が示した3つの要件のうち、高負荷に耐える性能を備えること、仮想化のメリットを十分に享受できること、に関しては期待通りの成果をあげた。では、3つ目の要件「運用負荷を軽減できること」はどうだろうか。

「実際にHP 3PAR StoreServを利用して、その優れた運用管理性を実感しています。運用に携わっているのは、OA全般のサポート業務を兼ねるスタッフが1名、そして研究業務と兼務の私たち2人です。管理ツールからシステムを見ると、データが全ディスクに対して平均的に書き込まれているのがわかります。パフォーマンスは常に安定しており、いわゆるチューニング作業はまったく必要ありません」(疋田氏)

疋田氏は、「"高度な自律的運用"と言われても実際はどうなのだろう、という疑問はすっかり解消しました」と談笑しつつ、「HP 3PAR StoreServには以前から注目していましたが、実際に使ってみてこれほど評価を高めた製品はありません」と話した。

「HP 3PAR StoreServには以前から注目していましたが、実際に使ってみてこれほど評価を高めた製品はありません」−疋田氏

HP 3PAR StoreServは、統合ストレージ基盤として位置づけられファイルサーバーなどの集約が順次進められている。

「シンテクノロジーを使えないストレージと比較して、50%以上のコスト削減を実現できたと試算しています。複数のストレージ環境をHP 3PAR StoreServに統合することで、さらに投資対効果を高められると期待しています」(吉岡氏)

研究者の創造性を引き出し、コラボレーションの効果を高める――HP 3PAR StoreServは、トヨタIT開発センターの研究開発の成果にも寄与していくことだろう。

 

会社概要

株式会社トヨタIT開発センター

所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂6-6-20

URL:http://www.toyota-itc.com/ 

株式会社トヨタIT開発センター

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本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス
HP 3PAR StoreServ 7200    

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