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OpenVMS マニュアル


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OpenVMS V7.3-2
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第 1 章:ACL エディタ
第 2 章:会計情報ユーティリティ
第 3 章:ディスク構造分析ユーティリティ
第 4 章:監査分析ユーティリティ
第 5 章:登録ユーティリティ
第 6 章:AUTOGENコマンド・プロシージャ
第 7 章:バックアップ・ユーティリティ
第 8 章:Crash Log Utility Extractor
第 9 章:DECeventユーティリティ
第 10 章:ERFユーティリティ
第 11 章:INSTALLユーティリティ
第 12 章:LAN制御プログラム・ユーティリティ
第 13 章:LAT制御プログラム・ユーティリティ
第 14 章:ログ・マネージャ制御プログラム・ユーティリティ
第 15 章:MONITORユーティリティ
第 16 章:PPPユーティリティ
第 17 章:PRODUCTユーティリティ
第 18 章:SCA Control Programユーティリティ
第 19 章:SHOW CLUSTERユーティリティ
第 20 章:System Generationユーティリティ
第 21 章:SYSMANユーティリティ
第 22 章:XA Gateway Control Programユーティリティ
付録 A:ACLエディタのキーパッド編集コマンド
付録 B:ACL エディタのカスタマイズ
付録 C:プログラマのための会計情報
付録 D:ANALYZE
/DISK_STRUCTURE
- 段階チェック
付録 E:ANALYZE
/DISK_STRUCTURE
- 使用量ファイル
付録 F:セキュリティ監査メッセージの形式
付録 G:BACKUP 修飾子の組み合わせ方
付録 H:MONITOR におけるレコード形式
付録 I:SHOW CLUSTER キーパッド・コマンド
付録 J:システム・パラメータ
付録 K:SYSGEN によるデバイス設定
索引
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OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


目次 索引

第 11 章
インストール・ユーティリティ (INSTALL)



11.1 INSTALL について

インストール・ユーティリティ (INSTALL) は, 既知ファイル・エントリを作成し,実行可能イメージと共用可能イメージの処理性能を向上させます。特に,頻繁に実行するイメージ,通常いくつかのプロセスと並行して実行するイメージ,特殊な特権が必要なイメージに対し,その効果は顕著です。

既知ファイル・エントリが有効であるのは,システムが動作している間だけです。システムがシャット・ダウンしたり,なんらかの理由で停止したりした場合,システムを再ブートした後,すべての既知イメージをインストールしなおさなければなりません。このため, INSTALL コマンドを使用したい場合は,サイト別スタートアップ・コマンド・プロシージャに含めてください。このスタートアップ・コマンド・プロシージャは, SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM です。

11.2 INSTALL 使用法の要約

INSTALL ユーティリティは,実行可能イメージと共用可能イメージの性能を高め,高い特権をイメージに設定し,ユーザが作成したシステム・サービスをサポートします。インストール済みイメージの名前と属性は,システムによって既知ファイル・リストに格納されます。


形式

INSTALL [コマンド]


パラメータ



コマンド

INSTALL コマンドを指定します。このパラメータは省略可能です。コマンドを指定しない場合,プロンプトが表示され,コマンド入力待ち状態となります。



使用法の要約

INSTALL を起動するには,DCL プロンプトに対し,DCL の INSTALL コマンドを次のように入力します。


$ INSTALL

この結果,次のプロンプトが表示されます。


INSTALL>

ここで INSTALL コマンドを入力すれば,INSTALL 処理を実行できます。

INSTALL ユーティリティを終了するには,INSTALL> プロンプトに EXIT コマンドを入力するか,または Ctrl/Z を押します。すると, DCL コマンド・レベルに制御が戻ります。

INSTALL コマンドが 1 つだけであれば,次のように起動コマンドと同じ行に入力することもできます。


$ INSTALL LIST/FULL SYS$SYSTEM:LOGINOUT



この項では,/TRANSLATE 修飾子とその使用例について説明します。

/TRANSLATE

INSTALL ユーティリティに対して,指定したファイルの論理名変換を強制的に行わせます。

注意

/TRANSLATE 修飾子を使用する前に,フォーリン・コマンドとして INSTALL を起動する必要があります。


  $ INSTALL = "$INSTALL" 


形式

/TRANSLATE


説明

OpenVMS では,デバイス,ディレクトリ,またはファイル・タイプを指定しないでファイル名を指定すると,通常,OpenVMS によって,デバイス,ディレクトリ,またはファイル・タイプの省略時の値の論理名変換が試行されます。しかし,デバイス,ディレクトリ,またはファイル・タイプを指定すると, OpenVMS は論理名変換を行いません

/TRANSLATE 修飾子を使用すると,デバイス,ディレクトリ,またはファイル・タイプを指定していても,INSTALL ユーティリティに対して論理名変換が強制されます。


#1

DEFINE FILE1 FILE1_EV6
$ INSTALL = "$INSTALL"
$ INSTALL
INSTALL> ADD SYS$SHARE:FILE1.EXE ! SYS$SHARE:FILE1 is added as a 
known image
 

この例の最初のコマンドは, FILE1_EV6 の等価名に FILE1 を論理名として定義しています。ただし,デバイス (SYS$SHARE:) とファイル・タイプ (.EXE) を指定しているので,INSTALL は, FILE1 を論理名ではなく,ファイル指定として扱います。

#2

DEFINE FILE1 FILE1_EV6
$ INSTALL = "$INSTALL"
$ INSTALL/TRANSLATE
INSTALL> ADD SYS$SHARE:FILE1.EXE ! SYS$SHARE:FILE1_EV6 is added as 
a known image
 

この例の最初のコマンドは, FILE1_EV6 の等価名に FILE1 を論理名として定義しています。 /TRANSLATE を指定してるので,デバイス (SYS$SHARE:) とファイル・タイプ (.EXE) を指定していても,INSTALL は FILE1 を論理名として扱います。



この項では,INSTALL のコマンドについて,例を挙げて説明します。次の表は,INSTALL のコマンドの一覧です。

コマンド 機能
ADD CREATEコマンドの同義語。
CREATE 指定したイメージを既知イメージとしてインストールする。
DELETE REMOVEコマンドの同義語。
EXIT INSTALL を終了する。
HELP INSTALL の使用法を説明する。
LIST 指定した既知イメージ,グローバル・セクション,既知イメージのデータ構造のアドレスの記述を表示する。
PURGE /NOPURGE 修飾子なしでインストールした既知イメージをすべて削除する。
REMOVE 既知イメージを削除する。
REPLACE 既知イメージを最新バージョンのイメージ・ファイルと対応づける。または,インストール済みイメージの属性を変更する。

ADD

指定したイメージ・ファイルを既知イメージとしてインストールします。 ADDコマンドはCREATEコマンドの同義語です。

CMKRNL 特権が必要です。また,システム・グローバル・セクションを作成するために SYSGBL 特権が,パーマネント・グローバル・セクションを作成するために PRMGBL 特権が必要です。

CREATE

指定したイメージ・ファイルを既知イメージとしてインストールします。 CREATEコマンドはADDコマンドの同義語です。

CMKRNL 特権が必要です。また,システム・グローバル・セクションを作成するために SYSGBL 特権が,パーマネント・グローバル・セクションを作成するために PRMGBL 特権が必要です。


形式

CREATE ファイル指定


パラメータ



ファイル指定

既知イメージとしてインストールするイメージのファイルを指定します。/NOTRACEBACK修飾子を使ってリンクされた既存の実行可能イメージまたは共用可能イメージを指定してください。装置とディレクトリを指定しない場合,SYS$SYSTEM が使用されます。省略時のファイル・タイプは .EXE です。

省略時の設定では,バージョン番号が最も大きい既存ファイルが使用されます。ただし,別のバージョンを指定することもできます。他のバージョンが存在する場合でも,既知ファイルにおけるイメージ検索は,指定したバージョンですべて行えます。


修飾子



/ACCOUNTING



/NOACCOUNTING (省略時の設定)

DCLのSET ACCOUNTING/DISABLE=IMAGEコマンドを使用して,イメージ会計処理が禁止されている場合でも,指定したイメージのイメージ・レベルの会計処理を許可します。イメージ会計処理がローカル・ノードで許可された場合には,すべてのイメージが記録され,/NOACCOUNTING修飾子は効果がありません。

/ARB_SUPPORT=キーワード

Alpha システムでは,このインストールされたイメージがシステム・パラメータ ARB_SUPPORT を無効にします。

次の表は,/ARB_SUPPORT 修飾子で使用できるキーワードの一覧です。

キーワード 動作
None 使用されなくなったカーネル・データ・セルは,システムで保守されない。フィールドはプロセス生成時にゼロに初期化されるか,または,有効でないポインタに設定される。
Clear 使用されなくなったカーネル・データ・セルは,コードが後方互換性用の値を設定しているときに,クリアされるか,または,有効でないポインタに設定される。
Read-only 使用されなくなったセルは, $PERSONA_ASSUME が発行されたときに,現在の PSB (Persona Security Block) に格納された対応するセキュリティ情報によって更新される。
Full (省略時の設定) セキュリティ関連の操作が行われると,データは,使用されなくなったセルから現在アクティブな PSB に移される。

使用されなくなったカーネル・セルの詳細については,本書の付録,または,オンライン・ヘルプにある ARB_SUPPORT システム・パラメータの説明を参照してください。

/AUTHPRIVILEGES[=(特権名[,...])]



/NOAUTHPRIVILEGES

ファイルを,認可済み特権を指定してインストールされた既知イメージとしてインストールします。

使い方に関する注意

  • 特権付きイメージがシステム・ボリューム上に存在しない場合,このイメージは暗黙に /OPEN でインストールされます。

  • 特権付きイメージ用の特権群は,空にしておくことができます。ただし,特権を定義または再定義するときには,毎回それぞれの特権をリストしなければなりません。

  • /AUTHPRIVILEGES 修飾子は,実行可能イメージのみに適用されます。

  • この修飾子は,/TRACEBACK 修飾子とリンクする実行可能イメージには使用できません。

  • /NOAUTHPRIVILEGES 修飾子に特権名を割り当てることはできません。

指定できる特権の詳細については,『OpenVMS Guide to System Security』の付録を参照してください (省略時の設定は ALL です)。

/EXECUTE_ONLY



/NOEXECUTE_ONLY (省略時の設定)

/EXECUTE_ONLY 修飾子は,メイン・プログラム専用です。ユーザが実行アクセス権を持っていて読み込みアクセス権を持っていない共用可能イメージを起動できます。プログラムが参照する共用可能イメージはすべて,インストールされている必要があります。 OpenVMS RMS は,エグゼクティブ・モードまたはカーネル・モードで使用する保護論理名を使用します。

/TRACEBACK 修飾子でリンクされた実行可能イメージには,この修飾子は指定できません。

/HEADER_RESIDENT



/NOHEADER_RESIDENT

永久常駐ヘッダを持つ既知イメージとしてファイルをインストールします (ネイティブ・モード・イメージ専用)。常駐ヘッダがインストールされたイメージは,暗黙のうちにオープンとしてインストールされます。

/LOG



/NOLOG (省略時の設定)

新しく追加した既知ファイル・エントリを,インストール時に作成されたグローバル・セクションとともにリストします。

/OPEN



/NOOPEN

永久的にオープン状態である既知イメージとしてファイルをインストールします。

/PRIVILEGED[=(特権名[,...])]



/NOPRIVILEGED

指定したアクティブな特権を持つ既知イメージとして,ファイルをインストールします。特権付きイメージがシステム・ボリューム上に置かれていないと,イメージは暗黙に /OPEN としてインストールされます。

使い方に関する注意

  • 特権付きイメージ用の特権群は,空にしておくことができます。

  • 特権を定義,再定義するときには,毎回それぞれの特権をリストしなければなりません。

  • /PRIVILEGED 修飾子は,実行可能イメージのみに適用されます。

  • この修飾子は,/TRACEBACK 修飾子とリンクする実行可能イメージには使用できません。

  • /NOPRIVILEGED 修飾子に特権名を割り当てることはできません。

共用イメージのインストール

イメージを特権付きでインストールすることは,そのイメージがシステムの一貫性とセキュリティの正確さを保持すると信頼されたイメージであることを宣言したものです。この信頼を維持するために,特権付きイメージから呼び出されるルーチンも,すべて同様に信頼されなければなりません。このため,特権付きイメージが使用するために起動される共用イメージは,すべてインストールされる必要があります。特権付きイメージで使用される共用イメージの場所を特定できるのは,信頼された論理名 (エグゼクティブ・モードおよびカーネル・モードで定義された論理名) だけです。

/PRIVILEGED と /AUTHPRIVILEGES の相互作用

新しいエントリを作成する際に,/AUTHPRIVILEGED 修飾子で具体的な認可済み特権を割り当てない場合,割り当てる特権は認可済み特権にも割り当てられます。

イメージを置き換えるときに, /PRIVILEGED 修飾子で割り当てられる特権は認可済み特権には 割り当てられません。また,/NOAUTHPRIVILEGES 修飾子を指定して REPLACE コマンドを使用した場合,認可済み特権は, /PRIVILEGED 修飾子で設定される省略時の特権と同じものになります。

指定できる特権の詳細については,『OpenVMS Guide to System Security』の付録を参照してください (省略時の設定は ALL です)。

CREATE コマンドでの /PRIVILEGES 修飾子の使用例については,このコマンドの最後にある例を参照してください。

/PROTECTED



/NOPROTECTED (省略時の設定)

ユーザ・モードとスーパバイザ・モードの書き込みアクセスから保護される既知イメージとして,ファイルをインストールします。このイメージに書き込むためには,エグゼクティブ・モードまたはカーネル・モードが必要です。特権付き共用可能イメージとなるユーザ作成サービスを実現する場合は,/PROTECTED 修飾子を /SHARE 修飾子と併用します。

/PURGE (省略時の設定)



/NOPURGE

イメージを PURGE 処理で削除できることを指定します。 /NOPURGE を指定した場合には, REMOVE 処理を使用してイメージを削除します。

/RESIDENT[=([NO]CODE,[NO]DATA)]

Alphaシステムでは,イメージ・コード・セクションや読み込み専用データ・セクションを粒度ヒント領域に格納し,その他のイメージ・セクションはプロセス空間の中に置いたまま圧縮します。/RESIDENT修飾子を指定しないと,コードとデータのどちらも常駐としてインストールされません。/RESIDENT修飾子をキーワード引数なしで指定すると,コードが常駐としてインストールされ,データは常駐としてインストールされません。

イメージは/SECTION_BINDING=(CODE,DATA)修飾子を使ってリンクする必要があります。常駐のコードまたはデータ付きでインストールされたイメージは,暗黙のうちにヘッダ常駐で,共用としてインストールされます。

/SHARED[=[NO]ADDRESS_DATA]



/NOSHARED

ファイルを共用既知イメージとしてインストールし,共用可能なイメージ・セクションのためのグローバル・セクションを作成します。共用としてインストールされたイメージは,暗黙のうちにオープンとしてインストールされます。

/SHARED 修飾子で ADDRESS_DATA キーワードを使用する場合は, P1 スペース・アドレスは共用可能イメージのために割り当てられます。イメージが起動され,CPU と I/O タイムを減少しているときではなく,イメージがインストールされたときに,割り当てられたアドレスについて, INSTALL ユーティリティはアドレス・データ・セクションの内容を判断することができます。グローバル・セクションは,アドレス・データ・イメージ・セクションへの共用アクセスを許可するために作成されます。

/SIGNAL



/NOSIGNAL

他のプロセスからのシグナル通知 (または例外) を受け入れ可能なイメージとしてファイルをインストールします。これによって,特権付きイメージにシグナル通知ができます。

/WRITABLE=[GALAXY[=IDENT]]



/NOWRITABLE

/SHARED 修飾子も指定している場合,書き込み可能な既知イメージとしてファイルをインストールします。 /WRITABLE 修飾子は,共用可能で書き込み可能なイメージ・セクションのイメージにのみ適用されます。/NOSHARED 修飾子を指定した場合は, /WRITABLE 修飾子は自動的に打ち消されます。

GALAXY キーワードを /WRITABLE 修飾子とともに使用すると, Galaxy グローバル・セクションに共用イメージ・セクションを配置することができます。また,IDENT キーワードを GALAXY とともに使用すると, Galaxy システムでイメージの複数のバージョンを同時に使用できるように, Galaxy グローバル・セクションの名前にイメージ識別情報を入れることもできます。


#1

INSTALL> CREATE/OPEN/SHARED WRKD$:[MAIN]STATSHR

イメージ・ファイル STATSHR を,永久的にオープン状態の共用既知イメージとしてインストールしています。

#2

INSTALL> CREATE/OPEN/PRIVILEGED=(GROUP,GRPNAM) GRPCOMM

イメージ・ファイル GRPCOMM を,永久的にオープン状態の GROUP 特権と GRPNAM 特権を持つ既知イメージとしてインストールしています。

GRPCOMM を実行している間,GRPCOMM を実行するプロセスにはすべて, GROUP 特権と GRPNAM 特権が許可されます。GRPCOMM のフルネームは, SYS$SYSTEM:GRPCOMM.EXE と仮定しています。

#3

INSTALL> CREATE/LOG GRPCOMM

イメージ・ファイル GRPCOMM を既知イメージとしてインストールし,追加した既知ファイル・エントリを表示しています。

#4

INSTALL> CREATE/SHARED=ADDRESS_DATA WRKD$:[MAIN]INFOSHR

INFOSHR ファイルを共用既知イメージとしてインストールし,コード・セクションと読み込み専用データ・セクションのために,共用グローバル・セクションを作成します。コマンドに ADDRESS_DATA キーワードが含まれているので,アドレス・データは共用グローバル・セクションとして作成されます。

#5

INSTALL> CREATE STATSHR/PRIV

特権をすべて付けて STATSHR イメージを作成しています。

#6

INSTALL> CREATE STATSHR/PRIV=(OPER,SYSPRV)

OPER 特権と SYSPRV 特権を付けて STATSHR イメージを作成しています。

#7

INSTALL> CREATE STATSHR/PRIV=NOALL

空の特権群を付けて STATSHR イメージを作成しています。

#8

INSTALL> CREATE STATSHR/NOPRIV

明示的に特権を何も付けないで STATSHR イメージを作成しています。


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