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OpenVMS マニュアル


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OpenVMS V8.3
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まえがき
第 1 章:リファレンス・セクション
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HP OpenVMS
HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル (下巻)


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ネストした一連の関数呼び出しから,通常の方法を使わずに,つまり一連の return文を使用せずに,定義済みのポイントに制御を戻すための手段を提供します。 longjmp関数は,環境バッファのコンテキストを復元します。

形式

#include <setjmp.h>

void longjmp (jmp_buf env, int value);




引数



env

環境バッファ。呼び出し元の関数のレジスタ・コンテキストを保持するのに十分な長さを持つ整数の配列でなくてはなりません。 jmp_buf型は <setjmp.h>ヘッダ・ファイルに定義されています。バッファには,プログラム・カウンタ (PC) を含む汎用レジスタの内容が格納されます。

value

longjmpから setjmpに渡され,後の setjmp呼び出しの戻り値になります。渡された value が 0 だった場合には,1 に変換されます。

説明

setjmpは,初めて呼び出されたときには値 0 を返します。その後, setjmpの呼び出しと同じ環境を指定して longjmpを呼び出すと,制御は通常どおりに返ったかのように再び setjmp呼び出しに戻されます。この 2 回目のリターンにおける setjmpの戻り値は, longjmp呼び出しで指定された value です。 setjmpの真の値を保存するためには,対応する longjmpが呼び出されるまで, setjmpを呼び出す関数を再び呼び出さないようにする必要があります。

setjmp関数はハードウェア汎用レジスタを保存し, longjmp関数はそれらを復元します。 longjmpの後には, volatileとしてマークされていないローカル自動変数を除くすべての変数が, longjmpの時点の値を持つようになります。 volatileとしてマークされていないローカル自動変数の値は不定です。

setjmpおよび longjmp関数は, OpenVMS 条件処理機能を使用して,シグナル・ハンドラによる非ローカル goto を実現します。 longjmp関数は, HP C RTL 指定のシグナルを生成し, OpenVMS 条件処理機能がデスティネーションに戻れるようにすることで実装されています。 HP C RTL は,任意の HP C イメージのシグナル処理を制御できなくてはなりません。

HP C がシグナル処理を制御できるようにするためには,すべての例外処理を ( LIB$ESTABLISHではなく) VAXC$ESTABLISH関数の呼び出しを通して設定しなくてはなりません。詳細については,『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル(上巻)』第 4.2.5 項と, VAXC$ESTABLISH関数を参照してください。

注意

Alpha システムと I64 システムの C RTL には,標準とは異なる decc$setjmp関数と decc$fast_longjmp関数が用意されています。標準関数の代わりにこれらの非標準関数を使用するためには,プログラムを __FAST_SETJMP または __UNIX_SETJMP マクロを定義してコンパイルする必要があります。

標準の longjmp関数とは異なり, decc$fast_longjmp関数は第 2 引数を 0 から 1 に変換しません。 decc$fast_longjmpの呼び出しの後,対応する setjmp関数は, decc$fast_longjmp呼び出しで指定された第 2 引数とまったく同じ値で返ります。




制限事項

OpenVMS 条件ハンドラから longjmp関数を呼び出すことはできません。ただし,以下のネスト制約の範囲内で, HP C RTL がサポートしている任意のシグナルに対して確立されたシグナル・ハンドラから longjmpを呼び出すことができます。

  • longjmp関数は,ネストしたシグナル・ハンドラから呼び出された場合には動作しない。他のシグナル・ハンドラ内で生成された例外の結果として実行されたシグナル・ハンドラから呼び出された longjmp関数の結果は未定義である。

  • 対応する longjmpを,シグナルの処理が完了する前に発行したい場合を除いて,シグナル・ハンドラから setjmp関数を呼び出してはならない。

  • 終了ハンドラ ( atexitまたは SYS$DCLEXH で設定) の中から longjmp関数を呼び出してはならない。終了ハンドラはイメージのティアダウンの後に呼び出されるので, longjmpのデスティネーション・アドレスは存在しなくなっている。

  • シグナル・ハンドラの中から,メインの実行スレッドに戻るために longjmpを呼び出すと,プログラムの状態の一貫性が失われることがある。副作用として,I/O が実行できなくなったり, UNIX シグナルを受信できなくなったりする可能性がある。


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