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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMSマニュアル
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タイトルページ
目次
まえがき
第1部:新機能
第1章:V8.4の新機能概要
第2章:一般ユーザ機能
第3章:仮想化機能
第4章:性能の強化
第5章:耐障害性およびクラスタ機能
第6章:ストレージ・デバイスとI/Oのサポート
第7章:セキュリティ機能
第8章:システム管理機能
第9章:プログラミング機能
第10章:関連製品の新機能
第2部:英文ドキュメント
第11章:ドキュメントの概要
第12章:ドキュメントの提供形態
第13章:マニュアルの説明
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HP OpenVMS
V8.4 新機能説明書


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第 5 章
耐障害性およびクラスタ機能

この章では,OpenVMS の耐障害性およびクラスタに関する新機能について説明します。

5.1 Cluster over IP

OpenVMS Version 8.4 では,Cluster over IP 機能が拡張されています。 Cluster over IP は,単一の LAN あるいは VLAN セグメントを超えて業界標準のインターネット・プロトコルを使用してクラスタを形成する機能を提供します。この機能により耐障害性が向上します。

Cluster over IP を使用すると下記のことが可能になります。

  • 異なる LAN あるいは VLAN セグメントにあるデータセンタのノード間でクラスタを構築することができます。

  • IP ネットワークにより,地理的に分散した耐障害クラスタ環境を構築することができます。

  • 総所有コストが改善できます。

下記の Cluster over IP 機能が含まれます。

  • SCS (System Communication Services) パケットに対し IEEE 802.3 LAN に加えて UDP プロトコルを使用する PEdriver をサポートします。

  • UDP (User Datagram Protocol) を使用する PEDRIVERによって,SCS パケットの信頼性の高い配信が可能です。

  • IP のみの環境でノードを発見するための手段として IP マルチキャストおよびオプションび IP ユニキャストをサポートします。

  • IP のみの環境でクラスタの構成を可能にするためにブート時に TCP/IP Services のロードが可能です。

Cluster over IP 機能を使用するためには, HP TCP/IP Services V5.7 for OpenVMS が必要です。

  注意
Cluster over IP 機能は,IP Cluster Interconnect (IPCI) とも呼ばれます。

詳細については『OpenVMS Cluster 構成ガイド』および『OpenVMS Cluster システム』参照してください。

5.2 Volume Shadowing for OpenVMS の拡張

ここでは, HP Volume Shadowing for OpenVMS Version 8.4 の新機能について説明します。これらの新機能の詳細については,『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』を参照してください。

5.2.1 6 メンバのシャドウ・セットのサポート

これまでは 3 メンバのシャドウ・セットをサポートしていましたが,OpenVMS Version 8.4 では最大 6 メンバのシャドウ・セットをサポートします。この機能は,マルチサイトの耐障害構成を狙ったものです。 3 メンバのシャドウ・セットでは,3 サイトの耐障害構成ではシャドウ・メンバを各サイトに 1 つしか用意できません。この場合,2 つのサイトで障害が発生すると,残りの 1 つのサイトのメンバが単一障害点となります。 6 メンバのシャドウ・セットのサポートにより,3 つの各サイトでメンバを 2 つずつ用意することが可能で,高い可用性を提供できます。

5.2.2 HBMM のための新しい DISMOUNT キーワード

12 のすべての書き込みビットマップをマルチユース・ビットマップとしてシャドウイングで使用することにより,単一のミニコピー・マスター・ビットマップの単一障害点を取り除くきとができます。この機能を使用するために,SET SHADOW/POLICY コマンドに新しいキーワード DISMOUNT=nが追加されています。

n には,メンバが DISMOUNT/POLICY=MINICOPY コマンドでシャドウ・セットからディスマウントされた時にマルチユース・ビットマップに変換する HBMM ビットマップ数を指定します。

5.2.3 高速ミニコピーおよびミニマージ

シャドウ・ミニコピーとミニマージの性能の向上のために,書き込みビットマップに設定されている次ビットを先読みする機能を使用するようシャドウイング機能が拡張されています。

この機能を使用すると SHADOW_SERVER と SYS$SHDRIVER の間の QIO 数が大幅に減少し,ミニコピーとミニマージの処理がより高速になります。

5.2.4 SET SHADOW の新しい修飾子

SET SHADOW コマンドに以下の新しいパラメータが追加されています。

  • /DISABLE=SPLIT_READ_LBNS - LBN の分割読み取りを無効にし,この結果,読み取り処理は,同じ読み取りコストとデバイス・キュー長のソース・シャドウ・セット・メンバ間で交互に行なわれます。

  • /ENABLE=SPLIT_READ_LBNS - 同じ読み取りコストのシャドウ・セット・メンバが,同等のグループの論理ブロック・メンバになるように論理的に分割します。仮想ユニットに対し読み取り操作が行なわれると,対応する LBN グループ・ディスクから読み取られます。この機能により,コントローラの先読みキャッシュの利用率が最大化されます。

  • /STALL=WRITES[=nnn] - nnn に,書き込み操作を引き延ばす秒数を指定します。この修飾子は,書き込み処理を "nnn" に指定した秒数だけ引き延ばしたい場合に便利です。 "nnn" に値が指定されていない場合は,SHADOW_MBR_TMO 秒経過後にロックが解放されます。デフォルトの秒数は SHADOW_MBR_TMO です。

  • /NOSTALL=WRITES[=nnn] - 書き込み操作が同じシャドウ・セットで継続されるように,nnn 秒経過後,書き込みロックを解放します。



5.2.5 書き込みビットマップにおける性能の改善

書き込みビットマップ (WBM) は,シャドウイング・ミニマージおよミニコピーの操作中に OpenVMS が使用する機能です。ディスク上のどのブロックに書き込みが行なわれたかについての情報が,クラスタ内の他のノードへ転送されます。本リリースでは,以下の変更が行なわれています。

非同期的な SetBit メッセージ

マスタービットマップノードは 1 つのシャドウセットに対して複数持つことができます。これまでは,SetBit メッセージは複数のマスタービットマップノードへ同期的に送信されていました。つまり,最初のリモート・マスタービットマップノードから SetBit メッセージに対する応答を受け取ると次のマスタービットマップノードへメッセージが送信され,すべてのリモート・マスタービットマップノードから応答を受け取ると I/O が再開されました。本バージョンでは, SetBit メッセージはすべてのマスタービットマップノードへ非同期的に送信されます。そして,すべてのマスタービットマップノードから応答を受け取ると I/O 操作が再開されます。これにより,書き込みビットマップのコードによる I/O 操作の遅延が低減されています。

連続的な I/O のための SetBit メッセージの減少

ディスクに対する連続的な書き込みが発生すると,リモート・ノードに連続的なビットを設定するための Setbit メッセージの送信が発生します。本バージョンの WBM コードは,ビットマップのより前の部分で多数のビットが既に設定されているのはどのあたりかを認識します。このシナリオでは,WBM のコードは,連続書き込みが続く場合の Setbit メッセージの数が少なくて済むように追加ビットを設定します。連続的な I/O が続くと想定すると Setbit メッセージの数は 10 の倍数で減少し,この結果,連続書き込みの I/O レートが改善されます。


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