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OpenVMS マニュアル


日本語 HP OpenVMS | HPE 日本

日本語 HP OpenVMS
概説書


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1.4 フォント管理ユーティリティ

ターミナルに表示,または印刷する漢字フォントをサポートするユーティリティ群で,以下の機能があります。詳細は『フォント管理ユーティリティ 利用者の手引き』を参照してください。

  1. 漢字ターミナルの属性設定(KANJIGEN)
    漢字ターミナルの属性を設定します。日本語エディタなどの日本語ユーティリティを使用する漢字ターミナルに対し,表示モードの設定などを行います。

  2. ユーザ独自のフォント作成(CMGR)
    JIS X0208第1水準,第2水準相当の漢字は,日本語 OpenVMS システムのフォント・データベースまたは漢字ターミナル内のROMに準備されていますが,これ以外にユーザ独自のフォントをデザインして使用できます。

  3. フォントのプリローディング(KANJIGEN,CMGR)
    漢字ターミナルの ROM にない文字の文字パターンをあらかじめ漢字ターミナルの RAM に登録することができます。

  4. 漢字プリント・シンビオント(JSY$PRTSMB.EXE,JSY$LATSYM.EXE) (Alpha / VAX のみ)
    OpenVMS の標準プリント・シンビオントの機能に加え,拡張漢字や,第 2 水準漢字 ( ハードウェアにない場合 ) を印字する機能を持つ,漢字プリンタの専用シンビオントです。



1.5 日本語ヘルプおよびメッセージ

日本語 OpenVMS では日本語のヘルプを用意してあります。 DCL コマンドで,


    $ HELP @JSYHELP    

と入力すると日本語ユーティリティ,日本語ライブラリ,辞書,論理名などの日本語のヘルプを見ることができます。また,日本語のユーティリティ,フォント管理ユーティリティでは,ユーティリティの使用中も日本語ヘルプを参照できます。

この他に,通常よく参照されると思われるトピック,表示メッセージは,日本語でも提供されています。ヘルプ / メッセージを英語→日本語,日本語→英語に切り換えるためには, JSY$SWITCH コマンド・プロシージャで,以下のように設定します。

英語→日本語に切り換える場合


    $ @JSY$SYSTEM:JSY$SWITCH JAPANESE    

日本語→英語に切り換える場合


    $ @JSY$SYSTEM:JSY$SWITCH ENGLISH    

現在の設定を表示する場合


    $ @JSY$SYSTEM:JSY$SWITCH SHOW    

注意

日本語OpenVMS I64 では,日本語メッセージは提供されません。



1.6 DCL コマンドでの日本語の使用

日本語 OpenVMS の下では DCL コマンドにおいて,注釈内および文字リテラル内での漢字使用,漢字を含むデータの取り扱い,および入出力を行うことができます。文字リテラルとして漢字を使用する場合には,引用符 ( " ) で囲む必要があります。また,漢字コードの 2 バイト目が引用符 ( " または ' ) と同じコード値になるような漢字は使用できません。システムが自動的に大文字変換を行うようなものには漢字を使用することはできません。

漢字の使用できないものには次のようなものがあります。

  • シンボル名

  • 論理名

  • Goto 文のラベル



1.7 プログラミング言語での日本語の使用

日本語 OpenVMS の下では,主なプログラミング言語において注釈内および文字リテラル内での日本語使用,日本語を含むデータの取り扱いおよび入出力を行うことができます。ただし,プログラミング言語自身には日本語サポート用の機能が含まれていませんので,利用者側で日本語データであること ( 漢字 1 文字が 2 バイトの記憶領域を占めること,日本語ルーチンを使用することなど ) を意識する必要があります。

また,拡張漢字文字集合内の文字を使用した場合,漢字コードの 2 バイト目が 1 バイトの JIS ローマ字と同じコード値であるため,その文字が特殊な意味を持ってしまうことがあります。そのような漢字は使用できません。これは次のような場合に起こります。

  • 言語で使用している引用符と同じ場合 (' や " など)

  • 注釈の終わりを示す文字と同じ,または次に続く文字により,その組み合わせになる場合 ( } *) */ など)

次の言語で漢字が使用可能です。詳しくはそれぞれの言語のマニュアル等を参照してください。

    HP C
    HP Fortran
    DEC XTPU
    MACRO

VAX のみ
    VAX BASIC
    VAX BLISS
    VAX PASCAL
    VAX PL/I


1.8 論理名

日本語 OpenVMS では,次に挙げる論理名をファイルおよびディレクトリに対して割り当てています。

  • ファイル
    ( 括弧内は論理名が定義されなかった場合の省略時設定値です。)

       JEVE$INIT_V3 日本語EVE の初期設定ファイル
       JMAIL$EDIT JMAIL のエディタ指定用ファイル
       JSY$KOJIN 個人辞書
    ( SYS$LOGIN:JSYKOJIN.JISHO )
       JSY$LEARN 文節学習辞書
    ( SYS$LOGIN:JSY$LEARN.DAT )
       JSY$TANGO システム単語辞書
    ( JSY$DICTIONARY:JSYTANGO.JISHO )
       XTPU$COMMAND DEC XTPU コマンド・ファイル
       XTPU$DEBUG DEC XTPU デバッガ
    ( SYS$SHARE:XTPU$DEBUG.TPU )
       XTPU$GL_CHARSET DEC XTPU GL 文字セット
       XTPU$SECTION DEC XTPU セクション・ファイル
       UTIL$SHARE 日本語ユーティリティ共用イメージ
    (SYS$SHARE:JSY$UTIL$SHARE.EXE)
       SETSHOSECUR 日本語セキュリティ・コマンド(Alpha / I64のみ)
    (SYS$SYSTEM:JSY$SETSHOSECUR.EXE)

  • ディレクトリ

       JSY$DICTIONARY かな漢字変換辞書用
       JSY$EXAMPLES サンプル・プログラム,データ用
       JSY$HELP 日本語ヘルプ・ライブラリ用
       JSY$LIBRARY 日本語ライブラリ用
       JSY$SYSTEM 日本語ユーティリティ,漢字フォント・ユーティリティ等の日本語システム用
       JSY$TEST 日本語 OpenVMS の IVP テスト・プロシージャ用
       XTPU$EXAMPLES DEC XTPU サンプル・プログラム用
       XTPU$JOURNAL DEC XTPU ジャーナリング用 ( 編集中の作業記録を作成する )



1.9 プログラムとフォント・データのサンプル



1.9.1 サンプル・プログラム

日本語ライブラリを使用した,各種言語によるサンプル・プログラムが,ディレクトリ JSY$EXAMPLES にあります。

DEC XTPU のサンプル・プログラムは,XTPU$EXAMPLES にあります。
XTPU$EXAMPLES:XTPU_EXAMPLES.README を参照してください。

1.9.2 フォント・データのサンプル

24×24 ドットのフォント・データのサンプルが,JSY$EXAMPLES にあります。このフォント・データは DEC 漢字セットには入っていない記号なので,ユーザの好みによりシステムのフォント・データベースに登録したり,プリロードすることにより使用できます。


     EXAMPLE_FONTS.PRE ........ フォント・データ・ファイル 



1.10 DECnet 環境での使用

DECnet を経由して日本語 OpenVMS のシステムにログインし,日本語ユーティリティを使用することができます。以下に,ローカル・システムが日本語 OpenVMS の場合と標準版 OpenVMS の場合の 2 つの例を説明します。詳しくは『フォント管理ユーティリティ 利用者の手引き』をご覧ください。

1.10.1 ローカル・システムが日本語 OpenVMS の場合

図 1-1 DECnet 環境での使用例(1)




リモート・システムとローカル・システムの両方が日本語 OpenVMS の場合, VT280 シリーズ,VT382 漢字ターミナルに対する漢字属性設定をローカル・システムとリモート・システムの両方で行う必要があります。これはアプリケーション・ソフトウェアがリモート・システムの漢字属性設定に従って動作し,一方でオンデマンド・ローディングがローカル・システムで動作するためです。

  1. ユーザ定義文字の注意点
    ローカル・システムとリモート・システムで同じ文字コードに異なるユーザ定義文字が割り振られている場合には,期待する文字と異なる文字が表示されるという制限があります。これを避けるためには,ローカル・システムでのオンデマンド・ローディングは使用せず,リモート・システムからユーザ定義文字のプリロードをする必要があります。

  2. 日本語行編集機能の注意点
    リモート・システムでは日本語行編集機能は有効にできません。日本語行編集機能を使用する場合は,あらかじめローカル・システム上で機能を有効に設定しておく必要があります。




        $ RUN JSY$SYSTEM:KANJIGEN 
        KANJIGEN> SET/DEVICE=VT300/FONT - 
                  /INPUT=KANA/OUTPUT=KANJI/EDIT=ENABLE    
        KANJIGEN> EXIT 
     
        $ SET HOST NodeA:: 
     
        Username: USER 
        Password: 
        Welcome to VMS .... 
     
        $ RUN JSY$SYSTEM:KANJIGEN 
        KANJIGEN> SET/DEVICE=VT300 - 
                  /INPUT=KANA/OUTPUT=KANJI 
        KANJIGEN> EXIT 
        $ EDIT/XTPU filename 
    



1.10.2 ローカル・システムが標準版 OpenVMS の場合

図 1-2 DECnet 環境での使用例(2)


リモート・システムが日本語 OpenVMS,ローカル・システムが標準版 OpenVMS の場合,VT280 シリーズ, VT382 漢字ターミナルに対してローカル・システムで漢字属性の設定はできません。したがって,オンデマンド・ローディングを使用することもできません。

ユーザ定義文字を使用する場合は,リモート・システムにログインした後, KANJIGEN ユーティリティでユーザ定義文字のプリロードを行う必要があります。この場合,使用できるユーザ定義文字の数は使用するターミナルによって制限があります。





    $ SET HOST NodeB:: 
 
    Username: USER 
    Password: 
    Welcome to VMS .... 
 
    $ RUN JSY$SYSTEM:KANJIGEN 
    KANJIGEN> SET/PRELOAD - 
              /INPUT=KANA/OUTPUT=KANJI    
    KANJIGEN> EXIT 
    $ EDIT/XTPU filename 



1.11 TCP/IP 環境での使用

TCP/IP の telnet プロトコルを利用して,日本語 OpenVMS のシステムにログインし,日本語ユーティリティを使用することができます。その際,日本語 OpenVMS V7.3 以降では日本語行編集機能を有効にすることができます。以下に,PC 等の telnet 端末から直接ログインした場合と,他の OpenVMS システムから間接的にログインした場合について説明します。詳しくは『フォント管理ユーティリティ   利用者の手引き』をご覧ください。

1.11.1 telnet 端末から直接ログインする場合

PC 上のターミナル・エミュレータ等の telnet 端末から日本語 OpenVMS システムに直接ログインした場合,日本語行編集機能を有効にすることができます。しかし,オンデマンド・ローディングはサポートされません。

図 1-3 telnet 端末からの直接ログイン




1.11.2 他の OpenVMS システムから間接ログインする場合

telnet 接続によってリモート・システムにログインする場合,日本語行編集機能はリモート・システム側で有効にすることができます。この場合,ローカル・システム側が日本語 OpenVMS システムであっても,ローカル・システム側では有効にしないでください。

図 1-4 他の OpenVMS システムからの間接ログイン


なお,ローカル・システムが日本語 OpenVMS システムの場合は,ローカル・システム側でオンデマンド・ローディングを有効にできます。リモート・システム側では有効にできません。




第 2 章
漢字ターミナルの設定

この章では,日本語 OpenVMS のインストレーションが終了した後,日本語エディタ,漢字プリント・シンビオントなどの日本語ユーティリティを使用する前に行う,漢字ターミナルの設定方法を説明します。

2.1 漢字ターミナル

漢字ターミナルには,漢字 ROM が準拠する文字集合の種類によって, DEC 漢字 1983 年版ターミナルと DEC 漢字 1978 年版ターミナルがあります。

2.1.1 DEC 漢字 1983 年版漢字ターミナル

DEC 漢字 1983 年版文字集合を出力する漢字ターミナルです。 JIS X 0208 - 1983 に準拠した非漢字,第 1 水準漢字,第 2 水準漢字のすべての文字集合を漢字ターミナルが ROM 内にもっています。

  • VT382

  • VT280 シリーズ (V2.0 以降)

  • LA86

  • LA88

  • LA90

  • LA280

  • LA380

  • LN03 (Plus Revision J2.0 以降)

  • DEClaser 2300

  • DEClaser 2400



2.1.2 DEC 漢字 1978 年版漢字ターミナル

DEC 漢字 1978 年版文字集合を出力する漢字ターミナルです。 JIS C 6226(JIS X 0208) - 1978 に準拠した非漢字,第 1 水準のみをもつ漢字ターミナルと,第 2 水準までもつ漢字ターミナルがあります。

  • VT280 シリーズ (V1.x)

  • LN03 (Plus Revision J1.x)



2.1.3 ターミナルのバージョンの見方



2.1.3.1 VT280 シリーズ,VT382 漢字ビデオ・ターミナル

SETUP (F3) キーを押すと次のような表示が現れ,バージョンがわかります。


詳しくは,それぞれのビデオ・ターミナルのユーザーズ・ガイドをご覧ください。

2.1.3.2 LN03 漢字プリンタ

ターミナル背面にあるテストボタンを押すと,出力されたサマリー・シートの右上に次のような表示が現れ,バージョンがわかります。


    PLUS Revision Level DEC001.0-J2.4    

詳しくは,それぞれのプリンタのユーザーズ・ガイドをご覧ください。

2.2 漢字ビデオ・ターミナル



2.2.1 VT280 シリーズ,VT382

DCL の SET TERMINAL コマンドで必要な設定を行った後,後述の JSY$SYSTEM:KANJITERM.COM を実行するか,または KANJIGEN ユーティリティで,以下の設定を行います。

  • ターミナルのもつ漢字 ROM が DEC 漢字 1983 年版/1978 年版

  • ユーザ定義文字のオンデマンド・ローディングをする/しない
    (注意:日本語 OpenVMS Alpha では, VT282 でオンデマンド・ローディングをご利用になれません。)

  • 日本語行編集を行う/行わない

  • 入出力される文字コードの制御



2.2.1.1 ホスト直結デバイスのシリアルポートへの接続

ホスト直結の(ホストのシリアル・デバイス・ポートに接続された)ビデオ・ターミナルへの接続は,以下のように行います。

  1. 装置名を確認する。

  2. ビデオ・ターミナル属性を設定する。
    以下の例では,現在使用中のビデオ・ターミナルに問い合せを行い,そのデバイスに従った設定をし,更に行編集の際のインサートモードを設定しています。 SET TERMINAL コマンドの詳細については,ヘルプまたは『 OpenVMS DCL ディクショナリ』をご覧ください。


        $ SET TERMINAL/INQUIRE/INSERT    
    

  3. ビデオ・ターミナルに日本語の属性を設定する。
    以下の例では,現在使用中のビデオ・ターミナルに対して,オンデマンド・ローディングの設定をし,入力コードを1バイトコードとして,出力コードを 2 バイトコードとして扱います。修飾子の詳細については『フォント管理ユーティリティ 利用者の手引き』をご覧ください。


        $ RUN JSY$SYSTEM:KANJIGEN 
          KANJIGEN> SET/FONT/INPUT=KANA/OUTPUT=KANJI    
    


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