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HP OpenVMS: システム管理者マニュアル (下巻)

第5章 UETP によるシステムのテスト

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OpenVMSドキュメント・ライブラリ

目次
まえがき
第1章:システムパラメータの管理
第2章:ページファイル/スワップファイル/ダンプファイルの管理
第3章:性能の管理
第4章:ファイルシステムのデータキャッシュの管理
第5章:UETPによるシステムのテスト
第6章:システムに関する情報の入手
第7章:リソース使用状況の調査
第8章:クラスタの管理
第9章:ネットワーク
第10章:LANの管理
第11章:InfoServerの管理
第12章:LATの管理
第13章:DECdtmサービスの管理
第14章:特殊処理環境の管理
付録A:Files-11ディスク構造
付録B:時差係数表
付録C:HP MIBサブエージェント
用語集
索引
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目次

5.1 概要
5.1.1 UETP について
5.1.2 UETP の使用方法 (概要)
5.2 UETP を使用するための準備
5.2.1 ログイン
5.2.2 SYSTEST ディレクトリの使用方法
5.3 テストを行う装置の設定
5.3.1 装置のチェック
5.3.2 必要なシステム・ディスク領域
5.3.3 UETP のディスク上での動作
5.3.4 ディスク・ドライブの準備
5.3.5 磁気テープ・ドライブ
5.3.6 テープ・カートリッジ・ドライブ
5.3.7 コンパクト・ディスク・ドライブ
5.3.8 光ディスク・ドライブ
5.3.9 ターミナルおよびライン・プリンタ
5.3.10 イーサネット・アダプタ
5.3.11 DR11-W データ・インタフェース (VAX のみ)
5.3.12 DRV11-WA データ・インタフェース (VAX のみ)
5.3.13 DR750 または DR780 (DR32 インタフェース) (VAX のみ)
5.3.14 2 台目の LPA11-K 装置
5.3.15 テストを行わない装置
5.3.16 OpenVMS Cluster のテスト
5.3.17 小規模ディスク・システムのテスト方法
5.3.18 DECnet for OpenVMS フェーズ
5.3.19 ベクタ・プロセッサおよび VVIEF (VAX のみ)
5.4 UETP の起動
5.4.1 フェーズのサブセットの実行方法
5.4.2 1 つのフェーズの実行と複数のフェーズの実行
5.4.3 ロード・テスト用のユーザ負荷の定義
5.4.4 レポート形式
5.5 UETP の動作の停止
5.5.1 Ctrl/Y の使用方法
5.5.2 DCL コマンドの使用方法
5.5.3 Ctrl/C の使用方法
5.6 トラブルシューティング : 概要
5.6.1 エラーの記録と診断
5.6.2 UETP 出力の中断
5.6.3 画面に情報を表示する方法
5.6.4 画面表示の例 (VAX のみ)
5.6.5 画面表示の例 (Alpha のみ)
5.6.6 UETP イーサネット・テスト用の遠隔ノードの定義
5.6.7 ログ・ファイル
5.7 トラブルシューティング : 考えられる UETP エラー
5.7.1 一般的な障害の概要
5.7.2 クォータ,特権,アカウントの間違い
5.7.3 UETINIT01 障害
5.7.4 UETVECTOR 障害 (VAX のみ)
5.7.5 他のアプリケーションによる装置の割り当てまたは使用
5.7.6 ディスク領域の不足
5.7.7 OpenVMS Cluster システムの設定の間違い
5.7.8 ロード・テスト中の問題
5.7.9 DECnet for OpenVMS エラー
5.7.10 記録されるが表示されないエラー
5.7.11 PCB またはスワップ・スロットの欠如
5.7.12 キーボードの応答がない,またはシステム・ディスクが動作しない
5.7.13 FAL オブジェクトに対する省略時のアクセス権の欠如
5.7.14 バグ・チェックおよびマシン・チェック
5.8 UETP テストおよびフェーズ
5.8.1 初期化フェーズ
5.8.2 装置テスト・フェーズ
5.8.3 システム・ロード・テスト・フェーズ
5.8.4 DECnet for OpenVMS テスト・フェーズ
5.8.5 クラスタ統合テスト・フェーズ

この章では,UETP (ユーザ環境テスト・パッケージ) を使って,OpenVMS オペレーティング・システムが正しくインストールされているかどうかを調べる方法について説明します。

5.1 概要

ここでは,UETP が何を行うか,また UETP をどのように使用するかについて説明します。 さらに,テストのためのシステムの設定,テストの実行,およびトラブルシューティングについての具体的な指示を行います。

この章の内容

この章では,次の作業について説明します。

作業項目

参照箇所

UETP の実行 (要約)

5.1.2 項 「UETP の使用方法 (概要)」

UETP を使用するための準備

5.2 項 「UETP を使用するための準備」

テストの対象となる装置の設定

5.3 項 「テストを行う装置の設定」

UETP の起動

5.4 項 「UETP の起動」

UETP の動作の停止

5.5 項 「UETP の動作の停止」

トラブルシューティング -- 問題の識別と解決

5.7 項 「トラブルシューティング : 考えられる UETP エラー」

さらに,次の項目について説明します。

項目

参照箇所

UETP について

5.1.1 項 「UETP について」

トラブルシューティング (概要)

5.6 項 「トラブルシューティング : 概要」

UETP テストおよびフェーズ

5.8 項 「UETP テストおよびフェーズ」

5.1.1 UETP について

UETP は,OpenVMS オペレーティング・システムが正しくインストールされているかどうかをテストするソフトウェア・パッケージです。 UETP は,日常の使用で発生し得る要求と同等の要求をシステムに対して行うことによって,通常のユーザ環境をシミュレートする一連のテストを行います。

UETP は診断プログラムではありません。 つまり,すべての機能を徹底的にテストするわけではありません。 UETP が回復不可能なエラーに遭遇せず,その実行を終えたということは,テストされたシステムが一応使用できるということを表しているだけです。

UETP は,すべての OpenVMS システムに共通な装置と機能を調べます。 高水準言語コンパイラのようなオプションの機能についてはテストしません。 次に,UETP がテストするシステム・コンポーネントを示します。

  • ほとんどの周辺機器装置

  • システムのマルチユーザ処理能力

  • DECnet for OpenVMS ソフトウェア

  • クラスタ単位のファイル・アクセスおよびファイル・ロック

5.1.2 UETP の使用方法 (概要)

この節では,UETP のすべてのフェーズを省略時の値を使用して実行する手順を要約して説明します。 すでにこのテスト・パッケージを使用したことのある方は,この節を参照してください。 より詳細な情報が必要な方は,5.2 項 「UETP を使用するための準備」 を参照してください。

注意:

OpenVMS Alpha システムで UETP を使用する場合,次の手順を行う前に CREATE_SPECIAL_ACCOUNTS.COM コマンド・プロシージャを実行し,SYSTEST および SYSTEST_CLIG アカウントを作成しておいてください。 CREATE_SPECIAL_ACCOUNTS.COM コマンド・プロシージャについての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

  1. 次のように,SYSTEST アカウントにログインする。

    Username: SYSTEST
    Password:
    
    重要:

    SYSTEST および SYSTEST_CLIG アカウントは特権を持っているので,権限のないユーザがこのアカウントを使用すると,システムの機密保護上,問題が発生することがあります。

  2. ユーザ・プログラムが実行されていないこと,およびユーザ・ボリュームがマウントされていないことを確認する。

    重要:

    設計上,UETP はシステム資源を排他的に使用することを想定し,また,そのように要求します。 この制約を無視すると,UETP は当該資源に依存するアプリケーションに影響を与えることがあります。

  3. ログイン後,すべての装置が次の状態であることをチェックする。

    • テストを行うすべての装置は,電源が入っており,システムに対してオンラインであること。

    • スクラッチ・ディスクがマウントされており,初期化されていること。

    • ディスクの中に [SYSTEST] という名前のディレクトリが OWNER_UIC=[1,7] で存在すること (DCL の CREATE/DIRECTORY コマンドを使用して作成)。

    • テストを行うすべてのドライブにスクラッチ磁気テープ・リールが物理的にマウントされており,ラベル UETP で初期化されていること (DCL の INITIALIZE コマンドを使用)。 磁気テープ・リールには,少なくとも 600 フィートのテープが入っていることを確認すること。

    • テストを行うすべてのドライブにスクラッチ・テープ・カートリッジが挿入されており,ラベル UETP で初期化されていること (DCL の INITIALIZE コマンドを使用)。

    • ライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルに十分な用紙が用意されていること。

    • ターミナル特性およびボー・レートが正しく設定されていること (各ターミナルのユーザ・ガイドを参照)。

    通信装置の中には弊社のサポート担当者が設定しなければならないものもあるので注意する (5.3 項 「テストを行う装置の設定」 を参照)。

    UETP のための準備中になんらかの問題が発生した場合は,次に進む前に 5.3 項 「テストを行う装置の設定」 を参照する。

  4. UETP を起動するには,次のコマンドを入力し,Return を押す。

    $ @UETP
    

    UETP は次の質問を行う。

    Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]?
    

    Return を押して,大括弧で囲まれた省略時の応答を選択する。 UETP は次の質問を行う。

    How many passes of UETP do you wish to run [1]?
    How many simulated user loads do you want [4]?
    Do you want Long or Short report format [Long]?
    

    各プロンプトに対して Return を押す。 最後の質問に答えた後,UETP は一連のテストをすべて開始する。 以降,完了するまで入力することはない。 最後に,次のようなメッセージが表示される。

    *****************************************************
    *                                                   *
       END OF UETP PASS 1 AT 22-JUN-2000 16:30:09.38
    *                                                   *
    *****************************************************
    
    注意:

    省略時の応答を使用せずに UETP を実行する場合については,5.4 項 「UETP の起動」を参照してください。 ここにはオプションが説明されています。

  5. UETP の実行後,ログ・ファイルでエラーをチェックする。 テストが成功終了した場合,OpenVMS オペレーティング・システムは適切に動作する状態である。

    UETP が異常終了した場合は,トラブルシューティングの情報について 5.6 項 「トラブルシューティング : 概要」を参照する。

    注意:

    UETP の実行後,エラー・ログ・ユーティリティを実行して,UETP 実行中に発生したハードウェア障害をチェックしてください。 エラー・ログ・ユーティリティの実行についての詳細は,『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

5.2 UETP を使用するための準備

この節では,UETP を実行するための詳細な情報について説明します。

  • ログイン

  • [SYSTEST] ディレクトリの使用方法

5.2.1 ログイン

システム管理者から SYSTEST のパスワードを教えてもらいます。 次のように入力し,コンソール・ターミナルから SYSTEST アカウントにログインします。

Username: SYSTEST
Password:
注意:

SYSTEST には特権があるので,権限のないユーザがこのアカウントを使用すると,システムの機密保護上,問題が発生することがあります。

SYSTEST アカウントからテストを実行しないと,UETP は失敗します。 また,コンソール・ターミナル以外のターミナルから UETP を実行しようとすると,現在使用しているターミナルはテストには使用できないというエラー・メッセージが装置テスト・フェーズで表示されます。 このメッセージは無視しても構いません。

SYSTEST アカウントにログインした後,コマンド SHOW USERS を入力して,ユーザ・プログラムが実行されていないことと,ユーザ・ボリュームがマウントされていないことを確認してください。 UETP は,システム資源を排他的に使用することを想定しています。 この制約を無視すると,UETP はその資源に依存するアプリケーションに影響を与えることがあります。

注意:

UETP を実行するときに発生し得る,クォータ,特権,またはアカウントの間違いなどの問題を識別および解決するための情報については,5.7.2 項 「クォータ,特権,アカウントの間違い」を参照してください。 UETP を実行する前に,この節に目を通しておいてください。

5.2.2 SYSTEST ディレクトリの使用方法

ログインに成功すると,省略時のディレクトリはシステム・ディスク上の [SYSTEST] となります。 UETP は,UETP コマンド・プロシージャ (UETP.COM) が使用するファイル,および UETP がテスト中に使用する一時ファイルをこのディレクトリに格納します。

典型的なシステムでは,論理名 SYS$TEST は次のように定義されています。

$ SHOW LOGICAL SYS$TEST
   "SYS$TEST" = "SYS$SYSROOT:[SYSTEST]"  (LNM$SYSTEM_TABLE) 

スクラッチ・ディスクなどの特定のディスクを UETP でテストするには,そのディスクに [SYSTEST] ディレクトリまたは [SYS0.SYSTEST] ディレクトリを作成します。 スクラッチ・ディスクのテストのための設定については,5.3.3 項 「UETP のディスク上での動作」を参照してください。

5.3 テストを行う装置の設定

この節の説明に従って,ログイン後にシステム上の装置を UETP テスト用に設定します。 なお,この節で述べられているすべての装置がユーザのシステムにも接続されているとは限らないので注意してください。

5.3.1 装置のチェック

UETP が使用するすべての装置が次の状態であるかチェックしてください。

  • テストを行うすべての装置は,電源が入っており,システムに対してオンラインであること。

  • スクラッチ・ディスクが初期化されており,マウントされていること。

  • ディスクの中に [SYSTEST] という名前のディレクトリが OWNER_UIC=[1,7] で存在すること。 [SYSTEST] ディレクトリがディスク上に存在しない場合は,DCL の CREATE/DIRECTORY コマンドで作成。

  • テストを行うすべてのドライブにスクラッチ磁気テープ・リールが物理的にマウントされており,ラベル UETP で初期化されていること(DCL の INITIALIZE コマンドを使用)。 磁気テープ・リールには,少なくとも 600 フィートのテープが入っていることを確認すること。

  • テストを行うすべてのドライブにスクラッチ・テープ・カートリッジが挿入されており,ラベル UETP でマウントおよび初期化されていること (DCL の INITIALIZE コマンドを使用)。

  • ライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルに十分な用紙が用意されていること。

  • ターミナル特性およびボー・レートが正しく設定されていること (各ターミナルのユーザ・ガイドを参照)。

この節で述べる通信装置の中には弊社のサポート担当者が設定しなければならないものもあるので注意してください。

5.3.2 必要なシステム・ディスク領域

UETP を実行する前に,システム・ディスクの少なくとも 1200 ブロックが使用できることを確認してください。 ロード・テスト・プロセスを 20 より多く実行するシステムでは,少なくとも 2000 ブロック必要です。 UETP の複数パスを実行する場合,ログ・ファイルは省略時のディレクトリに蓄積され,後続のパスで使用できるディスク領域が減少します。

ディスク・クォータがシステム・ディスクに対して使用可能に設定されている場合は,UETP を実行する前に,ディスク・クォータを使用不能に設定しておいてください。

5.3.3 UETP のディスク上での動作

UETP のディスク・テスト・フェーズでは,テストを行うすべてのディスク上で使用できるほとんどの空き領域は,次のような方法で使用されます。

  • テストを行うすべてのディスク上において,装置テスト・フェーズは 2 つのファイルを作成しようとする。 この 2 つのファイルのサイズは,そのディスク上で使用できる空き領域の大きさによって異なる。 各ファイルの作成には通常,ディスク上の空き領域の 0.1% を使用する。 しかし,ディスクがほとんどいっぱいの場合,このテストは 5 ブロックのファイルを作成する。 5 ブロックのファイルが作成できなければ,テストは失敗する。 ディスク領域の不足のためにテストが失敗するのは,最初のファイルの作成時だけである。

  • テストはランダムにデータのブロックをファイルから読み込んだり,ファイルに書き込んだりする。 各ファイルへ 20 回書き込むごとに,テストはそのファイルを拡張しようとする。 このファイルの拡張のサイズは,空きディスク領域の 5% である。 なお,ファイル が 5 ブロックで作成されていた場合は,このサイズも 5 ブロックになる。 この拡張プロセスは,全ファイルの領域が合わせて空きディスク領域の 75% に達するまで継続される。

このように,断片化されたファイルを作成および拡張することによって,UETP はディスクを調査します。 この調査によって,クォータを超過しているか,またはディスクがいっぱいになっているかをチェックでき,使用できるディスク領域の大きさも調整できます。

他のディスクと同様に,シャドウ・セットやボリューム・セットも UETP でテストできますが,UETINIDEV (UETP の初期化) の間に,個々のメンバがテスト不能としてリストされることが予想されます。 UETINIDEV は,システム・ディスク (UETDISK00) のパス中にシャドウ・セットでテストすると,エラーを表示しますが,シャドウ・セットはテスト可能とリストされます。 ボリューム・セットでテストすると,相対ボリューム番号 1 以外ではエラーが出て,UETINIDEV の最後にテスト不能とリストされます。

5.3.4 ディスク・ドライブの準備

次の手順に従って,システム上の各ディスク・ドライブを UETP テスト用に準備してください。

  1. スクラッチ・ディスクをドライブに入れ,ドライブを回転させる。 スクラッチ・ディスクが使用できない場合は,空き領域が十分にあるディスクで代用する。 どのボリューム上においても,UETP は既存のファイルを上書きしない。 スクラッチ・ディスクの中に保管しておきたいファイルがある場合は,ディスクを初期化しないで,ステップ 3 に進む。

  2. 保存したいファイルがディスクに存在しない場合には,そのディスクを初期化する。 次に例を示す。

    $ INITIALIZE DUA1: TEST1
    

    このコマンドは,DUA1 を初期化し,TEST1 というボリューム・ラベルをそのディスクに割り当てる。 同じラベルのボリュームが存在してはならない。

  3. ディスクをマウントする。 次に例を示す。

    $ MOUNT/SYSTEM DUA1: TEST1
    

    このコマンドは,TEST1 というラベルのボリュームを DUA1 上にマウントする。 /SYSTEM 修飾子は,システム上のすべてのユーザが使用できるボリュームを作成していることを示している。

  4. ディスクのテスト時,UETP は [SYSTEST] ディレクトリを使用する。 ディレクトリ [SYSTEST] がボリュームに存在しない場合,このディレクトリを作成しなければならない。 次に例を示す。

    $ CREATE/DIRECTORY/OWNER_UIC=[1,7] DUA1:[SYSTEST]
    

    このコマンドは [SYSTEST] ディレクトリを DUA1 上に作成し,利用者識別コード (UIC) として [1,7] を割り当てる。 UETP を実行するためには,ディレクトリの UIC は [1,7] でなければならない。

マウントしたディスクにルート・ディレクトリ構造が存在する場合には,[SYS0.] ツリーの中に [SYSTEST] ディレクトリを作成することができます。

5.3.5 磁気テープ・ドライブ

次の手順に従って,テストを行う磁気テープ・ドライブを設定します。

  1. 少なくとも 600 フィートの磁気テープを持つスクラッチ磁気テープをテープ・ドライブに入れる。 書き込み可能リングが装着されていることを確認する。

  2. 磁気テープの位置を BOT (テープの開始) に合わせ,そのドライブをオンラインにする。

  3. すべてのスクラッチ磁気テープをラベル UETP で初期化する。 たとえば,スクラッチ磁気テープを MUA1 上に物理的にマウントしている場合,次のコマンドを入力し,Return を押す。

    $ INITIALIZE MUA1: UETP
    

    テストを行うテープには UETP というラベルが付いていなければならない。 安全のため,UETP は MOUNT コマンドでマウントしたテープはテストしない。

磁気テープの初期化中に問題が発生した場合,または磁気テープへのアクセスに問題がある場合は,『OpenVMS DCL ディクショナリ』の DCL の INITIALIZE コマンドの説明を参照してください。

5.3.6 テープ・カートリッジ・ドライブ

次の手順に従って,テストを行うテープ・カートリッジ・ドライブを設定します。

  1. スクラッチ・テープ・カートリッジをテープ・カートリッジ・ドライブに入れる。

  2. テープ・カートリッジを初期化する。 次に例を示す。

    $ INITIALIZE MUA0: UETP
    

    テストを行うテープ・カートリッジには UETP というラベルが付いていなければならない。 安全のため,UETP は MOUNT コマンドでマウントしたテープ・カートリッジはテストしない。

テープ・カートリッジの初期化中に問題が発生した場合,またはテープ・カートリッジへのアクセスに問題がある場合は,『OpenVMS DCL ディクショナリ』の DCL の INITIALIZE コマンドの説明を参照してください。

TLZ04 テープ・ドライブ

初期化フェーズ中,TLZ04 ユニットが UETTAPE00 テストを完了するまでの時間は 6 分に設定されます。 この時間内に UETTAPE00 テストが完了しなければ,UETP は次のようなメッセージを表示します。

-UETP-E-TEXT, UETTAPE00.EXE testing controller MKA was stopped ($DELPRC)
        at 16:23:23.07 because the time out period (UETP$INIT_TIMEOUT)
        expired or because it seemed hung or because UETINIT01 was aborted.

このタイムアウト値を増やすには,UETP を実行する前に,次のようなコマンドを入力します。

$  DEFINE/GROUP UETP$INIT_TIMEOUT "0000 00:08:00.00"

この例では,初期化タイムアウト値を 8 分に定義しています。

5.3.7 コンパクト・ディスク・ドライブ

UETP を RRD40 または RRD50 コンパクト・ディスク・ドライブ上で実行する場合には,まず,ユーザのコンパクト・ディスク・ドライブ・ユニットに添付されているテスト・ディスクをロードしなければなりません。

5.3.8 光ディスク・ドライブ

UETP を RV60 ドライブ上で実行するには,次の手順に従って,RV64 光ディスク記憶システムを設定します。

  1. Jukebox Control Software (JCS) を使って,光ディスクをすべての RV60 ドライブにロードする。 JCS は,RV64 に添付されている OpenVMS オペレーティング・システム上のレイヤード製品で,ディスクをロードおよびアンロードするロボット・アームを制御するものである。

  2. 光ディスクをラベル UETP で初期化する。 マウントは行わない。

UETP は,RV64 に存在するすべての RV60 を同時にテストします。 テープ・テストと異なり,UETP はテスト終了時に光ディスクを再初期化しません。

5.3.9 ターミナルおよびライン・プリンタ

UETP でテストを行うターミナルおよびライン・プリンタは,電源が入っており,システムに対してオンラインでなければなりません。 ライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルに,十分な用紙が用意されていることを確認します。 用紙の量は,実行する UETP パスの数によって異なります。 パスごとに 2 枚の用紙がライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルに必要です。

すべてのターミナルについて,ボー・レートが正しく設定されており,特性が適切に割り当てられていることをチェックします (各ターミナルのユーザ・ガイドを参照してください)。

装置をスプールしたり,キューに割り当てると,UETP の初期化フェーズで失敗し,テストが行われません。

5.3.10 イーサネット・アダプタ

UETP を実行するときには,他のプロセスが イーサネット・アダプタ装置を共有していないことを確認してください。

注意:

DECnet for OpenVMS などの他のアプリケーションが装置を割り当てている場合,UETP はイーサネット・アダプタをテストしません。

DECnet for OpenVMS または LAT ターミナル・サーバはイーサネット・アダプタ (共有可能装置) を使用しようとするので,イーサネット・アダプタをテストするときには,装置テスト・フェーズを実行する前に DECnet および LAT ターミナル・サーバをシャットダウンしてください。

5.3.11 DR11-W データ・インタフェース (VAX のみ)

DR11-W データ・インタフェースは,内部論理ループバック・モードを使って,モジュール・コネクタ,ケーブル,トランシーバを除くすべての機能をテストします。

重要:

DR11-W データ・インタフェースを UETP テスト用に設定できるのは弊社のサポート担当者だけです。

この動作中にはランダムな外部パターンが作成されるので,テストを行うユーザ装置または他のプロセッサは,場合によっては,テストが完了するまで DR11-W データ・インタフェースから分離しておく必要があります。

DR11-W データ・インタフェースを適切にテストするには,E105 スイッチパックを次のように設定しておかなければなりません。

スイッチ 1

スイッチ 2

スイッチ 3

スイッチ 4

スイッチ 5

オフ

オン

オフ

オフ

オン

UETP のテストが完了したら,DR11-W データ・インタフェースを適切な動作構成に戻します。

5.3.12 DRV11-WA データ・インタフェース (VAX のみ)

DRV11-WA データ・インタフェースは,汎用の 16 ビット・パラレルのダイレクト・メモリ・アクセス (DMA) データ・インタフェースです。

重要:

DRV11-WA データ・インタフェースを UETP テスト用に設定できるのは弊社のサポート担当者だけです。

MicroVAX コンピュータ上の DRV11-WA ドライバを UETP テスト用に準備するためには,次の状態を確認してください。

  • DRV11-WA ボード上のジャンパが W2,W3,および W6 に設定されていること。

  • ループバック・ケーブルが DRV11-WA ボードに接続されていること。

  • DRV11-WA ボードがスロット 8 から 12 まで占有していること。 DRV11-WA が他の場所にある場合,タイムアウト・エラーが発生することがある。

UETP テストが完了したら,DRV11-WA を適切な動作構成に戻します。

5.3.13 DR750 または DR780 (DR32 インタフェース) (VAX のみ)

DR32 (DR750 または DR780) 装置は,VAX プロセッサの内部メモリ・バスを,DR32 装置間接続 (DDI) と呼ばれるユーザ・アクセス可能バスに接続するインタフェース・アダプタです。

重要:

DR750 または DR780 を UETP テスト用に設定できるのは弊社のサポート担当者だけです。

次の手順に従って,DR750 または DR780 を UETP テスト用に準備してください。

  1. DR780 マイクロコード・ファイル XF780.ULD を診断媒体から SYS$SYSTEM にコピーする。 DR780 マイクロコード・キットに添付されたドキュメントに記載されている手順に従うこと。

  2. DR780 の電源を切る。

  3. 次の DR780 背面ジャンパを変更する。

    1. W7 および W8 からジャンパを外す。

    2. E04M1 から E04R1 までにジャンパを追加する。

    3. E04M2 から E04R2 までにジャンパを追加する。

  4. DDI ケーブルを DR780 から外す。 このケーブルは,BC06V–nn ケーブルの場合と BC06R–nn ケーブルの場合がある。 前者はそのまま外すことができるが,後者を外すときは,DR780 の背面からパドル・カードを取り外さなければならない。

  5. もう一度,DR780 の電源を入れる。

UETP テストが完了したら,DR750 または DR780 を適切な動作構成に戻します。

5.3.14 2 台目の LPA11-K 装置

LPA11-K 装置が 2 台存在する場合は,各装置のシステム単位の論理名が SYS$MANAGER:LPA11STRT.COM ファイルに指定されていることを確認してください。 最初の LPA11-K 装置に対する論理名は LPA11$0 で,2 番目の LPA11-K 装置に対する論理名は LPA11$1 でなければなりません。

5.3.15 テストを行わない装置

UETP は,次の装置に関してはテストを行いません。 これらの装置の状態は UETP の実行に全く影響を与えません。

  • オペレータとの対話が必要な装置 (カード・リーダなど)

  • ソフトウェア装置 (ヌル装置およびローカル・メモリ・メールボックスなど)

UETP は,UDA,HSC,または CI 装置についてはテストを行いません。 これらの装置は,ディスク,磁気テープ,および DECnet for OpenVMS のテストで暗黙にテストされます。

また,UETP はコンソール・ターミナルまたはコンソール・ドライブについてもテストを行いません。 システムをブートし,ログインして,UETP を起動すれば,これらの装置が使用できるかどうかを確認できます。

5.3.16 OpenVMS Cluster のテスト

OpenVMS Cluster 環境で UETP を実行する前には,SYSTEST_CLIG アカウントをチェックしてください。 SYSTEST_CLIG アカウントは,SYSTEST アカウントに似ていますが,クラスタ統合テストのみ行います。 次に,SYSTEST_CLIG アカウントの要件を示します。

  • このアカウントは,クラスタ中の各システム上の利用者登録ファイルに,弊社から配布されたままの形で存在しなければならない。

    注意:

    OpenVMS アップグレード・プロシージャ中には,SYSTEST_CLIG アカウントが使用不可になっている場合もあります。 このような場合には,UETP を実行する前に,SYSTEST_CLIG アカウントを再び使用可能にし,ヌル・パスワードを割り当てなければなりません。

    SYSTEST_CLIG アカウントを再び使用可能にするには,次のコマンドを入力する。

    $  SET DEFAULT SYS$SYSTEM
    $  RUN AUTHORIZE
    UAF>  MODIFY /FLAGS=NODISUSER  /NOPASSWORD SYSTEST_CLIG
    UAF>  EXIT
    
    注意:

    テスト終了後,SYSTEST_CLIG アカウントは使用不可にしておいてください。

    SYSTEST_CLIG アカウントを使用不可にするには,次のようなコマンドを入力する。

    $ SET DEFAULT SYS$SYSTEM
    $ RUN AUTHORIZE
    UAF> MODIFY /FLAGS=DISUSER SYSTEST_CLIG
    UAF> EXIT
    
  • SYSTEST_CLIG アカウントの特権およびクォータは,SYSTEST アカウントと同じでなければならない。

クラスタ統合テスト・フェーズの場合,通常の UETP テスト・フェーズの要件に加えて,さらに準備することがあります。 次に,クラスタ統合テストのために必要な追加の要件を示します。

  1. ユーザのシステムが クラスタのメンバであること。 メンバでない場合,UETP はメッセージを表示し,テストを実行しない。

  2. ユーザのシステムが,クラスタ中の他のシステムと同じデッドロック検出インターバルを使用していること (デッドロック検出インターバルは,SYSGEN パラメータの DEADLOCK_WAIT で設定する。 通常は,省略時の設定 (10 秒) から変更されていない)。

  3. テストを行うすべてのシステムの SYS$TEST 中に,ファイル UETCLIG00.COM および UETCLIG00.EXEが存在すること。

  4. DECnet for OpenVMS が クラスタ・ノード間で設定されていること。 UETP は,DECnet for OpenVMS を使って,上記ノード上にプロセスを作成する。 テストで行われるチェックは,SYSTEST_CLIG プロセスを作成する能力,および,DECnet for OpenVMS ソフトウェアを使って上記プロセスと通信する能力によって異なる。

  5. すべてのオペレータ・ターミナル (OPA0:) は,ブロードキャスト・メッセージを受信できなければならない。 BROADCAST 特性を設定するには,次のコマンドを入力する。

    $ SET TERM/BROADCAST/PERM OPA0:
    

    オペレータ・ターミナル (OPA0) に NO BROADCAST ターミナル特性が設定されているノードでは,クラスタ・テスト中に,次のメッセージが表示される。

    **********************
    *  UETCLIG00master   *
    *  Error count =  1  *
    **********************
    -UETP-E-TEXT, 0 operator consoles timed out on the cluster test warning
           and 1 operator console rejected it.
    -UETP-E-TEXT, Status returned was,
          "%SYSTEM-F-DEVOFFLINE, device is not in configuration or not
          available"
  6. クラスタ内の各ノード (OpenVMS および HSC) において,[SYSTEST] または [SYS0.SYSTEST] ディレクトリが,クラスタで使用できるディスク上に存在しなければならない。 テストは,UETP ディスク・テストと同じディレクトリを使って,各クラスタ・ノード上にファイルを作成し,そのクラスタ中の他の OpenVMS ノードがそのファイルに共用アクセスできるかどうかを調べる。 このようなディレクトリは,ノードごとに 1 つずつ必要である。 テストは,1 つのファイルが処理されるたびに,次のクラスタ・ノードに続く。

  7. 省略時の設定で,UETP クラスタ・フェーズは,デッドロック・テスト,ディスク・テスト,およびファイル・アクセス・テスト用に,実行中の クラスタ から 3 つのノードを選択する。 しかし,すべてのクラスタ・ノードをテストしたい場合は,UETP を起動する前に,次のコマンドを入力する。

    $ DEFINE/GROUP UETP$CTMODE ALL
    

5.3.17 小規模ディスク・システムのテスト方法

小規模なシステム・ディスク (RZ23L など) に OpenVMS VAX オペレーティング・システムをインストールすると,UETP を実行するのに必要な 1200 ブロックの空きディスク領域がありません。 システム・ディスクに 1200 ブロックの空き領域がない場合は,UETP を実行する前に,VMSTAILOR を使って,いくつかのファイルをシステム・ディスクから削除します。 VMSTAILOR の使用方法についての指示は,使用しているシステムの OpenVMS のアップグレードおよびインストール・マニュアルを参照してください。

5.3.18 DECnet for OpenVMS フェーズ

UETP の DECnet for OpenVMS フェーズは,他のテストより多くのシステム資源を使用します。 しかし,最も負荷の低いノード上でテストを行うことで,他のユーザへの影響を最小限に抑えることができます。

省略時の設定で,ファイル UETDNET00.COM は,DECnet テストを行うノードを指定します。 異なるノードで DECnet テストを行う場合は,UETP を実行する前に,次のコマンドを入力します。

$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_ADDRESS node_address

このコマンドは,グループ論理名 UETP$NODE_ADDRESS に,UETP の DECnet フェーズを実行したいユーザの領域内にあるノードのノード・アドレスを割り当てます。

次に例を示します。

$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_ADDRESS 9.999

UETP を実行する前に次のコマンドを入力すると,異なるノード上で DECnet for OpenVMS テストを行うことができます。

$ DEFINE/GROUP UETP$NODE_NAME "node""username password"
注意:

論理名 UETP$NODE_ADDRESS を使用すると,UETP は NCP (ネットワーク制御プログラム) で最初に見つかったアクティブなサーキットだけをテストします。 使用しなかった場合,UETP はアクティブでテスト可能なサーキットをすべてテストします。

UETP の実行時,ルータ・ノードは,UETP$NODE_ADDRESS または UETP$NODE_NAME で定義されたノードとユーザのノードとの間で接続を確立しようとします。 ユーザのノードとルータ・ノード間の接続がビジー状態であったり,存在しないことがあります。 このような場合には,システムは次のようなエラー・メッセージを表示します。

 %NCP-F-CONNEC, Unable to connect to listener
 -SYSTEM-F-REMRSRC, resources at the remote node were insufficient

 %NCP-F-CONNEC, Unable to connect to listener
 -SYSTEM-F-NOSUCHNODE, remote node is unknown

5.3.19 ベクタ・プロセッサおよび VVIEF (VAX のみ)

UETP は,ロード・フェーズ中に,インストールされて使用可能なベクタ・プロセッサを自動的にロードし,装置テスト・フェーズ中に,インストールされた使用可能なベクタ・プロセッサを自動的にテストします。

ベクタ・プロセッサがシステムで使用可能な場合,次のようなコマンドを入力して,VP 番号をチェックしてください。

$ x = F$GETSYI ("VP_NUMBER") 
$ SHOW SYMBOL x

x の値に 3 をかけます。 その結果がアカウントの PRCLM 値より大きい場合,戻された結果に一致するように,SYSTEST アカウントの PRCLM クォータを増やさなければなりません。 詳細は第14章 「特殊処理環境の管理」 を参照してください。

しかし,UETP は,ロード・フェーズ中に,VAX ベクタ命令エミュレーション機能 (VVIEF)をロードすることができないので,VVIEF を自動的にテストできません。 VVIEF をテストするには,UETP を実行する前に,次の手順を行わなければなりません。

  1. ファイル UETCONT00.DAT を編集し,次の行を追加する。

    Y   Y  UETVECTOR.EXE  "DEVICE_TEST"
  2. システムをブートしたときに VVIEF が起動されたかどうかを確認する。 VVIEF が起動されたかどうかを確認するには,次の DCL コマンドを入力する。

    $ X = F$GETSYI("VECTOR_EMULATOR") 
    $ SHOW SYMBOL X
    

    システムが 1 という値を表示した場合,VVIEF はロードされている。 システムが 0 という値を表示した場合,VVIEF はロードされていない。

RUN コマンドを使って,VVIEF テストを個々のテストとして実行することができます (5.8.2 項 「装置テスト・フェーズ」を参照)。

5.4 UETP の起動

ログイン後,システムと装置の準備が終わったら,テストを開始することができます。

UETP を起動するには,次のコマンドを入力し,Return を押します。

$ @UETP

UETP は次のプロンプトを表示します。

Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]?

スタートアップ・ダイアログにおいて,大括弧の中の値は省略時の値,つまり,Return を押したときに選択できる値を示します。

初めて UETP を実行する場合は,省略時の値 (ALL) を選択して,すべてのフェーズを実行することをお勧めします。 ALL を選択すると,UETP はさらに 3 つの質問を表示します。 この質問については,5.4.2 項 「1 つのフェーズの実行と複数のフェーズの実行」から 5.4.4 項 「レポート形式」までを参照してください。 すべてのテスト・フェーズを実行する場合は,次の項は関係ありません。

5.4.1 フェーズのサブセットの実行方法

フェーズを 1 つだけ実行するには,次のプロンプトに SUBSET または S を入力します。

Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]?

SUBMIT または S を入力した場合,UETP は,次のように,実行したいフェーズの入力を求めてきます。

You can choose one or more of the following phases:

        DEVICE, LOAD, DECNET, CLUSTER

Phases(s):

省略時の値はないので,上記リストの中から 1 つまたは複数の名前を入力してください。 複数のフェーズを入力する場合には,それぞれをスペースまたはコンマで区切ります。

LOAD フェーズが選択の中にある場合,UETP は 3 つのプロンプトを表示します。

How many passes of UETP do you wish to run [1]?
How many simulated user loads do you want [n]?
Do you want Long or Short report format [Long]?

LOAD フェーズを選択しなかった場合,1 番目と 3 番目のプロンプトの 2 つしか表示されません。

次の 3 つの項は,これらの質問にどう答えるかを説明しています。 質問に答えた後,選択したフェーズの実行が始まります。

5.4.2 1 つのフェーズの実行と複数のフェーズの実行

最後のプロンプトに省略時の ALL またはフェーズのサブセットを指定した場合,UETP は次のようなメッセージを表示します。

How many passes of UETP do you wish to run [1]?

テストは,何度でも繰り返して実行することができます。 プロンプトに 1 を入力すれば (または省略時の設定で Return を押せば),UETP はテストを 1 回実行して終了します。 1 より大きな数を指定すれば,UETP は指定した回数だけテストを繰り返します。

システムが動作しているかどうかをチェックする場合は,UETP を 1 回だけ実行します。 連続使用におけるシステムのレスポンスを評価する場合は,UETP を複数回実行します。 たとえば,サービス技術者などが新しくインストールしたシステムが動作するかを確認するのであれば,1 回か 2 回だけ UETP を実行すれば十分です。 また,製造技術者などはシステム統合およびテストの一部としてシステムを何時間も実行することがあります。

UETP を複数回実行するように指定した場合は,コンソール・ログを短く表示させることもできます (5.4.4 項 「レポート形式」を参照)。 1 回の実行ごとに 2 ページずつ出力されるので,ライン・プリンタおよびハードコピー・ターミナルには十分な用紙を用意しておいてください。

5.4.3 ロード・テスト用のユーザ負荷の定義

フェーズの回数を指定した後,UETP は次のプロンプトを表示します。

How many simulated user loads do you want [n]?
注意:

UETP がこのプロンプトを表示するのは,LOAD フェーズを選択したときだけです。 たとえば,(すべてのフェーズを実行して) 暗黙に選択した場合も,(フェーズのサブセットを実行するときに LOAD フェーズを) 明示的に指定した場合も含まれます。

ロード・テストは,複数のユーザ (独立プロセス) がシステム資源をめぐって競合する状況をシミュレートします。 このプロンプトに対して,このテストでシミュレートするユーザ数を入力します。 大括弧の中の数は,UETP がユーザのシステムから算出した省略時の値です。 したがって,省略時の値は,ユーザのシステムが割り当てたメモリの量,ページング領域,およびスワップ領域によって異なります。

省略時の値が最も適切な選択ですが,このプロンプトにユーザが値を指定することにより,省略時の値を増やしたり減らしたりすることができます。 しかし,あまり数を増やし過ぎると,資源が不十分になり,テストが失敗することがあるので注意してください。

UETP 実行時にユーザ負荷を求める公式を表示する方法については,5.6.2 項 「UETP 出力の中断」を参照してください。

5.4.4 レポート形式

次のプロンプトでは,長いレポート形式を使用するか短いレポート形式を使用するかを選択できます。

Do you want Long or Short report format [Long]?

5.4.4.1 長いレポート形式

長いレポート形式 (省略時の設定) を選択した場合,UETP はコンソール・ターミナルに次の情報を送信します。

  • すべてのエラー・メッセージ

  • すべてのフェーズおよびテストの開始時に作成された出力

  • すべてのフェーズおよびテストの終了時に作成された出力

上記質問への応答にかかわらず,UETP はすべての出力を UETP.LOG ファイルに記録します。

ほとんどの場合,大量の出力をターミナルに書き込むというのは有効であるとは言えません。 たとえば,UETP をハードコピー・ターミナルから実行する場合,出力のプリントに時間がかかってしまい,テスト自身の進行が遅くなる可能性があります。 実行が 1 回だけなら,この遅延も気にならないかもしれませんが,ハードコピー・ターミナルから UETP を複数パス実行する場合は,短いレポート形式の方がいいでしょう。

5.4.4.2 短いレポート形式

短いレポート形式を要求すると,UETP は,エラー・メッセージやフェーズの開始と終了時の通知などの状態情報だけをコンソールに表示します。 この情報は,UETP が正常に処理しているかどうかを判断する材料となります。 短い形式のコンソール・ログがなんらかの問題を示した場合は,ファイル UETP.LOG を見れば,より詳細な情報を入手できます。 UETP.LOG には,コンソールに表示された状態情報に加えて,さまさまなフェーズで作成されたすべての出力も入っています。

レポート形式の選択後,UETP は一連のテストを開始し,実行を始めます。 UETP が異常終了した場合は,トラブルシューティングの情報について,5.6 項 「トラブルシューティング : 概要」を参照してください。

5.5 UETP の動作の停止

UETP パスの最後に,マスタ・コマンド・プロシージャ UETP.COM はパスの終了時刻を表示します。 さらに,UETP.COM は再起動すべき UETP を決定します。 テスト・パッケージを起動するとき,複数のパスを要求することも可能です (5.4.2 項 「1 つのフェーズの実行と複数のフェーズの実行」を参照)。

UETP の実行が完全に終了すると,UETP.COM は一時的ファイルの削除などのクリーンアップ作業を行います。

Ctrl/Y または Ctrl/C を押すと,UETP が正常終了する前に,UETP の実行を中断することができます。 ただし,UETP の実行が正常終了した場合は,UETP がテストのために作成したさまざまなファイルの削除も行われます。 Ctrl/Y または Ctrl/C を押して UETP の実行を中断した場合,これらのクリーンアップ手続きが中断されたり,全く行われなかったりする可能性もあります。

このような制御文字の影響は,実行している UETP の部分によって異なります。 UETP の編成およびその構成要素については,5.8 項 「UETP テストおよびフェーズ」を参照してください。

5.5.1 Ctrl/Y の使用方法

Ctrl/Y を押すと,UETP の実行を強制終了します。 ただし,[SYSTEST] 中のファイルおよびネットワーク・プロセスのクリーンアップは完了しないので注意してください。

個々のテスト・イメージを実行している場合に Ctrl/Y を押すと,現在の UETP テストを中断し,一時的に制御をコマンド・インタプリタに戻します。 テストが中断されている間は,コマンド・インタプリタ内で実行され,現在のイメージを終了させない DCL コマンドのサブセットを入力することができます。

5.5.2 DCL コマンドの使用方法

OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』に,コマンド・インタプリタ内で使用できるコマンドの表が掲載されています。 さらに,次のコマンドも入力できます。

  • CONTINUE コマンドは,中断したところからテストを継続する (クラスタ・テストの実行中は除く)。

  • STOP コマンドは,テストを終了する。 テストは強制終了し,制御はコマンド・インタプリタに戻る。

    注意:

    STOP コマンドを使用すると,正常終了では行われるはずのクリーンアップ処理が行われないことがあります。 終了前にイメージのクリーンアップ処理を行いたい場合は,EXIT コマンドを使用してください。

  • EXIT コマンドは,クリーンアップ処理を行ってから,テストを終了する (クラスタ・テストの実行中は除く)。 制御はコマンド・インタプリタに戻る。

コマンド・インタプリタ内で実行されない DCL コマンドを入力すると,クリーンアップ処理が行われ,テストが完全に終了してから,その DCL コマンドが実行されます。

5.5.3 Ctrl/C の使用方法

Ctrl/C を押すと,UETP の実行を中断されます。 Ctrl/C を押した後は,同じテスト・フェーズを継続することはできません。 UETP は自動的に,マスタ・コマンド・プロシージャの次のフェーズに移ります。

UETP フェーズの中には,Ctrl/C を押すと,すべてのアクティビティをクリーンアップし,即座に終了するものもあります。 これらのフェーズは,開始時に,次のようなメッセージが表示されます。

%UETP-I-ABORTC, 'testname' to abort this test, type ^C

上記メッセージを表示しないフェーズは,そのフェーズ内で起動されたすべてのプロセスを終了します。 これらのプロセスでは,通常のクリーンアップ処理が行われないことがあります。

しかし,個々のテスト・イメージを実行している場合,Ctrl/C を使ってそのイメージの実行を終了し,クリーンアップ処理を完了させることができます。

クラスタ・テストの場合,Ctrl/C はクリーンアップ処理を行わないので注意してください。

5.6 トラブルシューティング : 概要

この節では,OpenVMS オペレーティング・システムでの動作エラーの解釈における UETP の役割を説明します。 UETP の実行時における通常のエラーおよびその修正方法については,5.7 項 「トラブルシューティング : 考えられる UETP エラー」を参照してください。

5.6.1 エラーの記録と診断

エラーが発生すると,UETP はユーザ・プログラムと同じように反応します。 UETP はエラー・メッセージを返して継続するか,回復不可能なエラーを報告してイメージまたはフェーズを終了します。 どちらの場合でも,UETP はハードウェアが適切に動作しているということを想定しているので,エラーの診断は行いません。

エラーの原因が直ちに解明できない場合は,次の方法を使ってエラーを診断してください。

  • OpenVMS エラー・ログ・ユーティリティ (ERROR LOG)―ERROR LOG を実行し,ハードウェア・エラーおよびシステム・エラーの詳細なレポートを入手する。 ERROR LOG は,エラー発生時のハードウェア装置の状態および I/O 要求についての情報を報告する。 ERROR LOG の実行方法については,『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照。

  • 診断機能―診断機能を使って装置や媒体を徹底的にテストし,エラーの原因を特定する。

5.6.2 UETP 出力の中断

UETP テストの進行状況を,テストを起動したターミナルから監視することができます。 このターミナルは,各フェーズの開始および終了時の通知およびエラーを知らせるメッセージなどの状態情報を常に表示します。

テストは,状態情報以外の出力をさまざまなログ・ファイルに送信します。 ログ・ファイルの種類は,どのようにテストを起動したかによって異なります (5.6.7 項 「ログ・ファイル」を参照)。 ログ・ファイルには,テスト・プロシージャが作成した出力が入っています。 UETP が正常終了し,ターミナルにエラーが表示されなかった場合でも,このようなログ・ファイルにエラーがないかチェックすることが大切です。 さらに,ターミナルにエラーが表示された場合には,ログ・ファイルをチェックし,そのエラーの原因と性質の詳細を調べるようにしてください。

各テストは終了メールボックスを使って,最終完了状態をテスト・コントローラ・イメージ UETPHAS00 へ返します。 この完了状態は,符号なしロングワード整数で,状態値を表します。 トラブルシューティングの助けとなるように,UETPHAS00 は $FAO および $GETMSG システム・サービスを使って,テストの最終完了状態を表示します。

ただし,$FAO サービスは,終了メールボックスを使っても提供できない追加の情報を必要とすることがあります。 このような事態が発生すると,UETP は次のようなエラー・メッセージを表示します。

UETP-E-ABORT, !AS aborted at !%D

UETP がこのようなエラー・メッセージを表示するときは,ログ・ファイルをチェックし,詳細な情報を入手してください。 個々のテストを実行し,問題を診断することも可能です。

ターミナルに表示されるエラー・メッセージ,およびログ・ファイルに格納されるエラー・メッセージは,基本的に次の 2 つから発行されたものです。

  • UETP テスト

  • テストされたシステム・コンポーネント

このメッセージが理解できないときには,OpenVMS ヘルプ・メッセージ・ユーティリティ (Help Message) を使用するか,『OpenVMS System Messages and Recovery Procedures Reference Manual[16] または個々のシステム・コンポーネントについて記述されたマニュアルを参照してください。

5.6.3 画面に情報を表示する方法

装置テスト UETINIT00.EXE,UETCLIG00.EXE,および UETDNET00.COM などのいくつかの UETP の部分では,テスト実行の進行に関する追加情報,またはテスト中に発生した問題に関する追加情報を入手できるものもあります。 通常,この情報は重要ではないので,画面には表示されません。

この情報を見るためには,次のコマンドを入力して論理名 MODE を定義し,プログラムを実行します。

$ DEFINE MODE DUMP

5.6.4 画面表示の例 (VAX のみ)

次の例は,VAX 6000 コンピュータ上での UETINIT00.EXE の出力例で,論理名 MODE が DUMP と定義されている様子を示しています。


$ DEFINE MODE DUMP
$ RUN UETINIT00

       Welcome to VAX/VMS UETP Version X7.3

%UETP-I-ABORTC, UETINIT00 to abort this test, type ^C

You are running on a VAX 6000-430 CPU with 327680 pages of memory.
The system was booted from _$11$DUA6:[SYS0.].

Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]?
How many passes of UETP do you wish to run [1]?

The default number of loads is the minimum result of

1) CPU_SCALE * ( (MEM_FREE + MEM_MODIFY) / (WS_SIZE * PER_WS_INUSE) )
        7.32 * ( (  232390 +       5048) / (   1024 *         0.20) )  = 8486

2) Free process slots                                                = 296

3) Free page file pages / Typical use of page file pages per process
                1099992 /                                       1000 = 1099

How many simulated user loads do you want [296]?
Do you want Long or Short report format [Long]?

UETP starting at  1-MAR-2001 16:00:43.86 with parameters:
DEVICE LOAD DECNET CLUSTER  phases, 1 pass, 296 loads, long report.

$

このプログラムは,いかなるフェーズも起動しません。 このプログラムは,ユーザ負荷および UETP が現在の実行中に使用する特定の要素を決定するのに使用される公式を表示します。

質問に Return を押して応答します。 最初のプロンプトに応答した後,プログラムは同時プロセスの省略時の数を決定する公式を表示します。 次の定義が適用されます。

  • CPU_SCALE は,VAX 11/780 コンピュータに対する CPU の相対処理能力を示す。 たとえば,VAX 11/780 を 1.0 とした場合,VAX 6000-430 コンピュータの CPU_SCALE は 7.32 である。 これは,VAX 6000-430 が VAX 11/780 の 7.32 倍の処理能力を持つことを示す。

  • MEM_FREE は,ユーザが使用できるメモリ (ページ単位) を表す。

  • MEM_MODIFY は,修正されたページ・リスト上のメモリ・ページを表す。

  • WS_SIZE は,ワーキングセット・サイズを表す。

  • PER_WS_INUSE は,各プロセスでアクティブに使用されているワーキングセットの典型的なパーセンテージを表す。

また,UETINIT00 は公式が示す特定の値も表示します。 上記の例では,UETP はシミュレートするユーザ負荷の省略時の値として 296 を選択しています。 これは,296 は 3 つの公式の最低の結果だからです。

UETP の実行ごとにユーザ負荷の詳細を見るつもりがないのであれば,UETP の実行前に,論理名 MODE の割り当てを解除します。

5.6.5 画面表示の例 (Alpha のみ)

次の例は,Alpha システム上での UETINIT00.EXE の出力例で,論理名 MODE が DUMP と定義されている様子を示しています。

$ DEFINE MODE DUMP
$ RUN UETINIT00

       Welcome to OpenVMS Alpha UETP Version 7.3

%UETP-I-ABORTC, UETINIT00 to abort this test, type ^C

You are running on a AlphaServer 4100 5/533 4MB CPU.
The system was booted from _$4$DKA300:[SYS0.].

Run "ALL" UETP phases or a "SUBSET" [ALL]?
How many passes of UETP do you wish to run [1]?

The default number of loads is the minimum result of

1) (MEM_FREE + MEM_MODIFY) / ( WS_SIZE )
   ( 1807872 +      10496) / (  16512)                         = 110

2) Free process slots                                          = 488

3) Free page file pages / Typical use of blocks per process
                 650240 /                               1000 = 650

How many simulated user loads do you want [110]?
Do you want Long or Short report format [Long]?

UETP starting at  1-MAR-2001 15:53:19.52 with parameters:
DEVICE LOAD DECNET CLUSTER  phases, 1 pass, 110 loads, long report.

このプログラムは,いかなるフェーズも起動しません。 このプログラムは,ユーザ負荷および UETP が現在の実行中に使用する特定の要素を決定するのに使用される公式を表示します。

質問に Return を押して応答します。 最初のプロンプトに応答した後,プログラムは同時プロセスの省略時の数を決定する公式を表示します。 次の定義が適用されます。

  • MEM_FREE は,ユーザが使用できるメモリ (ページレット単位) を示す。

  • MEM_MODIFY は,修正されたページ・リスト上のメモリ・ページレットを表す。

  • WS_SIZE は,ワーキングセット・サイズ (ページレット単位) を表す。

また,UETINIT00 は公式が示す特定の値も表示します。 上記の例では,UETP はシミュレートするユーザ負荷の省略時の値として 110 を選択しています。 これは,100 がこれら 3 つの公式の最低の結果だからです。

UETP の実行ごとにユーザ負荷の詳細を見るつもりがないのであれば,UETP の実行前に,論理名 MODE の割り当てを解除します。

5.6.6 UETP イーサネット・テスト用の遠隔ノードの定義

UETUNAS00 テスト中,障害報告がテスト中の装置に関連するのか,または遠隔装置に関連するのかを決定するのが困難な場合があります。 適切なエラー報告を行うための最も簡単な方法は,適切な転送場所を定義することです。 適切な転送場所というのは,イーサネット・パケットを正しく転送し,起動していて,レディ状態で待機しているということが判明している遠隔ノードのことです。

UETUNAS00 テストで,適切な転送場所を使用するためには,次のような操作を行います。 次のコマンドでは,適切な装置がノード BETA 上にあり,そのノード BETA がすでにネットワーク・データベースで定義されているということを仮定しています。

  1. ネットワーク制御プログラム (NCP) を使って,適切な イーサネット・ノードのアドレスを見つける。 NCP を使用するには,次の条件を満たしていなければならない。

    • DECnet for OpenVMS が起動し,システム上で動作していること

    • 使用しているアカウントが,TMPMBX および NETMBX 特権を持っていること

    次のコマンドを入力し,Return を押す。

    $ RUN SYS$SYSTEM:NCP
    NCP> TELL BETA SHOW EXECUTOR STATUS
    

    ノード BETA がネットワーク・データベースで定義されていない場合,NCP はエラー・メッセージを表示する。 この場合,他の適切なノードを指定し,もう一度上記コマンドを実行する。 このノードが定義されている場合は,システム管理者またはネットワーク管理者に問い合わせる。

    NCP は,次のような情報を表示する。

    Node Volatile Status as of  22-JUN-2000 16:13:02
    
    Executor node = 19.007 (BETA)
    
    State                    = on
    Physical address         = AA-00-03-00-76-D3
    Active links             = 6
    Delay                    = 1
    
  2. 表示された physical address (この場合,AA00030076D3) を使って,論理名 TESTNIADR が適切な転送場所を指すように定義する。 ハイフン (-) は指定しない。

    まず,SYSTEST アカウントにログインする。 その後,次のコマンドを入力する。

    $ DEFINE/SYSTEM TESTNIADR AA00030076D3
    
  3. UETP を実行する。

  4. UETP が完了したとき,次のコマンドを入力し,論理名 TESTNIADR の割り当てを解除する。

    $ DEASSIGN/SYSTEM TESTNIADR
    

5.6.7 ログ・ファイル

UETP は,現在の実行中のすべての UETP テストおよびフェーズによって作成されたすべての情報を,1 つまたは複数の UETP.LOG ファイルに格納します。 そして,前回の実行の情報を,1 つまたは複数の OLDUETP.LOG ファイルに格納します。 UETP の実行が複数パスを呼び出す場合,パスごとに,UETP.LOG または OLDUETP.LOG ファイルが 1 つずつ作成されます。

実行を開始すると,UETP はすべての OLDUETP.LOG ファイルを削除し,すべての UETP.LOG ファイルの名前を,そのファイルのバージョンに相当する OLDUETP.LOG ファイルの名前に変更します。 次に,UETP は新しい UETP.LOG ファイルを作成し,現在のパスの情報をその中に格納します。 UETP のその後のパスでは,より高いバージョンの UETP.LOG が作成されます。 したがって,複数パスを呼び出す UETP の実行終了時には,パスごとに,UETP.LOG ファイルが 1 つずつ作成されます。 ファイル UETP.LOG および OLDUETP.LOG の作成にあたり,UETP は最新 2 回の実行からの出力を使用します。

クラスタ・テストは,実行に含まれる各システム上のパスごとに,NETSERVER.LOG ファイルを SYS$TEST に作成します。 テストがエラーを報告できない場合 (たとえば,他のノードへの接続が失われた場合),そのノード上の NETSERVER.LOG ファイルに,そのノード上で実行されたテスト結果が格納されます。 UETP は NETSERVER.LOG ファイルを削除またはパージしません。 したがって,ときどき NETSERVER.LOG を削除して,ディスク領域を回復するようにしてください。

UETP の実行が正常終了しなかった場合,SYS$TEST には他のログ・ファイルが格納されています。 通常,これらのファイルは連結され,UETP.LOG の中に格納されます。 システム・ディスク上のログ・ファイルはすべてエラー・チェック用に使用できますが,新しいテストを実行する前には,これらのファイルをすべて削除しておかなければなりません。 これらログ・ファイルはユーザが削除することもできますが,完全な UETP をもう一度実行すれば,古い UETP.LOG ファイルは自動的にチェックされ,削除されます。

5.7 トラブルシューティング : 考えられる UETP エラー

この節では,UETP 実行時に発生する可能性のある問題の識別および解決に役に立つ情報を示します。 システム障害を理解し,その原因を特定するときに,この節を参照してください。 この節は,システムを回復したりユーザのシステムの欠陥を診断するためのマニュアルではありませんが,エラー・メッセージ中の情報を解釈し,それに対処する際に参考となります。

この節で述べる手順に従ってもエラーを回復できなかった場合は,弊社のサポート担当者に相談してください。 この時,問題を特定しようとして行った処置はすべてお知らせください。 問題を診断する手掛かりになります。

5.7.1 一般的な障害の概要

次に,UETP の実行中に発生する最も一般的な障害を示します。

  • クォータ,特権,アカウントの間違い

  • UETINIT01 障害

  • UETVECTOR 障害 (VAX コンピュータのみ)

  • 他のアプリケーションによって割り当てまたは使用されているイーサネット装置

  • ディスク領域の不足

  • クラスタ 設定の間違い

  • ロード・テスト中の問題

  • DECnet for OpenVMS のエラー

  • 記録されるが表示されないエラー

  • プロセス制御ブロック (PCB) または スワップ・スロットの欠如

  • システム・ハングアップ

  • ファイル・アクセス・リスナ (FAL) ・オブジェクトの省略時のアクセス権の欠如

  • バグ・チェックおよびマシン・チェック

以降の項では,これらのエラーおよびその最善の対処方法を説明します。

5.7.2 クォータ,特権,アカウントの間違い

割り当てたクォータまたは特権が SYSTEST アカウントの標準のクォータおよび特権と一致しない場合,UETP は次のエラー・メッセージを表示します。

**********************
*  UETINIT00         *
*  Error count =  1  *
**********************
-UETP-W-TEXT,   The following:

        OPER privilege,
        BIOLM  quota,
        ENQLM  quota,
        FILLM  quota,

are nonstandard for the SYSTEST account and may result in UETP errors.

このメッセージは,OPER 特権,および BIOLM,ENQLM,FILLM の各クォータが正しく割り当てられていないか,または全く割り当てられていないことを示しています。

注意:

クラスタ統合テスト・フェーズを実行していて,SYSTEST_CLIG アカウントの特権およびクォータが間違っている場合,UETP はこのようなメッセージを表示します。 SYSTEST および SYSTEST_CLIG アカウントには,同じ特権およびクォータが必要です。 どちらの場合も,ここで述べる対処方法を適用してください。

解決策

問題を修正するには,次の手順に従ってください。

  1. 次のように,Authorize ユーティリティ (AUTHORIZE) を使って,SYSTEST アカウントに対して有効なすべての特権およびクォータを表示する。

    $ SET DEFAULT SYS$SYSTEM
    $ RUN SYS$SYSTEM:AUTHORIZE
    UAF> SHOW SYSTEST
    
    Username: SYSTEST                          Owner:  SYSTEST-UETP
    Account:  SYSTEST                          UIC:    [1,7] ([SYSTEST])
    CLI:      DCL                              Tables: DCLTABLES
    Default:  SYS$SYSROOT:[SYSTEST]
    LGICMD:   LOGIN
    Login Flags:
    Primary days:   Mon Tue Wed Thu Fri Sat Sun
    Secondary days:
    No access restrictions
    Expiration:            (none)    Pwdminimum:  8   Login Fails:     0
    Pwdlifetime:         14 00:00    Pwdchange:   22-JUN-2000 10:12
    Last Login:            (none) (interactive),          (none) (non-interactive)
    Maxjobs:         0  Fillm:       100  Bytlm:        65536
    Maxacctjobs:     0  Shrfillm:      0  Pbytlm:           0
    Maxdetach:       0  BIOlm:        12  JTquota:       1024
    Prclm:          12  DIOlm:        55  WSdef:          256
    Prio:            4  ASTlm:       100  WSquo:          512
    Queprio:         0  TQElm:        20  WSextent:      2048
    CPU:        (none)  Enqlm:       300  Pgflquo:      20480
    Authorized Privileges:
      CMKRNL CMEXEC SYSNAM GRPNAM DETACH DIAGNOSE LOG_IO GROUP
      PRMCEB PRMMBX SETPRV TMPMBX NETMBX VOLPRO PHY_IO SYSPRV
    Default Privileges:
      CMKRNL CMEXEC SYSNAM GRPNAM DETACH DIAGNOSE LOG_IO GROUP
      PRMCEB PRMMBX SETPRV TMPMBX NETMBX VOLPRO PHY_IO SYSPRV
    UAF> SHOW SYSTEST_CLIGUAF> EXIT
    
  2. このアカウントに割り当てられた省略時の特権およびクォータが,次の値と一致しているかどうか確認する。

    特権

    CMKRNL

    CMEXEC

    NETMBX

    DIAGNOSE

    DETACH

    PRMCEB

    PRMMBX

    PHY_IO

    GRPNAM

    TMPMBX

    VOLPRO

    LOG_IO

    SYSNAM

    SYSPRV

    SETPRV

    GROUP

    クォータ

    BIOLM: 18

    PRCLM: 12

    DIOLM: 55

    ASTLM: 100

    FILLM: 100

    BYTLM: 65536

    TQELM: 20

    CPU: 制限なし

    ENQLM: 300

    PGFLQUOTA: 20480

    WSDEFAULT: 256

    WSQUOTA: 512

    WSEXTENT: 2048

     

  3. 特権またはクォータのいずれかが間違っている場合,AUTHORIZE を実行して修正する。

間違ったアカウントにログインした場合は,次のエラー・メッセージが表示され,SYSTEST アカウントにログインするかどうか尋ねられます。

$ @UETP

**********************
*  UETINIT00         *
*  Error count =  1  *
**********************
-UETP-E-ABORT, UETINIT00 aborted at  22-JUN-2000 14:24:10.13
-UETP-E-TEXT, You are logged in to the wrong account.
              Please log in to the SYSTEST account.
$

UETP は SYSTEST アカウントから実行しなければなりません。

5.7.3 UETINIT01 障害

UETINIT01 障害は,周辺機器装置に関連します。 このタイプのエラー・メッセージは,次のいずれかを示します。

  • 装置障害

  • 装置がサポートされていない,またはマウントされていない。

  • 装置が他のユーザに割り当てられている。

  • 装置に書き込みロックがかけられている。

  • 磁気テープ・ドライブに空白がない。

  • ドライブがオフラインである。

エラー・メッセージの中には,その修正方法が示されているものもあります。 たとえば,問題および推奨する修正方法を明示的に知らせるメッセージを,オペレータ通信マネージャ (OPCOM) から受け取ることがあります。

%OPCOM,  22-JUN-2000 14:10:52.96, request 1, from user SYSTEST
Please mount volume UETP in device _MTA0:
%MOUNT-I-OPRQST, Please mount volume UETP in device _MTA0:

解決方法が暗黙に示されているメッセージもあります。

%UETP-S-BEGIN, UETDISK00 beginning at 22-JUN-2000 13:34:46.03

**********************
*  DISK_DRA          *
*  Error count =  1  *
**********************
-UETP-E-TEXT, RMS file error in file DRA0:DRA00.TST
-RMS-E-DNR, device not ready or not mounted
%UETP-S-ENDED, UETDISK00 ended at  22-JUN-2000 13:34:46.80

このメッセージは,ディスク・ドライブがレディ状態でないか,マウントされていないことを示しています。 この情報から,(ディスク・ドライブの) どの場所に障害の原因があるかを知ることができます。 即座に問題の原因を知ることができない場合は,5.3 項 「テストを行う装置の設定」の設定指示を参照してください。

また,障害の原因の手掛かりが全くないメッセージもあります。 問題は,ソフトウェアでなく,ハードウェアに原因があることもあります。 たとえば,イーサネット・アダプタ・テストでは,UETP が イーサネット・アダプタに対して排他的アクセスを行えない場合,次のメッセージのいずれかが表示されることがあります。

  • Intermodule cable unplugged

  • Self-test failure code 0000000

自己テスト診断を イーサネット・アダプタ上で正常に実行するには,UETP は,そのアダプタに対して排他的にアクセスする必要があります。 5.3.10 項 「イーサネット・アダプタ」で述べているように,イーサネット・アダプタをテストする場合は,UETP 装置テスト・フェーズを実行する前に,DECnet および LAT ターミナル・サーバをシャットダウンしなければなりません。

解決策

UETP の実行中,いつまたはどこで障害が発生したかを判断するには,次の手順に従ってください。

  • 装置テストを個々に実行する (5.4.1 項 「フェーズのサブセットの実行方法」を参照)。 こうすることによって,障害の再現性を調べることができる。 さらに,最少のソフトウェアを使って問題を再現するので,問題の原因を特定することができる。

    たとえば,完全な装置フェーズを実行するときだけ障害が発生し,関連する装置に対して個別にテストを実行するときは障害が発生しない場合,この問題の原因は装置の相互作用であると推測することができる。 逆に,1 つの装置テストを実行するときにエラーが再現する場合は,そのエラーの原因は装置の相互作用には関係ないと推測することができる。

  • 異なる媒体で装置テストを実行する。 1 つの装置テストを実行するときにエラーが再現する場合,磁気テープまたはディスク・メディアに欠陥がある可能性がある。 同じテストを異なる媒体で実行すれば,問題の原因が媒体であるかどうかを決定できる。

  • 上記の手順でもまだ問題が解決できない場合は,弊社のサポート担当者に相談する。

5.7.4 UETVECTOR 障害 (VAX のみ)

UETP は,次のようなメッセージを表示して,ベクタ・プロセッサ障害を通知します。

     **********************
     *  UETVECTOR         *
     *  Error count = 1   *
     **********************
     %PPL-S-CREATED_SOME, created some of those requested - partial success
     -UETP-E-SUBSPNERR, Error spawning subordinate process.
     -UETP-E-SCHCTXERR, Error scheduling vector context test subprocess.
     -UETP-E-VECCTXERR, Error encountered during vector context testing.
%UETP-I-ENDED, UETVECTOR_0000 ended at 22-JUN-2000 07:37:00.59

解決策

ベクタ・プロセッサのテストのための正しい設定については,5.3.19 項 「ベクタ・プロセッサおよび VVIEF (VAX のみ)」を参照してください。

5.7.5 他のアプリケーションによる装置の割り当てまたは使用

DEVICE フェーズ中に DECnet for OpenVMS ソフトウェアまたは LAT ソフトウェアが動作している場合,UETUNAS00 テストは次のメッセージを表示します。

-UETP-W-TEXT, Device is in use by DECnet or another application

他の UETP 通信装置テストは,次のメッセージを表示します。

SYSTEM-W-DEVALLOC, device already allocated to another user

解決策

イーサネット・アダプタ上で装置テストを実行する場合,テストを開始する前に,DECnet および LAT ソフトウェアをシャットダウンしてください。

5.7.6 ディスク領域の不足

UETP のパスを連続して実行すると,UETP を実行したディスク上にログ・ファイルが蓄積されます。 これらのファイルによって,後続のパスで使用できる空きディスク領域が減少します。 現在のロードに対して使用できるディスク領域が少なくなった場合は,次のエラー・メッセージが表示されます。

%UETP-S-BEGIN, UETDISK00 beginning at  22-JUN-2000 08:12:24.34
%UETP-I-ABORTC, DISK_DJA to abort this test, type ^C

**********************
*  DISK_DJA          *
*  Error count = 1   *
**********************
-UETP-F-TEXT, RMS file error in file DJA0:DJA00.TST
-RMS-F-FUL, device full (insufficient space for allocation)

**********************
*  DISK_DJA          *
*  Error count = 2   *
**********************
-UETP-F-TEXT, RMS file error in file DJA0:DJA01.TST
-RMS-F-FUL, device full (insufficient space for allocation)
%UETP-E-DESTP, DISK_DJA stopped testing DJA unit 0 at 08:12:36.91
%UETP-S-ENDED, UETDISK00 ended at  22-JUN-2000 08:12:37.98

解決策

ディスク上の使用できる領域を増やしてください。 領域を増やすには,次に挙げる 1 つまたは複数の方法を使用します。

  • 不必要なファイルを削除し,より多くの領域を作成する。

  • 複数のバージョンが存在する場合,ファイルをパージする。

  • 十分な領域を持つボリュームをマウントする。

  • ディスク・クォータがディスク上に設定されているかどうかチェックする。 設定されている場合,ディスク・クォータを使用不可にするか,増やす (ディスク・クォータ・ユーティリティについては,『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照)。

  • 小規模ディスク・システムの場合,VMSTAILOR を実行する。 詳細は,オペレーティング・システムのアップグレードおよびインストール・マニュアルを参照。

ディスク領域についての詳細は,5.2.2 項 「SYSTEST ディレクトリの使用方法」および 5.3.3 項 「UETP のディスク上での動作」を参照してください。

5.7.7 OpenVMS Cluster システムの設定の間違い

クラスタ統合テスト中に発生する問題のほとんどの原因は,OpenVMS Cluster か OpenVMS Cluster 上の UETP の設定の誤りです。 これらの問題のほとんどは,クラスタ・テストの次の段階で発生するようです。

  • 開始直後,OpenVMS ノード上のプロセスが起動されたとき

  • 終了直前,クラスタ・ファイル・アクセスがチェックされたとき

クラスタ・テスト・フェーズでは,ユーザのクラスタ中のさまざまな OpenVMS ノードが,クラスタ内の選択したノード上のファイルに同時にアクセスしている様子を見ることができます。 UETP は,最初に,クラスタ内の選択した他のノードからアクセス可能なディスク・ドライブ上にファイルを作成しようとします。 クラスタ・テスト・フェーズ中にファイルを作成するための要件を次に示します。

  • マスタ・ファイル・ディレクトリ (MFD) またはルート・ディレクトリ [SYS0.] のいずれかのディスク上に,[SYSTEST] ディレクトリが存在しなければならない。

  • [SYSTEST] ディレクトリに対する保護は,SYSTEST アカウントがそのディレクトリの中にファイルを作成できるように設定されていなければならない。

UETP がどこかのノード上に適切な装置を見つけることができなかった場合は,警告メッセージが表示され,次のクラスタ・ノードに進みます。

オペレータのターミナル (OPA0) に NO BROADCAST ターミナル特性が設定されているノードでは,クラスタ・テスト中に次のエラー・メッセージが表示されます。

**********************
*  UETCLIG00master   *
*  Error count =  1  *
**********************
-UETP-E-TEXT, 0 operator consoles timed out on the cluster test warning
       and 1 operator console rejected it.
-UETP-E-TEXT, Status returned was,
      "%SYSTEM-F-DEVOFFLINE, device is not in configuration or not
      available"

OPA0 に NO BROADCAST が設定されていない場合は,このメッセージを無視してください。

解決策

問題の疑いがある場合は,SYSTEST_CLIG プロセスが作成されたときに作成された SYS$TEST:NETSERVER.LOG ファイルを調べてください。 このファイルには,テストを実行しているノードに転送できなかった追加のエラー情報が入っていることもあります。 いくつかのノード上で SYSTEST_CLIG プロセスを作成できなかった場合,そのノードに対するシステム会計情報ファイルのプロセス終了レコードには,最後のプロセス状態が入っていることがあります。

次の問題は,クラスタ・テスト中に発生する可能性があるものです。

  • 他のノードへログインする―この問題の原因は,クラスタ・テストのための遠隔 OpenVMS ノードの設定が間違っていることである。 たとえば,SYSTEST_CLIG アカウントのパスワードを指定したり,SYSTEST_CLIG アカウントを使用不可にしている場合,テストは次のメッセージを表示する。

    %SYSTEM-F-INVLOGIN, login information invalid at remote node
    

    クラスタ・テストのための準備についての詳細は,5.3.16 項 「OpenVMS Cluster のテスト」および 5.6.6 項 「UETP イーサネット・テスト用の遠隔ノードの定義」を参照。

  • 他のノードと通信する―このメッセージは DECnet の問題であることを示している。 影響のあったノード上の NETSERVER.LOG ファイルをチェックし,原因を決定すること。

  • ロックを外すまたはデッドロックを検出しない―ほとんどの場合,この問題の原因は,SYSTEST アカウントにログインしていないことである。 他には,ユーザのクラスタが適切に構成されていないことが考えられる。

  • クラスタ・ノード上へファイルを作成する―この問題の原因は,クラスタ・テストのための設定の間違いである。 クラスタ・テストのために準備については,5.3.16 項 「OpenVMS Cluster のテスト」を参照。

5.7.8 ロード・テスト中の問題

ロード・テスト中にはさまざまなエラーが発生します。 これは,テスト中に起動されるコマンド・プロシージャは,複数のユーティリティを実行し,さまざまな機能を行うからです。 UETP はロード・テスト中に作成したログ・ファイルを削除するので,問題の追跡が困難なことがあります (5.8.3 項 「システム・ロード・テスト・フェーズ」を参照してください)。

解決策

ロード・テスト中に問題が発生し,その原因が分からない場合は,次のように UETP.COM を変更して,ログ・ファイルを保持するようにします。

  1. 次の行に /NODELETE 修飾子を追加する。

    $ TCNTRL UETLOAD00.DAT/PARALLEL_COUNT='LOADS/REPORT_TYPE='REPORT
    
  2. 次の行を削除するか,コメントにする。

    $ DELETE UETLO*.LOG;*
    

変更後,もう一度ロード・テストを行い,問題が再現するかどうか確かめます。

問題が再現する場合は,適切なログ・ファイルの内容を調べます。 どのログ・ファイルを読むべきかを判断するには,ロード・テストがそのプロセスとログ・ファイルに名前を付けた流れを理解します (ログ・ファイル名はプロセス名を継承します)。

ロード・テストは,作成したプロセスに,次の形式の名前を付けます。

UETLOADnn_nnnn

次に例を示します。

%UETP-I-BEGIN, UETLOAD00 beginning at 22-JUN-2000 15:45:08.97
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD02_0000 beginning at 22-JUN-2000 15:45:09.42
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD03_0001 beginning at 22-JUN-2000 15:45:09.63
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD04_0002 beginning at 22-JUN-2000 15:45:10.76
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD05_0003 beginning at 22-JUN-2000 15:45:11.28
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD06_0004 beginning at 22-JUN-2000 15:45:12.56
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD07_0005 beginning at 22-JUN-2000 15:45:13.81
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD08_0006 beginning at 22-JUN-2000 15:45:14.95
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD09_0007 beginning at 22-JUN-2000 15:45:16.99
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD10_0008 beginning at 22-JUN-2000 15:45:19.32
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD11_0009 beginning at 22-JUN-2000 15:45:19.95
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD02_0010 beginning at 22-JUN-2000 15:45:20.20
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD03_0011 beginning at 22-JUN-2000 15:45:21.95
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD04_0012 beginning at 22-JUN-2000 15:45:22.99

10 以上のプロセスが作成されている場合,プロセス名の UETLOADnn 部分の連番は,UETLOAD02 から始まります。 しかし,_nnnn 部分の 4 けたの数字は,そのまま増え続けます。

ロード・テストのプロセスごとに,2 つのログ・ファイルが作成されます。 最初のログ・ファイルは,テスト・コントローラによって作成されます。 2 番目のログ・ファイルは,そのプロセス自身によって作成されます。 ロード・テストのプロセスについてのエラー情報を調べるときには,テスト・コントローラが作成したログ・ファイル (最初のログ・ファイル) を調べます。

ロード・テストのログ・ファイルの名前はプロセス名を継承し,UETLO にプロセス名の最後の 4 けたの数字 (_nnnn 部分) を追加します。 各プロセスのテスト・コントローラのログ・ファイルおよびプロセスのログ・ファイルは同じファイル名です。 ただし,プロセスのログ・ファイルの方が,より高いバージョン番号を持っています。 たとえば,プロセス UETLOAD05_0003 が作成したログ・ファイルの名前は次のようになります。

UETLO0003.LOG;1 (テスト・コントローラのログ・ファイル)

UETLO0003.LOG;2 (プロセスのログ・ファイル)

ログ・ファイルを見るときには,ロード・テストのコマンドおよびエラー情報の入った,バージョン番号の低いほうを見るようにしてください。

問題を解決したら,UETP.COM を元の状態に戻し,ロード・テストのログ・ファイルを削除します (UETL0*.LOG;*)。 このファイルを削除しなければ,ディスク領域の問題が発生する可能性があります。

5.7.9 DECnet for OpenVMS エラー

DECnet エラー・メッセージは,ネットワークが使用不可であることを示すことがあります。

解決策

  • DECnet for OpenVMS ソフトウェアがユーザのシステムの中にある場合は,次のコマンドを入力して,製品登録キー (PAK) が登録されているかどうか確かめること。

    $ SHOW LICENSE
    

    PAK が登録されていない場合,ライセンス・ユーティリティを呼び出し,次のコマンドを入力して,登録を行うこと。

    $ @SYS$UPDATE:VMSLICENSE
    

    ライセンスの登録については,以下を参照。

    • ユーザのオペレーティング・システムのアップグレードおよびインストール・マニュアル

    • OpenVMS License Management Utility Manual

  • DECnet for OpenVMS ソフトウェアがユーザのシステムにない場合,このメッセージを無視する。 これは通常の状態であり,UETP の実行には影響しない。

他の DECnet に関するエラーが発生した場合は,次の作業を行ってください。

  • DECnet for OpenVMS ソフトウェアを 1 つのフェーズとして実行し (5.4.1 項 「フェーズのサブセットの実行方法」を参照),そのエラーに再現性があるかどうかを決定する。

  • Help Message を使用する。 または『OpenVMS System Messages: Companion Guide for Help Message Users』を参照する。

5.7.10 記録されるが表示されないエラー

コンソール・ターミナルにエラーが表示されない場合,または UETP.LOG ファイルにエラーが報告されない場合,ERROR LOG を実行して,ERRLOG.SYS ファイルになんらかのエラーが記録されているかどうかを確認します。 ERROR LOG の実行については,『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。

5.7.11 PCB またはスワップ・スロットの欠如

次のエラー・メッセージは,PCB またはスワップ・スロットが使用できないことを示しています。

%UETP-I-BEGIN, UETLOAD00 beginning at  22-JUN-2000 07:47:16.50
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD02_0000 beginning at  22-JUN-2000 07:47:16.76
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD03_0001 beginning at  22-JUN-2000 07:47:16.92
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD04_0002 beginning at  22-JUN-2000 07:47:17.13
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD05_0003 beginning at  22-JUN-2000 07:47:17.35
%UETP-I-BEGIN, UETLOAD06_0004 beginning at  22-JUN-2000 07:47:17.61
%UETP-W-TEXT, The process -UETLOAD07_0005- was unable to be created,
  the error message is
-SYSTEM-F-NOSLOT, no pcb or swap slot available
%UETP-W-TEXT, The process -UETLOAD08_0006- was unable to be created,
  the error message is
-SYSTEM-F-NOSLOT, no pcb or swap slot available
%UETP-W-TEXT, The process -UETLOAD09_0007- was unable to be created,
  the error message is
-SYSTEM-F-NOSLOT, no pcb or swap slot available
%UETP-W-TEXT, The process -UETLOAD10_0008- was unable to be created,
  the error message is
-SYSTEM-F-NOSLOT, no pcb or swap slot available
%UETP-W-TEXT, The process -UETLOAD11_0009- was unable to be created,
  the error message is
-SYSTEM-F-NOSLOT, no pcb or swap slot available
%UETP-W-ABORT, UETLOAD00 aborted at  22-JUN-2000 07:47:54.10
-UETP-W-TEXT, Aborted via a user Ctrl/C.
 ***************************************************
 *                                                 *
    END OF UETP PASS 1 AT  22-JUN-2000 07:48:03.17
 *                                                 *
 ***************************************************

解決策

この問題を解決するには,次の手順に従います。

  1. エラー・メッセージの原因となったフェーズを個々に実行し (上記例では LOAD フェーズ),エラーが再現するか確認する。

  2. コマンド・プロシージャ SYS$UPDATE:SWAPFILES.COM (第2章 「ページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルの管理」 を参照) または SYSGEN (『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照) を使って,ページ・ファイルのサイズを増やす。

  3. 必要であれば,システム・パラメータ MAXPROCESSCNT を増やす。

  4. システムをリブートする。

5.7.12 キーボードの応答がない,またはシステム・ディスクが動作しない

キーボードの応答がなかったり,システム・ディスクが動作していない場合,システムがハングアップしている恐れがあります。

解決策

システム・ハングアップの場合,障害追跡が困難です。 参照のために,ダンプ・ファイルをセーブしておいてください。 システムがハングアップした原因を特定するためには,『OpenVMS VAX System Dump Analyzer Utility Manual』と『OpenVMS Alpha System Analysis Tools Manual』のシステム・ダンプ・アナライザを参照してください。

システム・ハングアップの理由には,次のようなものがあります。

  • プール領域の不―システム・パラメータ NPAGEVIR の値を増やし,システムをリブートする。

  • ページ・ファイル領域の不足―SYSGEN を使って,ページ・ファイル領域を増やす。 『OpenVMS システム管理 ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照。

  • ドライバの無限ループによる I/O 装置障害―弊社のサポート担当者に連絡する。

5.7.13 FAL オブジェクトに対する省略時のアクセス権の欠如

UETP の DECnet テストにより選択された遠隔ノード (アクティブな各サーキット上の隣接ノード,またはグループ論理名 UETP$NODE_ADDRESS で定義されたノード) で,省略時の FAL アクセスが無効になっている場合は,次のようなメッセージが表示されます。

%UETP-W-TEXT, The process -SVA019841_0001- returned a final status of:
%COPY-E-OPENOUT, error opening !AS as output

上記メッセージは次のように続きます。

%COPY-E-OPENOUT, error opening 9999""::SVA019841.D1; as output
-RMS-E-CRE, ACP file create failed
-SYSTEM-F-INVLOGIN, login information invalid at remote node
%COPY-W-NOTCOPIED, SYS$COMMON:[SYSTEST]UETP.COM;2 not copied
%UETP-E-TEXT, Remote file test data error

このメッセージは無視して構いません。

5.7.14 バグ・チェックおよびマシン・チェック

システムがその実行を強制終了するとき,バグ・チェック・メッセージがコンソールに表示されます。

解決策

弊社のサポート担当者に連絡してください。 バグ・チェックやマシン・チェックの原因は,たいていはハードウェア障害ですが,バグ・チェックやマシン・チェックは,簡単には解決できません。 ただし,検査に使えるよう,SYS$SYSTEM:SYSDUMP.DMP ファイルと ERRLOG.SYS ファイルを保存しておくことが重要です。 この障害が再現できるかどうかも確認しておいてください。 もう一度 UETP を実行して,障害をチェックすることができます。

5.8 UETP テストおよびフェーズ

この節では,UETP の編成およびテスト・パッケージの個々の構成要素を詳しく説明します。 UETP を実行するには,各テスト・フェーズを起動するコマンドの入ったマスタ・コマンド・プロシージャを起動します。 このプロシージャは,開始時に,さまざまなテスト・フェーズに必要な情報を入力するよう求めてきます (UETP の起動についての詳細は,5.4 項 「UETP の起動」を参照してください)。

マスタ・コマンド・プロシージャ UETP.COM には,各テスト・フェーズを起動するコマンドが入っています。 また,UETP.COM には,論理名の定義やテストによって作成されるファイルの操作などを行うコマンドも入っています。

UETP.COM プロシージャは,順番に各テスト・フェーズを制御する,テスト制御プログラム UETPHAS00.EXE を起動するコマンドを発行します。 このテスト・コントローラは,複数の独立プロセスを起動します。 さらに,これら独立プロセスの完了状態を報告し,独立プロセスが報告した情報も報告します。

以降の項では,さまざまな UETP テスト・フェーズについて説明します。

5.8.1 初期化フェーズ

初期化フェーズでは,次のことが行われます。

  • イメージ UETINIT00.EXE が情報を求めるプロンプトを表示する (5.4 項 「UETP の起動」を参照)。 ここで入力した情報は,UETP テストの実行に影響する変数を定義する。

  • イメージ UETINIT01.EXE は,システム中のすべてのコントローラおよび関連する装置の情報を収集する。 このイメージは,UETINIDEV.DAT と呼ばれるファイルに情報を書き込む。

  • UETINIT01.EXE は,UETSUPDEV.DAT 中の情報を使って,適切な装置テストの実行によって操作可能な装置を確認する。 各装置テストでは,装置ごとに簡単な読み込み操作と書き込み操作が行われる。 装置がこのテストに失敗すると,UETINIDEV.DAT 中のその装置のエントリは,その装置がテストできないことを書き込む。 後続の UETP テストはその装置を無視する。

  • テスト可能な各コントローラに対して,UETINIT01.EXE は UETCONT00.DAT と呼ばれるファイルに行を書き込む。 この行は,テスト・ファイルをテストするコントローラに関連付ける。

UETINIDEV.DAT の要約は常に UETP.LOG 中に存在します。 そして,長いレポート形式が要求されたときに,UETINIT01.EXE はこの要約をコンソールに送ります。

5.8.2 装置テスト・フェーズ

装置テスト・フェーズには,ディスク,磁気テープ,ライン・プリンタ,およびターミナルなどの装置のタイプ別のテストが含まれます。 この項では,装置テスト・フェーズについて説明し,単一の装置をテストするための指示を示します。 装置テスト・フェーズ全体を独立させて実行するための情報については,5.4.1 項 「フェーズのサブセットの実行方法」を参照してください。

5.8.2.1 装置フェーズの動作

UETP 装置テスト・フェーズは,実行可能イメージであるフェーズ・コントローラ UETPHAS00 を起動します。 このイメージは,テストを行う装置コントローラごとに,独立プロセスを 1 つずつ作成します。 たとえば,システムに 3 つのターミナル・コントローラ,1 つのライン・プリンタ,および 2 つのディスク・コントローラが存在する場合,このイメージは 6 つの独立プロセスを作成します。 同時に,独立プロセスは,さまざまなタイプの装置をテストするイメージを実行します。

UETP の初期化フェーズでは,UETINIDEV.DAT と呼ばれるファイルと UETCONT00.DAT と呼ばれるファイルが作成されます。 UETINIDEV.DAT には,OpenVMS がサポートするシステム中のコントローラおよび関連装置に関するデータが入っています。 UETCONT00.DAT は,装置テスト・イメージをテスト可能な各コントローラに関連付けます。

UETPHAS00 は UETCONT00.DAT 中の情報を使って,作成した各装置プロセスに渡す装置コントローラ名を見つけます。 UETPHAS00 は,個々のテストへの SYS$INPUT であるメールボックスにコントローラ名を書き込みます。 各独立プロセスはそのデータを使って,テストを行うコントローラを決定します。 次に,テスト・イメージは UETINIDEV.DAT から装置コントローラおよびそのコントローラ上でテスト可能なすべてのユニットを探します。 すべてのコントローラ上のすべての装置のテストが完了すると,フェーズ・コントローラは終了します。

UETCONT00.DAT は UETP の実行終了時に自動的に削除されるので,UETP.COM を起動しなければ装置フェーズは実行できません。 しかし,個々のテスト・イメージだけなら実行できます。 UETINIDEV.DAT は,ユーザが削除するまでSYS$TEST に存在します。

5.8.2.2 単一装置テストの実行

この項で述べる個々のテストを実行するには,まず,SYSTEST アカウントにログインしなければなりません。 また,UETINIDEV.DAT のコピーが存在しなければなりません。 前回の実行によるこのファイルのコピーが存在しなければ,このファイルを作成してください (UETINIDEV.DAT は,完全な UETP の実行または装置テスト・フェーズの実行によって作成されます)。 単一装置テストを実行するときには,ログ・ファイルは作成されないので注意してください。 このテストはすべての出力をユーザのターミナルに送ります。

特定の装置タイプに対してだけテストを行う場合は,表 5-1 「装置テスト (VAX のみ)」 (VAX システムの場合) または表 5-2 「装置テスト (Alpha のみ)」 (Alpha システムの場合) からテスト・イメージ名を選択し,そのイメージを実行することによって,特定のコントローラだけをテストすることができます。 次に例を示します。

$ RUN UETTTYS00
Controller designation?: TTB

UETP は,コントローラ指示子および装置コードの入力を求めます。 ユーザ自身のターミナルをテストするのでなければ,コントローラ名を明示的に示さなければなりません。 ターミナル・テストを実行する場合,Return を押せば,ユーザ自身のターミナルだけをテストできます。

何回も実行を繰り返す場合は,論理名 CTRLNAME を定義する方が便利です。

$ DEFINE CTRLNAME TTB
$ RUN UETTTYS00

このようにコントローラ名を定義すると,テスト完了後も論理名 CTRLNAME は割り当てられたままになります。 論理名の割り当てを解除するには,次のように,DCL の DEASSIGN コマンドを使用します。

$ DEASSIGN CTRLNAME

5.8.2.3 UETINIDEV.DAT の形式

UETINIDEV.DAT ファイル は ASCII 順編成ファイルなので,必要に応じて入力したり編集したりすることができます。 このファイルの内容は,次のコマンドを入力することによって表示することができます。

$ TYPE UETINIDEV.DAT

DDB x ddd
UCB y uuuuu nnnnnnnnn.nnn
END OF UETINIDEV.DAT

この例では,次のようにシンボルが定義されています。

シンボル

x

当該コントローラにテスト可能なユニットがある場合は T。 当該コントローラでテストを行わない場合は N。

y

ユニットがテスト可能な場合は T。 ユニットがテスト可能でない場合は N。

ddd

装置コントローラ名。 たとえば,DUA。

uuuuu

装置ユニット番号。 たとえば,25。

nnnnnnnnn.nnn

ユニットに対する UETP 装置テスト名。 たとえば,UETDISK00.EXE。

UETINIDEV.DAT には,ユーザのシステムに接続されている,またはユーザのシステムから見ることができる各コントローラに対する DDB (装置データ・ブロック) 行が入っています。 DDB 行の後には,当該コントローラに接続された各ユニットに対する UCB (ユニット制御ブロック) 行があります。 DDB 行と UCB 行の両方がその装置がテスト可能であることを示すときに限り,装置テストは特定の装置をテストできます。

5.8.2.4 ループ・モードによるテストの実行

ある装置に対して特に負荷をかけてテストしたい場合は,ループ・モードで装置テストを実行します。 このモードでは,テストが無限に実行されます。 次に例を示します。

$ DEFINE MODE LOOP
$ RUN UETDISK00
Controller designation?: DRA
%UETP-I-TEXT, End of pass 1 with 980 iterations at 22-JUN-2000 16:18:51:03

^C

ループ・モードのテストを終了するには,Ctrl/C を使用しなければなりません。 Ctrl/Y を使用すると,UETP はクリーンアップ処理を行いません。

5.8.2.5 個々の装置テストの機能

ディスク・テストは,システム中のディスクごとにファイルを 2 つずつ割り当て,そのファイルにランダムなデータ・ブロックを書き込みます。 次に,テストはそのデータをチェックし,エラーがあれば SYS$OUTPUT に報告し,最後に,そのディスク・ファイルを削除します。

クラスタ環境でディスク・テスト・フェーズを実行する場合,テストを行うシステムにマウントされているすべてのディスクがアクセスされます。 このとき,テストされるディスクのユーザにとってディスク領域の不足という問題が発生するかもしれません。 したがって,遠隔ノード上のユーザ (ローカル・システムのユーザとディスクを共有しているユーザ) には,使用中のディスクが UETP によってテストされるということを警告しておくべきです。

磁気テープ・テストは,システム中のすべての磁気テープ・ドライブをテストします。 このテストは,マウントされているすべての磁気テープ上に大きなファイルを作成し,その中にさまざまなサイズの順次レコードを複数書き込みます。 さらに,レコードの書き込み後,磁気テープを巻き取り,書き込んだレコードを検査し,最後に,磁気テープを再初期化します。

ターミナルおよびライン・プリンタ・テストでは,数ページまたは数画面かの出力が作成され,各ページまたは画面にヘッダ行および ASCII 文字によるテスト・パターンが出力されます。 ヘッダ行には,テスト名,装置名,データ,および時間が出力されます。

実験周辺機器アクセラレータ (LPA11-K) の場合,テスト・イメージによって LPA11-K の I/O バスの構成が決定されます。 テスト・イメージはすべてのタイプのマイクロコードを LPA11-K にロードし,LPA-K の I/O バス上のすべての装置に対してデータの読み込みまたは書き込みを行います。

通信装置テストは,転送メッセージ・バッファをランダムなデータでいっぱいにします。 次に,ループバック・モードを使って,メッセージを何度か転送および受信します。 ループ・バックされたデータが正しいかどうかをチェックするために,AST ルーチンが $QIO 読み込みと関連付けられ,受信したメッセージと転送したメッセージが比較されます。 この手順は,異なる長さのメッセージを使って繰り返されます。

インタフェース装置テストは,装置を保守モードでテストし,ランダムなデータを書き込み,最後にそのデータを検査します。

イーサネット・アダプタ・テストは,装置に対して自己テスト診断を行います。 また,このテストは,さまざまなアダプタ・モード (内部ループバックおよび外部ループバックなど) を使用するテスト・データを使って,読み込みおよび書き込み作業を行います。

ベクタ・プロセッサ装置テストは,単純なベクタ・スカラ算術演算およびベクタ・ベクタ算術演算を行い,その結果と予期された値を比較します。 このテストは,また,ベクタ関連拡張システム・サービスを使って,強制的に算術例外条件およびメモリ管理例外条件をシステムに発生させます。

表 5-1 「装置テスト (VAX のみ)」 に,装置テスト・イメージおよび VAX システム上でテストされる装置のリストを示します。

表 5-1 装置テスト (VAX のみ)

テスト・イメージ名

テストされる装置

UETDISK00.EXE

ディスク

UETTAPE00.EXE

磁気テープ・ドライブおよびテープ・カートリッジ・ドライブ

UETTTYS00.EXE

ターミナルおよびライン・プリンタ

UETLPAK00.EXE

LPA11-K

UETCOMS00.EXE

DMC11, DMR11

UETDMPF00.EXE

DMF32, DMP11

UETDR1W00.EXE

DR11-W

UETDR7800.EXE

DR780, DR750

UETCDRO00.EXE

RRD40, RRD42, RRD50

UETUNAS00.EXE

イーサネット・アダプタ

UETVECTOR.EXE

ベクタ・プロセッサ,VVIEF

 

表 5-2 「装置テスト (Alpha のみ)」 に,装置テスト・イメージおよび Alpha 上でテストされる装置のリストを示します。

表 5-2 装置テスト (Alpha のみ)

テスト・イメージ名

テストされる装置

UETDISK00.EXE

ディスク

UETTAPE00.EXE

磁気テープ・ドライブおよびテープ・カートリッジ・ドライブ

UETTTYS00.EXE

ターミナルおよびライン・プリンタ

UETCDRO00.EXE

RRD42

UETUNAS00.EXE

イーサネット・アダプタ

 

5.8.3 システム・ロード・テスト・フェーズ

システム・ロード・テストの目的は,システム資源を同時に要求する複数のターミナル・ユーザをシミュレートすることです。 システム・ロード・テストは,さまざまなコマンド・プロシージャを実行する独立プロセスを複数作成します。 この結果は,ファイル UETLOAD00.DAT に出力されます。 各プロセスは,ターミナルにログインしたユーザをシミュレートします。 つまり,各プロシージャ内のコマンドは,ターミナルからユーザが入力したコマンドと同じタイプのコマンドです。 ロード・テストは連続して複数の独立プロセスを作成し,各独立プロセスがそれぞれのコマンド・プロシージャを同時に実行します。 つまり,独立プロセスと同じ数のユーザが同時にターミナルからコマンドを入力するのと同じような影響をシステムに与えます。 このようにして,ロード・テストは,通常のシステムにおける使用と同じような環境を作り出します。

ロード・テストは,論理名 LOADS を使って,作成する独立プロセスの数を決定します。 UETP コマンド・プロシージャを起動すると,シミュレートするユーザの人数,つまり,作成する独立プロセスの数を尋ねてきます (5.4.3 項 「ロード・テスト用のユーザ負荷の定義」を参照)。 この数は,使用しているシステムのメモリ量,スワップ領域,およびページング領域を考慮して決める必要があります。 このときのユーザの応答によって,グループ論理名 LOADS が定義されます。

UETP マスタ・コマンド・プロシージャは,終了フェーズにおいて,テストによって行われたグループ論理名の割り当てを解除します。 UETP パッケージが正常終了しなかった場合のみ,グループ論理名 LOADS の割り当ては解除されません。

作成する独立プロセスの数にもよりますが,ロード・テストによって実行されるコマンド・プロシージャは大量の出力を生成します。 各独立プロセス (すなわちユーザ) に対して,テストは UETLOnnnn.LOG と呼ばれる出力ファイルのバージョンを作成します (nnnn は数値文字列)。 コンソールには,ロード・テストの進行を表す状態情報だけ表示されます。

ロード・テストが完全な UETP の一部として実行される場合も,独立したフェーズとして実行される場合も,UETP は UETLOnnnn.LOG ファイルを結合し,出力をファイル UETP.LOG に書き込み,最後に,個々の出力ファイルを削除します。

システム・ロード・テストを独立したフェーズとして実行するには,スタートアップ・ダイアログの中から LOAD を選択します (5.4.1 項 「フェーズのサブセットの実行方法」を参照)。

5.8.4 DECnet for OpenVMS テスト・フェーズ

DECnet for OpenVMS ソフトウェアがユーザの OpenVMS システムに組み込まれている場合,完全な UETP の実行によって,DECnet ハードウェアおよびソフトウェアが自動的にテストされます。 通信装置は DECnet に割り当てられ,DECnet 装置は UETP 装置テストでテストできないので,DECnet for OpenVMS または他のアプリケーションがその装置を割り当てている場合,UETP は イーサネット・アダプタをテストしません。 DECnet テストの開始時,DECnet ノードおよびサーキット・カウンタはゼロにされ,実行時の障害監視が可能になります。

他の UETP フェーズと同様に,DECnet for OpenVMS フェーズを独立させて実行することもできます。 5.4.1 項 「フェーズのサブセットの実行方法」を参照してください。

5.8.4.1 環境

DECnet for OpenVMS テストは,DECnet がサポートするすべてのノード・タイプ (ルーティング・ノードおよび非ルーティング・ノードを含む) に接続された OpenVMS システム,および若干異なるタイプのオペレーティング・システム (RSTS,RSX,TOPS,RT など) 上で正常に動作します。 遠隔システムには,システム間でファイルをコピーするための省略時のアクセス権が必要です。 DECnet フェーズでは,次のテストを行います。

  • UETP が実行されているノード。

  • テストを行う遠隔ノードが論理名 UETP$NODE_ADDRESS に定義されていない場合は,連続したすべてのサーキット。 遠隔ノードが定義されている場合は,DECnet フェーズは 1 つのサーキットしかテストしない。

  • すべての隣接ノードまたは第 1 ホップ・ノード,およびサーキット (同時)。

テストがサポートする通信回線の数には制限はありません。 ある隣接ノードにおけるテストを,通常の通信転送率で 2 分以上継続してはなりません。

注意:

UETP は,ユーザのシステムが FAL オブジェクトに対して省略時のアクセス権を持っていることを想定しています。 しかし,ネットワーク構成コマンド・プロシージャ NETCONFIG.COM は,省略時の設定で,FAL オブジェクトに対するアクセス権を提供しません。 NETCONFIG.COM が提供する省略時の設定で DECnet ソフトウェアをインストールする場合,UETP DECnet フェーズでエラー・メッセージが表示されることがあります。 このエラー・メッセージは無視して構いません。 詳細は5.7.13 項 「FAL オブジェクトに対する省略時のアクセス権の欠如」を参照してください。

5.8.4.2 DECnet フェーズの動作

UETP (UETPHAS00.EXE の制御下において) は,ファイル UETDNET00.DAT を読み込み,DECnet for OpenVMS フェーズ中に次の手順を行います。

  1. ネットワーク制御プログラム (NCP) の LOOP EXECUTOR コマンドを複数回実行し,UETP が動作しているノードをテストする。

  2. NCP を使って,コマンド SHOW ACTIVE CIRCUITS を実行する。 この結果は,UETININET.TMP に書き込まれ,そこから UETP はデータ・ファイル UETININET.DAT を作成する。 UETININET.TMP ファイルには,ON 状態であるが遷移状態でないサーキットについての次の情報が入っている。

    • サーキット名

    • ノード・アドレス

    • ノード名 (存在する場合)

    UETININET.TMP ファイルは,テストする装置を決定するために,DECnet フェーズ全体で使用される。

  3. UETININET.TMP ファイルを使って,テスト可能なサーキットごとに NCP コマンド・プロシージャを 1 つ作成する。 各コマンド・プロシージャには,サーキット・カウンタおよびノード・カウンタをゼロにし,ファイルのコピーによってサーキットおよび隣接ノードをテストする複数の NCP コマンドが入っている。

    注意:

    カウンタをゼロにしたくない場合は,DECnet for OpenVMS ソフトウェアをテストしないでください。

  4. 手順 3 のコマンド・プロシージャを並行して実行し,ユーザ負荷が高い状態をシミュレートする。 シミュレートされるユーザ負荷は,以下の値のうち少ない方である。

    • テスト可能なサーキットの数に 2 をかけたもの

    • 資源が不足するまでにシステムに作成できるユーザ独立プロセスの最大数 (UETINIT00 で決定する)

  5. プログラム UETNETS00.EXE を実行する。 このプログラムは UETININET.DAT ファイルを使って,テスト可能な各サーキットに対するサーキット・カウンタおよびノード・カウンタをチェックする。 カウンタが劣化を示している場合 (つまり,ゼロではない場合),その名前と値がコンソールに報告される。 ログ・ファイルには,すべてのカウンタが報告されるが,劣化を示すカウンタだけはコンソールにも報告される。 次に,UETNETS00 出力の例を示す。

    %UETP-S-BEGIN, UETNETS00 beginning at  22-JUN-2000 13:45:33.18
    %UETP-W-TEXT, Circuit DMC-0 to (NODENAME1) OK.
    %UETP-I-TEXT, Node  (NODENAME2) over DMC-1 response timeouts = 1.
    %UETP-I-TEXT, Circuit DMC-1 to (NODENAME2) local buffer errors = 34.
    %UETP-I-TEXT, Node  (NODENAME3) over DMP-0 response timeouts = 3.
    %UETP-S-ENDED, UETNETS00 ended at 22-JUN-2000 13:45:36.34
    

    カウンタの劣化が必ずしもエラーの原因となるわけではないので,テストが成功したかどうかは,システムではなく,ユーザが判断することである。 次のカウンタは劣化を示す。

    サーキットの場合
    • Arriving congestion loss

    • Corruption loss

    • Transit congestion loss

    • Line down

    • Initialization failure

    • Data errors inbound

    • Data errors outbound

    • Remote reply timeouts

    • Local reply timeouts

    • Remote buffer errors

    • Local buffer errors

    • Selection timeouts

    • Remote process errors

    • Local process errors

    • Locally initiated resets

    • Network initiated resets

    ノードの場合
    • Response timeouts

    • Received connect resource errors

    • Node unreachable packet loss

    • Node out of range packet loss

    • Oversized packet loss

    • Packet format error

    • Partial routing update loss

    • Verification reject

5.8.5 クラスタ統合テスト・フェーズ

クラスタ統合テスト・フェーズは,DECnet for OpenVMS ソフトウェアに大きく依存する 1 つのプログラムおよび 1 つのコマンド・ファイルから構成されます。 このフェーズは,DECnet for OpenVMS ソフトウェアを使って,クラスタ中の各 OpenVMS ノード上に SYSTEST_CLIG プロセスを作成し,各ノードと通信します。 SYSTEST_CLIG は SYSTEST に類似するアカウントです。 しかし,SYSTEST_CLIG はクラスタ統合テストでしか使用されません。 クラスタ・テスト・フェーズを正しく実行するには,次の SYSTEST_CLIG アカウントの制限が必要です。

  • アカウントが使用可能であり,パスワードがヌルでなければならない。 詳細は 5.3.16 項 「OpenVMS Cluster のテスト」を参照。

  • SYSTEST アカウントと同じ UIC でなければならない。

  • SYSTEST アカウントと同じ特権およびクォータでなければならない。 詳細は 5.7.2 項 「クォータ,特権,アカウントの間違い」を参照。

  • DECnet for OpenVMS ソフトウェアからのみログインできるアカウントでなければならない。

  • ログイン時,実行中の UETCLIG00.COM にロックされるアカウントでなければならない。

これらの項目は,システムの機密保護およびプライバシーを守るために必要です。 SYSTEST_CLIG プロセスが OpenVMS ノード上に作成できない場合は,障害の原因が示され,ファイル・テスト中にはロック・テストおよび 共用アクセス用のノードが無視されます。 また,このテストでは,SYSTEST_CLIG プロセスが作成されなかったノードからのログ・ファイルのコピーは行われません。 SYSTEST_CLIG プロセスの作成後,SYSTEST_CLIG プロセスとの通信に問題が発生した場合,それ以降のロック・テストおよびファイル共用テストでは,このノードは除外されます。 クラスタ統合テストの終了時,当該ノードでエラーが発生したかどうかが報告されます。

UETCLIG00.EXE は,1次スレッドと2次スレッドという,2 つの実行用スレッドを持っています。 1次スレッドは,クラスタ構成 (OpenVMS ノード,HSC ノード,およびテストを実行するノードで使用できる取り付けディスク) をチェックします。 選択された OpenVMS ノードの場合,1次スレッドは DECnet ソフトウェアを使って SYSTEST_CLIG プロセスを起動しようとします。 1次スレッドが SYSTEST_CLIG プロセスをノード上で起動できた場合,そのノードはコマンド・ファイル UETCLIG00.COM を起動します。 このコマンド・ファイルは,UETCLIG00.EXE を起動し,2次実行スレッドを実行します。

1次スレッドを実行しているプロセスは,2次スレッドを実行しているプロセスと通信できるかどうかチェックします。 次に,ロックを外し,デッドロック状態が作成されるよう,2次スレッドに命令します。

1次スレッドは,クラスタ中で選択した OpenVMS および HSC ノード上の同じディスクにファイルを作成しようとします。 1次スレッドはブロックを書き込み,そのブロックを再び読み取り,最後に,そのブロックを確認します。 次に,OpenVMS ノードを 1 つランダムに選択し,そのブロックの読み込みと確認を行うよう指示します。 次に,1次スレッドは他のブロックを書き込むことによって,ファイルを拡大し,2次ブロックは2 番目のブロックを読み込み,確認します。 このファイルは削除されます。

2次プロセスは終了します。 2次プロセスは,自身の SYS$ERROR ファイルの内容を1次プロセスにコピーするので,UETP ログ・ファイルおよびコンソール・レポートはすべての問題を 1 つの場所に表示することができます。 DECnet for OpenVMS ソフトウェアは,テストの実行時に自動的に SYS$TEST の中に NETSERVER.LOG を作成します。 したがって,必要であれば,後でこのノードのファイルを読むことができます。

テストの実行中,1次プロセスはシステム・サービス SYS$BRKTHRU を使って,テストの開始と終了を各 OpenVMS ノードのコンソール・ターミナルに知らせます。

グループ論理名 MODE を文字列 DUMP と同等に定義することによって,ほとんどのイベントの発生を追跡することができます。 論理名の定義は,定義されたノード上でしか適用されません。 MODE は,イベントを追跡したいクラスタ中の各ノード上で定義しなければなりません。



[16] このマニュアルはアーカイブされ,OpenVMS Documentation CD-ROM に含まれています。

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