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OpenVMS マニュアル


HP OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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6.1.1.2 NEWPARAMS.DAT に配置されるもの

これ以降の項では, NEWPARAMS.DAT ファイルに配置されるものについて説明します。

6.1.1.2.1 プロダクト名

MODPARAMS.DAT はほとんどのシステム管理者がよく知っているものですが,この MODPARAMS.DAT と NEWPARAMS.DAT とのパラメータ割り当てにおける重要な相違点は,割り当てを行うレイヤード・プロダクトの名前です。

注意

プロダクトの名前がキットごとに異なる場合,システムは両方の名前で行ったパラメータの変更を終了させます。このため,将来のキットでプロダクト名を変更する必要が出ないように,名前の選択は注意して行ってください。また,バージョン番号は含めないでください。

AUTOGEN では,レイヤード・プロダクト・キットで,プロダクト名を含まない NEWPARAMS.DAT レコードを提供することはできなくなりました。

レイヤード・プロダクト名の AUTOGEN への受け渡しは,次のいずれかの方法で行うことができます。

  • 次の例のように,各パラメータ名の前に名前とドル記号($)を付加します。


        DW-MOTIF$ADD_GBLPAGES=28000 
    

  • コメントとして名前を含める。その場合,次のように開始する必要があります。


        !Set by   
    


    コメントの残りの部分全体は,次の例のようにプロダクト名として使用されます。


        MIN_GBLPAGES=62000         !Set by DW-MOTIF 
    


    この例で,DW-MOTIFがプロダクト名になります。

前述の最初の方法は,2 番目の方法よりも優先されます。たとえば,誰かが次のような値を入力したとします。


 ABBOTT$add_npagedyn=1000000 !Set by COSTELLO 

この例では,接頭辞 ABBOTT が使用され,コメントで指定されたプロダクト名 COSTELLO は無視されます。

混乱を避けるため,どちらか一方の方法をお使いください。

6.1.1.2.2 パラメータ割り当て

プロダクト名を指定することを除き, NEWPARAMS.DAT でのパラメータ割り当ては, MODPARAMS.DAT と同じように動作します。つまり,値,下限値,上限値を設定でき,また,次の例のようにパラメータに追加する量を指定することもできます。


        WINDOW_SYSTEM = 1 
        MIN_GBLSECTIONS = 600 
        MAX_WSMAX = 250000 
        ADD_GBLPAGES = 25000 

6.1.1.2.3 CLU$PARAMS.DAT からの割り当ての削除方法

さまざまな理由で,CLU$PARAMS.DAT から 1 つ以上のパラメータ割り当てを削除したいという場合があります。レイヤード・プロダクトでは,パラメータの省略値以外の値を使用する必要性がなくなる可能性があります。また,場合によっては,OpenVMS Engineering 部門がパラメータを廃止する (VIRTUALPAGECNT など) こともあり,レイヤード・プロダクト・キットには,これらのパラメータをシステムから削除する方法を含む必要があります。

CLU$PARAMS.DAT から割り当てを削除するには,次のいずれかの構文を含む NEWPARAMS.DAT を作成します。


   AGEN$REMOVE_PARAM  <parameter>  !Set by <product> 
   AGEN$REMOVE_PARAM  <product>$<parameter> 

第 6.1.1.2.1 項 で説明したプロダクト名指定の規則はここでも当てはまります。また, 1 つの NEWPARAMS.DAT ファイル内で割り当ての削除を組み合わせることができます。削除は,今後も必要のないパラメータの割り当てを削除する際に使用してください。パラメータ値の変更を行う際は,NEWPARAMS.DAT に新しい値を割り当てるだけで,新しい値が古い値を置き換えます。

AUTOGEN は,パラメータ名と !Set by コメントとの間の解析は行いません。これにより,キットの作成者はインストール用に NEWPARAMS.DAT を使用し,各行の最初に "AGEN$REMOVE_PARAM " を付加することでインストール削除用に NEWPARAMS.DAT を作成することができます。

6.1.1.3 CLU$PARAMS.DAT の例

レイヤード・プロダクトによるパラメータ変更を定義するために使用される CLU$PARAMS.DAT の形式は,次のとおりです。


!   The file contains parameters supplied by layered products. 
!  It should not be modified.  Customer parameters should be placed in 
!  SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT. 
!================================================================= 
! 
DW_MOTIF$MIN_CHANNELCNT = 255                     !Set by DW-MOTIF 
DW_MOTIF$ADD_GBLPAGES = 28000                     !Set by DW-MOTIF 
DW_MOTIF$MIN_GBLPAGES = 62000                     !Set by DW-MOTIF 
DW_MOTIF$ADD_GBLPAGFIL = 5000                     !Set by DW-MOTIF 
DW_MOTIF$MIN_GBLPAGFIL = 6024                     !Set by DW-MOTIF 
DECNET_PLUS$MIN_GBLPAGES = 55000                  !Set by DECnet-Plus 
DECNET_PLUS$ADD_GBLPAGES = 24000                  !Set by DECnet-Plus 

この例では,DW-MOTIF (DECWindows キット) と DECnet-Plus という, NEWPARAMS.DAT を使用する 2 つのレイヤード・プロダクトのインストレーションを示しています。

DW-MOTIF の後に続くインストレーションでは, CLU$PARAMS.DAT での各パラメータの割り当て値を NEWPARAMS.DAT での割り当て値に置き換えます。新しいキットの MIN_CHANNELCNT に対する値が 255,200,または 300 のいずれであったとしても,提供される値は新しい CLU$PARAMS.DAT にある値です。

同様に,DW_MOTIF が ADD_GBLPAGES に対して提供する新しい値は,最後の例の ADD_GBLPAGES の 28000 の割り当てを置き換えます。これらの値は,プロダクトに対して累積的ではありません。しかし,レイヤード・プロダクト間では積算されます。そのため,ADD_GBLPAGES の合計値は次のようになります。


 28000 + 24000, or 52000 

NEWPARAMS.DAT と CLU$PARAMS.DAT は,どちらもテキスト・エディタで作成された普通のテキスト・ファイルです。これらのファイルは変更しないようにしてください。

6.2 AUTOGEN の使用法の要約

AUTOGEN は,次の場合に実行してください。

  • システムをインストールするときやアップグレードするときに実行する。

  • 作業負荷が著しく変わったときに実行する。

  • オプションのソフトウェア製品 (レイヤード) を追加するときに実行する。
    一部のレイヤード・プロダクトでは,AUTOGEN を実行してパラメータ値,ページ・ファイル・サイズ,スワップ・ファイル・サイズを調整する必要があります。ページ・ファイルとスワップ・ファイルを AUTOGEN で変更する方法については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルの管理に関する解説を参照してください。インストールで必要となる条件については,個々の製品のマニュアルを参照してください。

  • /SHARED 属性を付けてイメージをインストールするときに実行する。
    GBLSECTIONS と GBLPAGES のパラメータ値を大きくして,グローバル・セクションとグローバル・ページを追加する必要が生じる場合があります。

  • 通常の運用時に,AUTOGEN を定期的に実行し,該当するメール・アカウントに自動的にレポートを送信するバッチ指向コマンド・プロシージャの一部として実行する。作業手順については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のシステム・パラメータ管理に関する部分で説明しています。

新しいオペレーティング・システムをインストールしたときやアップグレードしたときには,システムの作業負荷に対処できるシステム・パラメータ値を AUTOGEN が設定しているかどうかを確認してください。

本書の付録に記載されているシステム・パラメータには, AUTOGEN の計算の影響を受けるかどうかが明記されています。 AUTOGEN の計算は,ページ,スワップ,ダンプ・ファイルのサイズにも影響を与えます。

6.3 フィードバック

AUTOGEN のフィードバックを使用すれば,パラメータ値やシステム・ファイル・サイズを手作業で変更する必要がほとんどありません。実際の作業負荷に基づいて,AUTOGEN がオペレーティング・システムを自動的にサイジングしてくれます。サイジングとは,システム資源であるメモリとディスク空間を作業負荷条件に合わせて割り当てる処理です。フィードバックとは,システムの作業負荷によってさまざまな資源がどのように使用されるかについての情報です。この情報はオペレーティング・システム・エグゼクティブによって継続的に収集されます。例外イベントが発生すると,システムはフィードバックを収集します。したがって,フィードバックの収集によってシステムの性能が低下することはありません。

AUTOGENがフィードバックを使用する方法は,AUTOGENを起動するときに実行モードを指定することにより制御できます。フィードバック・モードで実行すると,AUTOGENはこの情報を分析し,関連するパラメータ値を調整します。 AUTOGENでのフィードバックの使い方の制御についての詳しい説明は, 第 6.5 節 を参照してください。

AUTOGENはSYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.EXEイメージを実行することにより, SAVPARAMSフェーズでフィードバックを収集します。フィードバック情報は SYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.DATファイルに書き込まれます。このファイルは GETDATAフェーズで読み込まれます。 AUTOGENフェーズについての詳しい説明は, 第 6.4 節 を参照してください。

本書の付録に記載されているシステム・パラメータには, AUTOGEN のフィードバックの影響を受けるかどうかが明記されています。

6.4 フェーズ

AUTOGEN は,フェーズ単位で実行します。AUTOGEN で行う作業の種類は,AUTOGEN 始動時に開始フェーズ終了フェーズを指定することによって制御します。次の表は,AUTOGEN が実行できるフェーズを,実行シーケンスに従って示しています。

表 6-1 AUTOGEN のフェーズ
フェーズ 説明
SAVPARAMS 実行中システムからの動的なフィードバックをセーブする。
GETDATA AUTOGEN の計算に使用するすべてのデータを収集する。
GENPARAMS 新しいシステム・パラメータを生成し,インストール済みイメージ・リストを作成する。
TESTFILES AUTOGEN が計算したページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルのサイズを表示する。開始フェーズとしては使用できない。
GENFILES 適宜,ページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルを作成する。開始フェーズとしては使用できない。
SETPARAMS SYSMAN を実行して新しいシステム・パラメータを省略時のパラメータ・ファイルに設定し,オリジナル・パラメータをセーブし,新しいパラメータ・ファイル AUTOGEN.PAR を作成する。
SHUTDOWN 手作業でシステムをリブートできるようにする。
REBOOT システムを自動的にシャットダウンし,リブートする。
HELP ヘルプ情報を画面に表示する。

次に,各フェーズについて,詳しく説明していきます。

6.4.1 SAVPARAMS

SAVPARAMS フェーズは,以降の AUTOGEN のフェーズで使用する
AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルにフィードバックを記録します。 実行モード・パラメータとして NOFEEDBACK を指定した場合,収集した情報は使用されません。

SAVPARAMS フェーズは,開始フェーズとしても終了フェーズとしても使用できます。 SAVPARAMS では,SYSPRV と CMKRNL の特権が必要です。

注意

SYS$SYSTEM:SHUTDOWN.COM を使用して会話形式で通常のシャットダウンを行う場合,SAVE_FEEDBACK オプションを指定することができます。 "Shutdown options:" のプロンプトに対してこのオプションを入力すると,システムを最後にブートしてから収集されたフィードバックが記録されます。この結果,新しいバージョンの SYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.DAT が作成されます。この新しいバージョンのフィードバックを使用するには,システムをリブートしたときに GETDATA フェーズから AUTOGEN を始動します。



6.4.2 GETDATA

GETDATA フェーズは,AUTOGEN による計算に必要な次の情報を収集し,PARAMS.DAT ファイルに格納します。

  • ハードウェア構成データ

  • CLU$PARAMS.DAT から取り出す弊社提供データ

  • AGEN$FEEDBACK.DAT から取り出すフィードバック ( フィードバック・モードで実行する場合)

  • MODPARAMS.DAT から取り出すユーザ提供データ

さらに,GETDATA フェーズでは,次のファイルを実行することによって,各種デバイスをシステムに設定します。

  • コマンド・プロシージャ SYS$MANAGER:SYCONFIG.COM ( 『OpenVMS システム管理者マニュアル』のデバイス管理の説明を参照)。

  • SYSGEN の AUTOCONFIGURE ALL コマンド (ただし,シンボル STARTUP$AUTOCONFIGURE_ALL が SYCONFIG.COM で 0 に設定されていない場合)。

GETDATA フェーズは,開始フェーズとしても終了フェーズとしても使用できます。 GETDATA では,SYSPRV と CMKRNL の特権が必要です。

6.4.3 GENPARAMS

GENPARAMS フェーズの AUTOGEN は,PARAMS.DAT に格納されているデータをもとにパラメータ値を計算し,SETPARAMS.DAT を出力します。 AUTOGEN は,フィードバックが含まれているかどうかをチェックし,含まれていれば,計算に利用します。だたし,AUTOGEN を起動したときに, NOFEEDBACK 実行モードを指定した場合は,この処理を実行しません。 さらに,既知イメージ・ファイル・リスト VMSIMAGES.DAT も作成します。

GENPARAMS フェーズは,開始フェーズとしても終了フェーズとしても使用できます。 GENPARAMS では,SYSPRV と OPER の特権が必要です。

6.4.4 TESTFILES

TESTFILES フェーズは,AUTOGEN が出力したシステム・ページ・ファイル,システム・スワップ・ファイル,システム・ダンプ・ファイルのサイズを表示します。このフェーズでは,ファイル・サイズの変更は行いません。

現在インストールされている一次と二次のページ・ファイルとスワップ・ファイルのサイズを表示します。省略時の設定では,ファイル・サイズ情報は SYS$OUTPUT と AGEN$PARAMS.REPORT ファイルに出力されます。 TESTFILES は,終了フェーズとしてだけ使用することができます。

TESTFILES フェーズを指定した場合,AUTOGEN のファイル・サイズ計算値が表示されます。新しいサイズのファイルを作成するには, GENFILES フェーズを指定してください。この 2 つのフェーズの両方を AUTOGEN 始動時に指定することはできません。まず TESTFILES でファイル・サイズの変更内容を表示し,次に新しいサイズのファイルを作成してください。

TESTFILES フェーズは,開始フェーズとしても終了フェーズとしても使用できます。 TESTFILES では,SYSPRV 特権が必要です。

6.4.5 GENFILES

GENFILESフェーズでは,新しいページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンブ・ファイルがシステムに作成されます。このフェーズでは,AUTOGENの処理に従ってファイル・サイズを変更します。

サイズの変更量が既存ファイル・サイズの 10 パーセント以内である場合, GENFILES はファイルに変更を施しません。 GENFILES の処理対象ファイルは,PAGEFILE.SYS,SWAPFILE.SYS, SYSDUMP.DMP をはじめ,現在インストールされているすべてのページ・ファイルとスワップ・ファイルです。詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルの管理に関する説明を参照してください。

GENFILES は,終了フェーズとしてだけ使用することができます。 GENFILES では,SYSPRV 特権が必要です。

6.4.6 SETPARAMS

SETPARAMS フェーズは,GENPARAMS フェーズで作成された SETPARAMS.DAT ファイルを入力として使用します。このフェーズの AUTOGEN は SYSMAN を実行し,省略時のパラメータ・ファイルに格納されているシステム・パラメータ値を更新します。

VAX システムの省略時のパラメータ・ファイルは,
SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.PAR です。SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.PAR に格納されている値は,現在のシステム・パラメータを
SYS$SYSTEM:VAXVMSSYS.OLD ファイルに格納した後で更新されます。新しいパラメータ値は,SYS$SYSTEM:AUTOGEN.PAR にもセーブされます。

Alpha システムの省略時のパラメータ・ファイルは,
SYS$SYSTEM:ALPHAVMSSYS.PAR です。SYS$SYSTEM:ALPHAVMSSYS.PAR に格納されている値は,現在のシステム・パラメータを
SYS$SYSTEM:ALPHAVMSSYS.OLD ファイルに格納した後で更新されます。新しいパラメータ値は,SYS$SYSTEM:AUTOGEN.PAR にもセーブされます。

I64 システムの省略時のパラメータ・ファイルは, SYS$SYSTEM:IA64VMSSYS.PAR です。 SYS$SYSTEM:IA64VMSSYS.PAR に格納されている値は,現在のシステム・パラメータを SYS$SYSTEM:IA64VMSSYS.OLD ファイルに格納した後で更新されます。新しいパラメータ値は,SYS$SYSTEM:AUTOGEN.PAR にもセーブされます。

SETPARAMS フェーズは,開始フェーズとしても終了フェーズとしても使用できます。 SETPARAMS では,SYSPRV と OPER の特権が必要です。


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