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HP OpenVMS V8.3-1H1 for Integrity Servers: インストレーション・ガイド

付録 D Fibre Channel ストレージ・デバイスのセットアップとブート

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OpenVMS V8.3-1H1 ライブラリ

目次
まえがき
第 1 章:はじめに
第 2 章:クラスタ環境でのインストールの準備
第 3 章:インストール手順
第 4 章:アップグレードの準備作業
第 5 章:クラスタ環境でのアップグレードの準備作業
第 6 章:アップグレード手順
第 7 章:インストールおよびアップグレード後の作業
付録 A:I64システムのブートとシャットダウン
付録 B:ネットワーク・ブート
付録 C:SIMおよびvMediaによるインストール
付録 D:Fibre Channelストレージデバイス
付録 E:システムディスクのバックアップとリストア
付録 F:国際化キットのインストール
付録 G:Management Station
付録 H:オペレーティングシステムの削除
付録 I:システムディスクの初期化
用語集
索引
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この付録では,FC SAN (Fibre Channel Storage Area Network) ストレージ・デバイスをセットアップしてブートする方法を説明します。FC (Fibre Channel) ストレージ・デバイスは速度に優れており,しかも SAN (Storage Area Network) 環境で共用クラスタ・システム・ディスクとして使用できるため,ブート・デバイスに適しています。FC ストレージは,OpenVMS システムでサポートされているすべてのストレージ・アレイで使用できます。OpenVMS システムでサポートされているデバイスについては,『HP OpenVMS Alpha Version 8.3 / HP OpenVMS Version 8.3-1H1 for Integrity Servers ソフトウェア仕様書』 (SPD 25.C4.xx) に記載されているリストを参照してください。

HBA には,最新の RISC ファームウェアと,EFI のファームウェアおよびドライバが必要です。

Fibre Channel デバイスからブートできるのは,ポイントツーポイント・トポロジの場合だけです。FC 調停ループ・トポロジへの対応予定はありません。

D.1 OpenVMS I64 システムでの FC ストレージ・デバイスからのブート

この節では,FC ストレージ・デバイスに搭載されているフラッシュ・メモリのファームウェア・バージョンを確認する方法,IPF Offline Diagnostics and Utilities CD の最新版の入手方法,およびストレージ・デバイスのブート・デバイス・パスの構成方法を説明します。

D.1.1 ファームウェア・バージョンのチェック

OpenVMS I64 システムで FC デバイスからブートする場合は,FC HBA のフラッシュ・メモリに,サポートされている最新バージョンの EFI ブート・ファームウェアが入っている必要があります。

重要:

使用している Integrity サーバがエントリクラスの場合,このファームウェアはお客様自身で更新できます。しかし,Integrity サーバがセル・ベースの場合は,お客様自身では行わず,必ず弊社顧客サポートにファームウェアの更新を依頼してください。

エントリクラスのサーバで FC HBA 上のメモリをフラッシュする場合は,EFI ドライバと RISC ファームウェアを,利用可能な最新バージョンへ更新してください。また,HBA の設定として出荷時のデフォルト設定を有効にする必要がある場合は,HBA 上の FLASH ROM にある NVRAM の内容を更新してください。

現時点でサポートされている EFI ドライバと RISC ファームウェアの最新バージョンを確認するには,サポートされている最新の HP IPF Offline Diagnostics and Utilities CD に収められているテキスト形式の,適切な README ファイルを参照してください。2 GB の FC デバイスの場合,このファイルは \efi\hp\tools\io_cards\fc2 ディレクトリに移動すると見つかります。ドライバとファームウェアのアップデートでは,ドライバとファームウェアを自動的にアップデートする,CD 上のスクリプトを使用できます。上記のディレクトリにある,次のコマンドを使用します。

fcd_update2.nsh

4 GB の FC デバイスの場合,README テキスト・ファイルは fc4 ディレクトリ (\efi\hp\tools\io_cards\fc4) に移動すると見つかります。ドライバとファームウェアをアップデートするには,次のコマンド (fc4 ディレクトリ内にある) を使用します。

fcd_update4.nsh

また,両方のディレクトリにある efiutil.efi ユーティリティを使用することもできます。

Offline Diagnostics and Utilities CD の入手方法については,D.1.2 項を参照してください。ブート可能な FC デバイスのファームウェアを更新するためのその他の情報については,『HP OpenVMS Cluster 構成ガイド』を参照してください。

Integrity サーバで現在使用されている EFI ドライバと RISC ファームウェアのバージョンは,以下の 2 通りの方法で確認できます。1 つはシステムの初期化中にコンソールで確認する方法,もう 1 つは efiutil ユーティリティを使用する方法です。

  • システムの初期化中に確認する方法 ― EFI ドライバと RISC ファームウェアのバージョンは,ブート中のコンソール・メッセージの一部として,次のように表示されます。RISC ファームウェアのバージョンは,n.nn.nnn の形式で示されています。

    HP 2 Port 2Gb Fibre Channel Adapter (driver n.nn, firmware n.nn.nnn)

  • efiutil ユーティリティを使用する方法 ― EFI ドライバと RISC ファームウェアのバージョンは,efiutil info コマンドの出力で,次のように表示されます。

    fs0:\efi\hp\tools\io_cards\fc2\efiutil>  info
    
    Fibre Channel Card Efi Utility  n.nn  (11/1/2004)
    
        2 Fibre Channel Adapters found:
    
        Adapter        Path                  WWN           Driver (Firmware)
         A0  Acpi(000222F0,200)/Pci(1|0)  50060B00001CF2DC  n.nn  (n.nn.nnn)
         A1  Acpi(000222F0,200)/Pci(1|1)  50060B00001CF2DE  n.nn  (n.nn.nnn)

D.1.2 IPF Offline Diagnostics and Utilities CD の入手方法

IPF Offline Diagnostics and Utilities CD の最新版は,次の 2 通りの方法で入手できます。

  • 次の HP ソフトウェア・デポ Web サイトのメイン・ページから注文する (無料)

    http://www.hp.com/go/softwaredepot

    Search フィールドに ipf offline と入力し,表示されるリストから最新バージョンを選択してください (リスト内の製品名に日付が含まれています)。

  • 次の Web サイトから IPF Offline Diagnostics and Utilities CD のマスタ ISO イメージをダウンロードし,書き込み可能な CD ドライブで CD を作成する

    http://www.hp.com/support/itaniumservers

    1. 表示されたリストから,使用しているサーバ製品を選択します。

    2. 弊社のサポート・ページから,「Download drivers and software」を選択します。

    3. 「Download drivers and software」ページから,「Cross operating system (BIOS, Firmware, Diagnostics, etc)」を選択します。

    4. Offline Diagnostics and Utilities ソフトウェアをダウンロードします。リストには最新バージョンと旧バージョンが並んで表示されている場合もあります。必ず最新バージョンをダウンロードしてください。

      この Web ページでは,直接ダウンロードする代わりに,リストの「Description」列にある「Offline Diagnostics and Utilities」リンクをクリックすることもできます。リンク先の Web ページでは,ソフトウェアのダウンロードのほか,インストール方法の説明やリリース・ノートを閲覧することができます。IPF Offline Diagnostics and Utilities CD に収められている,テキスト形式の README ファイルにも,ソフトウェアのインストールとファームウェアの更新方法に関する情報が記載されています。

    5. ダウンロードした ISO イメージ全体を,一般的な CD 作成ソフトウェアを使用して,空き CD に書き込みます。書き込みを完了させるまでの作業の流れについては,CD 作成ソフトウェアに付属している操作説明を参照してください。ダウンロードした CD データは,1 つの ISO イメージ・ファイルになっています。このイメージ・ファイルを,いっさい変更することなく,そのまま CD に書き込む必要があります。書き込みが完了すると,2 つのパーティションを持つブート可能な CD ができあがります。

D.1.3 FC ブート・デバイスの構成とブート

OpenVMS I64 V8.2 で FC ブート・デバイスをセットアップするには,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティ (SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS.COM) を使用して,EFI Boot Manager にいくつか値を指定する必要がありました。OpenVMS I64 V8.2-1 から,このプロセスは OpenVMS I64 のインストール・プロシージャやアップグレード・プロシージャで自動的に行われるようになりました。

OpenVMS I64 のインストールやアップグレードでは,ブート・デバイスの 1 つとして FC ディスクの名前が表示されて,それをブート・オプションへ追加するように求めるプロンプトが表示されます。このプロンプトに対しては,デフォルトを受け入れるようお勧めします。ただし,インストールやアップグレードが完了した後で OpenVMS I64 Boot Manager を実行し,下記の手順に従って FC ブート・デバイスのセットアップや変更を行うこともできます。FC ブート・デバイスのセットアップや変更には必ず OpenVMS I64 のインストール/アップグレード・プロシージャか OpenVMS I64 Boot Manager を使用し,EFI は使用しないでください。

注意:

個々のエントリ・レベル・サーバで,EFI ブート・メニューに FC ブート・デバイスが表示されない場合は,SAN 全体がスキャンされます。そのため,EFI の初期化が遅れることがあります。この遅れは SAN のサイズによって違い,数秒から,長い場合は数分かかります。セル・ベースのシステム (rx7620,rx8620,Superdome など) では,このような遅れは発生しません。

OpenVMS I64 システムで OpenVMS をインストール DVD から初めてブートする場合は,EFI の初期化で同じような遅れが発生することがあります。

OpenVMS I64 のインストールやアップグレードで FC ブート・デバイスの自動セットアップを行わせなかった場合や,セットアップされている FC ブート・デバイスのブート・オプションを変更する場合は,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティを使用して以下の手順を実行します。

  1. OpenVMS オペレーティング・システムが動作していなければ,オペレーティング・システムのメイン・メニューからオプション 8 (Execute DCL commands and procedures) を選択し,OpenVMS DCL プロンプト ($$$) を表示します。該当しない場合は,次の手順へ進みます。

  2. DCL プロンプトに対して次のコマンドを実行し,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティを起動します。

    $$$ @SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS

  3. ユーティリティが起動すると,メイン・メニューが表示されるので,次の例のようにプロンプトに対して 1 を入力し,FC システム・ディスクをブート・オプションとして追加するように指示します。

     
      OpenVMS I64 Boot Manager Boot Options List Management Utility
     
      (1) ADD an entry to the Boot Options list
      (2) DISPLAY the Boot Options list
      (3) REMOVE an entry from the Boot Options list
      (4) MOVE the position of an entry in the Boot Options list
      (5) VALIDATE boot options and fix them as necessary
      (6) Modify Boot Options TIMEOUT setting
    
      (B) Set to operate on the Boot Device Options list
      (D) Set to operate on the Dump Device Options list
      (G) Set to operate on the Debug Device Options list
    
      (E) EXIT from the Boot Manager utility
    
      You can also enter Ctrl-Y at any time to abort this utility
    
    Enter your choice:  1

    注意:

    このユーティリティを使用しているときに,すでに入力した応答を後から変更する場合は,対応するプロンプトに戻るまで,キャレット記号 (^) を繰り返し入力します。Boot Manager を終了して DCL のプロンプトへ戻る場合は,Ctrl/Y を押します。

  4. デバイス名の入力を求めるプロンプトが表示されます。そのときのインストールに使用している FC システム・ディスクのデバイス名を入力します。次の例では,マルチパス FC デバイスの名前 ($1$DGA1:) を入力しています。これにより,1 つのパスで障害が発生しても,システムのブートが可能となります。

    Enter the device name (enter "?" for a list of devices):  $1$DGA1:

  5. 追加するエントリを EFI のブート・オプション・リスト内でどの位置に表示するか (つまり順序) を指定するように求めるプロンプトが表示されるので,次の例のように,自動リブートを有効にするために 1 を入力します。

    Enter the desired position number (1,2,3,,,) of the entry.
    To display the Boot Options list, enter "?" and press Return.
    Position [1]:  1

  6. OpenVMS のブート・フラグを設定するように求めるプロンプトが表示されます。値を指定しないと,ブート・フラグは設定されません。OpenVMS フラグの値として,たとえば 0,1 を入力するか,次の例に示すように,デフォルト (NONE) を受け入れます。デフォルトを受け入れると,フラグはいっさい設定されません。

    Enter the value for VMS_FLAGS in the form n,n.
    VMS_FLAGS [NONE]:

  7. ブート・オプションのエントリに表示する文字列,つまり説明を入力するように求められます。特に指定しなければデバイス名が説明として使用されますが,もっと具体的な説明を入力することもできます。次の例では,デフォルトを受け入れています。

    Enter a short description (do not include quotation marks).
    Description ["$1$DGA1"]: 
    
    efi$bcfg: $1$dga1 (Boot0001) Option successfully added
    efi$bcfg: $1$dga1 (Boot0002) Option successfully added
    efi$bcfg: $1$dga1 (Boot0003) Option successfully added
    efi$bcfg: $1$dga1 (Boot0004) Option successfully added

    この出力例では,FC システム・ディスクに対して異なる FC ブート・パスが 4 本設定されたことが示されています。

  8. ブート・オプションが追加できたら,プロンプトに対して E と入力し,Boot Manager を終了します。

    Enter your choice:  E

  9. DCL レベルからログアウトして,OpenVMS I64 システムをシャットダウンします。

  10. EFI を次回起動すると,コンソールに次のようなブート・オプション・リストが表示されるようになります (上記の手順 7 でデフォルトを受け入れた場合)。この例に示されているデバイス ($1$DGA1) は,2 台のデュアルポート EVA5000 ストレージ・アレイで使用されています (異なるブート・パスが 4 本示されています)。図 D-1 は,Integrity サーバ上のホスト FC ポート (FGA0 と FGB0) と,対応する FC SAN/EVA5000 ストレージ・コントローラの構成について示しています。

    Please select a boot option
    
    $1$dga1  FGA0.5000-1FE1-0011-B15C
    $1$dga1  FGA0.5000-1FE1-0011-B158
    $1$dga1  FGB0.5000-1FE1-0011-B15D
    $1$dga1  FGB0.5000-1FE1-0011-B159
    EFI Shell [Built-in]

    $1$dga1 の右側の文字列は,ホスト・アダプタからストレージ・コントローラへ至るパスを表しています。

    • FGA0 や FGB0 は,FC ポート (ホスト・アダプタとも呼びます) です。

    • 5000-1FE1-0011-B15 n (n はそれぞれ C,8,D,9) という数字は,出荷の前に FC ストレージのポートへ割り当てられた 64 ビットの ID (WWID) で (FC ポート名ともいいます),全世界でユニークな値になっています。

    このリストが分かりにくくて選択を間違えそうであれば,OpenVMS I64 OE DVD をブートして OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティでこれらのブート・オプションを削除 (オプション 3) した後,必要なブート・オプションだけを追加し直してもかまいません。

図 D-1 Fibre Channel ホストと,SAN Storage Controller の構成

Fibre Channel ホストと,SAN Storage Controller の構成

Boot Manager ユーティリティについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

EFI Boot Manager メニューから適切なブート・オプションを選択し,Enter を押して,FC システム・ディスクをブートします。FC のブート・パスが EFI Boot Manager のブート・オプション・メニューで最初にあれば,キーを押さないままカウントダウン・タイマがタイムアウトすると,自動的に FC システム・ディスクからブートします。

D.1.4 別のノードが共用ディスクでブートしてクラスタへ参加するようにするための構成

OpenVMS I64 OE DVD をブートしてオペレーティング・システムを FC (SAN) ディスクにインストールした後,そのシステムを OpenVMS Cluster 環境で動作するように構成した場合は,次の手順を実行することで,別の Integrity サーバがブートしてそのクラスタへ参加するように,構成することができます。

  1. 最初のクラスタ・システムでクラスタ構成ユーティリティを実行し,そのクラスタに新しいノードを追加します。

    クラスタ構成ユーティリティは,次のコマンドで実行します。

    $  @SYS$MANAGER:CLUSTER_CONFIG_LAN
  2. ターゲット・ノード (追加したノード) で HP OpenVMS I64 OE DVD をブートします。

  3. オペレーティング・システムのメニューからオプション 8 を選択して,OpenVMS の DCL 環境に入ります。

  4. DCL のプロンプトに対して次のコマンドを実行し,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティを起動します。

    注意:

    このようなクラスタ環境で OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティを使用する場合は,共用 FC ディスクをマウントしておく必要があります。共用 FC ディスクをクラスタ全体でマウントしておかないと,Boot Manager では /NOWRITE オプションでディスクをマウントしようと試みます。共用 FC ディスクがクラスタ全体ですでにマウントしてある場合は,ユーザによる操作が必要になります。

    $$$ @SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS
  5. Boot Manager ユーティリティを使用して,ブート・オプションに共用クラスタ・システム・ディスク用のエントリを追加します。D.1.3 項で説明されている手順に従ってください。

  6. 追加したシステムをブートして,クラスタへ参加させます。

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