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HP OpenVMS: V8.3 インストレーション・ガイド

第7章 OpenVMS オペレーティング・システムのインストール後またはアップグレード後の作業

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OpenVMS V8.3 ライブラリ

目次
まえがき
第 1 章:はじめに
第 2 章:クラスタ環境でのインストールの準備
第 3 章:インストール手順
第 4 章:アップグレードの準備作業
第 5 章:クラスタ環境でのアップグレードの準備作業
第 6 章:アップグレード手順
第 7 章:インストールおよびアップグレード後の作業
付録 A:Alphaシステムのブートとシャットダウン
付録 B:I64システムのブートとシャットダウン
付録 C:ネットワーク・ブート
付録 D:Fibre Channelストレージデバイス
付録 E:システムディスクのバックアップとリストア
付録 F:国際化キットのインストール
付録 G:Management Station
付録 H:オペレーティングシステムの削除
付録 I:システムディスクの初期化
用語集
索引
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目次

7.1 インストール後の作業とアップグレード後の作業
7.2 システム・ディスクのバックアップ
7.3 ライセンスの登録
7.4 ボリューム・シャドウイング用のシステム・パラメータ設定 (新規にインストールした場合のみ) (省略可)
7.5 BAP システム・パラメータの調整 (Alpha をアップグレードした場合のみ)
7.6 AUTOGEN の実行によるシステム・パラメータの変更反映
7.7 シャドウ・セットの作成
7.8 システムのカスタマイズ (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)
7.8.1 ネットワーク・プロキシ認証ファイルの作成
7.8.2 キュー・マネージャとデフォルト・キューのセットアップ
7.8.3 マルチヘッド・システムの構成 (省略可)
7.8.4 DECnet の構成
7.8.5 HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成
7.8.6 他社製ネットワーク・ソフトウェアのインストールと構成
7.9 インストールしたオプション・コンポーネントの初期化と構成
7.9.1 CDSA の初期化 (省略可)
7.9.2 Availability Manager 基本ソフトウェアの構成 (省略可)
7.9.3 Kerberos の構成 (省略可)
7.9.4 SSL for OpenVMS の構成
7.9.5 WBEM Services for OpenVMS の構成 (省略可,I64 のみ)
7.9.6 Instant Capacity ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)
7.9.7 Pay Per Use ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)
7.9.8 Performance Data Collector 基本ソフトウェアの初期化と実行 (省略可)
7.9.9 OpenVMS Management Station を使用するための準備 (省略可)
7.9.10 OpenVMS Debugger クライアントの PC へのインストール (省略可)
7.10 特定システムへログインする時に表示するウェルカム・メッセージの作成 (省略可)
7.11 コマンド・プロシージャの内容チェック (アップグレードした場合のみ)
7.12 オペレーティング・システム・ファイルの追加または削除 (省略可)
7.13 システム・ライブラリの拡張 (省略可,OpenVMS Alpha のみ)
7.14 パッチのインストール (推奨,省略可)
7.15 レイヤード・プロダクトのインストールと構成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)
7.15.1 別手順によるインストール
7.16 DECevent ソフトウェアの再インストール (アップグレードのみ,省略可)
7.17 プリント・キューの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)
7.18 レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新
7.19 アカウントの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)
7.20 UETP によるシステムのテスト (省略可)
7.21 カスタマイズしたシステム・ディスクのバックアップと系統立てたバックアップ作業の開始
7.22 アップグレード後の最終バックアップとして行うシャドウ・セットの再作成
7.23 クラスタ・メンバのリブート (アップグレードした場合のみ)
7.24 AUTOGEN によるシステムの調整
7.25 システム・パラメータの変更
7.25.1 システム・パラメータの変更に関する一般的な注意事項
7.25.2 アップグレード後に行うシステム・パラメータの変更

OpenVMS オペレーティング・システムのインストールまたはアップグレードが完了しても,システムの運用開始に備えて,重要な作業をいくつか行う必要があります。 システムをインストールまたはアップグレードした後に必要となるこれらの作業は,「インストール後の作業とアップグレード後の作業」 のチェックリストで,その実施状況を確認することができます。

7.1 インストール後の作業とアップグレード後の作業

表 7-1 「インストール後/アップグレード後の作業チェックリスト」 のチェックリストは,インストールまたはアップグレードの後で必要な作業をすべて実施しているかどうかを確認するために使用してください。 特に明記されていない限り,これらの作業は,インストールでもアップグレードでも同じです。

表 7-1 インストール後/アップグレード後の作業チェックリスト

 作業説明箇所

新しくインストールしたシステム・ディスクをバックアップする (この時点では,バックアップの代わりに OpenVMS を再インストールすることも可能)。

アップグレードしたシステム・ディスクをシャドウ・セットのメンバにしない場合は,次の手順へ進む前にシステム・ディスクをバックアップして,緊急時の回復方法を確保しておく。 シャドウ・セットのメンバにする場合は,シャドウ・セットを作成しなおす。 この場合,システム・ディスクのバックアップはしてもしなくてもよい (バックアップを作成すれば,緊急時への備えを強化できる)。

「システム・ディスクのバックアップ」
インストール中に登録しなかったライセンスをすべて登録する。 アップグレードの場合は,新しいライセンスをすべて登録する。「ライセンスの登録」
新規にインストールした場合だけ (省略可): システム・パラメータを設定してボリューム・シャドウイングを有効にする。「ボリューム・シャドウイング用のシステム・パラメータ設定 (新規にインストールした場合のみ) (省略可)」
BAP システム・パラメータを調整する (Alpha をアップグレードした場合のみ)。「BAP システム・パラメータの調整 (Alpha をアップグレードした場合のみ)」
システム・パラメータを設定してボリューム・シャドウイングを有効にした場合と,BAP システム・パラメータの明示的な設定を削除した場合は,AUTOGEN を実行してリブートする。「AUTOGEN の実行によるシステム・パラメータの変更反映」
新規にインストールしたシステム・ディスクに対してシャドウ・セットを作成する場合は,この時点以降に実行する。 ボリューム・シャドウイング環境でディスクをアップグレードした場合は,シャドウ・セットを作成しなおす。「シャドウ・セットの作成」
新規にインストールした場合と,一部のアップグレード: 以下の作業を行う。 これらの作業は,新規にインストールした場合にだけ実施するのが普通であるが,その一部はアップグレードした後でも実施できる。 
  

必要に応じてプロキシ・ファイルを作成する。

「ネットワーク・プロキシ認証ファイルの作成」

  

キュー・マネージャをセットアップして,デフォルトのバッチ/プリント・キューを起動する。

「キュー・マネージャとデフォルト・キューのセットアップ」

  マルチヘッド・システムを構成する (該当する場合のみ)。「マルチヘッド・システムの構成 (省略可)」
  

DECnet をインストールしていれば,構成する。 アップグレードで DECnet を追加した場合にだけ実施する。

「DECnet の構成」

  TCP/IP Services for OpenVMS をインストールしていれば,構成する。 アップグレードで TCP/IP Services を追加した場合にだけ実施する。「HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成」

 

DECnet または TCP/IP Services をどちらも使用しない場合は,必要に応じて他社製のネットワーク・ソフトウェアをインストールして,構成する。 ネットワーク・ソフトウェアは,パッチのダウンロードと一部のレイヤード・プロダクトに必要。

「他社製ネットワーク・ソフトウェアのインストールと構成」

必要に応じて,以下のオプション製品を初期化または構成する。 
  基本オペレーティング・システムをアップグレードしないでバージョンの新しい CDSA をインストールした場合は,CDSA を初期化する。「CDSA の初期化 (省略可)」
  Availability Manager を構成する。「Availability Manager 基本ソフトウェアの構成 (省略可)」
  Kerberos を構成する。「Kerberos の構成 (省略可)」
  SSL for OpenVMS を構成する。「SSL for OpenVMS の構成」
  WBEM Services for OpenVMS を構成する。「WBEM Services for OpenVMS の構成 (省略可,I64 のみ)」
  Instant Capacity (iCAP) をサポートしている Integrity サーバで,iCAP ソフトウェアを構成する。「Instant Capacity ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)」
  Pay Per Use (PPU) をサポートしている Integrity サーバで,PPU ソフトウェアを構成する。「Pay Per Use ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)」
  Performance Data Collector 基本ソフトウェア (TDC_RT) を初期化して,実行する。「Performance Data Collector 基本ソフトウェアの初期化と実行 (省略可)」
  OpenVMS Management Station を実行できるように OpenVMS システムと PC を準備して,付録 G 「OpenVMS Management Station のセットアップ」 の手順に従う。「OpenVMS Management Station を使用するための準備 (省略可)」
  OpenVMS Debugger クライアントを PC にインストールする。「OpenVMS Debugger クライアントの PC へのインストール (省略可)」
特定のシステムまたはクラスタ全体で使用するログイン時のウェルカム・メッセージ (SYS$MANAGER:WELCOME.TXT ) を作成または編集する (省略可)。「特定システムへログインする時に表示するウェルカム・メッセージの作成 (省略可)」
アップグレードした場合だけ: アップグレードでテンプレート・ファイルが新しくなった可能性があるコマンド・プロシージャの内容をチェックする。「コマンド・プロシージャの内容チェック (アップグレードした場合のみ)」
オペレーティング・システムのファイルを追加または削除する (省略可)。「オペレーティング・システム・ファイルの追加または削除 (省略可)」
LIBDECOMP.COM を使用してシステム・ライブラリを拡張する (省略可,Alpha の場合のみ)。「システム・ライブラリの拡張 (省略可,OpenVMS Alpha のみ)」
入手可能な OpenVMS 関連のパッチまたはネットワーク関連のパッチをすべてダウンロードして,適用する (省略可,推奨)。「パッチのインストール (推奨,省略可)」
新規にインストールした場合と,一部のアップグレード: レイヤード・プロダクトをインストールして,構成する。「レイヤード・プロダクトのインストールと構成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)」

アップグレードの場合のみ (省略可): オプションの DECevent ソフトウェア (アップグレード中に自動的に削除される) を再インストールする。

「DECevent ソフトウェアの再インストール (アップグレードのみ,省略可)」

新規にインストールした場合と,一部のアップグレード: プリント・キューを作成する。「プリント・キューの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)」
SYSTARTUP_VMS.COM をアップデートして,レイヤード・プロダクト,プリント・キュー,およびその他の製品やデバイスがブート時に起動するようにする。「レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新」
ユーザ・アカウントを作成する。「アカウントの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)」
UETP (User Environment Test Package) を実行して,システムをテストする (省略可)。「UETP によるシステムのテスト (省略可)」
システム・ディスクをバックアップし,アプリケーション・ディスク,データ・ディスク,およびユーザ・ディスクを系統立てて定期的にバックアップし始める。「カスタマイズしたシステム・ディスクのバックアップと系統立てたバックアップ作業の開始」
アップグレードしたシステム・ディスクがシャドウ・セットに属していた場合は,この章で前述した関連推奨作業をすべて実施した後,シャドウ・セットを再作成する。「アップグレード後の最終バックアップとして行うシャドウ・セットの再作成」
アップグレードした場合だけ: 条件に該当する場合は,クラスタ・メンバをリブートする。「クラスタ・メンバのリブート (アップグレードした場合のみ)」
オペレーティング・システムを調整する。 システムが通常のユーザ数とアプリケーションのワークロードで 24 時間以上稼働した後,AUTOGEN を実行してフィードバックを収集し,必要に応じてMODPARAMS.DAT ファイルを編集する。

「AUTOGEN によるシステムの調整」

「システム・パラメータの変更」

 

7.2 システム・ディスクのバックアップ

新規にインストールまたはアップグレードしたシステム・ディスクをシャドウ・セットのメンバにしない場合は,この章で説明する作業の前に,システム・ディスクをバックアップしておくことをお勧めします。 作業中に問題が発生しても,システム・ディスクのバックアップ・コピーがあれば,インストールやアップグレードを再実行することなく,システム・ディスクを特定の状態へリストアすることができます。

システム・ディスクを複数のメンバからなるシャドウ・セットへ加える場合は,バックアップをとっておく必要はありません。 シャドウ・セットは,「シャドウ・セットの作成」の説明に従って作成または再作成しますが,その際に,シャドウ・コピーの処理を通して,インストール/アップグレードしたシステム・ディスクのバックアップ・コピーが作成されます。 ただしシャドウ・コピーの処理が完了したら,シャドウ・セットに追加した各メンバを必ずマウントから解除してください。 続いて,この章に説明してある作業で必要と思われるものをすべて実行した後,シャドウ・セットを再作成してください。

新規にインストールまたはアップグレードしたシステム・ディスクを,シャドウ・セットのメンバにしない場合は,以下の手順を実行してシステム・ディスクをバックアップします (新規にインストールしたシステム・ディスクのバックアップは,オペレーティング・システムを再インストールする場合と同じ程度に簡単です)。

  1. システムをシャットダウンします (OpenVMS Alpha システムの場合は「システムのシャットダウン」を,また OpenVMS I64 システムの場合は「システムのシャットダウン」をそれぞれ参照してください)。

  2. 「OpenVMS オペレーティング・システム・メディアのブート」の説明に従って,オペレーティング・システムのメディアをブートします。

  3. OpenVMS オペレーティング・システムのメニューからオプション 8 を選択して,DCL 環境に入ります。

  4. システム・デバイスと,バックアップ・コピーの作成先となるターゲット・デバイスをマウントします (テープにバックアップする場合は,次の手順へ進んでください)。 たとえば,システム・ディスクを DKA0: に,またターゲット・デバイスを DKA100: にそれぞれマウントする場合は,次のコマンドを使用します (コロンは必要)。 この例では /OVERRIDE 修飾子を指定しているため,ボリューム・ラベルを入力しなくてもシステム・ディスクをマウントできます。 BACKUP /IMAGE コマンドを使用する場合は,/FOREIGN 修飾子を指定してターゲット・ディスクをマウントしておく必要があります。

       $$$ MOUNT /OVERRIDE=IDENTIFICATION DKA0:
       $$$ MOUNT /FOREIGN DKA100:
       $$$ BACKUP /IMAGE /LOG DKA0: DKA100:
    

  5. システム・ディスクを磁気テープにバックアップする場合は,次のコマンドを実行します。 MTA0: には磁気テープ・ドライブを,また label にはボリューム・ラベルをそれぞれ指定します。 BACKUP コマンドを実行すると,テープが自動的にマウントされて,バックアップが開始されます。

       $$$ INITIALIZE MTA0: label 
       $$$ MOUNT /OVERRIDE=IDENTIFICATION DKA0:
       $$$ BACKUP /IMAGE /LOG DKA0: MTA0:label.BCK 
    

    このバックアップ・コマンドには /IMAGE 修飾子を指定しているので,システム・ディスクをコピーする場合と同様,ブート可能なディスクが作成されます。 また /LOG 修飾子を指定しているので,バックアップの処理に合わせて各セーブ・セットの仕様が順次表示されます。 バックアップ・ファイルとソース・ファイルを比較して検証させる場合は,/VERIFY 修飾子を指定します。 検証で不一致が見つかると,Backup ユーティリティからエラー・メッセージが表示されます。

  6. DCL 環境からログアウトします。

  7. メニューからオプション 9 を選択して,システムをシャットダウンします。

  8. OpenVMS をアップグレードまたはインストールしたディスクからブートします。

システム・ディスクのバックアップは,カスタマイズの前だけでなく,カスタマイズの作業が問題なく完了してレイヤード・プロダクトをインストールした後も,行ってください。

オペレーティング・システムのメディアからブートしないでバックアップを作成する方法や,シャドウ・セットを無効にしないでシャドウ・ディスクをバックアップする方法など,バックアップ作業の詳細については,付録 E 「システム・ディスクのバックアップとリストア」を参照してください。 また,Backup ユーティリティについての詳細は,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.3 ライセンスの登録

インストール中に OpenVMS のライセンスを登録しなかった場合は,OpenVMS オペレーティング・システムを使用する前にライセンスを登録する必要があります。 OpenVMS レイヤード・プロダクトのライセンスについても同じです。 また,購入したオペレーティング・システムがプリインストールされている場合でも,ライセンスの登録は必要です。 ライセンスはプリインストールされていません。 新規にインストールしたシステム・ディスクに対してボリューム・シャドウ・セットを作成する予定がある場合は,VOLSHAD ライセンスを入力してロードする必要があります。

オペレーティング・システムをアップグレードした場合は,バージョンの新しい OpenVMS とレイヤード・プロダクトのライセンスをすべて登録してください。 OpenVMS Alpha と OpenVMS I64 ではライセンス方式に違いがあるので注意してください。 OpenVMS I64 システムの場合は,1 つのオペレーティング環境 (OE) ライセンスで,購入した OE に含まれているコンポーネントをすべて使用することができます。 OE のライセンスは,プロセッサ単位の PCL (Per Core Licenses) 方式で提供されます。

ライセンスの登録方法についての詳細は,次のマニュアルを参照してください。

  • 『HP OpenVMS License Management Utility Manual』。

  • 『HP OpenVMS V8.3 リリース・ノート[翻訳版]』。 OpenVMS I64 システムについては,『HP Operating Environments for OpenVMS for Integrity Servers Software Product Description』(SPD 82.34.xx) も参照のこと。

ライセンスの登録では,次の手順に従って OpenVMS License ユーティリティを使用します。

  1. OpenVMS のシステム・プロンプトに対して次のコマンドを入力し,OpenVMS License ユーティリティを起動します (代わりに LICENSE REGISTER コマンドを使用することもできます)。

    $ @SYS$UPDATE:VMSLICENSE
    
  2. License ユーティリティから,次のようなメニューが表示されます。 プロンプトに対して Enter を押すか 1 と入力して REGISTER オプションを選択した後,必要な PAK をすべて登録し終えるまで,ライセンスを順次入力していきます。

       VMS License Management Utility Options:
         
              1. REGISTER a Product Authorization Key
              2. AMEND an existing Product Authorization Key
              3. CANCEL an existing Product Authorization Key
              4. LIST Product Authorization Keys
              5. MODIFY an existing Product Authorization Key
              6. DISABLE an existing Product Authorization Key
              7. DELETE an existing Product Authorization Key
              8. COPY an existing Product Authorization Key
              9. MOVE an existing Product Authorization Key
             10. ENABLE an existing Product Authorization Key
             11. SHOW the licenses loaded on this node
             12. SHOW the unit requirements for this node
                
             99. Exit this procedure
    
             Type '?' at any prompt for a description of the information 
             requested. Press Ctrl/Z at any prompt to return to this menu.
         
          Enter one of the above choices [1]
    
  3. ライセンスの登録が成功するたびに,ライセンスをロードするかどうかを尋ねるプロンプトが表示されるので,YES と入力します。

  4. ライセンスの登録とロードがすべて完了したら,オプション 99 を選択して License Management プロシージャを終了します。

7.4 ボリューム・シャドウイング用のシステム・パラメータ設定 (新規にインストールした場合のみ) (省略可)

シャドウ・システム・ディスクを作成する予定がある場合は,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルにシステム・パラメータを追加しておく必要があります。 MODPARAMS.DAT ファイルの末尾に,以下の行を追加してください。

SHADOWING=2            !Enable volume shadowing
SHADOW_SYS_DISK=1      !Enable shadowing of the system disk
SHADOW_SYS_UNIT=n      !Optional: default is 0, which creates DSA0
SHADOW_MAX_COPY=4      !Allow up to 4 shadow copies or merges going on at the same time
ALLOCLASS=x            !This number must be non-zero;
                       !it must be used if local non-FC devices are going to be 
                       !shadow set members

システムでゼロ以外の ALLOCLASS 値をすでに使用している場合は,その値を変更しないでください。 これらのパラメータと,ボリューム・シャドウイング用に設定できるその他のシステム・パラメータについての詳細は,『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』を参照してください。 クラスタに対して ALLOCLASS を設定する方法についての詳細は,『HP OpenVMS Cluster システム』を参照してください。

7.5 BAP システム・パラメータの調整 (Alpha をアップグレードした場合のみ)

V7.1 以降の OpenVMS Alpha には,BAP (Bus-Addressable Pool) の動作を制御するためのシステム・パラメータがあります。

性能を向上させる方法として BAP を使用しているアダプタは数多くあり,CIPCA,CIXCD,KFMSB,および Qlogic ISP 1020 (KZPSM-AA) などのアダプタは,その例です。 BAP は I/O バスと 32 ビット・アダプタにある物理アドレスの制限を回避するために使用されるメモリ・プールであり,動的でページングされない物理アドレスのフィルタリングに基づいて動作します。

次の表に,BAP 関連のシステム・パラメータ (以下 BAP システム・パラメータと呼びます) と,そのデフォルト値を示します。

システム・パラメータデフォルト値

NPAG_BAP_MIN

0

NPAG_BAP_MAX

0

NPAG_BAP_MIN_PA

0

NPAG_BAP_MAX_PA

-1

これらのパラメータにデフォルト値が設定されていると,ブートの時に BAP 関連のシステム構成がいっさい行われません。 構成対象のシステムで AUTOGEN を実行すると,現在のシステム構成で性能が向上するように,BAP 関連のシステム・パラメータ値が再設定されます。

OpenVMS をアップグレードした場合は,次の手順を実行するようにお勧めします。また,ハードウェアを変更した後でシステムがブートしなくなって,メッセージに正しくない BAP パラメータが表示された場合も,次の手順を実行するようお勧めします。

  1. BOOT コマンドを次の形式で実行して,会話型ブートを開始します。

    BOOT -FLAGS 0,1 [device-name]

    device-name には,ブートに使用するシステム・ディスク・ドライブのデバイス名を指定します。 たとえば,システム・ディスクのドライブ名が DKA400 であれば,次のコマンドを入力して Enter キーを押します。

       >>> BOOT -FLAGS 0,1 DKA400
    
  2. SYSBOOT> プロンプトに対して,次のように入力します。

    NPAG_BAP_MIN 0
    NPAG_BAP_MAX 0
    NPAG_BAP_MIN_PA 0
    NPAG_BAP_MAX_PA -1

  3. システムがブートするはずなので,ブートしたら,次のコマンドを実行します。

       $ RUN SYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.EXE
    
  4. 直前の手順で実行したコマンドによって,現在のシステム構成に適した BAP 値を含むファイルが生成されます。 具体的な値を確認するには,次のコマンドを実行します (AGEN$FEEDBACK.DAT 内の BAP パラメータは,先頭に NPAG_ が付いていません)。

       $ SEARCH SYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.DAT BAP
    
  5. 次のコマンドを実行して,MODPARAMS.DAT ファイル内に BAP の値を明示的に設定しているエントリが存在するかどうかをチェックします。

       $ SEARCH SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT BAP
    
重要:

MODPARAMS.DAT に BAP パラメータの値が設定されているエントリがあれば,すべて削除することを強くお勧めします。 そのようなエントリがあると,現在と同じようなブートの問題が発生したり,システムにあるアダプタ・カードの構成を変更した後でブート中に問題が発生したりするおそれがあります。

アダプタを変更してシステムが正常にブートしたら,次のコマンドでただちに AUTOGEN を実行してください。

$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA SETPARAMS NOFEEDBACK

7.6 AUTOGEN の実行によるシステム・パラメータの変更反映

MODPARAMS.DAT を編集して,シャドウイング・パラメータを有効化または変更したり (「ボリューム・シャドウイング用のシステム・パラメータ設定 (新規にインストールした場合のみ) (省略可)」を参照),ハードコードされた BAP システム・パラメータを削除した (「BAP システム・パラメータの調整 (Alpha をアップグレードした場合のみ)」を参照) 場合は,次の手順に従って AUTOGEN を実行し,システムをリブートしてください。 この操作で,変更が有効になります。

  1. 次のコマンドで AUTOGEN を実行します。

       $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA TESTFILES NOFEEDBACK
    
  2. AUTOGEN の実行が終了したら,SYS$SYSTEM:AGEN$PARAMS.REPORT ファイルを表示するかまたはプリントして,その内容を確認します。 このファイルには,SYSGEN パラメータに加えられた変更と,MODPARAMS.DAT 内に明示的な値または最大値が指定されていたために AUTOGEN で設定できなかった値のリストが含まれています。

  3. AGEN$PARAMS.REPORT ファイルの内容を確認した結果,MODPARAMS.DAT にその他の変更を加える必要が生じた場合は,ここで変更します。変更したら,手順 1 から繰り返します。

  4. パラメータの設定に問題がなければ,次の AUTOGEN コマンドを実行します。

       $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GENPARAMS SETPARAMS NOFEEDBACK
    

    このコマンドによってパラメータの変更が反映され,リブートの後で有効となります。

  5. 次のコマンドを実行して,システムをリブートします。

       $ @SYS$SYSTEM:SHUTDOWN
    

7.7 シャドウ・セットの作成

ボリューム・シャドウイングの環境でディスクをアップグレードした場合は,シャドウ・セットを再作成する必要があります。 新しくインストールしたシステム・ディスクに対してシャドウ・セットを作成する場合は,この時点から実行できます。 ただし,そのためには,VOLSHAD ライセンスを入力してロードしておく必要があります。 さらに,「ボリューム・シャドウイング用のシステム・パラメータ設定 (新規にインストールした場合のみ) (省略可)」で説明しているように,いくつかのシステム・パラメータを設定してから,「AUTOGEN の実行によるシステム・パラメータの変更反映」で説明しているように,AUTOGEN を実行してシステムをリブートしなければなりません。

新規にインストールしたシステム・ディスクまたはアップグレードしたシステム・ディスクをマスタにしてシャドウ・セットを作成すると,そのシャドウ・セット内の他のディスクは,システム・ディスクのコピーで更新されることになります (シャドウ・セットのメンバが 1 つしかない場合は更新すべきディスクが他に存在しませんが,そのシャドウ・セットを故障したドライブの交換方法として活用することはできます)。

シャドウ・セットを作成したら,シャドウ・セットの 1 メンバをマウントから解除して,バックアップとして保存します。 この章で推奨している作業手順が終了すれば,シャドウ・セットに (最終的なバックアップの代わりに) 別のボリュームを追加したり,以前にマウント解除したボリュームを追加しなおしたりすることができます。

シャドウ・セットの作成は,次の手順で行います。

  1. SHOW DEVICE D コマンドを実行し,使用している現在のシステムで利用できるディスクのリストを表示します。 次に,その例を示します。

       $ SHOW DEVICE D
       Device                Device     Error    Volume       Free  Trans Mnt
        Name                 Status     Count    Label       Blocks Count Cnt
       $11$DKB100:  (NODE1)  Online        0  
       $11$DKB200:  (NODE1)  Mounted       0     I64083      918150    1  31
    
  2. 次の形式でコマンドを実行します。

    MOUNT/CONFIRM/SYSTEM DSAn: /SHADOW=(upgraded-disk:,new-member:) volume-label

    この形式で指定する引数は,次のとおりです。

    • DSAn: シャドウ・セットの仮想ユニット名 (n は 0~999 の範囲にあるユニークな数値)

    • upgraded-disk: OpenVMS をアップグレードまたはインストールしたシャドウ・システム・ディスクの名前

    • new-member: シャドウ・セットにメンバとして追加するディスクの名前

    • volume-label: アップグレードしたシャドウ・セット (または作成しているディスク) のボリューム・ラベル

    注意:

    シャドウ・セットを作成すると,新しいメンバの内容が,アップグレードしたディスクの内容で置き換えられます。 上記のコマンドで /CONFIRM 修飾子を指定すると,指定した名前のディスクが空であるかまたは必要な内容を含んでいないことを確認して処理を進めるように注意を促すメッセージが表示されます。

   $ MOUNT/CONFIRM/SYSTEM DSA54: /SHADOW=($11$DKB200:,$11$DKB100:) I64083 

   %MOUNT-F-SHDWCOPYREQ, shadow copy required 
   Virtual Unit - DSA54 Volume label I64A083
        Member                    Volume label Owner UIC
        $11$DKB100:  (NODE1)      SCRATCH      [100,100] 
   Allow FULL shadow copy on the above member(s)? [N]: YES
注意:

シャドウ・コピーが完了したら,この章の次の手順へ進む前に,シャドウ・セットの 1 メンバをマウントから解除して,バックアップとして使用するようにしてください。 通常は,シャドウ・セットを作成したときにアップグレード・ボリュームへ追加したユニット (上の例では $11$DKB100:) をバックアップとして使用します。

OpenVMS I64 については,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティ (SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS.COM) を使用して,マルチ・メンバ・シャドウ・セット内のシャドウ・システム・ディスクを EFI のブート・デバイス・リストとダンプ・デバイス・リストへ追加するようお勧めします。 その場合,必ずすべてのメンバを両方のリストに追加してください。

7.8 システムのカスタマイズ (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)

OpenVMS システムは,その使用サイトのニーズに合わせてカスタマイズすることができます。 また,Integrity サーバを OpenVMS Cluster 環境で運用する場合は,そのクラスタ環境をセットアップして,クラスタを構成する必要があります。 この節では,この時点で実行できるカスタマイズの作業について説明します。 これらの作業は新規インストールの場合にだけ行うのが普通ですが,一部のアップグレードでも行うことがあります。 具体的な手順を簡単に示すと,次のようになります。

  1. ネットワーク・プロキシ認証ファイルを作成する (「ネットワーク・プロキシ認証ファイルの作成」)。

  2. キュー・マネージャをセットアップするとともに共用ファイルを構成して (システム・ディスクが複数個存在する場合に),デフォルトのバッチ・キューとプリント・キューを起動する (「キュー・マネージャとデフォルト・キューのセットアップ」)。

  3. 条件に該当する場合は,マルチヘッド・システムを構成する (「マルチヘッド・システムの構成 (省略可)」)。

  4. アップグレード中に DECnet をインストールまたは追加した場合は,DECnet を構成する (「DECnet の構成」)。

  5. アップグレード中に TCP/IP Services for OpenVMS をインストールまたは追加した場合は,TCP/IP Services for OpenVMS を構成する (「HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成」)。

  6. DECnet または TCP/IP Services for OpenVMS をどちらも使用しない場合は,必要に応じて他社製のネットワーク・ソフトウェアをインストールする (「他社製ネットワーク・ソフトウェアのインストールと構成」)。

  7. ネットワーク・ソフトウェア (およびインストールしたその他の必要な製品) がブート時に起動するように SYSTARTUP_VMS.COM を更新する (「レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新」)。

システムのカスタマイズ方法についての説明は,次のドキュメントを参照してください。

  • リリース・ノート ― カスタマイズの計画に関連する注意と制約事項が記載されています。

  • 『HP OpenVMS システム管理者マニュアル』 ― システムのカスタマイズ方法と使用方法が記載されています。

この章では,上記以外のカスタマイズ作業についても記載してあります。

7.8.1 ネットワーク・プロキシ認証ファイルの作成

OpenVMS の新規インストールで DECnet をインストールした場合と,アップグレードで DECnet を追加した場合は,ネットワーク・プロキシ認証ファイルを作成します。 ネットワーク・プロキシ認証ファイルには,ネットワーク・プロキシ・アカウントを使用するユーザのセキュリティ認証情報が含まれています。これを作成しないでシステムを起動すると,起動中に次のようなメッセージが表示されることがあります。

   Message from user SYSTEM on HOMER
   %SECSRV-E-NOPROXYDB, cannot find proxy database file NET$PROXY.DAT
   %RMS-E-FNF, file not found

ネットワーク・プロキシ認証ファイルは,2 つのファイルの総称です。 中心となるファイルは NET$PROXY.DAT で,もう 1 つのファイルは NETPROXY.DAT です。 ネットワーク・プロキシ認証ファイルを作成するには,以下のコマンドを実行します。

   $ SET DEFAULT SYS$COMMON:[SYSEXE]
   $ MC AUTHORIZE CREATE/PROXY
   $ SET DEFAULT SYS$LOGIN
注意:

ネットワーク・プロキシ認証ファイルは,必ずキュー・マネージャを起動する前に作成してください (「ネットワーク・プロキシ認証ファイルの作成」を参照)。

プロキシ・ファイルを作成しているときに次のようなメッセージが表示されることがありますが,無視してもかまいません。

%UAF-W-NETCHANERR, error assigning a channel to NET:
-SYSTEM-W-NOSUCHDEV, no such device available

ネットワーク・プロキシ・アカウントとネットワーク・プロキシ認証ファイルについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。 Authorize ユーティリティの詳細は,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.8.2 キュー・マネージャとデフォルト・キューのセットアップ

OpenVMS を初めてインストールするときは,キュー・マネージャもキューもいっさい作成されません。 キュー・マネージャと,デフォルトのバッチ・キューおよびプリント・キューは,この時点で作成することをお勧めします。 レイヤード・プロダクトを 「レイヤード・プロダクトのインストールと構成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)」の説明に従ってインストールする際は,一部のプロダクトでこれらのキューが必要となります。存在しなければ作成が試みられます。

注意:

特別なことがない限り,キュー・マネージャを作成するのは一度だけです。 システムではキュー・データベースに START QUEUE コマンドを格納して,システムがリブートするたびに,キュー・マネージャが自動的に起動されるようにします。 キュー・マネージャがすでに起動されているシステムでは,START QUEUE コマンドを再指定しないでください。 /NEW_VERSION 修飾子によって,既存のキュー・データベース・ファイルが上書きされてしまいます。

共用ファイルを複数のシステム・ディスクや,システム・ディスク以外の場所に構成する場合は,SYS$MANAGER:SYLOGICALS.COM ファイルを編集します (編集方法は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください)。

キュー・マネージャとバッチ・キューをセットアップするには,DCL プロンプトに対して以下のコマンドを実行します。

   $ START QUEUE /MANAGER /NEW_VERSION
   $ INITIALIZE /QUEUE /START /BATCH SYS$BATCH

前述したように,キュー・マネージャは OpenVMS の次回のブートから自動的に起動されるようになります。 SYS$BATCH キューを自動的に起動させるには,SYS$STARTUP:SYSTARTUP_VMS.COM ファイル内にある SYS$BATCH キューの起動行から疑問符 (!) を削除します。 同じ行にドル記号 ($) が含まれている場合は,それも削除してください。 次に,この行を編集する前と編集した後の例を示します。 ファイル内の同じセクションで,デフォルトのシステム・プリント ・キュー (SYS$PRINT) も設定できます。

編集前: $!$ START /QUEUE SYS$BATCH

編集後:    $ START /QUEUE SYS$BATCH

キューの作成と起動についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.8.3 マルチヘッド・システムの構成 (省略可)

マルチヘッド構成とは,1 台のシステム (HP AlphaServer ES40 など) でグラフィック・オプションを複数個使用できる構成のことです。 また,グラフィック・オプションとは,グラフィック・コントローラ (カード) 1 枚と,グラフィック表示インタフェース (モニタ) 1 台の組み合わせのことです。

システムをマルチヘッド用に自動構成させる場合は,個人用のサーバ・セットアップ・テンプレート・ファイルをコマンド・プロシージャ・ファイル (.COM) にコピーします。 このコマンド・プロシージャが,DECwindows Motif サーバを起動または再起動した時にロードされます。

マルチヘッド構成を使用できるようにシステムを構成する場合は,次の手順を実行します。

  1. システムに DECwindows Motif ソフトウェアをインストールした後,システムにログインします。

  2. 次のコマンドで個人用のサーバ・セットアップ・テンプレート・ファイルをコピーし,新しい .COM ファイルを作成します。

       $ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE
       _To: SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM
    
  3. 次のコマンドを実行して,DECwindows サーバを再起動します。

       $ @SYS$STARTUP:DECW$STARTUP RESTART
    

SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM ファイルを使用して,DECwindows 環境をカスタマイズする方法についての詳細は,『DECwindows Motif for OpenVMS インストレーション・ガイド』と『DECwindows Motif for OpenVMS 管理ガイド』の最新版を参照してください。

7.8.4 DECnet の構成

OpenVMS と一緒に DECnet をインストールした場合と,OpenVMS のアップグレード中に DECnet を追加した場合は,ここで DECnet を構成する必要があります。 インストールした DECnet のバージョンに合った説明に従ってください。 どのバージョンの DECnet でも,その製品のライセンスを最初に登録してロードしなければ,使用することはできません。 ライセンスの登録とロードがまだすんでいない場合は,「ライセンスの登録」に説明されている手順に従って登録してください。

DECnet-Plus for OpenVMS ソフトウェアをインストールした場合は,『DECnet-Plus for OpenVMS Release Notes』と『HP DECnet-Plus for OpenVMS Installation and Configuration』を参照してください。 このソフトウェアを NET$CONFIGURE プロシージャで構成する方法が記載されています。

DECnet Phase IV をインストールした場合は,『DECnet for OpenVMS Guide to Networking』を参照してください。 NETCONFIG コマンド・プロシージャによるこのソフトウェアの構成についての情報が記載されています。

DECnet Phase IV を設定したら,システムのリブートで DECnet Phase IV も起動するように SYS$COMMON:[SYSMGR]SYSTARTUP_VMS.COM を編集します (DECnet Phase V の場合はこの手順が不要です)。 DECnet Phase IV を会話モードまたはバッチ・モードのどちらで起動するかに合わせて,以下のように変更します。

会話モード:

変更前: $!$ START/NETWORK DECNET

変更後:    $ START/NETWORK DECNET

バッチ・モード:

変更前: $!$ SUBMIT SYS$MANAGER:STARTNET.COM

変更後:    $ SUBMIT SYS$MANAGER:STARTNET.COM

重要:

DECnet Phase IV と TCP 製品を組み合わせて使用する場合は,DECnet の方を必ず先に起動してください。 またその場合は,DECnet を会話モードで起動することをお勧めします。

STARTUP-VMS.COM の編集についての詳細は,「レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新」を参照してください。

7.8.5 HP TCP/IP Services for OpenVMS の構成

TCP/IP Services for OpenVMS ソフトウェアの実行を予定している場合は,次の点に注意してください。

  • TCP/IP Services for OpenVMS ソフトウェアのライセンスを登録してロードしたら,会話型の SYS$MANAGER:TCPIP$CONFIG.COM コマンド・プロシージャを実行して,ネットワークを使用できるようにシステムを構成してください。 TCP/IP Services for OpenVMS の具体的な構成方法については,『TCP/IP Services for OpenVMS インストレーション/コンフィグレーション・ガイド』の第 3 章を参照してください。 また,IPv6 サポートの具体的な設定方法については,同マニュアルの第 4 章を参照してください。

  • 構成が完了したら,SYS$COMMON:[SYSMGR]SYSTARTUP_VMS.COM 内の TCP/IP Services for OpenVMS に関連するコマンドを編集して,システムのリブートで TCP/IP Services ソフトウェアが自動的に起動するようにしてください (編集方法については「レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新」の指示に従ってください)。

重要:

TCP/IP Services for OpenVMS を構成する場合は,その前に必ずキュー・マネージャを起動してください。

7.8.6 他社製ネットワーク・ソフトウェアのインストールと構成

ネットワーク・ソフトウェアは,パッチのダウンロードに必要であるだけでなく,一部のレイヤード・プロダクトでは前提条件にもなっています。 DECnet または TCP/IP Services for OpenVMS をどちらも使用しない場合は,ここで他社製のネットワーク・ソフトウェアをインストールして構成することをお勧めします。 詳細については,提供元ベンダの製品ドキュメントを参照してください。

7.9 インストールしたオプション・コンポーネントの初期化と構成

次に挙げる製品については,初期化や構成を必要に応じて行います。その方法については,併記されている参照先の説明を参照してください。

7.9.1 CDSA の初期化 (省略可)

CDSA (Common Data Security Architecture) ソフトウェアは,オペレーティング・システムをインストールまたはアップグレードすると,自動的にインストール,設定,および初期化されます。 CDSA が必要となるのは,Secure Delivery などのセキュリティ機能を使用する場合です。 したがって,これらの機能を使用しなければ CDSA も不要です。

基本オペレーティング・システムをアップグレードしないで新しい CDSA キットをインストールした場合は,最初に使用する前に,次のコマンドを入力して CDSA キットを初期化しなければなりません。 このコマンドは,SYSPRV 特権と CMKRNL 特権の両方を持つアカウント (SYSTEM アカウントなど) で実行してください。

$ @SYS$STARTUP:CDSA$UPGRADE

次に,このコマンドの出力例を示します。

@sys$startup:cdsa$upgrade
Module uninstalled successfully.
Module uninstalled successfully.
Module uninstalled successfully.
Module uninstalled successfully.
Module uninstalled successfully.
Module uninstalled successfully.

CDSA-I-Init, CDSA has previously been initialized on this system.
CDSA-I-Init, Re-initializing CDSA.

CDSA-I-Init, Initializing CDSA
MDS installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
CDSA-I-Init, CDSA Initialization complete
CDSA-I-Init, Initializing Secure Delivery
Install completed successfully.
Install completed successfully.
Module installed successfully.
Module installed successfully.
CDSA-I-Init, Secure Delivery Initialization complete
注意:

CDSA は,システムから手動で削除しないでください。 PRODUCT REMOVE コマンドには CDSA を削除するオプションがあるように思えるかもしれませんが,このコマンドでは CDSA を削除できません。 CDSA は OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールされるソフトウェアで,OpenVMS と緊密に結びついています。 そのため,削除しようとしても正しく実行されるどころか,望ましくない副作用を引き起こすおそれさえあります。 削除しようとすると,次のようなメッセージが表示されます。

%PCSI-E-HRDREF, product HP I64VMS CDSA V2.2 is referenced by HP I64VMS OPENVMS V8.3
 
   The two products listed above are tightly bound by a software dependency.
   If you override the recommendation to terminate the operation, the
   referenced product will be removed, but the referencing product will have
   an unsatisfied software dependency and may no longer function correctly.
   Please review the referencing product’s documentation on requirements.

   Answer YES to the following question to terminate the PRODUCT command.
   However, if you are sure you want to remove the referenced product then
   answer NO to continue the operation.

 Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES]

CDSA についての詳細は,『HP Open Source Security for OpenVMS, Volume 1: Common Data Security Architecture』を参照してください。

7.9.2 Availability Manager 基本ソフトウェアの構成 (省略可)

OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,Availability Manager の基本キットも自動的にインストールされます。 ただし,Availability Manager を使用するかどうかは,使用者側の自由です。 Availability Manager やそれに依存する製品を使用しない場合は,次の手順へ進んでください。

Availability Manager の基本キットに含まれているファイルは,Data Collector と呼ばれる機能を使用する場合に必要となります。 Data Collector は,Availability Manager 製品と DECamds 製品のデータを収集するために使用します。 収集したデータを表示するには,ローカル・ネットワーク上のいずれか 1 つのノードに Availability Manager Data Analyzer キットをインストールする必要があります。 このキットは OpenVMS のアップグレード・メディアに含まれていますが,次の Web サイトからダウンロードすることもできます。

http://www.hp.com/products/openvms/availabilitymanager

Availability Manager の基本キットに含まれているファイルと OpenVMS V7.2 以降のインストール・キットに含まれていたファイルは同じものです。 ただし OpenVMS V8.2 以降では 1 つだけ変更点があります。それは,これらのファイルがオペレーティング・システム・キットのオプション・ソフトウェア製品としてではなく,必須製品としてインストールされるようになったことです。 これらのファイルを構成して使用するための手順は,変更されていません。

Availability Manager の基本キットに含まれているファイルの構成方法とその使用方法についての詳細は,OpenVMS における Availability Manager のインストール方法を解説したマニュアル (『HP Availability Manager Installation Instructions』) の「Performing Postinstallation Tasks」の節を参照してください。 このマニュアルやその他の Availability Manager 関連ドキュメントは,次の Webサイトから入手できます。

http://www.hp.com/products/openvms/availabilitymanager

注意:

Availability Manager は,システムから手動で削除しないでください。 PRODUCT REMOVE コマンドには Availability Manager を削除するオプションがあるように思えるかもしれませんが,このコマンドでは Availability Manager を削除できません。 Availability Manager 基本ソフトウェアは OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールされるソフトウェアで,OpenVMS と緊密に結びついています。 そのため,削除しようとしても正しく実行されるどころか,望ましくない副作用を引き起こすおそれさえあります。 削除しようとすると,次のようなメッセージが表示されます。

%PCSI-E-HRDREF, product HP I64VMS Availability Manager V8.3 is referenced by HP I64VMS OPENVMS V8.3
 
   The two products listed above are tightly bound by a software dependency.
   If you override the recommendation to terminate the operation, the
   referenced product will be removed, but the referencing product will have
   an unsatisfied software dependency and may no longer function correctly.
   Please review the referencing product’s documentation on requirements.

   Answer YES to the following question to terminate the PRODUCT command.
   However, if you are sure you want to remove the referenced product then
   answer NO to continue the operation.

 Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES]

7.9.3 Kerberos の構成 (省略可)

Kerberos for OpenVMS ソフトウェアは,MIT の Kerberos に基づいて設計されています。 OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,Kerberos for OpenVMS も自動的にインストールされます。 ただし,Kerberos を使用するかどうかは,使用者側の自由です。 Kerberos やそれに依存する製品を使用しない場合は,次の手順へ進んでください。

Kerberos を構成するには,十分な特権を持つ OpenVMS のユーザ・アカウント (SYSTEM など) で,次の手順を実行します。

  1. 次のコマンド・プロシージャを実行して,Kerberos のクライアントとサーバを構成します。

       $ @SYS$STARTUP:KRB$CONFIGURE.COM
    
  2. 自分の SYLOGIN コマンド・プロシージャ,または Kerberos を使用する各ユーザの LOGIN.COM に,次の行を追加します。

       $ @SYS$MANAGER:KRB$SYMBOLS
    
  3. 次の例に示すように,SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM を編集して,KRB$STARTUP.COM の行から感嘆符 (!) を削除します (SYSTARTUP_VMS.COM は,HP TCP/IP Services for OpenVMS を Kerberos より先に起動させるようになっており,その順序は変更できません)。

       $ @SYS$STARTUP:KRB$STARTUP.COM
    

セットアップと構成に関するその他の情報については,『HP Open Source Security for OpenVMS, Volume 3: Kerberos』を参照してください。 このマニュアルには,MIT の Kerberos ドキュメントに対するリンクも含まれています。 このマニュアルは,OpenVMS V8.3 キットに収められています。

注意:

Kerberos は,システムから手動で削除しないでください。 PRODUCT REMOVE コマンドには Kerberos を削除するオプションがあるように思えるかもしれませんが,このコマンドでは Kerberos を削除できません。 Kerberos は OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールされるソフトウェアで,OpenVMS と緊密に結びついています。 そのため,削除しようとしても正しく実行されるどころか,望ましくない副作用を引き起こすおそれさえあります。 削除しようとすると,次のようなメッセージが表示されます。

%PCSI-E-HRDREF, product HP I64VMS Kerberos V3.0 is referenced by HP I64VMS OPENVMS V8.3
 
   The two products listed above are tightly bound by a software dependency.
   If you override the recommendation to terminate the operation, the
   referenced product will be removed, but the referencing product will have
   an unsatisfied software dependency and may no longer function correctly.
   Please review the referencing product’s documentation on requirements.

   Answer YES to the following question to terminate the PRODUCT command.
   However, if you are sure you want to remove the referenced product then
   answer NO to continue the operation.

 Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES]

7.9.4 SSL for OpenVMS の構成

HP SSL for OpenVMS ソフトウェアは,OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,自動的にインストールされます。 ただし,SSL を使用するかどうかは使用者側の自由です。 SSL やそれに依存する製品を使用しない場合は,次の手順へ進んでください。

VMS$LPBEGIN-050 に SSL$STARTUP.COM コマンド・プロシージャが追加されたことで,SSL を自動的に起動できるようになりました。

次の行を SYS$MANAGER:SYSHUTDOWN.COM に追加してください。

   $ @SYS$STARTUP:SSL$SHUTDOWN.COM

バージョンの古い SSL がインストールされているシステムをアップグレードする場合は,SYS$STARTUP 内の SSL$STARTUP.TEMPLATE ファイルを,同じディレクトリ内の SSL$STARTUP.COM にコピーしてください。

また,SSL のリリース・ノートで説明されているように,これ以外にもインストールやアップグレードを行った後でいくつか作業を行う必要があります。 リリース・ノートは,SYS$HELP:SSLnnn.RELEASE_NOTES (nnn は 013 など,SSL ソフトウェアのバージョン番号) にあります。

SSL についての詳細は,『HP Open Source Security for OpenVMS, Volume 2: HP SSL for OpenVMS』を参照してください。

注意:

SSL は,システムから手動で削除しないでください。 PRODUCT REMOVE コマンドには SSL を削除するオプションがあるように思えるかもしれませんが,このコマンドでは SSL を削除できません。 SSL は OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールされるソフトウェアで,OpenVMS と緊密に結びついています。 そのため,削除しようとしても正しく実行されるどころか,望ましくない副作用を引き起こすおそれさえあります。 削除しようとすると,次のようなメッセージが表示されます。

%PCSI-E-HRDREF, product HP I64VMS SSL V1.3 is referenced by HP I64VMS OPENVMS V8.3
 
   The two products listed above are tightly bound by a software dependency.
   If you override the recommendation to terminate the operation, the
   referenced product will be removed, but the referencing product will have
   an unsatisfied software dependency and may no longer function correctly.
   Please review the referencing product’s documentation on requirements.

   Answer YES to the following question to terminate the PRODUCT command.
   However, if you are sure you want to remove the referenced product then
   answer NO to continue the operation.

 Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES]

7.9.5 WBEM Services for OpenVMS の構成 (省略可,I64 のみ)

OpenVMS I64 のインストールまたはアップグレードの一環として WBEM Services for OpenVMS をインストールする場合は,次の手順でソフトウェアを構成しなければなりません。 WBEM Services for OpenVMS は,Instant Capacity や Pay Per Use などのアプリケーションをサポートするために必要です。

  1. 次のコマンドを入力します。

       $ RUN SYS$SYSROOT:[WBEM_SERVICES]WBEM_SERVICES$SETUP
    

    このコマンドは,WBEM Services for OpenVMS の環境を初期化するユーティリティを起動します。 使用しているコンピュータやディスクの速度によって異なりますが,完了するまでに 4 ~ 5 分かかります。

  2. ユーティリティは,次の例のように,WBEM Services for OpenVMS 環境を設定するルート・ディレクトリの入力を求めます。 デフォルトは,構成プロシージャが実行されている位置です。 構成プロシージャによって作成されるファイルは,WBEM Services for OpenVMS がインストールされているディスクやディレクトリと同じとは限りません。

       Enter ODS-5 Disk:[VIOLET$DKA0:[SYS0.SYSCOMMON.][WBEM_SERVICES]]: 
    

    この例では,示されたデフォルトの位置をユーザが受け入れたものと仮定しています。 この位置は,ユーティリティが Cimserver レポジトリ・ツリーを作成するディレクトリです。 Cimserver は,一部のアプリケーションをサポートするためにシステム上で実行される,WBEM Services for OpenVMS のプロセスです。 Common Information Model (CIM) クラス・スキーマのコンパイル・バージョンであるこのレポジトリには,ODS-5 形式のディスクが必要です (このレポジトリは,ODS-2 形式のディスクではサポートされていない,UNIX 形式のファイル名を使用します)。

  3. 次に,ユーティリティによって表示された下記のメッセージが示しているように,ユーティリティは,WBEM Services for OpenVMS 環境のシステム論理名を定義する SYS$STARTUP:WBEM_SERVICES$STARTUP.COM を作成します。 この例のように,「WARNING - WARNING」 の区切りが表示が表示されたとしても,無視して構いません。 このメッセージは単なる情報なので,応答は必要ありません。

       ********* WARNING - WARNING **********
     
       This program creates SYS$STARTUP:WBEM_SERVICES$STARTUP.COM which
       will define the following system logicals:
     
          PEGASUS_HOME as  /violet$dka0/sys0/syscommon/wbem_services
          WBEM_VAR as violet$dka0:[sys0.syscommon.][wbem_services.var.]
          WBEM_ETC as sys$common:[wbem_services.etc.]
          WBEM_OPT as sys$common:[wbem_services.opt.]
          WBEM_LIB as sys$library
     
       ********* WARNING - WARNING *********
    

    WBEM_SERVICES$SETUP ユーティリティは UNIX アプリケーションを OpenVMS に移植したものです。 このため,PEGASUS_HOME 論理名には UNIX 形式のパス名が使用されています。 また,WBEM_VAR 論理名,WBEM_ETC 論理名,WBEM_OPT 論理名は,UNIX 形式のルート・ディレクトリを定義します (varetc,および opt)。 WBEM_LIB は,WBEM プロバイダの位置を指しています。 このメッセージのディスクとディレクトリの位置は,手順 2 のプロンプトに対するユーザの応答を反映しています。

    このユーティリティは,次の例に示すように,WBEM ユーザが LOGIN.COM ファイルへ追加できる,SYS$COMMON:[WBEM_SERVICES]WBEM_SERV_STARTUP.COM も作成します。

       This program creates SYS$COMMON:[WBEM_SERVICES]WBEM_SERV_STARTUP.COM
       which WBEM users can add to their login.com.
    
       Do you want to continue with this setup (Y/N) {Y}?
    
  4. Enter を押して,プロシージャを続行します。

  5. 続行を選択すると,レポジトリが復元されるというメッセージが表示されます。 時間を節約するために,レポジトリはバックアップ・セーブ・セットから復元されます。 復元処理には,4 ~ 5 分かかることがあります。 この処理が完了すると,Cimserver 環境のセットアップが完了します。

  6. 次に,Cimserver を起動するかどうかが尋ねられます。

       Do you want to start the Cimserver now (Y/N) {Y}?: 
    

    システムで Instant Capacity や Pay Per Use サービスを利用するためには,Cimserver が実行されていなければなりません。 Cimserver をここで起動することも,他のインストール後またはアップデート後の処理を先に行ってから,Cimserver を起動することもできます。

  7. リブートするたびに Cimserver が自動的に起動されるようにするには,次の行を SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM に追加します。

    $ @SYS$STARTUP:WBEM_SERVICES$STARTUP.COM

HP WBEM製品についての詳細は,次の Web サイトを参照してください。

http://www.hp.com/go/wbem

7.9.6 Instant Capacity ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)

Instant Capacity (iCAP) ソフトウェアは,セル・ベースの Integrity サーバでサポートされています。

Instant Capacity を使用する場合は,次のコマンドを入力してソフトウェアを構成します。

   $ @SYS$MANAGER:ICAP$CONFIG.COM

Instant Capacity の構成と使用についての詳細は,次の Web サイトにある『HP Instant Capacity (iCAP) ユーザーガイド』を参照してください。

http://docs.hp.com/ja/hpuxnetsys.html

7.9.7 Pay Per Use ソフトウェアの構成 (省略可,I64 のみ)

Pay Per Use (PPU) ソフトウェアは,HP Finance からリースされている,セルベースの Integrity サーバでサポートされています。

Pay Per Use の使用を選択した場合は,次のコマンドを入力してソフトウェアを構成します。

   $ @SYS$MANAGER:PPU$CONFIG.COM

Pay Per Use の構成と使用についての詳細は,次の Web サイトにある『HP Pay Per Use ユーザーガイド』を参照してください。

http://docs.hp.com/ja/hpuxnetsys.html

7.9.8 Performance Data Collector 基本ソフトウェアの初期化と実行 (省略可)

Performance Data Collector for HP OpenVMS (TDC) は,構成データと性能データを収集,管理するためのソフトウェアです。 収集したデータは,他のアプリケーションで分析することができます。 TDC_RT V2.2 は,TDC ソフトウェアのランタイム専用 (基本) バージョンです。 OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,そのオペレーティング・システム・プラットフォーム用の TDC ソフトウェアが自動的にインストールされます。

TDC_RT ソフトウェアを使用するかどうかは使用者側の自由です。 TDC_RT やそれに依存する製品を使用しない場合は,次の手順へ進んでください。

TDC_RT は,システムをブートしても自動的には起動しませんが,十分な特権を持つユーザであれば手動で起動できます。 この項では,TDC_RT に関連するシステム・パラメータ,特権とクォータ,起動,および OpenVMS Cluster 環境でのインストールについて説明します。

注意:

TDC_RT は,システムから手動で削除しないでください。 PRODUCT REMOVE コマンドには TDC_RT を削除するオプションがあるように思えるかもしれませんが,このコマンドでは TDC_RT を削除できません。 TDC_RT は OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールされるソフトウェアで,OpenVMS と緊密に結びついています。 また,弊社や他社製のアプリケーションには,TDC_RT が必要になるものもあります。 そのため,削除しようとしても正しく実行されるどころか,望ましくない副作用を引き起こすおそれさえあります。 削除しようとすると,次のようなメッセージが表示されます。

%PCSI-E-HRDREF, product HP TDC_RT V2.2 is referenced by HP I64VMS OPENVMS V8.3
 
   The two products listed above are tightly bound by a software dependency.
   If you override the recommendation to terminate the operation, the
   referenced product will be removed, but the referencing product will have
   an unsatisfied software dependency and may no longer function correctly.
   Please review the referencing product’s documentation on requirements.

   Answer YES to the following question to terminate the PRODUCT command.
   However, if you are sure you want to remove the referenced product then
   answer NO to continue the operation.

 Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES]

7.9.8.1 ユーザの特権とクォータ

TDC_RT のユーザには,収集するデータの種類によって,さまざまな特権が必要となります。 この収集データの種類とそれに必要な特権は,コレクタ・アプリケーションを実行しているときにオンライン・ヘルプを利用することで調べることができます。 すべての種類のデータを収集できるようにする場合は,CMKRNL,LOG_IO,NETMBX,PHY_IO,SYSLCK,SYSPRV,および WORLD の各特権をすべて有効にします。

また,TDC_RT のユーザには,次のサイズより大きいワーキング・セット・クォータ (WSQUO) も必要です。

6000 ページレット (Alpha システムの場合)
7000 ページレット (I64 システムの場合)

7.9.8.2 スタートアップ・ファイル

TDC_RT には,システムがブートする時に実行する必要のあるスタートアップ・ファイルが付属しています。 このファイルには,TDC_RT を使用するために必要な論理名が定義されていますが,データ・コレクタを起動するものではありません。

SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM に次の行を追加してください。

   $ @SYS$STARTUP:TDC$STARTUP

TDC$STARTUP.COM を直接実行するには,SYSNAM 特権が必要です。

7.9.8.3 以前のリリースとの互換性

旧リリースの TDC ソフトウェアに関しては,以下の点に注意してください。

  • TDC V1.n

    TDC V1.n は,一部の他社製システム管理アプリケーションを使用しているユーザを対象として,Web サイトからダウンロードする形で配布されていました。 TDC V1.n を使用して開発したアプリケーションは,TDC V2.2 SDK (Software Developer's Kit) で再コンパイルしない限り,TDC V2.2 ソフトウェアでは動作しません。 この SDK は,次の Web サイトから入手できます。

    http://www.hp.com/products/openvms/tdc/

    また,TDC V1.n を使用して作成したデータ・ファイルも,TDC_RT V2.2 では読み取ることができません。 逆に,TDC_RT V2.2 を使用して作成したデータ・ファイルは,TDC V1.n では読み取ることができません。

    V2.1 以降の TDC_RT をインストールしても,TDC V1.n に関連付けられているファイルは削除されません。 というよりも,TDC_RT V2.1 (またはそれ以降のバージョン) と TDC V1.n は,1 つのシステムで,なんら問題なく共存できます。 古い TDC ファイルは,(DCL の PRODUCT REMOVE コマンドで) TDC をアンインストールすれば削除できます。

  • TDC V2.0

    TDC V2.0 は OpenVMS Alpha V7.3-2 システムに専用のリリースです。 OpenVMS Alpha の最新リリースをインストールする場合は,その前に,TDC V2.0 をシステムから削除しておく必要があります (前述した Web サイトから TDC の最新バージョンを入手してインストールすると,V2.0 のファイルは自動的に削除されます)。

    TDC V2.0 を使用して開発したアプリケーションは,TDC V2.2 SDK で再コンパイルしない限り,TD_RTC V2.2 では動作しません。

    TDC V2.0 の付属 SDK だけを使用してソフトウェアを開発している環境では,最新の Performance Data Collector キット完全版に含まれている新しい SDK を入手するようお勧めします。 Performance Data Collector キットは,次の Web サイトから入手できます。

    http://www.hp.com/products/openvms/tdc/

    TDC V2.0 を使用して作成したデータ・ファイルは,TDC_RT V2.2 では読み取ることができません。 逆に,TDC_RT V2.2 を使用して作成したデータ・ファイルは,TDC V2.0 では読み取ることができません。

  • TDC V2.1

    例外として,TDC V2.1 を使用して開発したアプリケーションは,TDC_RT V2.2 でも引き続き動作します。 ただし,このアプリケーションは,新しい TDC 機能やデータにアクセスすることはできません。 具体的には,HP Enterprise Capacity and Performance (ECP) Version 5.5 は,OpenVMS V8.2 以降のデータ・コレクタとして,TDC/TDC_RT V2.1 を必要とします。 TDC/TDC_RT V2.2 以降と相互動作させるためには,ECP を Version 5.6A 以降にアップグレードしなければなりません。

    TDC_RT V2.2 では,TDC V2.1 を使用して作成したデータ・ファイルを読み取ることができます。 しかし,TDC_RT V2.2 を使用して作成したデータ・ファイルは,TDC V2.1 ソフトウェアでは読み取ることができません。

    TDC_RT V2.2 と TDC V2.1 に共通するファイルはアップデートされます。 共通するファイルにはドキュメントとサポート・ファイルがありますが,そのリストについては,SYS$COMMON:[TDC]README.TXT を参照してください。すべてのキットに共通するファイルのリストが記載されています。 TDC V2.1 と一緒にインストールされたイメージ・ファイルは,そのときと同じインストール先に置かれたままで,別の場所に移されることはありません。 また,オプションの TDC V2.1 SDK と,TDC V2.1 と一緒にインストールされたその他のドキュメント・ファイルも,すべて維持されます。 TDC V2.1 SDK でも引き続き,TDC と連携するソフトウェアを開発できますが,TDC_RT V2.2 の新しいデータ・レコードと機能にアクセスするには,TDC V2.2 キット (SDK も含む) をダウンロードしてインストールする必要があります。

    SYS$STARTUP:TDC$STARTUP.COM を実行すると,(V2.1 のイメージではなく) TDC_RT V2.2 のイメージが使用されるようになります。

    TDC V2.1 を削除しても,インストールされている TDC_RT V2.2 の完全性にはいっさい影響しません。

  • バージョンの古い OpenVMS にあった TDC V2.2

    TDC V2.2 をインストールしてあったバージョンの古い OpenVMS から OpenVMS V8.3 へアップグレードすると,TDC_RT V2.2 と TDC V2.2 に共通するファイルがアップデートされます。 共通するファイルにはドキュメントとサポート・ファイルがありますが,そのリストについては,SYS$COMMON:[TDC]README.TXT を参照してください。すべてのキットに共通するファイルのリストが記載されています。 TDC キットと TDC_RT キットのベースレベル番号 (例: 102) が同じでなければ,TDC V2.2 と一緒にインストールしてあったイメージ・ファイルはそのときと同じインストール先に置かれたままで,別の場所に移されることはありません。 新しくダウンロードする TDC V2.2 ソフトウェアは,OpenVMS V8.3 と一緒にインストールしてあった TDC_RT V2.2 ソフトウェアより新しくなっているのが普通です。そのためベースレベル番号も大きくなっています。 TDC V2.2 と一緒にインストールしたオプションの TDC V2.2 SDK やその他のドキュメント・ファイルは,すべて維持されます。

    SYS$STARTUP:TDC$STARTUP.COM を実行すると,TDC/TDC_RT V2.2 の最も新しいイメージが (TDC V2.2 または TDC_RT V2.2 のどちらと一緒にインストールされたかに関係なく) 使用されるようになります。

    TDC V2.2 を削除しても,そのベースレベル番号とインストールされている TDC_RT V2.2 のベースレベル番号が違えば,TDC_RT V2.2 の完全性にはいっさい影響しません。

  • TDC_RT V2.1

    OpenVMS V8.2 または V8.2-1 から OpenVMS V8.3 へアップグレードすると,TDC_RT V2.1 は TDC_RT V2.2 で完全に置き換えられます。 これらのリリース間で共通するファイルはすべてが適切に更新されますが,TDC_RT V2.1 で使用されていても TDC_RT V2.2 で使用されなくなったファイルは,システムからすべて削除されます。

TDC と TDC_RT のイメージ・ファイル名は,OpenVMS V8.2 から形式が統一されています。 つまり,イメージ・ファイルの名前にビルド番号が付加されるようになっています。 たとえば,オペレーティング・システムに付属している TDC_RT のバージョンが V2.1-60 (60 がビルド番号) であれば,インストールされるファイルの名前は TDC$APISHR$A_V830-0060.EXE のようになります。 ここで $A は Alpha ($I は I64) を示しており,V830 が OpenVMS のバージョン (8.3) を,また 0060 がビルド番号を示しています。 またスタートアップ・ファイル (SYS$STARTUP:TDC$STARTUP.COM) の内容は TDC と TDC_RT で同じなので,使用されるイメージ・ファイルをビルド番号で決定するようになっています。 ビルド番号のより大きいソフトウェアをインストールすると,TDC$STARTUP.COM スタートアップ・ファイルでは,そのプラットフォームに適した,ビルド番号のより大きなイメージ・ファイルを使用することになります。

7.9.8.4 TDC_RT の実行

コレクタ・アプリケーションは,DCL のプロンプトに対して TDC コマンドを入力することで実行できます。 ただし,システムのコマンド・テーブル (SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE) には,その TDC コマンドが含まれていません。そのため,各ユーザは DCL のプロンプトに対して次のコマンドを実行し,TDC コマンドをそのテーブルに追加しておく必要があります。

   $ SET COMMAND SYS$COMMON:[TDC]TDC$DCL

この SET コマンドは,ユーザごとに LOGIN.COM ファイルへ追加することができます。しかし,データ・コレクションの大部分の操作でより高い特権が必要であることを考えると,このコマンドを SYS$MANAGER:SYLOGIN.COM へ追加するのは適切でないかもしれません。

コレクタ・アプリケーションを起動するには,次の TDC コマンドを実行します。

   $ TDC

コレクタ・アプリケーションの実行についての詳細は,SYS$COMMON:[TDC]TDC_README.TXT ファイルを参照してください。 リリース・ノートは,SYS$COMMON:[TDC]TDC_RELEASE_NOTES.TXT ファイルに記載されています。 コレクタ・アプリケーションを実行する前に,これら 2 つのファイルに目を通してください。

7.9.8.5 OpenVMS Cluster でのインストール

TDC_RT は,特に指定しない限り SYS$COMMON:[TDC] にインストールされます。 インストールされるのは,TDC_RT の付属していたオペレーティング・システムで,データ・コレクタを実行するために必要なファイルだけです。 OpenVMS オペレーティング・システムのバージョンとアーキテクチャがすべてのメンバで同じ OpenVMS Cluster の場合は,各メンバごとに TDC_RT をインストールして SYS$STARTUP:TDC$STARTUP.COM を実行すれば,TDC_RTを実行する準備が整います。

複合バージョンのクラスタや複合アーキテクチャのクラスタの場合は,次の Web サイトから Performance Data Collector キットの完全版 (TDC V2.2) をダウンロードする必要があります。

http://www.hp.com/products/openvms/tdc

完全版キットには,サポートされているすべての OpenVMS を構成するために必要な SDK と,ランタイム環境が含まれています。 このキットを使用すれば,複合バージョンや複合アーキテクチャの OpenVMS Cluster 全体にわたって,各メンバの違いを区別することなくインストールすることができます。

7.9.9 OpenVMS Management Station を使用するための準備 (省略可)

インストールやアップグレードで OpenVMS Management Station ソフトウェアをシステムにインストールして使用する場合は,OpenVMS システムと PC でいくつかの作業を事前に行っておく必要があります。この作業は,すべてのオプション・コンポーネントをデフォルトで受け入れるか個別に選択するかとは関係なく,行ってください 具体的な作業は,次のとおりです。

  • システム・ファイルの編集

  • 他のノードでの OpenVMS Management Station の起動

  • OpenVMS Management Station を PC へインストールして実行するために必要なメモリ,ディスク容量,メディア,およびソフトウェアの各要件が満たされているかどうかの確認

  • クライアント・ソフトウェアの PC へのインストール

  • DECnet ノードの定義 (新規にインストールした場合のみ)

OpenVMS Management Station のサーバ・ソフトウェアとクライアント・ソフトウェアを実行するために OpenVMS システムと PC で実行すべき準備作業の詳細については,付録 G 「OpenVMS Management Station のセットアップ」 を参照してください。

7.9.10 OpenVMS Debugger クライアントの PC へのインストール (省略可)

OpenVMS Debugger の最新バージョンは,OpenVMS Alpha システムと OpenVMS I64 システムで動作します。 デバッグ・サーバは OpenVMS で動作しますが,サーバのユーザ・インタフェースとなるデバッグ・クライアントは,OpenVMS だけでなく,Microsoft® Windows® 95,Windows 98,Windows NT®,Windows 2000,および Windows XP でも動作します。 OpenVMS で動作するコンポーネントについては,特にインストールする必要はありません。 インストール・ガイドと,OpenVMS デバッガ・クライアントのキットは,OpenVMS の バイナリ CD セットに付属しているレイヤード・プロダクト CD に含まれています。 CD 上のディレクトリは,DEBUG_CLIENTS011 です。 KIT.DIR サブディレクトリには,次のファイルが格納されています。

40COMUPD.EXE
DEBUGX86011.EXE

インストール手順については,DOCUMENTATION.DIR サブディレクトリ内の INSTALLATION_INFO.PS ファイルまたは INSTALLATION_INFO.TXT ファイルを参照してください。

7.10 特定システムへログインする時に表示するウェルカム・メッセージの作成 (省略可)

SYS$WELCOME を使用すれば,システムへログインした時にそのシステム専用のウェルカム・メッセージを表示させることができます。 このメッセージは,保守作業によるシステム停止の予定,システムに加えられた最新のアップデート,システムに問題が発生した場合の連絡先といったような情報をユーザに知らせる方法として利用できます。 OpenVMS オペレーティング・システムには,このメッセージを作成するためのテンプレート・ファイルが付属しています。 SYS$WELCOME ファイルを作成するには,次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを使用して,テンプレート・ファイルをコピーします。

       $ COPY SYS$MANAGER:WELCOME.TXT SYS$SPECIFIC:[SYSMGR]WELCOME.TXT
    

    クラスタ全体で同じウェルカム・メッセージを表示する場合は,このファイルを SYS$COMMON:[SYSMGR] にコピーします。

  2. SYS$SPECIFIC:[SYSMGR]WELCOME.TXT 内のメッセージを,システムに合わせて変更します。

  3. SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM を編集して,SYS$WELCOME の定義されている行から疑問符 (!) を削除します。

ノードに固有なウェルカム・ファイルを使用する代わりに,SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM で次のようにメッセージを定義して表示させることもできます。

   $ DEFINE SYS$WELCOME "Welcome to node HOMER"

ログイン時のウェルカム・メッセージを作成する方法の詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.11 コマンド・プロシージャの内容チェック (アップグレードした場合のみ)

使用しているシステムに固有な次の各ファイルは,アップグレードの後でも [VMS$COMMON] ディレクトリにそのまま残ります。

   [SYSMGR]LAT$SYSTARTUP.COM
   [SYSMGR]LOGIN.COM
   [SYSMGR]SYCONFIG.COM
   [SYSMGR]SYLOGICALS.COM
   [SYSMGR]SYLOGIN.COM
   [SYSMGR]SYPAGSWPFILES.COM
   [SYSMGR]SYSECURITY.COM
   [SYSMGR]SYSHUTDWN.COM
   [SYSMGR]SYSTARTUP_VMS.COM
   [SYSMGR]TFF$SYSTARTUP.COM
   [SYSMGR]WELCOME.TXT
   [SYS$STARTUP]ESS$LAST_STARTUP.DAT

アップグレードを行うと,これらのファイルの一部に対応して,新しいテンプレートがインストールされることがあります。 そのようなテンプレートには,ファイル拡張子 .TEMPLATE が付いています。 この新しいテンプレートには,使用しているシステムに固有なファイルと違って,新しい機能が含まれている場合があります。 そのため,新しいテンプレートがインストールされた場合は,使用しているシステムに固有なファイルと比較し,必要に応じてそのファイルの内容を編集してください。

注意:

OpenVMS V8.3 では,DCL の DECRAM コマンドが削除されています。 その理由は,DECRAM コマンドと新たに追加された DECRYPT コマンドが競合するためです (DECram の実行に使用していた DECR のデフォルト定義があると,DECRYPT によって上書きされてしまいます)。 DECRAM コマンドを使用しているコマンド・プロシージャがあれば,それらをすべて次のように変更して,DCL のフォーリン・コマンド形式で DECRAM を実行するようにする必要があります。

$ DECRAM == "$MDMANAGER"

この変更から影響を受けるのは DECRAM コマンドの使用方法だけで,DECram 製品の他の側面はいっさい影響されません。

7.12 オペレーティング・システム・ファイルの追加または削除 (省略可)

インストールまたはアップグレードを実行した後で,システムにインストールされている OpenVMS オペレーティング・システムのファイルを変更する必要が生じた場合は,OpenVMS オペレーティング・システムのメディアに含まれているメニュー・システムを使用して,ファイルを追加したり削除したりすることができます。

注意:

ドル記号のプロンプト ($) に対して HELP SYSTEM_FILES コマンドを入力すれば,システム・ファイルに関する情報を個々に表示することができます。

システム・ディスクに特定のオペレーティング・システム・ファイルをインストールしない理由が特になければ,すべてのオプションでデフォルトを受け入れ,すべてのファイルを OpenVMS と一緒にインストールするよう強くお勧めします。 ディスクの容量に制約があっても,特別なことがない限りは,一部のファイルをインストールしない理由としては不十分です。 問題が発生したときに必要なファイルが存在しないと,容量の大きなディスクを購入するための費用よりはるかに高い損失を蒙るおそれがあります。

オペレーティング・システムのファイルを追加または削除するには,次の手順を実行します。

  1. OpenVMS オペレーティング・システムのメディアをマウントして,ブートします。

  2. メニューからオプション 1 を選択します。

  3. PRESERVE オプションを選択します。

  4. システム・ディスクが収容されているデバイスの名前を入力し,表示されるプロンプトに順次応答していきます。

  5. 詳細な説明が必要かどうかを尋ねるプロンプト (Do you want detailed descriptions?) に応答すると,再構成または再インストールに関する情報が表示されます。 この情報を見て,メニューから必要なオプションを選択します。

次に,その画面出力の例を示します。

       Please choose one of the following:

           1)  Upgrade, install or reconfigure OpenVMS I64 Version 8.3
           2)  Display layered products that this procedure can install
           3)  Install or upgrade layered products
           4)  Show installed products
           5)  Reconfigure installed products
           6)  Remove installed products
           7)  Find, Install, or Undo patches; Show or Delete recovery data
           8)  Execute DCL commands and procedures
           9)  Shut down this system

   Enter CHOICE or ? for help: (1/2/3/4/5/6/7/8/9/?) 1
       ***********************************************************

     .
     .
     .

   Do you want to INITIALIZE or to PRESERVE? [PRESERVE] PRESERVE


     .
     .
     .
       Version 8.3 of the OpenVMS operating system is already installed
       on the target disk.  You may choose one of the following actions:

       o Reconfigure the OpenVMS platform.

         This action will allow you to change your selections of which
         of the windowing and network products you included with your
         OpenVMS operating system installation.

       o Reconfigure the OpenVMS operating system.
         This action will allow you to change your choices about which
         options you included for the OpenVMS operating system.

       o Reinstall the OpenVMS operating system.

         This action will cause ALL operating system  files to be replaced.
         You can also change your choices about which options you included
         for the OpenVMS operating system.

         Reinstall will take longer than Reconfigure.  Reinstall may be
         appropriate if you suspect that files in the operating system,
         or in the windowing and network products have become corrupted.

       If you want to reinstall any of the windowing and network products,
       choose "Install or upgrade layered products" from the main menu.

       If you want to change your choices about which options you included
       for any of the windowing and network products, choose "Reconfigure
       installed products" (option 5) from the main menu.

       Please choose one of the following:

           1)  Reconfigure the OpenVMS platform.
           2)  Reconfigure the OpenVMS operating system.
           3)  Reinstall the OpenVMS operating system.
           4)  Return to the Main Menu (abort the upgrade/installation).


   Enter choice or ? for help: (1/2/3/4/?) 2
   The following product has been selected:
       HP I64VMS VMS V8.3                Operating System


   Configuration phase starting ...

   You will be asked to choose options, if any, for each selected product 
   and for any products that may be installed to satisfy software dependency
   requirements.

   HP I64VMS OPENVMS V8.3: OpenVMS and related products Platform

        COPYRIGHT 1976, 5-JUN-2006 
        Hewlett-Packard Development Company, L.P. 
      

   Do you want the defaults for all options? [YES] NO

このプロンプトに対しては,上記の例と同じように NO と応答します。 それ以降は,「オペレーティング・システム・メニューのオプション 1 による OpenVMS のインストール」に記載されているインストール手順の手順 19 に従って,必要なオプションを順次選択します (表示される個々のコンポーネント・オプションについては,図 3-1 「選択されたオプション・コンポーネントとサブオプションの表示例」 のリストを参照してください)。 すべてのプロンプトに応答した後,画面出力がしばらく続いて,インストールが完了します。 以下に,最後のプロンプトと,それ以降に表示される画面出力の例を示します。

       Do you want to review the options? [NO] 

   Execution phase starting ...
   The following product will be reconfigured:
       HP I64VMS VMS V8.3
   Portion done: 0%...10%...20%...30%...40%...50%...60%...80%...90%...100%
   The following product has been reconfigured:
       HP I64VMS VMS V8.3
     .
     .   
     .

OpenVMS オペレーティング・システムをディスクから削除する方法についての詳細は,付録 H 「OpenVMS オペレーティング・システムの削除」 を参照してください。

7.13 システム・ライブラリの拡張 (省略可,OpenVMS Alpha のみ)

OpenVMS Alpha オペレーティング・システム・キットに含まれているライブラリは,データ量を少なくするために圧縮されています。 ディスクの容量が制約されていなければ,システムからライブラリへ高速にアクセスできるようにするためにも,これらのライブラリは展開 (解凍) しておくことをお勧めします。

OpenVMS I64 オペレーティング・システム・キットに含まれているライブラリは,圧縮されていません。 これらのライブラリについては,現状のままにしておくことをお勧めします。 その理由は,圧縮するとシステムの性能を低下させる要因となるからです。 ただし,必要であれば,どのライブラリも圧縮できます。

圧縮されているライブラリを展開したり,圧縮されていないライブラリを圧縮したりするには,OpenVMS の Library Decompression ユーティリティ (LIBDECOMP.COM) を使用します。 このユーティリティは,OpenVMS Alpha または OpenVMS I64 のどちらのシステムでも動作します。 Library Decompression ユーティリティを起動するには,次のコマンドを実行します。

   $ @SYS$UPDATE:LIBDECOMP

このユーティリティに関するその他の情報が必要になったときは,次のコマンドを実行してヘルプを表示します。

   $ @SYS$UPDATE:LIBDECOMP HELP

次のコマンドを使用すると,各ライブラリのサイズと形式 (圧縮/展開) がリストになって表示されます。

   $ @SYS$UPDATE:LIBDECOMP LIST

システム・ライブラリ・ファイルの展開と圧縮,および LIBDECOMP.COM の使用方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。

表 7-2 「各ライブラリの圧縮/展開状態におけるサイズ」 に,OpenVMS V8.3 に付属している各ライブラリと,圧縮および展開状態でのサイズ (概算値) を示します。 ライブラリのサイズは Alpha 版と I64 版で異なるので注意してください。

注意:

ファイルのサイズは変更されることがあります。 また,HELPLIB.HLB ライブラリと STARLET.OLB ライブラリには,レイヤード・プロダクトやユーザ・アプリケーションによってエントリが追加される可能性もあります。 表 7-1 「インストール後/アップグレード後の作業チェックリスト」 に示してあるサイズでは,そのようなエントリを考慮していません。 より正確なサイズを調べる場合は,使用しているシステムで Library Decompression ユーティリティを実行した後,その出力リストで内容をチェックしてください。

LIBDECOMP.COM ユーティリティは,以下のライブラリを 「Library not present」 としてリストします。

  • [SYSLIB]SYSBLDMLB.MLB

  • [SYSLIB]DECCRTL.OLB

  • [SYSLIB]SYSBLDLIB.OLB

これらのライブラリは,OpenVMS Alpha や OpenVMS I64 では使用されず,OpenVMS VAX でのみ使用されます。 これらのライブラリは,表 7-2 「各ライブラリの圧縮/展開状態におけるサイズ」には記載されていません。

表 7-2 各ライブラリの圧縮/展開状態におけるサイズ

ライブラリ名/説明

OpenVMS Alpha

OpenVMS I64

圧縮時 (出荷状態) のサイズ展開時のサイズ圧縮時のサイズ展開時 (出荷状態) のサイズ
[SYSHLP] ディレクトリ内の Help ライブラリ・ファイル (.HLB)   

ACLEDT.HLB ― ACL (アクセス制御リスト) エディタのヘルプ。7010270103
BKM$HELP.HLB ― バックアップ・マネージャのヘルプ。156248156251
DBG$HELP.HLB ― OpenVMS デバッガのヘルプ。1237214412372164
DBG$UIHELP.HLB ― OpenVMS デバッガのヘルプ。271441271465
EDTHELP.HLB ― EDT エディタのヘルプ。154229154233
EVE$HELP.HLB ― EVE エディタのヘルプ。67611976761177
EVE$KEYHELP.HLB ― EVE キーパッドのヘルプ。9914599148
EXCHNGHLP.HLB ― Exchange ユーティリティのヘルプ。8311883118
HELPLIB.HLB[1] ― DCL のヘルプ (表の末尾にある脚注を参照)。10055187011083021426
LANCP$HELP.HLB ― LAN 制御プログラムのヘルプ。116169113163
LATCP$HELP.HLB ― LAT 制御プログラムのヘルプ。157243157243
MAILHELP.HLB ― メール・ユーティリティのヘルプ。211316211316
NCPHELP.HLB ― ネットワーク制御プログラムのヘルプ。262412262412
SDA.HLB ― System Dump Analyzer のヘルプ。384581384587
SHWCLHELP.HLB ― Show Cluster ユーティリティのヘルプ。8812788127
SYSGEN.HLB ― System Generation ユーティリティのヘルプ。369582366578
SYSMANHELP.HLB ― System Management ユーティリティのヘルプ。539871559907
TPUHELP.HLB ― Text Processing ユーティリティのヘルプ。5751036 5751015
UAFHELP.HLB ― Authorize ユーティリティのヘルプ。253391249384
[SYSLIB] ディレクトリ内のマクロ・ライブラリ・ファイル (.MLB)    

LANIDEF.MLB ― LAN 内部ドライバ・マクロ。196261196275
LIB.MLB ― オペレーティング・システム・マクロ。3039525432265515
STARLET.MLB ― オペレーティング・システム・マクロ。2558382725953576
[SYSLIB] ディレクトリ内のオブジェクト・ライブラリ・ファイル (.OLB)   

STARLET.OLB[1] ― システム・オブジェクト・ライブラリおよび実行時ライブラリ。306644985869916116397
VAXCRTL.OLB ― HP C RTL ルーチン名のエントリ・ポイント。VAX G 浮動小数点倍精度エントリと浮動小数点エントリ・ポイント。12711689付属していない
VAXCRTLD.OLB ― VAX D 浮動小数点倍精度エントリ・ポイントと浮動小数点エントリ・ポイントの一部サポート。17322802付属していない
VAXCRTLDX.OLB ― VAX D 浮動小数点のサポート。/L_DOUBLE_SIZE=128 コンパイラ修飾子のサポート。16632648付属していない
VAXCRTLT.OLB ― IEEE T 浮動小数点倍精度エントリ・ポイント,浮動小数点エントリ・ポイント。15782491付属していない
VAXCRTLTX.OLB ― IEEE T 浮動小数点のサポート。/L_DOUBLE_SIZE=128 コンパイラ修飾子のサポート。15962493付属していない
VAXCRTLX.OLB ― G 浮動小数点のサポート。/L_DOUBLE_SIZE=128 コンパイラ修飾子のサポート。14222003付属していない
VMS$VOLATILE_PRIVATE_INTERFACES.OLB ― OpenVMS バグ・チェック処理コード。60187315192121
[SYSLIB] ディレクトリ内のテキスト・ライブラリ・ファイル (.TLB)   

BASIC$STARLET.TLB ― BASIC 言語版の STARLET ライブラリ (バージョンに依存しないシステム・サービスの宣言を含む)。

3896812938698197
ERFLIB.TLB ― ANALYZE/ERROR デバイス記述。6485付属していない
LIB_ADA_SUBSET.TLB ― Ada プログラマ・ツールキット (オペレーティング・システムの定義)。1915353519143615
NTA.TLB ― Windows NT 定義ファイル。34423452
STARLETPAS.TLB ― Pascal 言語版の STARLET ライブラリ (バージョンに依存しないシステム・サービスの宣言を含む)。3817895938028967
STARLET_RECENT_ADA_SUBSET.TLB ― Ada プログラマ・ツールキット (オペレーティング・システムの定義)。1144203011442058
STARLETSD.TLB ― 開発言語に依存しない STARLET 定義 (レイヤード・プロダクトのインストール中に使用)。4328775842977936
SYS$LIB_C.TLB ― C 言語版の LIB ライブラリ (バージョンに依存しないシステム・サービスの内部宣言を含む)。10544222181735635869
SYS$STARLET_C.TLB ― C 言語版の STARLET ライブラリ (バージョンに依存しないシステム・サービスの宣言を含む)。632413694655914130
合計94141168857132963239525

[1] HELPLIB.HLB ライブラリと STARLET.OLB ライブラリには,レイヤード・プロダクトやユーザ・アプリケーションによってエントリが追加される可能性があります。 この表に示してあるサイズには,そのようなエントリは反映されていません。

 

7.14 パッチのインストール (推奨,省略可)

パッチについては,OpenVMS とネットワークに関連するパッチをすべてインストールするようお勧めします。 ほとんどのパッチが必須というわけではありませんが,インストールする一部のレイヤード・プロダクトでは,システムにパッチが 1 つ以上インストールされていることが前提になる場合もあります。 システムで必要となる可能性があるパッチについての詳細は,『HP OpenVMS V8.3 リリース・ノート[翻訳版]』を参照してください。

OpenVMS V8.3 では,Secure Delivery 機能によってパッチ・ファイルが検証されます。 各パッチ・ファイルには,パッチ・ファイルの検証に使用される,関連するディジタル署名ファイル (マニフェストとも呼ばれる) が含まれています。 この検証では,配布元 (この場合は弊社) の認証や,ファイルの内容の検証が行われます。

OpenVMS のパッチをダウンロードしてインストールするには,以下の手順を実行します。

注意:

パッチをインストールする前に,システム・ディスクをバックアップしておくよう強くお勧めします。

  1. システム・ディスク以外のディスクに [PATCHES] という名前のディレクトリを作成し,そのディレクトリをデフォルトにします。

  2. システム・プロンプトに対して次のコマンドを入力します。 TCP/IP Services がスタートしている必要があります。

       $ FTP FTP.ITRC.HP.COM
    
  3. 匿名ユーザ (ユーザ名: anonymous) でログインします。 パスワードには自分の電子メール・アドレスを指定してください。

  4. ログインした後,FTP> プロンプトに対して bin コマンドを実行し,バイナリ・モードに入ります。 パッチを正しくダウンロードするには,バイナリ・モードでファイルを転送する必要があります。 この手順以降の各コマンドでは,例に示されているとおりに大文字と小文字を区別して入力してください。

        FTP> bin
        200 Type is set to I.
    
  5. 次の例のように PASSIVE ON コマンドを実行します。

        FTP> passive on
        Passive is on.
    
  6. ― cd openvms/openvms_patches/os コマンドを実行して,パッチが格納されているディレクトリの親ディレクトリへ移動します。 os には,使用しているオペレーティング・システムの種類に合わせて,i64 または alpha を指定します。 たとえば,OpenVMS I64 オペレーティング・システム用のパッチが含まれているディレクトリへ移動する場合は,次のコマンドを実行します。

        FTP> cd openvms_patches/i64
        250 CWD command successful.
    

    TCP/IP Services や DECnet のパッチをダウンロードする場合は,cd openvms/layered_products/os (os は alpha または i64) コマンドを使用してください。 次に,その例を示します。

        FTP> cd layered_products/i64
        250 CWD command successful.
    

  7. パッチを適用する OpenVMS のバージョンに合わせて,対応するディレクトリへ移動します。 たとえば,OpenVMS V8.3 の場合は,V8.3 ディレクトリへ移動します。

    OpenVMS I64 V8.3 用のパッチが格納されているディレクトリへ移動する場合は,次のコマンドを実行します。次の例のとおりに大文字と小文字を区別して入力してください。 「V8.3」 の V は,「v8.3」 ではなく,大文字で入力します。

       FTP> cd V8.3
       250 CWD command successful.
    
  8. ls コマンドを使用して,必要なパッチを探します。 その際,コマンドの引数としてパッチ名のユニークな部分を数文字だけ,両側にアスタリスクを付けて大文字で指定します (パッチの名前は,すべて大文字です)。 たとえば,VMS83I_MX2-V0100 という名前のパッチを探す場合は,次のコマンドを実行します。

    FTP> ls *MX2*
    
       227 Entering Passive Mode (192,151,52,14,235,168)
       150 Opening ASCII mode data connection for file list.
       VMS83I_MX2-V0100.ZIPEXE
       VMS83I_MX2-V0100.txt
    
       226 Transfer complete.
       47 bytes received in 00:00:00.00 seconds (45.90 Kbytes/s)
    

    ダウンロードするパッチには,ファイル拡張子 .ZIPEXE が付いています。 Alpha のパッチには,ファイル拡張子 .PCSI-DCX_AXPEXE が付いています。

  9. UPDATE パッチや TCP/IP パッチの場合は,次の例のように hash コマンドを使用することで,ダウンロードの進行を確認することができます (hash を使用すると,ファイルのダウンロードが進行するのに合わせて,シャープ記号 (#) が画面に表示されます)。

       FTP> hash
          Hash mark printing on (1024/hash mark).
    

  10. パッチ・ファイルが見つかったら,次の例のように get コマンドでダウンロードします。 ここでも,大文字と小文字を区別して入力することと,すべてのパッチ・ファイル名が大文字であることに注意してください。

        FTP> get VMS83I_MX2-V0100.ZIPEXE
        227 Entering Passive Mode (192,6,165,75,248,228)
        150 Opening BINARY mode data connection for VMS83I_MZX2-V0100.ZIPEXE
        (36218732 bytes).
        #########################################################################
          .
          .
          .
        #########################################################################
        226 Transfer complete.
        local: USER5:[PATCHES]VMS83I_MX2-V0100.ZIPEXE;1
        remote: VMS83I_MX2-V0100.ZIPEXE
        2238464 bytes received in 00:00:01.29 seconds (1.65 Mbytes/s)
    
  11. 必要なパッチをすべてダウンロードし終わるまで,手順 8~10 を繰り返します。

  12. ダウンロードが完了したら,Ctrl/Z を押して FTP を終了し,DCL プロンプトへ戻ります。 ダウンロードしたパッチ・ファイルは圧縮されています。 パッチを解凍するには,次のように RUN コマンドを使用します。

       $ RUN VMS83I_MX2-V0100.ZIPEXE
    

    パッチ・ファイルが解凍されて,.PCSI ファイルまたは .A ファイルが得られます。

  13. .PCSI ファイルや .A ファイルを,次の説明に従ってインストールします。

    1. .PCSI ファイルをインストールするには,次の PCSI ユーティリティ・コマンドを使用します。

          $ PRODUCT INSTALL *
      

      ファイルが複数個ある場合は,インストール可能な製品 (パッチ) のリストが番号付きでメニューに表示されます。 このメニューから,インストールするパッチを選択してください。 ファイルが 1 つしかない場合は,そのパッチが選択された状態で表示されます。 どちらの場合でも,選択したパッチをインストールしてもよいかどうかを確認するためのプロンプトが表示されます。

      このとき,選択したパッチをインストールすることで置換,変更,または削除されるディレクトリ,ファイル,およびライブラリを,必要に応じて保存しておくこともできます。 これらをリカバリ・データとして保存しておけば,インストールしたパッチを後で削除することになっても,(PRODUCT UNDO PATCH コマンドで) 簡単に削除することができます。 リカバリ・データを保存しておかないと,このコマンドでパッチを削除することはできません。 ただし,置き換えられるファイルの名前を変更してとっておくという方法を選択することもできます (ファイル拡張子の末尾に _OLD を付けます)。

    2. .A ファイルをインストールするには,次の VMSINSTAL コマンドを使用します。

          $ @SYS$UPDATE:VMSINSTAL
      

      そのシステムで動作しているプロセスがリストになって表示され,処理を継続するかどうかが尋ねられます。 通常は,YES と応答して問題ありません。 続いて,システム・ディスクを十分にバックアップしているかどうかが尋ねられます。 パッチのインストールで問題が発生する場合に備えて,システム・ディスクは最新のバックアップを作成しておくことをお勧めします。

      続いて,ディストリビューション・ボリュームのマウント先が尋ねられます。 ディスクの名前の後にディレクトリ名を続けて,インストールするパッチがある場所を指定します (DKA100:[PATCHES])。

      最後に,インストールするパッチの名前が尋ねられます。 ファイル拡張子を付けないでパッチのファイル名を指定します (たとえば,パッチのファイル名が DIAA.A の場合は,DIAA と入力します)。 以上の手順が完了すると,補足的な情報を知らせるメッセージが表示されます。 インストールが進むと,途中で追加情報の入力が求められることもあります。

  14. パッチをインストールしたら,.PCSI ファイルや .A ファイルは削除してください。 圧縮されたパッチ・ファイルは,後から必要になる場合に備えて,残しておきます。

7.15 レイヤード・プロダクトのインストールと構成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)

OpenVMS オペレーティング・システム・キットには,レイヤード・プロダクトがいくつか含まれています。 そのようなレイヤード・プロダクトには以下に示す各製品のシステム統合製品 (SIP) キットがあって,自動的にインストールされるようになっています。

  • Availability Manager for OpenVMS 基本ソフトウェア (必須)

  • CDSA for OpenVMS (必須)

  • Kerberos for OpenVMS (必須)

  • SSL for OpenVMS (必須)

  • Performance Data Collector 基本ソフトウェア (TDC_RT,必須)

また,上記の SIP キット以外にも,OpenVMS オペレーティング・システムをインストールするときにオプションとしてインストールできる製品の SIP キットもあります。このカテゴリに属する製品は,次のとおりです。

  • DECwindows Motif for OpenVMS

  • DECnet-Plus for OpenVMS

  • DECnet Phase IV for OpenVMS

  • TCP/IP Services for OpenVMS

  • WBEM Services for OpenVMS (OpenVMS I64 のみ)

これらの 5 つのレイヤード・プロダクトはオペレーティング・システムのメディアに収められていて,この項で説明している手順を使用しても,「別手順によるインストール」で説明している代替の手順を使用してもインストールできます。 他のレイヤード・プロダクト (オペレーティング・システムの配布キットに含まれている別の CD で弊社が提供しているもの,Software Product Library CD セットに収められているもの,または他社が提供している CD に収められているもの) は,「別手順によるインストール」の手順を使用してインストールする必要があります。

OpenVMS I64 OE DVD には,上記の SIP のほか,OpenVMS OE の一部となるさまざまな製品のキットが収められています。 ただし,OE DVD からブートしているときにこれら OE 製品のキットをインストールする方法は,サポートされていません。 これらのキットをインストールするには,「別手順によるインストール」で説明されている手順に従う必要があります。

OpenVMS V8.3 では,OpenVMS の配布メディアに収録されている大半の PCSI キットが,Secure Delivery を使用して署名されています。 OpenVMS I64 オペレーティング・システムの配布メディアからインストールされる,署名された PCSI キットは検証されます。 (OpenVMS Alpha オペレーティング・システムの配布 CD からインストールされるキットは検証されません。 この制約は,配布 CD の容量の制限によるものです。) OpenVMS Alpha システムと OpenVMS I64 システムのどちらでも,ユーザが後でインストールする,署名された PCSI キットは検証されます (配布メディア上の署名されたキットも含む)。

注意:

オペレーティング・システムのメニューでオプション 3 を使用する場合は,ターゲット・システムに,オペレーティング・システムのメディアと同じバージョンの OpenVMS が存在している必要があります。 両者のバージョンが異なる場合は,ターゲット・システムにレイヤード・プロダクトをインストールする方法として,後述の別手順を使用する必要があります。

オペレーティング・システムのメニューでオプション 3 を使用する手順は,次のとおりです。

  1. レイヤード・プロダクトをインストールする前に,システム・ディスクをバックアップします。

  2. オペレーティング・システムのメディアからブートしていない場合は,システムをシャットダウンした後,オペレーティング・システムのメディアからブートします。 OpenVMS I64 システムのシャットダウン方法については「停止プロシージャとシャットダウン・プロシージャ」を,また OpenVMS Alpha システムのシャットダウン方法については「システムのシャットダウン」をそれぞれ参照してください。

  3. メニューからオプション 2 を選択して,インストールできる製品のリストを表示します。 表示されたリストにインストールするレイヤード・プロダクトが含まれていない場合は,「別手順によるインストール」で説明している手順に従ってインストールするか,そのレイヤード・プロダクトの付属マニュアルを参照してください。 オペレーティング・システムのメニューにある DCL オプションからは VMSINSTAL,PRODUCT INSTALL,およびその他の PRODUCT コマンドを使用できないので注意してください。

  4. メニューからオプション 3 を選択して,レイヤード・プロダクトをインストールします。 詳細は,「オプション 3: レイヤード・プロダクトのインストールまたはアップグレード」を参照してください。

  5. インストールが完了したら,メニューからオプション 9 を選択して,システムをシャットダウンします。 ターゲット・システムをブートすれば,レイヤード・プロダクトがインストールされていることを確認できます。

レイヤード・プロダクトのインストールに関するその他の情報については,『HP OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。

7.15.1 別手順によるインストール

以下のインストールについては,ここで説明する別手順を使用してください。

  • オペレーティング・システムのメディア (CD/DVD) とはオペレーティング・システムのバージョンが違うターゲット・システムにレイヤード・プロダクトをインストールする場合

  • レイヤード・プロダクトのインストールに VMSINSTAL が必要な場合 (ディレクトリの中でセーブ・セットのファイル名に .A,.B などの拡張子が付いているレイヤード・プロダクト)

  • OpenVMS I64 OE 製品をインストールする場合

  • SIP キットのインストールで,メディア上のオペレーティング・システム・メニューでオプション 3 が使用できない場合

  • インストールするレイヤード・プロダクトが,「Layered Products」,「Freeware」,「System Tools」,または「e-Business Integration and Infrastructure」のいずれかの CD に収められている場合

  • 他社製のソフトウェア製品 (データベース製品,課金ソフトウェアなど) の場合

インストール可能なレイヤード・プロダクトのリストについては,オペレーティング・システム・キットのソフトウェア製品説明を参照してください。 一部のレイヤード・プロダクトでは,弊社から購入したライセンス・キー (PAK) の登録が必要になるので注意してください。

次に,手順を示します。

  1. レイヤード・プロダクトをインストールする前に,システム・ディスクをバックアップします。 インストールするソフトウェアのライセンスがすでにロードされていることを確認してください。 ほとんどのレイヤード・プロダクトでは SYSGEN のパラメータや AUTHORIZE の値,および,SYLOGICALS.COM,SYLOGIN.COM,SYSTARTUP_VMS.COM といったシステム・ファイルを変更する必要があるので注意してください。 詳細については,以下のドキュメントと本書の記載内容を参照してください。

  2. ターゲット・システム・ディスクで AUTOGEN を実行し,必要に応じてブートした後,OpenVMS オペレーティング・システムのメディアをマウントします。 たとえば,オペレーティング・システムのメディアが入っているデバイスが DKA400 であれば,次のコマンドを実行します。

       $ MOUNT/OVERRIDE=IDENTIFICATION DKA400
    
  3. 利用可能なレイヤード・プロダクトが入っているディレクトリとファイルの場所を調べます。 たとえば,デバイス名が DKA400: であれば,次のコマンドを実行します。

       $ DIRECTORY /NOHEAD/NOTRAIL DKA400:[*.KIT]
    

    PCSI ユーティリティを使用すれば,PRODUCT FIND コマンドでキットの所在を調べることもできます。 次に,その例を示します。

       $ PRODUCT FIND * /SOURCE=DKA400:[*.KIT]
    
  4. VMSINSTAL を必要とするレイヤード・プロダクト (ディレクトリの中で,セーブ・セットのファイル名に .A,.B などの拡張子が付いているレイヤード・プロダクト) をインストールする場合は,@SYS$UPDATE:VMSINSTAL を実行し,そのプロンプトに対してデバイス名とディレクトリを入力します。 次に,その例を示します。

       $ @SYS$UPDATE:VMSINSTAL
       * Where will the distribution volumes be mounted: DKA400:[DIAA032.KIT]
    

    PCSI ユーティリティを必要とするレイヤード・プロダクト (ディレクトリの中で,セーブ・セットのファイル名に .PCSI,.PCSI$COMPRESSED などの拡張子が付いているレイヤード・プロダクト) をインストールする場合は,PRODUCT INSTALL コマンドを使用して,デバイス名とディレクトリを指定します。 次に,OpenVMS I64 システムで PRODUCT INSTALL コマンドを使用する例を示します。

       $ PRODUCT INSTALL FORTRAN /SOURCE=DKB400:[I64_FORT075.KIT]
    

7.16 DECevent ソフトウェアの再インストール (アップグレードのみ,省略可)

オプションの DECevent ソフトウェアは,OpenVMS のアップグレード中に自動的に削除されます。 DECevent 製品を引き続き使用するためには,アップグレードが完了した後にこのソフトウェアを手作業でインストールしなければなりません。

7.17 プリント・キューの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)

システムに新しいプリント・キューを追加する場合は,ここで実行します。 追加するプリント・キューの数が多くて,しかもシステムの運用をできる限り早く開始する必要があるときは,エリアやワーク・グループごとにプリント・キューを 1 つずつセットアップしておき,他のプリント・キューは,ユーザ・アカウントを作成 (「アカウントの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)」を参照) してから追加します。 プリント・キューの追加方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

プリント・キューは,システムがブートするたびに作成しなおす必要があります。 この作業を自動化するには,プリント・キューを作成する各コマンドを SYSTARTUP_VMS.COM ファイル,またはユーザ側が SYS$STARTUP 内に作成して SYSTARTUP_VMS.COM ファイルから呼び出されるようにしたファイルへ追加します。

7.18 レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるための SYSTARTUP_VMS.COM の更新

必要なレイヤード・プロダクトのインストールと構成がすべて完了して,プリント・キューを追加したら,レイヤード・プロダクトとプリント・キューを起動させるように,SYSTARTUP_VMS.COM ファイルを更新する必要があります。 SYSTARTUP_VMS.COM ファイルの更新についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.19 アカウントの作成 (新規にインストールした場合と,一部のアップグレード)

OpenVMS をインストールすると,その過程で DEFAULT アカウントと SYSTEM アカウントが自動的に作成されます。 その他のユーザ・アカウントは,この段階で作成することをお勧めします。 弊社のサービス担当者にシステムのテストを依頼する予定や,UETP などのテスト用ソフトウェアを実行する予定がある場合は,その担当者のアカウント,または UETP を実行するためのアカウント (スタンドアロン・システムの場合は SYSTEST,OpenVMS Cluster システムの場合は SYSTEST_CLIG) を事前に作成しておく必要があります。

ユーザ・アカウントを作成して管理する方法,および,弊社サービス担当者用のアカウントと UETP 実行用のアカウントを作成する方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.20 UETP によるシステムのテスト (省略可)

UETP (User Environment Test Package) は,OpenVMS オペレーティング・システムが正しくインストールされているかどうかをテストするためのソフトウェア・パッケージです。 UETP を使用することで,ディスク・ドライブ,テープ・ドライブ,CD ドライブ,ライン・プリンタ,ネットワーク・カードなどのハードウェアをテストできます。 UETP の実行は必須というわけではありませんが,インストールの後や,アップグレードで新しいハードウェアを追加した場合は,UETP を実行するようお勧めします。

UETP を使用する場合は,その前に SYSTEST アカウント (スタンドアロン・システムの場合) または SYSTEST_CLIG アカウント (OpenVMS Cluster システムの場合) を作成しておく必要があります。 また,弊社サービス担当者が使用するアカウントも作成しておいてください。 これらのアカウントは,CREATE_SPECIAL_ACCOUNTS.COM ファイルを使用して作成できます (『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください)。

UETF の使用方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。

7.21 カスタマイズしたシステム・ディスクのバックアップと系統立てたバックアップ作業の開始

OpenVMS オペレーティング・システムを使用環境に合わせてカスタマイズするとともに,この章で前述した推奨手順を使用システムに合わせて実行したら,システム・ディスクからテープへのスタンドアロンのバックアップ・コピーを行って,その作業結果つまりその時点の状態を保護します。 具体的な方法については,「システム・ディスクのバックアップ」を参照してください。 ディスクに保存する場合は,シャドウ・セットの一部とはならない (または一部ではない) ディスクを指定してください。

オペレーティング・システムのメディアをブートしなくても行える方法など,バックアップ操作に関する詳しい説明は,付録 E 「システム・ディスクのバックアップとリストア」 を参照してください。

アプリケーション,データ,およびユーザの各ディスクについても,日常業務の一環として,系統立ててバックアップすることをお勧めします。 詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

7.22 アップグレード後の最終バックアップとして行うシャドウ・セットの再作成

システム・ディスクがボリューム・シャドウイング環境のメンバになっている場合は,シャドウ・セットを作成しなおして,そのシャドウ・セット内の他のディスク上に,その時点のシステム・ディスクのシャドウ・コピーを作成します。 具体的な方法については,「シャドウ・セットの作成」を参照してください。

7.23 クラスタ・メンバのリブート (アップグレードした場合のみ)

OpenVMS Cluster 環境でローリング・アップグレードを実行している場合は,対象となるシステム・ディスクに対してアップグレード後に必要となる各種作業をすべて完了したら,そのシステム・ディスクからブートすることになっている各システムをリブートします。

システムのブート方法についての詳細は,付録 A 「OpenVMS Alpha システムのブートとシャットダウン」 (OpenVMS Alpha システムの場合),または付録 B 「OpenVMS I64 のハードウェア操作およびブート操作の構成と,システムのブートおよびシャットダウン」 (OpenVMS I64 システムの場合) を参照してください。

この時点で,システムは通常の使用が可能となります。

7.24 AUTOGEN によるシステムの調整

OpenVMS オペレーティング・システムをインストールしたりアップグレードしたりすると AUTOGEN.COM プロシージャがシステムによって実行され,システム・パラメータの値,ページ・ファイルのサイズ,スワップ・ファイルのサイズ,およびダンプ・ファイルのサイズがシステム構成に基づいて自動的に設定されます。

システムを通常のユーザ数または典型的なアプリケーションのワークロードで 24 時間以上運用したら,AUTOGEN.COM プロシージャを再実行して,システムを適切な状態に調整します。 AUTOGEN は,以下の手順で実行します (OpenVMS Cluster では,この手順をクラスタ内の各ノードごとに実行する必要があります)。

  1. AUTOGEN をフィードバック・モードで実行し,AGEN$PARAMS.REPORT の内容を確認した後,システムをリブートします。 AUTOGEN をフィードバック・モードで実行するには,次のコマンドを使用します。

       $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN SAVPARAMS SETPARAMS FEEDBACK
    

    AGEN$PARAMS.REPORT の内容を画面に表示するには,次のコマンドを実行します。

       $ TYPE SYS$SYSTEM:AGEN$PARAMS.REPORT
    

    このファイルの内容は,プリントして確認することも EDIT/READ_ONLY コマンドで確認することもできます。

    このレポートに次のようなメッセージが含まれている場合は,ページ・ファイル,スワップ・ファイル,またはダンプ・ファイルのサイズを変更する必要があります。

       %AUTOGEN-W-DSKSPC, The disk on which DKA0:[SYS0.SYSEXE]PAGEFILE.SYS
          resides would be over 95% full if it were modified to hold 20000 blocks.
    

    AGEN$PARAMS.REPORT についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。

  2. 2 日間運用したら,AUTOGEN をフィードバック・モードで再実行し,AGEN$PARAMS.REPORT の内容を調べた後,システムをリブートします (最新の AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルを作成しておくことの重要性については,「新しい FEEDBACK.DAT ファイルの用意」を参照してください)。

  3. この時点からシステムが安定する (つまり AUTOGEN で調整すべき項目が見つからなくなる) までの間,週 1 回の割合で AUTOGEN を SAVPARAMS フェーズから TESTFILES フェーズまで実行することをお勧めします。 ただし,AUTOGEN の実行は,必ず,システムが通常のワークロードで稼働しているときに行ってください。 AUTPGEN を実行したら,AGEN$PARAMS.REPORT の内容を調べて,変更が必要かどうかを判断します。

    重要:

    実行モード・パラメータ (FEEDBACK,NOFEEDBACK,または CHECK_FEEDBACK) を指定しないで AUTOGEN を実行した場合は,その計算にフィードバック情報が使用されます。 ただし,フィードバック情報が 24 時間以上稼働していないシステムから得られたものであるか,あるいは 1 カ月以上前のものであると,AUTOGEN では,フィードバック・データに問題がある可能性を知らせる警告を AGEN$PARAMS.REPORT ファイルに出力します。 フィードバック情報の信頼性が低いと,AUTOGEN によって設定されるパラメータの精度が著しく低下するおそれがあります。

    FEEDBACK を指定すると,AUTOGEN ではそのデータの信頼性に関係なく,常にフィードバック・データを使用します。 また,NOFEEDBACK を指定すると,そのデータの信頼性に関係なく,フィードバックをいっさい使用しません。 SETPARAMS,SHUTDOWN,または REBOOT を最終フェーズとして指定すると,AUTOGEN は SETPARAMS フェーズまで進んだところで,計算した値をシステム・パラメータに設定します。

    CHECK_FEEDBACK を指定すると,AUTOGEN ではフィードバック・データの妥当性をチェックします。 その結果,妥当性が低いと判定すると,AUTOGEN はフィードバックを無視してパラメータの値を計算します。 AUTOGEN は TESTFILES フェーズで実行を停止し,パラメータの値が変更されていないことを知らせる警告を表示します。 この警告が表示されたら,その内容に目を通し,計算された値が妥当かどうかを判断してください。 そのまま使用する場合は AUTOGEN SETPARAMS を実行します。 妥当でないと判断した場合は,適切なフィードバック・データを用意して AUTOGEN を再実行します。

  4. システムが安定した後も,将来的にフィードバック情報が必要となる状況に備えて,AUTOGEN を少なくとも月 1 回は実行することをお勧めします。 その場合,AUTOGEN は次のコマンドで実行します。

     $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN SAVPARAMS
    

    AUTOGEN のフィードバック情報を最新の状態で維持しておかないと,システムを次回アップグレードするときに,必要な情報が手に入りません。 その結果,アップグレードしたシステムが正常に運用できる状態になるまで,リブートと AUTOGEN の実行を何度か繰り返さなければならないことがあります。

AUTOGEN の実行方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。

7.25 システム・パラメータの変更

AGEN$PARAMS.REPORT の内容を確認した結果,MODPARAMS.DAT 内にあるシステム・パラメータの変更が必要になることもあります。 「システム・パラメータの変更に関する一般的な注意事項」に示されている注意点に目を通してください。 これらの注意点は,OpenVMS を新規にインストールした後でシステム・パラメータを変更するときと,アップグレードした後でシステム・パラメータを変更するときの両方で考慮する必要があります。 アップグレードした後でシステム・パラメータを変更する場合は,「アップグレード後に行うシステム・パラメータの変更」も参照してください。

7.25.1 システム・パラメータの変更に関する一般的な注意事項

システム・パラメータを変更する場合は,以下の点に注意してください。

  • システム・パラメータの値は,特別な理由がない限り,AUTOGEN に計算させてください。 パラメータの値を明示的に設定することも可能ですが (例: GBLPAGES=value),そのような設定は AUTOGEN より優先されるため,AUTOGEN で実際の使用状況に基づいた最適値を設定しても無効になる可能性があります。

  • MIN_parameter の値 (MIN_GBLPAGES など) を可能な限り使用して,AUTOGEN によるパラメータ値の変更に下限を設定してください。 AUTOGEN では,必要に応じて設定値を増やします。また,関連するパラメータが明示的に設定されていなければ,その値も調整します。 そのようなパラメータについては,AGEN$PARAMS.REPORT ファイルにその情報が出力されます。 パラメータの上限値が分っている場合は,MAX_parameter を使用してその値を設定します (ただしその設定が必要になることはほとんどありません)。

  • 数値は,コンマなしの整数として入力してください。 たとえば,10,000 ではなく 10000 と入力します。 英字は,大文字または小文字のどちらで入力してもかまいません。

  • MODPARAMS.DAT ファイルには,値を変更したユーザ,変更日,および変更理由を示すコメントを含めることをお勧めします。 感嘆符 (!) はコメントの開始を表します。感嘆符は,行内のどの位置でも使用できます。 上記の注意点を反映した設定変更の例を次に示します。

       ! the following changes made by K.Newcomb on 9/20/03
       !
       SWAPFILE=0                    ! don’t re-size the SWAPFILE on AUTOGEN runs
       MIN_gblsections=750           ! required for DECwindows MOTIF
       MIN_NPAGEDYN=2750000          ! set npagedyn to a min of 2.75 million
    

MODPARAMS.DAT ファイルと,AUTOGEN の通常の使用方法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。

7.25.2 アップグレード後に行うシステム・パラメータの変更

ここでは,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT の内容を確認します。 アップグレードを実行すると,このファイルの新しいバージョンが作成され,今まであったファイルは SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT_OLD という名前に変更されます。 新しい MODPARAMS.DAT ファイルには,今までのファイルに含まれていたパラメータ (およびアップグレードで追加された各種パラメータ) がすべて含まれており,必要なすべてのシステム・パラメータが,旧バージョンの OpenVMS から確実に引き継がれています。 また,新しい MODPARAMS.DAT ファイルの各セクションには,パラメータのソースを示すコメント行がアップグレード・プロシージャによって追加されています。

アップグレードを実行すると,そのたびに,今まであった MODPARAMS.DAT の内容が新しい MODPARAMS.DAT に含められます。 そのため,アップグレードの後に MODPARAMS.DAT の内容を確認して不要な箇所を削除しておかないと,同じパラメータが何度も設定されることになります。 したがって,アップグレードの後で必ず MODPARAMS.DAT の内容を確認して,重複を回避するようお勧めします。 また確認するようにすれば,そのときに,必要に応じてパラメータを変更することもできます。

AGEN$PARAMS.REPORT の内容を確認した結果,MODPARAMS.DAT 内にあるシステム・パラメータの変更が必要になることもあります。

以下の項では,MODPARAMS.DAT 内にあるパラメータの変更が必要になるケースを,例で示します。

7.25.2.1 システム・ファイルのサイズ

AUTOGEN では,次の各ファイルのサイズをシステムに適した値に設定します。

  • [SYSEXE]SYSDUMP.DMP

  • [SYSEXE]PAGEFILE.SYS

  • [SYSEXE]SWAPFILE.SYS

特殊なワークロードや構成に対処する必要がある場合は,次の手順を実行することで,これらファイルのサイズとして異なる値を指定することができます。

  1. SYSTEM アカウントでログインします。

  2. 次のコマンドを実行します。

       $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN SAVPARAMS TESTFILES
    
  3. 表示されたファイル・サイズを調整する必要がある場合は,MODPARAMS.DAT ファイルに記号を追加し (詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照),ファイル・サイズの調整が不要になるまで,手順 2 を繰り返します。

  4. ファイルのサイズを調整したら,次のコマンドを実行して,システム・ファイルの新しいサイズがシステムをリブートした後で有効になるようにします。

       $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GENPARAMS SETPARAMS
    

7.25.2.2 OpenVMS Cluster のパラメータ

OpenVMS Cluster システムをアップグレードする際は,次の点に注意してください。

  • アップグレードを実行すると,システム・ディスクにある各システム・ルートごとに,新しい MODPARAMS.DAT が作成されます。 システム・ルートは,通常,同じシステム・ディスクからブートする各コンピュータごとに 1 つ存在します。 これらの MODPARAMS.DAT ファイルを個別にチェックして調整する必要があります。

    使用しているシステムの MODPARAMS.DAT ファイルは,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT です。 同じシステム・ディスクにある他のルートの MODPARAMS.DAT ファイルは,SYS$SYSDEVICE:[SYSx.SYSEXE]MODPARAMS.DAT です。x はルートの番号で,SYS0,SYS1,SYS2 のようになっていますが,SYSA,SYSB のように 16 進数になっていることもあります。

  • EXPECTED_VOTES の値が正しいことを確認してください。 この値は,クラスタ内の全ボートの合計です。 たとえば,クラスタ内に 5 台のコンピュータがあって,そのそれぞれにボートが 1 つ割り当てられていれば,この値は 5 になります。

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