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OpenVMS マニュアル


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OpenVMS V8.3-1H1
ライブラリ

タイトル/まえがき
目次
第 1 章:新機能概要
第 2 章:制限事項
付録 A:日本語ドキュメント
付録 B:Alpha版とIntegrity版との日本語機能の違い
付録 C:アップデート抄録
付録 D:リタイア情報
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日本語 HP OpenVMS | HPE 日本(日本ヒューレット・パッカード株式会社)

日本語 HP OpenVMS
V8.3-1H1 リリース・ノート


目次 索引


付録 C
アップデート抄録

この章では,日本語 OpenVMS の以前のバージョンでアップデートされた機能について説明します。

C.1 日本語キットの Secure Delivery 対応

V8.3

OpenVMS V8.3 で Secure Delivery 機能が導入されたのを受けて,日本語 OpenVMS のキットが正しいものであるかどうかインストール時に検証されるようになりました。

C.2 XTPU の文字エンコード自動認識機能

V8.3

XTPU/JEVE で起動時に指定したテキスト・ファイルの文字コード (UTF-8,sjis,sdeckanji あるいは iso-2022-jp) を自動的に認識し,適切なエンコードでファイルをオープンできるようになりました。

この機能を使用する場合は,次のコマンドで XTPU を起動します。


$ EDIT/XTPU/CODE=AUTO ファイル名 



C.3 XTPU の UTF-8 端末入出力

V7.3-2

XTPU が端末に送受信するコード (キーボード・コードセット) を UTF-8 に設定できるようになりました。次のコマンドで設定します。

[Do] tpu set(keyboard_codeset,utf8)

C.4 ロケールデータファイルの提供

V7.3-2

DEC 漢字 2000 コードセットをサポートするロケールである deckanji2000 のロケール定義ファイルおよびコンバータは, XPG4 ロケール・データ・ファイル・キットで提供されることになりました。これらのファイルはオペレーティング・システムのインストレーションの際に「日本語サポート」を選択した場合にインストールされます。

C.5 日本語 ESCPトランスレータ

V8.2

日本語 OpenVMS V8.2 で,日本語 ESCP トランスレータがオペレーティング・システムに統合されています。

日本語 OpenVMS V7.3-1 以降,日本語 ESCP トランスレータの使用ライセンスはオペレーティング・システムに統合され,キットはオペレーティング・システムにバンドルして提供されていましたが,日本語 OpenVMS V8.2 ではキットもオペレーティング・システムに統合され、日本語 ESCPトランスレータを単独でインストールする必要はなくなりました。

日本語ESCP トランスレータはOpenVMS システムの PRINT コマンドで ESC/P J82 に準拠した ESC/P プリンタに対して印刷を行うためのソフトウェアです。なお,日本語ESCP トランスレータは,リファレンス機として EPSON VP-1800 を採用して開発されてます。

日本語 ESCP トランスレータを使用するための設定作業など詳細については,『日本語 OpenVMS 概説書』を参照してください。

なお,ワイルドカードを使用してファイル名を指定した場合に,オープンした外字ファイルがクローズしないという問題は V8.3 で解決されています。

C.6 日本語環境設定ユーティリティ (JSY$CONTROL)

V7.3

日本語 OpenVMS V7.2 で追加された JSY$CONTROL ユーティリティは,V7.3 で機能を大幅に拡張し,総合的な日本語環境設定ユーティリティになりました。

日本語環境設定ユーティリティ(JSY$CONTROL) は,日本語 OpenVMS の持つ,各種の日本語機能の設定を一括して制御します。以下の機能を制御できます。

日本語ファイル名の制御 (JSY$CONTROL)
日本語端末ドライバの制御 (KANJIGEN)
日本語テキスト表示ユーティリティの制御 (TYPE /PAGE=SAVE)
日本語 EVE エディタの制御 (JEVE/XTPU)
個人辞書の制御 (JSYKOJIN.JISHO, JSY$LEARN.DAT)
ロケールの制御 (LANG)
日本語ヘルプの制御 (JSY$SWITCH.COM)
IMLIB の制御 (IM$PROFILE)
日本語画面管理ライブラリの制御 (JSMG)

JSY$CONTROL ユーティリティでは,上記の機能を以下のカテゴリーに分けて,それぞれを一括して設定,変更,表示する機能を提供します。

日本語ファイル名の制御
ロケールの制御
かな漢字変換の制御

詳しくは『日本語ユーティリティ   利用者の手引き』を参照してください。

C.7 JIS X0213 第 3 水準サポート

V7.3

2000 年 1 月に制定された JIS X 0213「 7 ビット及び 8 ビットの 2 バイト情報交換用符号化拡張漢字集合」をサポートします。なお日本語 OpenVMS V7.3 では第 3 水準 (Level 3) のみのサポートです。第 4 水準 (Level 4) については将来のバージョンでのサポートとなります。

C.7.1 新しいコードセットの仕様

日本語 OpenVMS V7.3 では,新しく DEC 漢字 2000 コードセットおよび deckanji2000 ロケールをサポートします。

DEC 漢字 2000 コードセットは,従来の Super DEC 漢字コードセットから JIS 補助漢字 (JIS X 0212) を取り除き,かわって JIS X 0213 を追加したものです。

表 C-1 deckanji2000 の仕様
文字集合 コード領域
C0 Control 00 〜 1F
ASCII/JIS X 0201 LH 20 〜 7F
C1 Control 80 〜 9F
第 1 〜第 3 水準 A1A1 〜 FEFE
第 4 水準 (future support) SS3 A1A1 〜 SS3 FEFE
半角カナ SS2 A1 〜 SS2 DF
ユーザー定義文字 A121 〜 FE7E

なお,半角カナは継続してサポートします。

C.7.2 新しいロケールの仕様

日本語 OpenVMS V7.3 では新たに DEC 漢字 2000 コードセットのためのロケールとして deckanji2000 をサポートします。現在のロケールを deckanji2000 に設定すると,ロケールをサポートするアプリケーションで DEC 漢字 2000 コードセットを使用できます。

以下のロケール定義ファイルを提供します。

  • SYS$I18N_LOCALE:JA_JP_DECKANJI2000.LOCALE

また,以下のコンバータを提供します。

  • DECKANJI2000_EUCJP.ICONV

  • DECKANJI2000_ISO2022JP.ICONV

  • DECKANJI2000_SDECKANJI.ICONV

  • DECKANJI2000_SJIS.ICONV

  • EUCJP_DECKANJI2000.ICONV

  • ISO2022JP_DECKANJI2000.ICONV

  • SDECKANJI_DECKANJI2000.ICONV

  • SJIS_DECKANJI2000.ICONV



C.7.3 漢字端末エミュレータでの文字の表示

日本語 Compaq DECwindowws/Motif の漢字端末エミュレータ (JDECterm) 上で JIS X 0213 第 3 水準文字を表示するためのサンプル・フォント・ファイルを JSY$EXAMPLES ディレクトリに提供します。Level3 部分は,平成明朝フォントです。

  • JDECW_SCREEN_KANJI11_14_14_LEVEL3.PCF 14 ドット・フォント

  • JDECW_SCREEN_KANJI11_16_18_LEVEL3.PCF 18 ドット・フォント

  • JDECW_SCREEN_KANJI11_24_24_LEVEL3.PCF 24 ドット・フォント

  • JSY$JISLEVEL3TRIAL.COM  設定用コマンド・プロシージャ

サンプル・フォント・ファイルを有効にするためには,システム・マネージャ・アカウントでログインし,以下のコマンドを入力します。


    @ JSY$JISLEVEL3TRIAL.COM ENABLE    

コマンド実行後に起動される漢字端末エミュレータでは,サンプル・フォント・ファイルが有効になります。なお,この設定はシステム全体で有効になるため,特定のユーザのみがサンプル・フォント・ファイルを使うことはできません。

サンプル・フォント・ファイルを無効にするためには,システム・マネージャ・アカウントでログインし,以下のコマンドを入力します。


    @ JSY$JISLEVEL3TRIAL.COM DISABLE    

平成明朝フォントの使用について:

この書体は,日本ヒューレット・パッカード株式会社が(財)日本規格協会と使用許諾契約を締結して使用しているものです。フォントとして無断複製することは禁止されています。



日本語 Windows ME/98 上のサード・パーティ製ターミナル・エミュレータで, JIS X 0213 第 3 水準文字を表示するためには,以下のフリーのフォントをご利用ください。

  • Habian 2000 TrueType font

  • 拡張 Watanabe 明朝 (Kandata3) TrueType font



C.7.5 主な JVMS ユーティリティ拡張機能

日本語 OpenVMS の持つ以下のユーティリティでは JIS X 0213 第 3 水準をサポートします。

  • CLIUTL
    $ TYPE コマンドによって日本語テキスト・ファイルを表示する場合に, JIS X 0213 第 3 水準のサポートを行います。/PAGE=SAVE 修飾子を使用した場合も,正常に JIS X 0213 第 3 水準の表示を行うことができます。
    なお,検索機能は日本語をサポートしていません。

  • JEVE/XTPU
    日本語エディタでの JIS X 0213 第 3 水準サポートを行います。対象は deckanji2000 コードセットとします。 JIS X 0213 の規格票にある Shift_JISX0213 コードセットはサポートしません。

  • JMAIL
    日本語メール・ユーティリティによって JIS X 0213 第 3 水準を含むテキストの送受信をサポートします。これに伴い, JMAIL ユーティリティのコマンド行は日本語 SMG を使用するように変更されました。
    ただし,サポートするのは DECnet の MAIL11 プロトコルを利用した場合のみとし, SMTP を利用した場合は対象外とします。

  • JSMG
    日本語画面管理ライブラリでの JIS X 0213 第 3 水準の入出力をサポートします。ただし,日本語画面管理ライブラリでは Super DEC 漢字コードセットと DEC 漢字 2000 コードを区別しません。JIS X 0213 第 3 水準を使用する場合は,文字集合の指定に SDK を指定してください。



C.7.6 JSY ルーチン拡張機能

JSYSHR.EXE の持つ各種日本語ルーチンは,JIS X 0213 第 3 水準をサポートします。以下のルーチンは JIS X 0213 第 3 水準サポートのために内部が拡張されています。

  • JSY$CHG_KANA_DAKU

  • JSY$CHG_KANA_FULL

  • JSY$CHG_KANA_HALF

  • JSY$CHG_KANA_HIRA

  • JSY$CHG_KANA_KANA

  • JSY$CHG_KANA_KATA

  • JSY$CHG_ROM_CASE

  • JSY$CHG_ROM_HALF

  • JSY$CHG_ROM_LOWER

  • JSY$CHG_ROM_UPPER



C.7.7 サンプル用システム辞書の提供

JIS X 0213 第 3 水準文字が追加されたシステム辞書 (JSY$TANGO.JISHO) をサンプルとして提供します。サンプル辞書を使用するためには,次のように論理名を定義してください。


    $ DEFINE JSY$TANGO JSY$EXAMPLES:JSYTANGO.JISHO    

論理名はプロセス単位に設定できます。サンプル辞書の使用を終了したら,論理名を削除してください。

なお,サンプル用システム辞書を使用すると個人辞書ファイル (JSYKOJIN.JISHO) に JIS X 0213 第 3 水準文字が学習されるため,論理名を削除しても第 3 水準文字が漢字変換の候補として表示されてしまう場合があります。個人辞書への学習を避けるためには,論理名 JSY$KOJIN_MODE を 2 に定義して,個人辞書参照モードに設定してください。

システム辞書と個人辞書の詳細については『日本語ライブラリ利用者の手引き』の「かな漢字変換辞書」の節を参照してください。

C.8 JMAIL の機能拡張と問題点の修正

V7.3

日本語 OpenVMS V7.3 の JMAIL は,deckanji2000 コードセット対応のための拡張と,日本語ファイル名のサポートの充実のための修正が行なわれています。

C.8.1 deckanji2000 コードセットのサポート

日本語 OpenVMS V7.3 でサポートされた deckanji2000 コードセットをサポートします。メールの本文中に JIS X 0213 第 3 水準文字を含んだメールを送受信できます。ただし,サポートするのは DECnet の MAIL11 プロトコルを利用した場合のみです。SMTP ではサポートされません。

注意

メール中に第 3 水準文字を含める場合は,あらかじめメールを受け取る相手が第 3 水準文字を読むことができることを確認してください。



JMAIL のコマンドライン (JMAIL> プロンプト ) での日本語かな漢字変換ができるようになりました。これにより日本語ファイル名の入力が可能になります。

この拡張により JMAIL> プロンプトでの入力は,論理名 IM$PROFILE で指定された日本語かな漢字変換キーパッドに従います。

論理名 IM$PROFILE に TARO キーパッドが指定されている場合など, JMAIL> プロンプトでの日本語かな漢字変換による問題が発生する場合には,論理名 JMAIL$COMMAND_CODESET を OLD と定義することで,漢字変換キーパッドを無効にすることができます。

C.8.3 日本語ファイル名の最大長の拡張

SEND や EXTRACT 等のコマンドに指定できるパス指定は,最大 4,095 バイト ( すべて全角文字の場合は 2047 文字 ) までサポートします。またファイル名の最大長は,XQP と同じ全角 118 文字をサポートします。

C.8.4 日本語ファイル名の署名ファイルへの使用

署名ファイルに対して日本語ファイル名を指定できます。

【例】


 
    JMAIL> SET SIGNATURE_FILE USER$:[MYDIR]営業2課^_山田太郎.TXT 
 



C.8.5 半角カナのファイル名のサポート

EXTRACT や EDIT 等のコマンドの _File: プロンプトに対して半角カナを入力しようとすると,入力が無視されてしまう問題を解決しました。




JMAIL> プロンプトや _File: プロンプトなどで非常に長い日本語を入力した場合, 2 行目以降のカラム位置の計算が不正確になったり,または 2 行目に改行されずに何もエコーバックされなくなる等の問題が発生していましたが,これらの問題は全て解決されています。

C.9 日本語ファイル名の拡張

V7.3

日本語 OpenVMS V7.2 でサポートした日本語ファイル名が拡張され,より使いやすくなりました。

C.9.1 NAM での最大パス長の拡張

RMS の従来のデータ構造体である NAM を使った場合,日本語 OpenVMS V7.2 および V7.2-1 では最大 42 文字までの日本語パス指定しかサポートされていませんでした。

V7.3 ではこれを拡張し,NAM の最大データ長である 255 バイト ( すべて全角文字の場合は 127 文字 ) のパス指定をサポートします。

またファイル名の最大長は,XQP と同じ全角 118 文字をサポートします。

C.9.2 NAML での最大パス長の拡張

NAML を使った場合,日本語 OpenVMS V7.2 および V7.2-1 では最大 72 文字までの日本語パス指定しかサポートされていませんでした。

V7.3 ではこれを拡張し,NAML の最大データ長である 4,095 バイト ( すべて全角文字の場合は 2047 文字 ) のパス指定をサポートします。

またファイル名の最大長は,XQP と同じ全角 118 文字をサポートします。

C.9.3 $CVT_FILENAME 問題点の修正

RMS へ日本語ファイル名サポート機能を追加した際に発生した, $CVT_FILENAME システム・サービスの動作不整合の問題を解決しました。具体的には Unicode と VTF-7 のコード変換が正常に動作するように修正されています。

C.9.4 サブプロセスでの日本語ファイル名

DCL コマンド等を用いてサブプロセスを作成した場合,親プロセスの日本語ファイル名の設定を引き継ぐようになりました。

V7.2 および V7.2-1 では親プロセスの設定を引き継がなかったため,ユーザは日本語ファイル名を再度有効にする等の操作が必要でした。 V7.3 からは,そのような作業は不要になります。

C.9.5 JSYSHR でのファイル名変換ルーチン

Unicode と Super DEC Kanji コードとの間のコード変換を行うルーチン郡を JSYSHR.EXE に追加し,一般ユーザから使用できるようにしました。

これらのルーチンは iconv と異なり,日本語ファイル名専用です。日本語 OpenVMS がサポートする日本語ファイル名は, WindowsNT のファイルシステム適合するように設計されており,文字コードの変換規則が iconv と異なります。そのためユーザがファイル名に使用する目的で Unicode と Super DEC Kanji コードとの間のコード変換を行う場合は,このルーチンを使う必要があります。


    int jsy$rms_user_vtf7 ( const char *src, int srclen, 
       char *out, int outlen, 
       int *retlen, 
       const char *codeset, int codeset-len); 
 
    int jsy$rms_vtf7_user ( const char *src, int srclen, 
       char *out, int outlen, 
       int *retlen, 
       const char *codeset, int codeset-len); 
 
    int jlb$rms_user_vtf7 ( struct descriptor *out, 
       const struct descriptor *src, 
       unsigned short *retlen, 
       const struct descriptor *codeset); 
 
    int jlb$rms_vtf7_user ( struct descriptor *out, 
       const struct descriptor *src, 
       unsigned short *retlen, 
       const struct descriptor *codeset); 

詳しくは『日本語ライブラリ 利用者の手引き』を参照してください。


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