日本-日本語

製品  >  ソフトウェア  >  OpenVMS  >  マニュアル

OpenVMS マニュアル


≫ 

OpenVMS V8.3
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第 1 章:V8.3の新機能
第 2 章:一般ユーザ機能
第 3 章:システム管理機能
第 4 章:光メディアのマスタリング
第 5 章:プログラミング機能
第 6 章:InfoServerユーティリティ
第 7 章:関連製品の機能
第 8 章:新規および改訂されたドキュメント
第 9 章:英語版ドキュメント一覧
第 10 章:各英語版ドキュメントの内容
索引
PDF
OpenVMS ホーム

HP OpenVMS
V8.3 新機能説明書


目次 索引



サポートされているすべての Gigabit および 10-Gb (I64 のみ) の LAN デバイスは,Alpha システムおよび I64 システム上で, VLAN トラフィックを処理することができます。

VLAN 関連のサポートに関するその他の詳細事項を以下に示します。

  • スイッチのサポート
    VLAN 構成では,スイッチに対する唯一の要件は,IEEE 802.1Q 仕様に準拠していることです。スイッチに対する VLAN ユーザ・インタフェースの標準はありません。そのため,特に異なるスイッチにまたがった VLAN を設定する場合など,スイッチを設定する際には十分注意してください。

  • LAN フェールオーバのサポート
    図 3-2 に,LAN フェールオーバのサポートを示します。

    図 3-2 LAN フェールオーバのサポート



    LAN フェールオーバ・セットのすべてのメンバが VLAN 対応デバイスの場合は,そのセットをソースとして使用する VLAN を作成することができます。しかし,VLAN デバイスを使用してフェールオーバ・セットを構築することはできません。

  • サポートされている機能
    VLAN デバイスは,ファスト・パス,オートネゴシエーション,ジャンボ・フレーム設定などの機能を,基になっている物理 LAN デバイスから継承します。機能を変更する必要がある場合は,基となる物理 LAN デバイスを変更する必要があります。

  • 制限事項
    VLAN デバイス上でのサテライト・ブートはサポートされていません。 OpenVMS LAN ブート・ドライバには,VLAN のサポートが含まれていないため, VLAN デバイスを使用して OpenVMS システムをブートすることはできません。
    現時点では,OpenVMS で VLAN デバイスの自動設定はサポートされていません。 LANCP コマンドを使用して明示的に VLAN デバイスを作成する必要があります。



3.21.2 システム上の VLAN の管理

VLAN デバイスを作成する前に,それをホストする VLAN 対応の物理 LAN デバイスが VLAN 対応のスイッチに接続されていることを確認してください。また,選択したスイッチ・ポートが VLAN タグ付きのトラフィックを処理できるように構成されていることも確認してください。

以降の項では,その他の VLAN 管理の詳細について説明します。

VLAN デバイスの管理を容易にするために,OpenVMS の LAN には IEEE 802.1Q 管理機能の限定的なサポートが含まれています。 LANCP 修飾子は,スイッチのポートをプローブし,VLAN 設定情報の一覧を表示するのに役立ちます。新しいコマンドは次のとおりです。


LANCP> SHOW DEVICE PHYSICAL-LAN-DEVICE/VLAN 

コマンドを入力すると,LANCP は IEEE 802.1Q GVRP (Generic Attribute Registration Protocol) VLAN Registration Protocol パケットをリッスンし,以下の内容を表示します。

  • スイッチ・ポート上に設定された VLAN タグ

  • 物理 LAN デバイス上に設定されている VLAN デバイス

以下に例を示します。


LANCP> SHOW DEVICE LLB /VLAN 
 
Listening for VLAN configuration on LLBO ...... 
   VLAN tag 190 configured as VLB 
   VLAN tag 206 configured as VLJ 
   VLAN tag 207 not configured 

このコマンドでは,スイッチ・ポート上で GVRP 機能が有効になっている場合にのみ VLAN 情報が表示されます。

VLAN デバイスを作成するには,次の形式で LANCP コマンドを入力します。


LANCP> SET DEVICE VLc/VLAN_DEVICE=PHYSICAL-LAN-DEVICE/ 
TAG=value

各項目の内容は以下のとおりです。

  • VLc は,仮想 LAN デバイスの名前です (c はコントローラ文字 a 〜 z)。

  • PHYSICAL-LAN-DEVICE は,VLAN をホストする LAN デバイスです。

  • value は,IEEE 802.1Q タグです (有効な範囲は 1 〜 4095)。

次に例を示します。


LANCP> SET DEVICE VLA/VLAN=EIB/TAG=42 

このコマンドは,物理 LAN デバイスが存在しないか,物理 LAN デバイスが VLAN 対応でないか,VLAN タグが正しくないと失敗します。

説明文と LAN デバイスの関連付け

このバージョンの OpenVMS では,説明文を LAN デバイスに関連付ける機能も追加されています。それには,LANCP SET コマンドまたは DEFINE DEVICE コマンドで修飾子 /DESCRIPTION=<quoted-string> を指定し,状況説明を追加します。たとえば,VLAN デバイスを "Finance VLAN" の一部として区別するには,次のコマンドを入力します。


LANCP> SET DEVICE VLA/DESCRIPTION="Finance VLAN"



VLAN デバイスを非アクティブ化するには,次のコマンド形式を使用します。


LANCP> SET DEVICE VLc/NOVLAN 

デバイスが使用中の場合 (つまり,他のアプリケーションがそのデバイスを使用している場合) は,このコマンドは失敗します。

VLAN デバイスに関する情報を表示するには,LANCP コマンドの SHOW DEVICE および SHOW CONFIGURATION を使用します。以下に例を示します。


LANCP> SHOW DEVICE VLK/CHARACTERISTICS 
 
Device Characteristics VLKO: 
                  Value   Characteristic 
                  _____   ______________ 
                  ... 
                  "206"   VLAN 802.1Q tag 
                    "1"   VLAN device flags 
    "Procurve 2315 P15"   VLAN description 
                Link Up   Link state 


 
Device Parent Medium/User Version Link Speed Duplex Size     MAC Address    Current Address   Type 
------ ------ ----------- ------- ---- ----- ------ ---- ----------------- ----------------- ---- 
EWA0          Ethernet    X-51    Up   1000  Full   1500 00-D0-59-61-72-F3 AA-00-04-00-1B-4D UTP DEGXA-TA 
EWB0          Ethernet    X-51    Up    100  Full   1500 00-D0-59-61-72-D8 00-D0-59-61-72-D8 UTP DEGXA-TA 
EWC0          Ethernet    X-59    Up   1000  Full   1500 00-60-CF-21-71-9C AA-00-00-21-71-9C UTP DEGPA-TA 
EWD0          Ethernet    X-59    Up   1000  Full   1500 00-60-CF-20-9A-C6 00-60-CF-20-9A-C6 UTP DEGPA-TA 
EIA0          Ethernet    X-16    Up   1000  Full   1500 00-12-79-9E-20-AE AA-00-04-00-1B-4D UTP AB352A 
EIB0          Ethernet    X-16    Up   1000  Full   1500 00-12-79-9E-20-AF 00-12-79-9E-20-AF UTP AB352A 
LLB0          Ethernet    X-19    Up   1000  Full   1500 AA-00-00-21-71-9C AA-00-00-21-71-9C DEGPA-TA 
VLB0          Ethernet    X-BA1   Up   1000  Full   1500 AA-00-00-21-71-9C AA-00-00-21-71-9C LLB 
VLC0          Ethernet    X-BA1   Up   1000  Full   1500 00-12-79-9E-20-AF 00-12-79-9E-20-AF UTP EIB 
VLD0          Ethernet    X-BA1   Down  100  Full   1500 00-00-00-00-00-00 00-00-00-00-00-00 
VLJ0          Ethernet    X-BA1   Up   1000  Full   1500 AA-00-00-21-71-9C AA-00-00-21-71-9C LLB 
VLK0          Ethernet    X-BA1   Up   1000  Full   1500 00-12-79-9E-20-AE AA-00-04-00-1B-4D UTP EIA 



3.21.3 VLAN のトラブルシューティング

ほとんどの VLAN の問題は設定に関するものです。 VLAN の問題をトラブルシューティングする際に確認すべき事柄の一覧を以下に示します。

  1. OpenVMS では,すべての LAN デバイスが VLAN 対応になっているわけではありません。 VLAN 対応でないデバイス上で VLAN を作成しようとすると,LANCP がエラー・メッセージを表示します。
    LAN デバイスが VLAN 対応であることを確認するには,SDA を使用してデバイス特性を確認します。次のコマンドを入力します。


    $ ANALYZE/SYSTEM 
     
    SDA> SHOW LAN/DEVICE=physical-device-name
    または 
    SDA> LAN DEVICE/DEVICE=physical-device-name
    


    文字列 "VLAN" で示される,デバイス特性の VLAN ビット 4 が設定されている必要があります。

  2. LAN デバイスが接続されているスイッチ・ポート上で,VLAN 機能が有効になっていることと,正しい VLAN タグが設定されていることを確認します。スイッチで GVRP が有効になっている場合は,次の LANCP コマンドを入力することで VLAN タグが有効になっていることを確認できます。


    LANCP> SHOW DEVICE physical-device-name/VLAN 
    


    このコマンドでは,スイッチ・ポートに設定されている VLAN タグが表示されます。次に,表示されたタグが,VLAN デバイスを作成する時に使用したものと同じであることを確認します。

  3. VLAN デバイスが正しく設定されていることを確認します。次のコマンドを入力して,VLAN ドライバが保持している特性とステータスを表示します。


    LANCP> SHOW DEVICE vlan-device-name/INTERNAL_COUNTERS 
    


    以下に例を示します。


    LANCP> SHOW DEVICE VLC/INTERNAL_COUNTERS 
     
    Device Internal Counters VLCO: 
                      Value  Counter 
                      _____  _______ 
                             --- Internal Driver Counters --- 
                 "     EIB"  Device name 
                   00000001  Device Flag 1 <online> 
                        190  VLAN Tag ID 
                   86514000  Physical LSB 
                      11834  Failure status 
          FFFFFFFF 805E28CC  Failure PC 
    


    以下の内容を確認します。

    1. デバイス名とタグが,VLAN デバイスを作成した時に指定したものと同じであることを確認します。

    2. Device Flag 1 フィールドの "online" ビットがオンになっていることを確認します。オンになっていない場合は,障害ステータスで詳しい情報が得られることがあります。

    3. Physical LSB フィールドは,物理 LAN デバイスの LSB (LAN Station Block) 構造体のアドレスです。このデバイスの特性とステータスを表示するには,次のコマンドを入力します。


         
      $ ANALYZE/SYSTEM 
          
      SDA> LAN DEVICE/ADDRESS=physical LSB address
      

OpenVMS の VLAN サポートについての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

3.22 Volume Shadowing for OpenVMS

OpenVMS Version 8.3 では,HP Volume Shadowing for OpenVMS に以下の機能が追加されています。

  • ボリューム処理時の自動的なビットマップの作成

  • SET SHADOW の新しい修飾子 /RESET



3.22.1 ボリューム処理時の自動的なビットマップの作成

ボリューム処理時の自動的なビットマップの作成とは,1 台以上のシャドウ・セット・メンバとの接続が失われ,シャドウ・メンバのタイムアウト時間内に回復しなかった場合に,既存の HBMM ビットマップがミニコピー・ビットマップとして機能できるようになることを意味します。

このような接続が失われると,シャドウ・セットのボリューム処理は一時停止されます。つまり,接続が回復するか,タイムアウト時間 (SHADOW_MBR_TMO の値で決まります) が満了するまで,書き込みと読み込みは一時的に停止されます。

タイムアウト時間内に接続が回復しないと,そのメンバはシャドウ・セットから除外され,残りのメンバに対する読み書き入出力が再開され,ビットマップによって書き込みが追跡されます。このビットマップの名前は HBMMx から rrsex に変更され,除外されたメンバ用のミニコピー・ビットマップとして機能します。

注意

1 台または 2 台のメンバが除外され,すべてのメンバがシャドウ・セット中のメンバシップに復元された後も, HBMM ビットマップの機能は有効なままです。 HBMM ビットマップの機能は,シャドウ・セットが 3 台のメンバで構成され, 1 台のメンバが除外された場合にだけ役立ちます。

除外されたシャドウ・セット・メンバのいずれかに対する接続が回復すると,シャドウ・セットに再度マウントすることができます。除外されたメンバのメタデータが既存のビットマップと一致する場合は,それがミニコピー操作で使用され,メンバがシャドウ・セットに復帰します。 2 台目のシャドウ・セット・メンバも同時に除外された場合は,そのメンバもそのビットマップを使用することができます。メンバがシャドウ・セットに復帰した後,ビットマップの名前は HBMM ビットマップ名に戻ります。

1 台以上のメンバがシャドウ・セットから除外されている時間を最小限にする理由は以下のとおりです。

  • シャドウ・セットのメンバが減っている間,データの可用性が危険な状態にあります。

  • シャドウ・セット・メンバが除外されても,残りのメンバに対する読み書きは継続されます。除外されたメンバが復帰する前に多数の書き込みがあると,そのメンバをシャドウ・セットに復帰させるのに時間がかかります。これは,ディザスタ・トレラント (DT) 構成で特に重要です。

ボリューム処理時の自動的なビットマップ作成機能が追加されるまでは,接続が回復した後で除外されたメンバをシャドウ・セットに復帰させる作業には時間がかかりました。除外されたメンバは,フル・コピーを行わないと復帰させることができませんでした。ビットマップをミニコピー操作に利用できるようになったことにより,フル・コピー操作に比べて時間が大幅に短縮されました。

ボリューム処理時の自動的なビットマップ作成を有効にするには,そのシャドウ・セットの HBMM ポリシーを設定し,ポリシーに新しい MULTIUSE キーワードを追加します。詳細は,『HP OpenVMS Version 8.2 新機能説明書』の HBMM の章を参照してください。

3.22.2 SET SHADOW の新しい /RESET 修飾子

本リリースでは,SET SHADOW コマンドに /RESET 修飾子が追加されています。 SET SHADOW/RESET=COUNTERS は,シャドウ・セットごとに保持されているシャドウイング専用のカウンタをリセットします。

リセットして 0 にされるカウンタは以下のとおりです。

HBMM Reset Count
Copy Hotblocks
Copy Collisions
SCP Merge Repair Cnt
APP Merge Repair Cnt

これらのカウンタの現在の設定を表示するには,SHOW SHADOW コマンドを使用します。

HBMM Reset Count は,RESET_THRESHOLD に達した回数を表します。 RESET_THRESHOLD は,ビットマップをどの程度の頻度で作成するかを決める設定です。 HBMM Reset Count をクリアできることから,システム管理者は,しきい値リセットの頻度をより詳細に評価することができます。

SET SHADOW/RESET についての詳細は,『OpenVMS DCL ディクショナリ: N--Z』および DCL のヘルプを参照してください。


目次 索引

印刷用画面へ
プライバシー 本サイト利用時の合意事項