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OpenVMS マニュアル


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OpenVMS V8.3
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目次
まえがき
第 1 章:インストールに関する注意事項
第 2 章:関連製品に関する注意事項
第 3 章:一般ユーザ向けの注意事項
第 4 章:システム管理に関する注意事項
第 5 章:プログラミングに関する注意事項
第 6 章:ハードウェアに関する注意事項
付録 A:リタイア製品情報
付録 B:インターロックされたメモリ命令の使用
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V8.3 リリース・ノート【翻訳版】


目次 索引

第 4 章
システム管理に関する注意事項

この章では,システムの保守と管理,性能の管理,ネットワーキングに関連する情報をまとめます。

このバージョンで提供される新機能の詳細については,『HP OpenVMS V8.3 新機能説明書』を参照してください。

4.1 Monitor ユーティリティの変更

V8.3

OpenVMS Version 7.3-2 以降, Monitor ユーティリティ (MONITOR) にはいくつかの変更が行われています。変更の大半は,記録ファイルのフォーマットの改良と,クラス・データの追加に関するものです。これらの変更により,あるバージョンの MONITOR が収集したデータを他のバージョンで処理したときに,互換性の問題が発生します。ここでは,これらの問題について説明します。

4.1.1 MONITOR データのバージョン間での互換性

MONITOR が収集するデータの本体はリリースごとに変更される可能性があるため,あるバージョンで収集した MONITOR データを別のバージョンで必ず表示できるとは限りません。

リリース間での互換性の程度は,記録されているバイナリ・データをファイルから調べるか (つまり,プレイバック),他のクラスタ・ノードからの生データを調べるかにより異なります。一般的に,記録されているデータをプレイバックする方法の方が,生のリモート・データを監視する方法よりも互換性が高くなります。

4.1.2 記録ファイルからのデータのプレイバック

MONITOR バイナリ・データが記録されている各ファイルは, MONITOR 記録ファイル構造レベル ID で識別されます。ファイルに対して DCL コマンド DUMP /HEADER /PAGE を実行すると,この ID を表示できます。最近のいくつかの MONITOR バージョンと,それに関連する構造レベル ID を,次の表に示します。

オペレーティング・システムのバージョン MONITOR 記録ファイル構造 ID
OpenVMS Version 7.3-2 (修正キットあり) 1 MON32050
OpenVMS Versions 8.2, 8.2-1 (修正キットあり) 1 MON01060

1これらの修正キットは,互換性を改善することのみを目的とした,推奨修正キットです。

通常,単独の MONITOR 記録ファイルをプレイバックするためには,構造レベル ID の下 2 桁が,実行中の MONITOR のバージョンの下 2 桁と一致しなければなりません。たとえば,OpenVMS Version 7.3-2 を実行している場合は, Version 7.3-2 のファイルはプレイバックできますが, Version 8.2 のファイルはプレイバックできません。

ただし,MONITOR Version 8.2 およびそれ以降は, "50" で終わる構造レベル ID の記録ファイルを読み取るように特別に作成されています。さらに,SYS$EXAMPLES 内の MONITOR_CONVERT.C というユーティリティは, MONxx060 ファイルを MON31050 ファイルに変換します。これにより,変換後のファイルは, Version 8.2 よりも前のバージョンで読み取ることができるようになります。このプログラムの構築手順と実行手順については, MONITOR_CONVERT.C を参照してください。

ファイルのプレイバックが許可されている場合でも,ファイル内の一部の MONITOR データ・クラスが利用できないこともあります。この現象は,新しいバージョンの MONITOR で作成されたファイルを,古いバージョンの MONITOR でプレイバックする場合に発生することがあります。

最後に,いくつかの記録ファイルからマルチファイル要約を作成するときには,すべてのファイルの構造レベル ID の 8 文字すべてが一致しなければなりません。

4.1.3 VMS クラスタでの生のリモート・データの監視

V8.3

記録ファイル構造レベル ID の他に,MONITOR の各バージョンには,関連する「サーバ・バージョン番号」があります。サーバ・バージョン番号は, OpenVMS Cluster の 1 つのノードから別のノードへの生のデータを扱うことができるように, MONITOR データのバージョンを識別します。他のクラスタ・ノードのデータを監視する場合は,監視するノードと監視対象のノードのサーバ・バージョン番号が同じでなければなりません。バージョン番号が同じでない場合は,次のエラー・メッセージが表示されます。


  %MONITOR-E-SRVMISMATCH, MONITOR server on remote node is an 
                          incompatible version 

最近のいくつかの MONITOR バージョンと,それに関連するサーバ・バージョン番号を,次の表に示します。

オペレーティング・システムのバージョン MONITOR サーバ・バージョン番号
OpenVMS Version 7.3-2 5
OpenVMS Version 7.3-2 (修正キットあり) 1 7
OpenVMS Version 8.2, 8.2-1 (修正キットあり) 1 8

1これらの修正キットは,互換性を改善することのみを目的とした,推奨修正キットです。

バージョンに互換性がないためにノード間での生の監視ができない場合は,ファイルへ記録してプレイバックすることにより,統計情報を表示することができます。

4.2 ファイル・セキュリティ属性の推奨値の更新

V8.3

次の表に,『HP OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』にリストされているファイルについて,プロテクション・プロファイルの更新された推奨値を示します。 (ファイル VMS$PASSWORD_HISTORY.DATA は,マニュアルの現在のバージョンには記載されていませんが,次のリビジョンでは記載されます。)

ファイル 保護
RIGHTSLIST.DAT S:RWE,O:RWE,G,W
SYSUAF.DAT S:RWE,O:RWE,G,W
VMS$OBJECTS.DAT S:RWE,O:RWE,G:RE,W
VMS$PASSWORD_HISTORY.DATA S:RWE,O:RWE,G,W

ファイルの所有者は,システム範囲 (MAXSYSGROUP システム・パラメータ未満) のグループの UIC でなければなりません。推奨値は,[1,1] または [SYSTEM] (1,4) です。

4.3 システム管理についての注意事項

ここでは,システム管理およびメンテナンスへのアップデートについて説明します。

4.3.1 CIMSERVER プロセスの推奨事項 (I64 のみ)

V8.3

最適な性能を得るために, CIMSERVER プロセスを実行するアカウント (通常は SYSTEM アカウント) の PGFLQUOTA は,少なくとも 1 GB (PGFLQUOTA = 2000000) にすることをお勧めします。

この制限は,WBEM Services for OpenVMS の次のリリースで撤廃されます。

4.4 システムのハングアップまたはクラッシュからの回復 (I64 のみ)

V8.2

システムがハングアップしたため,強制的にクラッシュさせたいときは,コンソールから Ctrl/P を押します。クラッシュ・ダンプの強制方法は, XDELTA がロードされているかどうかによって異なります。

XDELTA がロードされている場合, Ctrl/P を押すと,システムが XDELTA に入ります。システムは命令ポインタと,現在の命令を表示します。次の例のように,;C を入力することで XDELTA からクラッシュを強制できます。


$ 
 
Console Brk at 8068AD40 
 
8068AD40!       add      r16 = r24, r16 ;;  (New IPL = 3) 
 
;C  

XDELTA がロードされていない場合, Ctrl/P を押すと,システムがプロンプト "Crash? (Y/N)" で応答します。 Y を入力すると,システムがクラッシュします。これ以外の文字を入力すると,システムでは何も起こりません。

4.5 Oracle 8i および 9i での DECdtm/XA (Alpha のみ)

V7.3-2

DECdtm/XA を使用して Oracle® 8i/9i XA 準拠リソース・マネージャ (RM) のトランザクションを調整する場合は, XA switch (xaoswd) の動的登録は使用しないでください。動的登録をサポートしている Version 9.0.1.0.0 の Oracle 共有ライブラリは,動作しません。必ず静的登録 XA switch (xaosw) を使用して, Oracle RM を DECdtm/XA Veneer にバインドしてください。

DECdtm/XA V2.1 Gateway は,クラスタ単位のトランザクション回復をサポートするようになりました。クラスタ単位の DECdtm Gateway Domain Log を使用するアプリケーションのトランザクションは,単一ノード障害から回復できるようになりました。残りのクラスタ・ノードで実行されているゲートウェイ・サーバは,障害の発生したノードの代わりに,トランザクション回復プロセスを起動できます。

4.6 デバイス・ユニットの最大数の増加

V8.2

以前のバージョンの OpenVMS では, 10,000 個を超えるクローン・デバイス・ユニットを作成できませんでした。また,ユニット番号は,9999 の後は 0 に戻っていました。このことは,メールボックスや TCPIP ソケットなどの一部のデバイスにとっては,制限事項となっていました。

OpenVMS Version 7.3-2 からは, UCB$L_DEVCHAR2 の DEV$V_NNM ビットがクリアされており, DEVICE_NAMING システム・パラメータのビット 2 がクリアされている場合, OpenVMS は最大 32,767 個のデバイスを作成します。デバイス・ドライバの変更は必要ありません。

しかし,最大のデバイス番号が 9999 であるという前提でコーディングされているプログラムやコマンド・プロシージャは,変更が必要になる場合があります。

4.7 ECP Data Collector と Performance Analyzer V5.5 (Alpha のみ)

V8.2

OpenVMS Alpha Version 8.2 およびそれ以降用の Enterprise Capacity and Performance (ECP) Analyzer の推奨バージョンは, Version 5.5 です。 Version 5.5 は,OpenVMS Version 6.2 以降のバージョンと下位互換性があります。

OpenVMS Version 8.2 からは, ECP Collector は Performance Data Collector (TDC) Version 2.1 に置き換えられています。 ECP Analyzer は,TDC Version 2.1 以降で生成された収集ファイルを解析できます。

OpenVMS I64 では,ECP Analyzer を現時点ではサポートしていません。

4.8 EDIT/FDL: 推奨バケット・サイズの変更

V7.3

OpenVMS Version 7.3 より前のバージョンでは,EDIT/FDL の実行時に計算されるバケット・サイズ (最大バケット・サイズは 63) が,常に最も近いディスク・クラスタのバウンダリに切り上げられていました。そのため,ディスク・クラスタ・サイズが大きい場合に,ファイルの元々のバケット・サイズは小さいが,バケット・サイズが必要以上に大きく切り上げられるという問題が発生することがありました。バケット・サイズが大きくなるほど,レコードとバケット・ロックの争奪が増加し,性能に大きく影響します。

OpenVMS Version 7.3 以降では,推奨バケット・サイズを計算するためのアルゴリズムが変更され,ディスク・クラスタが大きい場合に,より妥当なサイズが提案されます。

4.9 EFI$CP ユーティリティ: 使用は推奨できない

V8.2

OpenVMS EFI$CP ユーティリティは,現在ドキュメント化されておらず,サポートしないことになっています。このユーティリティは,使用しないでください。このユーティリティ内で行われている一部の特権操作により, OpenVMS I64 がブートできなくなることがあります。

4.10 EFI シェルで共用システム・ディスクまたはシャドウ・システム・ディスクを操作する場合の注意事項

V8.2-1

Integrity サーバのシステム・ディスクには,OpenVMS ブート・ローダ, EFI アプリケーション,ハードウェア診断ツールを含む FAT パーティションが最大 2 つ存在します。 OpenVMS のブートストラップ・パーティションと診断パーティション (存在する場合) は,それぞれ OpenVMS システム・ディスク内の次のコンテナ・ファイルにマップされます。

SYS$LOADABLE_IMAGES:SYS$EFI.SYS
SYS$MAINTENANCE:SYS$DIAGNOSTICS.SYS

これらの FAT パーティションの内容は,コンソールの EFI Shell> プロンプトに, fsn: デバイスとして現れます。これらの fsn: デバイスは, EFI Shell> プロンプトでのユーザ・コマンド入力,または EFI コンソール・アプリケーションや EFI 診断アプリケーションによって直接変更することができます。システム・ディスクを共用する OpenVMS 環境または EFI コンソール環境のいずれにも,パーティションの変更は通知されません。 OpenVMS 環境と EFI コンソール環境は,これらのコンソールによる変更を全く意識しません。そのため,OpenVMS コンソールや使用する他の任意の EFI コンソールでは,この変更に適切に連携して同期を取る必要があります。

次のどちらかまたは両方の手段で,構成内のコンソールを変更するときには注意が必要です。

  • OpenVMS I64 システム・ディスクに対する OpenVMS のホスト・ベースのボリューム・シャドウイング

  • システム・ディスクを共用している Integrity 環境間での,共用システム・ディスクと EFI コンソールへの同時アクセス

このような OpenVMS システム・ディスク環境は,前もって,単一メンバのホスト・ベース・ボリューム・シャドウセット,または非シャドウ・システム・ディスクに移行し,さらに,次のような操作で fsn: デバイスをシェル・レベルで変更するときには, Shell> プロンプトへの同時アクセスを行わないようにアクセスを調整する必要があります。

  • 診断パーティション内での,診断ツールのインストールまたは操作

  • パーティション内またはリムーバブル・メディアから実行する診断ツールに, OpenVMS I64 システム・ディスク上のブート・パーティションまたは診断パーティションの変更を許す

  • あるいは,これらの環境の Shell> プロンプトから,ブート・パーティションまたは診断パーティションを直接的または間接的に変更

上記の予防措置をとらなかった場合には,ブート・パーティションに対応する fsn デバイスでの変更や,診断パーティションに対応するデバイスでの変更は直ちに,または次回の OpenVMS のホスト・ベース・ボリューム・シャドウイングのフル・マージ操作の後に,書き換えられて失われます。

たとえば,シャドウ・システム・ディスクのいずれかの物理メンバでコンテナ・ファイルの内容が EFI コンソールのシェルによって変更されても,ボリューム・シャドウイング・ソフトウェアは物理デバイスへの書き込みがあったことは認識できません。システム・ディスクが複数のメンバからなるシャドウ・セットの場合には,シャドウ・セットのメンバである他の物理デバイスのすべてに対して同じ変更を行う必要があります。そうしないと,システム・ディスクでフル・マージ操作が行われたときに,これらのファイルの内容が元に戻ってしまいます。マージ操作は,EFI での変更が行われてから数日後,または数週間後に行われることもあります。

また,シャドウ・システム・ディスクでフル・マージがアクティブになっている場合には,いずれのファイルもコンソールの EFI シェルを使って変更してはなりません。

進行中のフル・マージ操作を停止する方法や,シャドウ・セットのメンバ構成を調べる方法については,『Volume Shadowing for OpenVMS におけるホストベース・ミニマージ』を参照してください。

これらの注意事項は,ホスト・ベースのボリューム・シャドウイング用に構成されている Integrity システム・ディスク,または複数の OpenVMS I64 システムで構成されて共用されているシステム・ディスクにのみ適用されます。コントローラ・ベースの RAID を使用している構成,システム・ディスクでホスト・ベースのシャドウイングを使用していない構成,別の OpenVMS I64 システムと共用していない構成では影響を受けません。

4.11 Error Log Viewer (ELV) ユーティリティ: TRANSLATE/PAGE コマンド

V7.3-2

TRANSLATE コマンドで /PAGE 修飾子を使用してレポートを参照している際にメッセージが通知された場合,表示が乱れることがあります。この問題を回避するには,Ctrl/W を使用して,表示をリフレッシュします。

メッセージが通知された直後に Ctrl/Z を押すと,プログラムが突然終了します。この問題を回避するには,通知されたメッセージを越えてスクロールした後に Ctrl/Z を押します。

4.12 外部認証

ここでは,外部認証に関する注意事項について説明します。外部認証は OpenVMS Version 7.1 で導入されたオプションの機能であり,この機能を利用すると,OpenVMS システムは外部のユーザ ID とパスワードを使用して,指定されたユーザを認証できます。外部認証の使用方法についての詳細は,『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』を参照してください。また,外部認証に関連するリリース・ノートについては, 第 2.13.1 項 を参照してください。

4.12.1 I64 外部認証サポート

V8.2

Advanced Server for OpenVMS V7.3A ECO4 (およびそれ以降) の製品キットには, OpenVMS Cluster 内の I64 システムに対するスタンドアロン外部認証ソフトウェアが含まれています。

I64 が動作している OpenVMS Cluster メンバのノードで NT LAN Manager の外部認証を可能にする場合は, Advanced Server がインストールされている Alpha システムから I64 メンバ・ノードへ I64 スタンドアロン外部認証イメージをコピーする必要があります。また, Advanced Server キットのリリース・ノートで説明されているように正しくセットアップされている必要があります。

4.12.2 DECterm 端末セッションでの SET PASSWORD の動作

V7.2

DECterm 端末セッションでは,ログインで使用する外部ユーザ名にアクセスすることができないため, SET PASSWORD 操作の際に外部ユーザ名を入力しなければなりません。外部ユーザ名のデフォルトは,プロセスのOpenVMS ユーザ名です。デフォルトが適切でない場合 (つまり,外部ユーザ名と,それに対応する OpenVMS ユーザ名が異なる場合),正しい外部ユーザ名を入力しなければなりません。

次の例に,外部ユーザ名が JOHN_DOE であるユーザが開始したSET PASSWORD 操作を示します。マッピングされた OpenVMS ユーザ名は JOHNDOE であり,これは SET PASSWORD 操作で使用されるデフォルトです。この場合,デフォルトは正しくないので,実際の外部ユーザ名がユーザによって指定されています。


$ set password 
External user name not known; Specify one (Y/N)[Y]? Y 
External user name [JOHNDOE]: JOHN_DOE 
Old password: 
New password: 
Verification: 
%SET-I-SNDEXTAUTH, Sending password request to external authenticator 
%SET-I-TRYPWDSYNCH, Attempting password synchronization 
$ 



4.12.3 ワークステーションではパスワードの有効期限切れは通知されない

V7.1

LAN Manager ドメインでは,パスワードの有効期限が切れると,ログインすることはできません。

PC のユーザには,外部ユーザ・パスワードの有効期限が間もなく切れることが通知されるので,有効期限が切れる前にパスワードを変更できます。ところが,外部認証を使用して OpenVMS ワークステーションからログインする場合,ログイン・プロセスは外部パスワードの有効期限が間もなく切れるかどうか判断できません。したがって,パスワードの有効期限が設定されていて,ユーザの大半が PC を使用していないサイトでは,ワークステーション・ユーザに対して外部認証を使用しない方が賢明です。


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