表 A-10 DEC FortranとVAX FORTRANで共有される修飾子
/ASSUME |
/ASSUMEはVAX FORTRANバージョン5.0では使用できなかったが,現在は/ASSUME=([NO]ACCURACY_SENSITIVE,[NO]DUMMY_ALIAS)をVAX FORTRAN HPOで使用できる。 特定のキーワード値は DEC Fortran 固有の値である。 |
/ANALYSIS_DATA |
同じ。 |
/CHECK |
VAX FORTRANの/CHECK=キーワードはすべて,DEC Fortran でも使用できる。 DEC Fortran の/WARNINGS=ALIGNMENT修飾子と VAX FORTRAN HPOの/CHECK=ALIGNMENT修飾子は同じである。 |
/CROSS_REFERENCE |
同じ。 |
/DEBUG |
VAX FORTRANの/DEBUG=キーワードはすべて,DEC Fortran でも使用できる。 |
/D_LINES |
同じ。 |
/DIAGNOSTICS |
同じ。 |
/DML |
同じ。 |
/EXTEND_SOURCE |
同じ。 |
/F77 |
同じ。 |
/G_FLOATING |
DEC Fortran では/G_FLOATINGをサポートするが,DEC Fortran の/FLOAT修飾子を使用しなければならない。付録 A.4.2.2 項 の/FLOATの説明で述べるように,VAXシステムと AXPシステムではD浮動小数点の演算に違いがある。 |
/I4 |
同じ。DEC Fortran では,INTEGER宣言のサイズを指定するために /INTEGER_SIZE修飾子を使用できる。 |
/LIBRARY |
同じ。 |
/LIST |
同じ。 |
/MACHINE_CODE |
同じ。 |
/OBJECT |
同じ。 |
/OPTIMIZE |
同じであるが,DEC Fortran では,ローカルな最適化のみに対して/OPTIMIZE=LEVEL=1などの最適化レベルの使用をサポートする(付録 A.4.2.2 項 を参照)。実際のコンパイラ最適化技法は異なる可能性がある。 |
/SHOW |
VAX FORTRANの大部分の/SHOW=キーワードは DEC Fortran でも使用できる。 |
/STANDARD |
VAX FORTRANの/STANDARD=キーワードはすべて,DEC Fortran でも使用できる。 |
/WARNINGS |
大部分の/WARNINGS=キーワードは使用できる。しかし,特定のキーワード値は DEC Fortran 固有の値である。 |
表 A-11 VAX FORTRANでサポートされない DEC Fortran修飾子
/ALIGN |
レコード構造とコモン・ブロックのアラインメントを制御する(VAX FORTRANでは,コモン・ブロックに対して省略時のアラインメントを使用し,CDEC$ディレクティブも認識する)。 |
/ASSUME |
特定のキーワードはVAX FORTRANバージョン5.0では使用できない。たとえば,BIG_ENDIAN,CRAY,IBM,LITTLE_ENDIAN,RECURSIVE,VAXD,およびVAXGはサポートされない。 |
/FLOAT |
浮動小数点データに対して使用するフォーマット(REALまたは COMPLEX)を制御し,VAX G浮動小数点,VAX D浮動小数点,またはIEEE(S浮動小数点と T浮動小数点)浮動小数点データの使用を許可する。 |
/INTEGER_SIZE |
INTEGER宣言のサイズを制御する。 |
/NAMES |
外部名を大文字に変換するのか,小文字に変換するのか,元のまま保存するのかを制御する。 |
/OPTIMIZE=LEVEL= n |
最適化のレベルを /NOOPTIMIZE(/OPTIMIZE=LEVEL=0)と /OPTIMIZE(/OPTIMIZE=LEVEL=4)の間で制御する。VAX FORTRAN(および DEC Fortran)は/OPTIMIZEと /NOOPTIMIZEをサポートする。 |
/POINTER_SIZE |
ポインタ・データのサイズ(アドレッシング可能な範囲)を制御する。 |
/RECURSIVE |
実行時プロセス・スタックでローカル・データを割り当て,可能な再帰的実行のためにプロシージャをプリページする。 |
/VMS |
DEC Fortran が特定のVAX FORTRAN表記法を使用することを要求する。 |
/WARNING=(ALIGNMENTS, TRUNCATED_SOURCE) |
自然にアラインされていないデータと切り捨てられたソース行に対して警告メッセージを表示することを要求する。これらのキーワードはVAX FORTRAN HPOで使用できる。 |
表 A-12 DEC Fortranでサポートされない VAX FORTRANオプション
/BLAS=(INLINE,MAPPED) |
VAX FORTRANが Basic Linear Algebra Subroutines(BLAS)を認識し,これらをインラインまたはマッピングするかどうかを指定する。VAX FORTRAN High Performance Option(HPO)の場合にのみ使用できる。 |
/CHECK=ASSERTIONS |
アサーション・チェックを許可または禁止する。VAX FORTRAN HPOに対してのみ使用できる。 |
/CONTINUATIONS=n |
1つの文で認められる継続行の行数を指定する。DEC Fortran では継続行の行数は最大99行である。 |
/DESIGN=[NO]COMMENTS /DESIGN=[NO]PLACEHOLDERS |
設計情報を確認するためにプログラムを解析する。 |
/DIRECTIVES=DEPENDENCE |
指定されたコンパイラ・ディレクティブがコンパイル時に使用されるかどうかを指定する。VAX FORTRAN HPOに対してのみ使用できる。 |
/MATH_LIBRARY=(FASTまたはACCURATE) |
特定の算術演算組み込み関数を実現するために使用される算術演算ライブラリ・ルーチンの選択を制御する。/MATH_LIBRARYはまた,realデータ型の指数演算子**に対するベクタ化された参照にも影響を与える。VAX FORTRAN HPOでのみ使用できる。 |
/PARALLEL=(MANUALまたはAUTOMATIC) |
並列処理をサポートする。 |
/SHOW=(DATA_DEPENDENCIES,DICTIONARY,LOOPS) |
リスト・ファイルに次の情報を登録するかどうかを制御する。
- ベクタ化または自動分解を禁止するデータ依存性と,依存解析の対象とならないループに関する診断情報(DATA_DEPENDENCIES)。
- インクルードしたCommon Data Dictionaryレコードからのソース・ライン(DICTIONARY)。
- コンパイル後のループ構造に関するレポート(LOOPS)。
DATA_DEPENDENCIESおよびLOOPSキーワードはVAX FORTRAN HPOに対してのみ使用できる。
|
/VECTOR |
ベクタ処理を要求する。VAX FORTRAN HPOに対してのみ使用できる。 |
/WARNINGS=INLINE |
コンパイラが組み込みルーチンに対する参照のインライン・コードを生成できないときに,情報診断メッセージを印刷するかどうかを制御する。VAX FORTRAN HPOに対してのみ使用できる。 |
要求された(手作業)分解に関連するすべてのCPAR$ディレクティブと特定の CDEC$ディレクティブ,およびそれに関連する修飾子またはキーワードも VAX FORTRAN固有です。『DEC Fortran Language Reference Manual』を参照してください。
VAX FORTRANのコンパイル・コマンドとオプションに関する詳しい説明は『DEC Fortran User Manual for OpenVMS VAX Systems』を参照してください。