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HP OpenVMS V8.3-1H1 for Integrity Servers: インストレーション・ガイド

付録 G OpenVMS Management Station のセットアップ

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OpenVMS V8.3-1H1 ライブラリ

目次
まえがき
第 1 章:はじめに
第 2 章:クラスタ環境でのインストールの準備
第 3 章:インストール手順
第 4 章:アップグレードの準備作業
第 5 章:クラスタ環境でのアップグレードの準備作業
第 6 章:アップグレード手順
第 7 章:インストールおよびアップグレード後の作業
付録 A:I64システムのブートとシャットダウン
付録 B:ネットワーク・ブート
付録 C:SIMおよびvMediaによるインストール
付録 D:Fibre Channelストレージデバイス
付録 E:システムディスクのバックアップとリストア
付録 F:国際化キットのインストール
付録 G:Management Station
付録 H:オペレーティングシステムの削除
付録 I:システムディスクの初期化
用語集
索引
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この付録では,OpenVMS システムで OpenVMS Management Station サーバ・ソフトウェアを実行するための準備方法と,PC で OpenVMS Management Station クライアント・ソフトウェアを実行するための準備方法について説明します。また,その他の関連情報も説明します。

OpenVMS Management Station は,システム管理者や OpenVMS システムで管理作業を行うその他の担当者のために開発された,Microsoft Windows ベースの強力な管理ツールです。システム管理者は,OpenVMS Management Station を使用することで,管理対象システムの構成を管理者自身の便宜と環境への影響の両面でより効果的になるように整えることができます。OpenVMS Management Station のユーザ・インタフェースには幅広い機能が含まれており,システム管理者はそれらの機能を使用して OpenVMS のユーザ・アカウント,プリンタ,およびストレージを特定のシステムまたは複数のシステムにわたって管理することができます。たとえば,3 つの異なる OpenVMS Cluster システムに同じアカウントを持つユーザがいる場合,OpenVMS Management Station を使用すれば,その同じアカウントの各インスタンスに対して,プロセス・クォータの更新や特権の追加などを簡単に実行することができます。

注意:

HP SIM があれば,Integrity サーバへ OpenVMS をインストールしたりアップグレードしたりする作業は,その数に関係なく HP SIM を使用して行ってください。また,OpenVMS Management Station は,この付録で説明している目的に使用してください。

OpenVMS Management Station は,PC にインストールされるクライアント・ソフトウェアと,管理対象の OpenVMS システムにインストールされるサーバ・ソフトウェアから構成されています。ただし,管理操作はすべて,PC から実行します。

OpenVMS Management Station サーバ・ソフトウェアは,OpenVMS をインストールまたはアップグレードすると,OpenVMS のシステム・ディスクへ自動的にインストールされます。

PC にインストールするクライアント側のファイルは,次の Web サイトからダウンロードできます。

http://www.hp.com/go/openvms/argus

SYS$SYSTEM からサーバ・ファイル TNT$* が削除されている場合は,OpenVMS オペレーティング・システムを再インストールするか,上記 Web サイトから適切なキットをダウンロードしてインストールすることで,それらのサーバ・ファイルを回復することができます。

OpenVMS Management Station ソフトウェアがシステムに正しくインストールされていることを確認した後,この付録で説明している手順を実行します。

G.1 OpenVMS システムでの準備作業

OpenVMS システムと PC で動作しているクライアント・ソフトウェアが正常に連携できるようにするには,OpenVMS システム側でサーバ・ソフトウェアを実行するための準備を行う必要があります。具体的には,次の各手順を実行します。

  • 複合アーキテクチャ・クラスタ環境におけるセットアップ (必要な場合のみ)

  • 他のノードでのサーバの起動

  • プリンタ/ストレージ・データベースの更新

  • システム・ファイルの編集

  • OpenVMS Management Station で行うプリンタ/ストレージ環境の管理

  • 最新プリンタ環境の維持

  • 他社製 TCP/IP スタックを実行するかどうかのチェック

  • 問題の特定と報告

G.1.1 複合アーキテクチャ・クラスタ環境におけるセットアップ

OpenVMS Management Station サーバでは,次の構成ファイルを使用します。

  • TNT$UADB.DAT

  • TNT$ACS.DAT

  • TNT$JOURNAL.TNT$TRANSACTION_JOURNAL

  • TNT$MONITOR.DAT

  • TNT$MONITOR.TNT$MONITOR_JOURNAL

  • TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM

1 台の共用システム・ディスクを使用して同じ環境を提供するクラスタでは,共用システム・ディスク (つまり,クラスタ内の全ノードにマウントするディスク) の SYS$COMMON:[SYSEXE] ディレクトリに上記の構成ファイルがあるので,それを使用します。それ以上の作業は必要ありません。

ただし,共用システム・ディスクが複数個存在する OpenVMS Cluster システムで同じユーザ環境を提供するには,それらのシステム・ディスクにある構成ファイルを調整する必要があります。

この調整では,次のルールを守る必要があります。

  • 共用リソースが含まれているディスクは,システム・スタートアップ・プロシージャ (SYLOGICALS.COM プロシージャなど) の早い段階でマウントする。

  • クラスタをリブートするたびに各ディスクが確実にマウントされるようにする。

構成ファイルの調整は,次の手順で実行します。

  1. 構成ファイルの格納先を決定します。システム・ディスクが複数個存在するクラスタでは,共用システム・ファイルをシステム・ディスク以外の 1 台のディスクに格納することで,システムの管理がかなり簡単になります。

  2. SYS$COMMON:[SYSEXE] からシステム・ディスク以外のディスクにある 1 つのディレクトリへ,次のファイルをコピーします。

    • TNT$UADB.DAT

    • TNT$ACS.DAT

    • TNT$MONITOR.DAT

    • TNT$MONITOR.TNT$MONITOR_JOURNAL

    • TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM

    • TNT$JOURNAL.TNT$TRANSACTION_JOURNAL

  3. それぞれのシステム・ディスクにある SYS$COMMON:[SYSMGR]SYLOGICALS.COM ファイルを編集して,クラスタ共用ファイルの場所を指定する論理名を定義します。

    共用ファイルを $1$DJA15 に置く場合は,次のようにして論理名を定義します。

    $ DEFINE/SYSTEM/EXEC TNT$ACS -
    _$  $1$DJA15:[VMS$COMMON.SYSEXE]TNT$ACS.DAT

    TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM は SYS$SYSTEM の中か,または論理名が指すディレクトリの中 (論理名 TNT$ACS が存在する場合) に作成されます。

    $ DEFINE/SYSTEM/EXEC TNT$UADB -
    _$ $1$DJA15:[VMS$COMMON.SYSEXE]TNT$UADB.DAT
    
    $ DEFINE/SYSTEM/EXEC TNT$JOURNAL -
    _$ $1$DJA15:[VMS$COMMON.SYSEXE]TNT$JOURNAL.TNT$TRANSACTION_JOURNAL
    
    $ DEFINE/SYSTEM/EXEC TNT$MONITOR -
    _$ $1$DJA15:[VMS$COMMON.SYSEXE]TNT$MONITOR.DAT
    
    $ DEFINE/SYSTEM/EXEC TNT$MONITORJOURNAL -
    _$ $1$DJA15:[VMS$COMMON.SYSEXE]TNT$MONITOR.TNT$MONITOR_JOURNAL
        
  4. 次の手順を実行して,システム・ディスクがリブートのたびに正しくマウントされるようにします。

    1. SYS$EXAMPLES:CLU_MOUNT_DISK.COM ファイルを [VMS$COMMON.SYSMGR] ディレクトリへコピーし,その内容を構成に合わせて編集します。

    2. SYLOGICALS.COM を編集して,共用ファイルの存在するシステム・ディスクをマウントするためのコマンドを追加します。コマンドには,適切なボリューム・ラベルを指定します。

      システム・ディスクが $1$DJA16 であれば,次のコマンドを追加します。

      $ @SYS$SYSDEVICE:[VMS$COMMON.SYSMGR]CLU_MOUNT_DISK.COM -
      _$ $1$DJA16: volume-label

G.1.2 他のノードでのサーバの起動

OpenVMS Cluster 内の複数のノードでリブートしなくても OpenVMS Management Station サーバ・ソフトウェアを使用できるようにするには,それらのノードでサーバ・ソフトウェアを起動する必要があります。

SYSMAN を使用して,次のようにサーバ・ソフトウェアを起動します。

$ @SYS$STARTUP:TNT$STARTUP.COM

あるいは,SYS$COMMON: ディレクトリを共用している各ノードにログインして,次のコマンドを実行します。

$ @SYS$STARTUP:TNT$STARTUP.COM

アップグレードまたは再インストールを実行しているときに対象ノードで OpenVMS Management Station がすでに動作している場合は,次のようにして,スタートアップ・コマンドへ RESTART パラメータを追加します。

$ @SYS$STARTUP:TNT$STARTUP.COM RESTART

G.1.3 エラー・ログ情報

OpenVMS Management Station では,エラー・ログ情報を TNT$SERVER_ERROR.LOG ファイルに出力します。このエラー・ログ・ファイルは SYS$SPECIFIC:[SYSEXE] ディレクトリに作成されます。OpenVMS Management Station サーバは,クラスタ内の複数のノードで起動させることをお勧めしますが,その場合にはサーバのエラー・ログ・ファイルも複数個生成されます。

G.1.4 プリンタ/ストレージ・データベースの更新

OpenVMS Management Station をインストールすると,そのノードで OpenVMS Management Station サーバが自動的に起動されます。また,このインストールがアップグレードの場合は,起動したサーバで既存の OpenVMS Management Station データベースが最新の V3.* 形式に変換されます。新規インストールの場合は,新しいデータベース・ファイル (TNT$ACS.DAT) が作成されるとともに,更新機能が自動的に起動されます。

データベースを完全に更新するには,クラスタ内のすべてのノードで OpenVMS Management Station サーバを起動します。それらのノードで起動したサーバは,他のサーバと相互に連絡し合って,デバイス,キュー,およびボリュームの情報を決定します。その間,各ノードでサーバが動作している必要があります。

G.1.5 システム・ファイルの編集

OpenVMS Management Station サーバをシステム・スタートアップ・ファイルから起動させる場合は,システム・スタートアップ・プロシージャ (通常は SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM) へ,次の表にあるコマンドをいずれか 1 つ挿入します。挿入する箇所は,Queue Manager とネットワークの起動より後で,ENABLE AUTOSTART/QUEUES コマンドの直前です。

注意:

旧リリースの OpenVMS Management Station を使用していたときに TNT$STARTUP の呼び出しを追加して,それがまだ残っていれば,すべて削除してください。

ネットワークが動作し始める前に OpenVMS Management Station を起動することはできません。バッチ・プロセスを使用してネットワークを起動している場合は,バッチ・プロセスが完了してネットワークが動作し始める前に,OpenVMS Management Station が起動されてしまう可能性があります。

コマンドパラメータ 1パラメータ 2説明

@TNT$STARTUP

空白

なし

サーバを起動する。プリンタ・キューの起動やボリュームのマウントは行わない。

@TNT$STARTUP

RESTART

なし

動作中のサーバをシャットダウンして,再起動する。プリンタ・キューの起動やボリュームのマウントは行わない。

@TNT$STARTUP

BOOT

空白

サーバを起動する。OpenVMS Management Station で管理するプリンタ・キューにまだ起動されていないものがあれば,すべて起動する。OpenVMS Management Station で管理するボリュームがあっても,マウントしない。

@TNT$STARTUP

BOOT

ALL

サーバを起動する。OpenVMS Management Station で管理するプリンタ・キューにまだ起動されていないものがあれば,すべて起動する。OpenVMS Management Station で管理するボリュームにまだマウントされていないものがあれば,すべてマウントする。

@TNT$STARTUP

BOOT

PRINTERS

サーバを起動する。OpenVMS Management Station で管理するプリンタ・キューにまだ起動されていないものがあれば,すべて起動する。OpenVMS Management Station で管理するボリュームがあっても,マウントしない。

@TNT$STARTUP

BOOT

STORAGE

サーバを起動する。OpenVMS Management Station で管理するボリュームにまだマウントされていないものがあれば,すべてマウントする。プリンタ・キューはいっさい起動しない。

第 2 パラメータを指定しない TNT$STARTUP BOOT は旧リリースにもありましたが,その機能は新しいリリースでも変わっていません。このコマンドは,OpenVMS Management Station で管理するプリンタにまだ起動されていないものがあるとそれらをすべて起動しますが,ボリュームのマウントはいっさい行いません。

システム・シャットダウン・ファイル (SYS$MANAGER:SYSHUTDWN.COM) に次の行を追加します。

$ @SYS$STARTUP:TNT$SHUTDOWN.COM

G.1.6 プリンタ/ストレージ環境の管理

キューの起動やボリュームのマウントを行うための DCL プロシージャがまだ残っていても,すぐに削除する必要はありません。OpenVMS Management Station サーバでは,コマンド・プロシージャによってキューの起動やボリュームのマウントが実行されると,それらを認識して,管理者が意図的にそうしているものと解釈します。

これらの処理を実行する DCL のコマンドやプロシージャは,OpenVMS Management Station サーバの管理機能を深く理解した後でその必要性を判断し,不要であればそれらを削除またはコメント化して OpenVMS Management Station にプリンタ環境とストレージ環境の管理を任せることができます。

OpenVMS Management Station サーバでは,管理対象ボリュームをすべてマウントするようなコマンドを含む DCL コマンド・プロシージャを,定期的 (24 時間ごと) に作成します。DCL の理解が深まれば,このコマンド・プロシージャの内容を調べて,OpenVMS Management Station によって実行される処理を把握することができます。また,システムに未知の問題が発生したり,サーバ・データベース (SYS$SYSTEM:TNT$ACS.DAT) が破損したりした場合は,このコマンド・プロシージャを使用してボリュームをマウントできます。

作成されるコマンド・プロシージャのファイル名は TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM です。TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM は SYS$SYSTEM の中か,または論理名 TNT$ACS が指すディレクトリの中 (論理名 TNT$ACS が存在する場合は) に作成されます。

OpenVMS Management Station サーバで維持できる TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM の数は 7 つまでです。

G.1.7 最新プリンタ環境の維持

OpenVMS Management Station サーバをインストールすると,SYS$STARTUP:TNT$UTILITY.COM ファイルが自動的に作成されます。このコマンド・プロシージャは OpenVMS システムをスキャンして,既知のプリンタ,キュー,および関連デバイスのデータベースを更新します。

G.1.7.1 データベースの更新タイミング

データベースは,次のタイミングで更新されます。

  • OpenVMS Management Station をインストールした時

  • TNT$UTILITY.COM を手動で実行した時

  • 定期的 (サーバのバックグラウンド・スレッドとして動作)。このサーバ・スレッドの実行頻度は,次の 2 つの論理名で制御されます。

    論理名説明

    TNT$PRINTER_RECON_INTERVAL

    スレッドの実行頻度。現在のノードでサーバが前回起動した時からスレッドが実行されるまでの経過時間 (分単位) で指定します。この論理名を設定しないと,デフォルトの 1440 分 (24 時間) が使用されます。

    TNT$PRINTER_RECON_INTERVAL_MIN

    スレッドを再実行するまでの最短待ち時間。データベースが前回更新された時からの経過時間で指定します。この論理名を設定しないと,デフォルトの 60 分 (1 時間) が使用されます。

TNT$PRINTER_RECON_INTERVAL はスレッドの実行頻度を,また TNT$PRINTER_RECON_INTERVAL_MIN はデータベースの前回の更新から次の更新までに少なくともこれだけは待たなければならないという経過時間をそれぞれ表しています。

データベースの更新は,TNT$UTILITY.COM を手動で実行して行えますが,OpenVMS Management Station サーバでもデータベースを更新します。そのため,論理名 TNT$PRINTER_RECON_INTERVAL_MIN を設定することで,必要以上の頻度でデータベースが更新されるのを回避することができます。

どちらの論理名も,デフォルト以外の値に変更する場合は,OpenVMS Management Station サーバが動作しているすべてのノードで設定してください。

G.1.7.2 TNT$UTILITY.COM の手動実行

プリンタ構成の変更を OpenVMS Management Station で完全に自動化している環境では,その変更がすぐに構成ファイルへ反映されるため,TNT$UTILITY.COM プロシージャの手動実行が必要になることは,ほとんどありません。

一方,プリンタの構成を DCL で変更した場合 (DELETE /QUEUE コマンドでキューを削除した場合など) は,その変更が構成ファイルへすぐに反映されるとは限りません。 そのような場合は,OpenVMS Management Station クライアントから,TNT$UTILITY.COM プロシージャを実行してデータベースを同期させるように促すメッセージが表示されます。

システムのデータベースを同期させるには,クラスタ内のいずれかのノードで次のプロシージャを実行します。

$ @SYS$STARTUP:TNT$UTILITY.COM UPDATE PRINTERS

たとえば,組織内の誰かが DCL を使用してキューを削除した場合は,そのキューをデータベースからも削除する必要があります。TNT$UTILITY.COM プロシージャは,システムが管理者の意図に合わせてセットアップされ動作しているものとして機能するようになっています。したがって,TNT$UTILITY.COM は必ず,既知の問題をすべて解決した後で実行してください。

G.1.7.3 TNT$UTILITY.COM を実行するための条件

TNT$UTILITY.COM を実行するには,SYSNAM 特権が必要です。

TNT$UTILITY.COM プロシージャでは,現在の OpenVMS システム上で動作している OpenVMS Management Station サーバに要求して,デバイスとキューの情報を調べさせます。したがって,TNT$UTILITY.COM を実行するには,同じノードで OpenVMS Management Station サーバが動作している必要があります。

TNT$UTILITY.COM から要求を受けた OpenVMS Management Station サーバでは,OpenVMS Cluster 内の他の OpenVMS Management Station サーバに接続して,デバイスとキューの情報を調べます。したがって,データベースを最新の状態で維持するためにも,OpenVMS Cluster 内の各ノードで OpenVMS Management Station サーバを常に動作させておくことをお勧めします。

OpenVMS Management Station サーバが,あるノードの OpenVMS Management Station サーバと接続できない場合は,その OpenVMS ノードの情報として,データベースに格納されている既知の情報が使用されます。言い換えれば,接続できない OpenVMS ノードについては,データベース内の情報が正しいものと解釈して処理が進められます。

G.1.8 最新ストレージ環境の維持

TNT$UTILITY.COM ユーティリティは,パラメータ (UPDATE STORAGE) の指示に従ってストレージ・データベースを更新します。しかし,ストレージ・データベースは,OpenVMS Management Station クライアントでストレージ管理操作を実行するたびに,動的に更新されます。したがって,TNT$UTILITY.COM を実行してストレージ・データベースを更新する必要はありません。

G.1.9 ディスク・クォータの有効化

OpenVMS Management Station をインストールする前に SYSTEM ディスクのディスク・クォータを無効にした場合は,そのクォータを再度有効にした後,次の各コマンドを実行して,クォータ情報を再構築してください。

$ RUN SYS$SYSTEM:DISKQUOTA
DISKQUOTA> ENABLE
DISKQUOTA> REBUILD
DISKQUOTA> EXIT

G.1.10 ストレージ構成データのキャッシング

OpenVMS Management Station では,次の 2 つの論理名を使用して,(メモリに) キャッシュされているストレージ構成データの更新間隔を決定します。

  • TNT$PURGE_CYCLE_LATENCY ― キャッシュ内の古いデバイス・レポートをパージした後,次にパージするまでの待ち時間 (秒単位)。この値は,メモリに格納されているクラスタ単位のデータをどのような頻度で更新するかに影響します (このデータはマスタ・サーバで管理されています)。

       min = 180
       default =  1800   (30 minutes)
       max = 18000       (5 hours)
    
  • TNT$LOCAL_SURVEY_LATENCY ― あるノードでデバイスを調査した後,次の調査を実行するまでの待ち時間 (秒単位)。この値は,パージを実行する時にマスタ・サーバから要求されるクラスタ単位の調査とは無関係です。

       min = 6
       default =  60  (1 minute)
       max = 600      (10 minutes)
    

どちらの論理名についても,値を小さくすると,OpenVMS Management Station サーバが定期的なパージや調査で使用する CPU の時間が増加します。

OpenVMS Cluster システムの規模が大きい場合は,これらの論理名に許容範囲の上限に近い値を設定することで,クラスタの性能を高めることができます。

これらの論理名に値を設定しないと,OpenVMS Management Station サーバではデフォルト値を使用します。また,これらの論理名に値を設定しても,その値が許容範囲を外れていると使用されません。

G.1.11 他社製 TCP/IP スタックの実行

OpenVMS でサポートされている TCP/IP スタックは TCP/IP Services for OpenVMS Version 5.6 だけであり,その他のスタックはテストされていません。 ただし,TCP/IP Services for OpenVMS の QIO インタフェースと完全な互換性がある TCP/IP スタックであれば,OpenVMS と組み合わせて使用することができます (その詳細とサポートに関する情報については,使用する TCP/IP スタック製品の提供元に問い合わせてください)。

使用できる可能性をできるだけ高くするためにも,次の点を心がけてください。

  • QIO サービス (例: UCXQIO) を必ず有効化する。

  • TCPware については,UCX$IPC_SHR.EXE がインストール済みイメージであることも確認する (Process Software Corporation の TCPware を使用する場合)。

  • DEC C 準拠のソケット・サービスを正しく実装したバージョンを使用する (TCPware の場合)。

G.1.12 問題の特定と報告

OpenVMS Management Station を使用しているときに問題が発生した場合は,弊社に連絡してください。問題の性質と,弊社と交わしたサポート契約の種類に合わせて,次のどちらかの方法をとることができます。

  • ソフトウェアの契約や保証に電話を使用したサポートが含まれている場合は,弊社に電話で問い合わせる。

  • 問題が OpenVMS Management Station のドキュメントに関連している場合は,本書の「まえがき」に明記されている弊社のアドレスに宛てて,電子メールを送る。

G.1.13 OpenVMS Management Station サーバの削除

OpenVMS Management Station サーバ・ソフトウェアは,OpenVMS をインストールまたはアップグレードすると,OpenVMS のシステム・ディスクへ自動的にインストールされます。このサーバ・ソフトウェアを他のキット (Web からダウンロードしたキットや,パッチ・キットなど) で後から再インストールする場合は,OpenVMS Management Station を削除することができます。ただし,PCSI ユーティリティを使用して OpenVMS システムから OpenVMS Management Station を削除した場合は,次のファイルが削除されずに残ります。

  • TNT$ACS.DAT

  • TNT$JOURNAL.TNT$TRANSACTION_JOURNAL

  • TNT$SERVER_ERROR.LOG

  • TNT$UADB.DAT

  • TNT$EMERGENCY_MOUNT.COM

これらのファイルは,OpenVMS Management Station を削除した後でない限り,削除しないでください。

G.2 PC で行う準備

OpenVMS Management Station クライアント・ソフトウェアのファイルは,OpenVMS をインストールまたはアップグレードする過程で,OpenVMS システム・ディスクへ自動的にインストールするように選択しました (インストールしないように指定した場合でも,DCL の PRODUCT INSTALL TNT コマンドで後から追加したはずです)。OpenVMS システムをセットアップして OpenVMS Management Station サーバ・ソフトウェアが動作するようにしたら,次に PC をセットアップしてクライアント・ソフトウェアが動作するようにする必要があります。

G.2.1 必要なメモリとディスクの空き容量

PC に OpenVMS Management Station クライアント・ソフトウェアをインストールするには,ハードディスクに 20 MB の空きスペースが必要です。

G.2.2 ディストリビューション・ファイル

OpenVMS Management Station クライアント・キットは,Intel システム (Microsoft Windows 2000 または Windows XP) 用のもの (TNT032-D.EXE) が次の Web サイトからダウンロードできます。

http://www.hp.com/go/openvms/argus

G.2.3 必要なソフトウェア

OpenVMS Management Station クライアントをインストールする PC は,Microsoft Windows 2000 または Windows XP で動作している必要があります。

このベースレベルに含まれている Microsoft Management Console (MMC) には,Microsoft Internet Explorer バージョン 3.02 以降で提供されているファイルが必要です。そのため,Microsoft Internet Explorer バージョン 3.02 以降がその PC にインストールされている必要があります。

G.2.4 インストールの所要時間

OpenVMS Management Station クライアント・ソフトウェアのインストールに要する時間は,約 5 分です。

G.2.5 PC へのクライアント・ファイルのコピー

クライアント・ファイル (TNT032-D.EXE) は,次の Web サイトからダウンロードできます。

http://www.hp.com/go/openvms/argus

次のどちらかの方法を使用して,クライアント・ファイルを PC の一時ディレクトリへコピーします。

  • OpenVMS システムとの間で共用するファイルを作成し,そこへクライアント・ファイルをコピーする。

  • PC で FTP を起動し,OpenVMS システムからファイルをコピーする。

G.2.6 インストール・ディレクトリ

インストール先ディレクトリは,インストール・プログラムを実行しているときに選択できます。デフォルトのインストール・ディレクトリは \Program Files\OpenVMS Mgmt Station\ です。

G.2.7 インストール・プロシージャ

一時ディレクトリに TNT032-D.EXE ファイルを置いて実行します。これは自己解凍形式の実行可能ファイルで,OpenVMS Management Station のインストールを自動的に実行します。

G.2.8 エラーからの回復

インストール中にエラーが発生すると,エラー・メッセージが表示されます。このメッセージの内容は,発生した問題の原因を特定するために役立ちます。以下の要件が 1 つでも満たされていないと,インストール中にエラーが発生します。

  • オペレーティング・システムのバージョンが正しい。

  • ハードディスクの空きスペースやメモリ・サイズが,インストールに必要な要件を満たしている。

G.3 クライアント・ソフトウェアをインストールした後で行う作業

OpenVMS Management Domain 内に OpenVMS Cluster オブジェクトまたは OpenVMS Node オブジェクトを作成する際は,そのシステムとの間にあるすべての接続で使用するプロトコルとして,DECnet Phase IV for OpenVMS または TCP/IP を選択します。

OpenVMS Management Station は,使用している OpenVMS システムと PC との間の通信,および,OpenVMS Management Station サーバが動作している他のすべての OpenVMS システムとの間の通信に,選択した伝送プロトコルを使用します。

注意:

1 次サーバに対して OpenVMS Management Station クライアントがサポートしている接続は TCP/IP だけなので,PC と OpenVMS システムとの間の接続も TCP/IP に限定されます。そのため,TCP/IP を使用する OpenVMS システムを少なくとも 1 台は用意する必要があります

次の節で説明するように,PC が (TCP/IP を使用する) 1 次サーバ・システムに接続できるかどうかを確認する必要はありません。PC は OpenVMS Management Station によって 1 次サーバ・システムへ接続され,クライアントで行う管理操作はターゲット・システムに転送されます。

G.4 TCP/IP ノードの定義

1 次サーバ・システムの IP 名つまりホスト名は,hosts ファイルまたはネーム・サーバを使用して解決できるようにしておく必要があります。PC から 1 次サーバ・システムへ ping を送信して,応答が返ってくれば,この条件は満たされています。

G.5 OpenVMS Management Station V2.1 クライアントの削除

OpenVMS Management Station V3.2 (およびそれ以降) のクライアントは,V2.1 のクライアントにいっさい依存していません。また,以前のバージョンと共用するファイルもいっさい存在しません。したがって,V3.2 (およびそれ以降) のクライアントをインストールすると,V2.1 のクライアント・ソフトウェアは削除してかまいません。

G.6 OpenVMS Management Station の削除

OpenVMS Management Station クライアント・ソフトウェアを削除する場合は,OpenVMS Management Station を終了させてから削除してください。OpenVMS Management Station が動作していると,削除できません。

OpenVMS Management Station Help を実行すると,次の各ファイルが作成されることがあります。

  • VMSMGMT.FTS

  • VMSMGMT.GID

  • VMSPRINT.FTS

  • VMSPRINT.GID

  • VMSSCOPE.FTS

  • VMSSCOPE.GID

  • VMSSTORE.FTS

  • VMSSTORE.GID

  • VMSACNT.FTS

  • VMSACNT.GID

これらのファイルは,OpenVMS Management Station Uninstall プログラムを実行しても,削除されません。完全に削除するには,次の手順を実行してください。

  1. これらのファイルを削除します。

  2. OpenVMS Management Station のディレクトリを削除します。

OpenVMS Management Station Uninstall プログラムを実行しても,MMC のサポート・ファイルは削除されません。

G.7 OpenVMS Management Station に関する情報の入手

OpenVMS Management Station の基礎知識,セットアップ,および使用についての詳細は,オンライン・ヘルプと『HP OpenVMS Management Station Overview and Release Notes』を参照してください。

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