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OpenVMS マニュアル


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OpenVMS V8.3-1H1
ライブラリ

タイトル/まえがき
目次
第 1 章:新機能概要
第 2 章:制限事項
付録 A:日本語ドキュメント
付録 B:Alpha版とIntegrity版との日本語機能の違い
付録 C:アップデート抄録
付録 D:リタイア情報
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日本語 HP OpenVMS | HPE 日本(日本ヒューレット・パッカード株式会社)

日本語 HP OpenVMS
V8.3-1H1 リリース・ノート


目次 索引


第 2 章
制限事項

この章では日本語 OpenVMS V8.3-1H1 の制限事項を説明します。なお,各節のタイトルの下に記載したバージョン番号は,その制限事項が初めて適用されたリリースを示しています。それ以降のバージョンにはその制限事項が適用されます。

2.1 BACKUP ユーティリティに関する注意事項

V8.2

V8.2 以降は,これまで JSY$BACKUP.EXE で提供した日本語ユーザ・インタフェース部分が BACKUP.EXE で提供されています。このため JSY$BACKUP.EXE はシステムにはインストールされません。

なお,BACKUP ユーティリティの中核コンポーネントである BACKUPSHR.EXE を呼び出すアプリケーションは,日本語ファイル名を VTF-7 形式で表現する必要があります。

2.2 日本語ファイル名の制限事項

V7.3

DCL を含む大部分のアプリケーションは,ファイル名に日本語が使用されることを予期して設計されていません。特に Super DEC 漢字コードセットによって日本語ファイル名にアクセスする場合,ユーザの期待とは異なる結果が発生する場合があるだけでなく,アプリケーションがエラーを起こしたり,異常終了する場合があります。

ユーザはこれらの制限事項を理解した上で,必要に応じて日本語ファイル名を使うようにしてください。

2.2.1 日本語ファイル名をサポートするボリューム構造

日本語 OpenVMS V7.2 からサポートされている日本語ファイル名は,標準版 OpenVMS V7.2 以降で提供する Extended File Specification の機能である,Unicode ファイル名を利用しています。Unicode ファイル名は,新しいボリューム構造である ODS-5 でのみサポートされているため,日本語ファイル名もまた ODS-5 ボリュームでのみサポートされます。

2.2.2 DCL コマンド

日本語 OpenVMS では,標準版 OpenVMS の DCL コマンドで日本語ファイル名が完全に正常に動作することは保証していません。一部の DCL コマンドでは日本語ファイル名が正しく表示されないなどの問題が発生する場合があります。

2.2.3 ファイル名コンバータの非同期切り換えの禁止

ファイル名コンバータの有効/無効は,プロセス単位に設定されます。したがって,マルチスレッド環境で不用意にコンバータを切り換えると他のスレッドの動作に影響を与えます。特に RMS によるファイル・アクセスの実行中に切り換えを行うと,予期せぬ障害が発生する場合があります。

ファイル名コンバータの切り換えは,必ずスレッド間の同期をとってから行ってください。

2.2.4 ファイル名に半角カナを使用した場合の制限

標準版 OpenVMS と日本語 OpenVMS が提供する各種ユーティリティのうち,日本語ファイル名をサポートすると明記されているものでも,半角カナの含まれているファイル名を表示すると,半角カナ以降のカラムがずれる等の現象が発生します。

2.2.5 RMS 以外の API での日本語ファイル名の使用

$QIO などの RMS 以外の API では,ファイル名として Super DEC 漢字コードセットを使用することはできません。これらの API で使用できるファイル名については『OpenVMS Extended File Specifications の手引き』を参照してください。

2.2.6 RMS で日本語ファイル名に使用できない文字

V7.3-1

日本語 OpenVMS では,以下の文字はファイル名として使用できません。

アスタリスク (*)
疑問符 (?)
ユーザ定義文字 (0xA121〜0xFE7E)
Super DEC 漢字でない文字 ( JIS X 0213 や ISO Latin-1 文字など)


以下の文字は ISO Latin-1 文字とみなされるため,ファイル名にこれらの文字だけから成る場合は,Unicode ではなく ISO Latin-1 に変換されます。これは Windows NT の仕様です。

文字 SDK Unicode
´ A1AD 00B4
¨ A1AF 00A8
± A1DE 00B1
× A1DF 00D7
÷ A1E0 00F7
° A1EB 00B0
§ A1F8 00A7
A2F9 00B6



2.2.8 日本語ユーティリティ

日本語 OpenVMS で提供する日本語ユーティリティでは,一部を除いて長いファイル名は使用できません。 Super DEC 漢字コードセットを用いて日本語のファイル名を使用する場合は,ファイル指定に漢字を含めることができます。

JMAIL ユーティリティと JEVE/XTPU エディタは,ファイル名に漢字を含めることができます。

以下の日本語ユーティリティでは,日本語ファイル名が使用できることを保証しません。

  • 個人辞書等 (日本語ユーティリティすべて)
    以下のファイルを日本語ファイル名に変更することはできません。
    個人辞書 (JSYKOJIN.JISHO)
    文節学習辞書 (JSY$LEARN.DAT)

  • CMGR (フォント管理ユーティリティ)
    フォントの入出力に用いるプリロード・ファイルのファイル名に日本語を使用できません。他のファイル ( フォント・データベース等 ) には,日本語ファイル名はサポートされません。

  • FIP ( 日本語入力プロセス )
    プロファイルのファイル名に日本語を使用できません。

  • JEVE/XTPU ( 日本語 EVE,DEC XTPU)
    セクション・ファイル,コマンド・ファイル,初期化ファイルのファイル名に日本語を使用できません。編集するファイルのファイル名には,日本語を使用できます。

  • JMAIL ( 日本語メール )
    メール・ファイルのファイル名に日本語を使用することはサポートされません。 SEND や EXTRACT するファイルのファイル名には日本語を使用できます。



2.2.9 ファイル名にアルファベットを使用する場合の注意点

ODS-5 ディスク上で,ファイル名にアルファベット ( 半角と全角のラテン文字,ギリシア文字,キリール文字 ) を使用した場合,デフォルトの設定ではアルファベットの大文字と小文字を区別しません。このため,大文字と小文字を使い分けて同じ名前のファイル名を作成した場合,先に作成されたファイル名に統一されます。

たとえば,全角アルファベットの小文字のabc.txt という名前のファイルを作成したとします。


    $ create abc.txt    
    ^Z 

その後に,全角アルファベットの大文字のABC.TXT という名前のファイルを作成したとします。


    $ create ABC.TXT    
    ^Z 

この場合,abc.txt とABC.TXT は同じファイル名として解釈され,後から作成したABC.TXT はabc.txt として作成されます。ディレクトリには次のように表示されます。


    $ dir 
 
    Directory DISK$ODS5:[TEST] 
 
    abc.txt;2            abc.txt;1    
 
    Total of 2 files. 

また,このような状況は DIR コマンド等でファイル名を検索する場合にも発生します。


    $ dir ABC.TXT 
 
    Directory DISK$ODS5:[TEST]    
 
    abc.txt;2            abc.txt;1    
 
    Total of 2 files. 
    $ 

なお,次のコマンドを実行すると大文字と子文字を区別するように設定されます。


$ SET PROCESS/CASE=SENSITIVE 
 

ただしこの設定を行うと,システム・デフォルトのファイル名や拡張子,あるいはファイル・タイプと一致しなくなりオペレーティング・システムが期待どおり動作しなくなる場合がありますので,この設定を行う場合はその点にご注意ください。

2.2.10 日本語ライブラリ

日本語 OpenVMS では,日本語ライブラリ・ルーチンで日本語ファイル名が使用できることを保証しません。

2.2.11 ネットワーク・アクセス

日本語 OpenVMS では ODS-5 によるファイルのネットワーク・アクセスを保証していないため,ネットワーク経由でのアクセスの可能性があるファイルには,日本語ファイル名は使用しないことをお勧めします。

2.3 インストール時の使用キーボードによる制限事項

Alpha V6.1

ワークステーションでLK401-JJ,LK421-AJ,LK421-JJ,LK411-JJ,PCXAJ-AA (以上のキーボードは JIS 配列になっています)または,LK411AJ を使用する場合,日本語 DECwindows Motif のインストレーションが完了するまで,一部のキーの刻印と実際に入力される文字が一致しません。この様な場合は以下の表を参考にキー入力を行なってください。

表 2-1 :LK401/LK421 JIS配列キーボード
表 2-2 :LK411-JJキーボード
表 2-3 :PCXAJ-AAキーボード
表 2-4 :LK411-AJキーボード

表 2-1 LK401/LK421 JIS配列キーボード
    入力する文字 LK401/LK421 JIS配列キーボード上の押すキー1
        "           * (Shift + : )
        &           ' (Shift + 7 )
        '           :  
        (           ) (Shift + 9 )
        )   (Shift + 0)
        *           ( (Shift + 8)
        +           -- ( over bar ) (Shift + ^ )
        :           + (Shift + ;)
        <           ¥(半角)  
        =           ^  
        >           | (Shift +¥(半角))
        @           " (Shift + 2)
        [           @  
        \           ]  
        ]           [  
        ^           & (Shift + 6)
        _           = (Shift + - )
        `         ESC  
        {           ` (Shift + @ )
        |           } (Shift + ] )
        }           { (Shift + [ )
        ~            (Shift + ESC )


17,9,0,8,2,6 の数字はテン・キーではなく,メイン・キー最上段の数字キーを押してください。

表 2-2 LK411-JJ JIS 配列キーボード
    入力する文字 LK411-JJキーボード上の押すキー 1
        "           * (Shift + : )
        &           ' (Shift + 7 )
        '           :  
        (           ) (Shift + 9 )
        )   (Shift + 0)
        *           ( (Shift + 8)
        +           -- ( over bar ) (Shift + ^ )
        :           + (Shift + ;)
        =           ^  
        @           " (Shift + 2)
        [           @  
        ]           [  
        ^           & (Shift + 6)
        _           = (Shift + - )
        {           ` (Shift + @ )
        }           { (Shift + [ )


17,9,0,8,2,6 の数字はテン・キーではなく,メイン・キー最上段の数字キーを押してください。

表 2-3 PCXAJ-AAキーボード
    入力する文字 PCXAJ-AAキーボード上の押すキー1
        "           * (Shift + : )
        &           ' (Shift + 7 )
        '           :  
        (           ) (Shift + 9 )
        )           ~ (Shift + 0)
        *           ( (Shift + 8)
        +           -- ( over bar ) (Shift + ^ )
        :           + (Shift + ;)
        =           ^  
        @           " (Shift + 2)
        [           @  
        ]           [  
        ^           & (Shift + 6)
        _           = (Shift + - )
        `         全角/半角  
        {           ` (Shift + @ )
        }           { (Shift + [ )
        ~            (Shift + 全角/半角)


17,9,0,8,2,6 の数字はテン・キーではなく,メイン・キー最上段の数字キーを押してください。 (Shift + 全角/半角)キーは対応する刻印がありません。

表 2-4 LK411-AJキーボード
    入力する文字 LK411-AJキーボード上の押すキー
        `           <  
        ~           > (Shift + < )

【例】

PCXAJ-AAキーボードを使用して,日本語 OpenVMS Alpha オペレーティング・システムをインストールする場合,コマンドを入力する際に   :   キーを押すかわりに   +  キーを押してください。


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