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HP OpenVMS: システム管理者マニュアル (下巻)

付録 C OpenVMS Alpha 上に実装された HP MIB サブエージェント

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OpenVMSドキュメント・ライブラリ

目次
まえがき
第1章:システムパラメータの管理
第2章:ページファイル/スワップファイル/ダンプファイルの管理
第3章:性能の管理
第4章:ファイルシステムのデータキャッシュの管理
第5章:UETPによるシステムのテスト
第6章:システムに関する情報の入手
第7章:リソース使用状況の調査
第8章:クラスタの管理
第9章:ネットワーク
第10章:LANの管理
第11章:InfoServerの管理
第12章:LATの管理
第13章:DECdtmサービスの管理
第14章:特殊処理環境の管理
付録A:Files-11ディスク構造
付録B:時差係数表
付録C:HP MIBサブエージェント
用語集
索引
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eSNMP (Extensible Simple Network Management Protocol) では,ネットワーク管理者は,MIB (Management Information Bases) というデータベースを活用することで,すべてのネットワークやベンダにまたがる多種多様の装置を管理することができます。 基本的に,情報はマスタ・エージェントサブエージェントの間でやり取りされます。 マスタ・エージェントとサブエージェントは管理対象のネットワーク上にあるルータやサーバなどの装置であり,また,マネージャは管理が行われるネットワーク上にある装置のことです。

この付録では,HP Server MIB と HP Cluster MIB について説明します。

C.1 HP Server MIB サブエージェント

HP Server MIB (DSM) は,次のような 2 つの拡張部分またはサブエージェントから構成されています。

拡張部分

説明

システム

標準 MIB では定義されていない,Alpha システム情報への管理インタフェース

管理

整数変数に対するしきい値を検出し,監視する機能を含む,弊社の拡張エージェントにある機器

標準の SMI (Structure of Managed Information) 規定に含まれる DSM の表記は,次のとおりです。

iso(1) org(3) dod(6) internet(1) private(4) enterprises(1) 36 

バージョン 7.1-1H1 以降の OpenVMS Alpha は,AlphaServer 800,1000,4000,4100,8200,8400 の各システムにおいて DSM サブエージェントを実装しています。 DSM サブエージェントがあると,次のような重要な情報をリモートから決定し,管理することができるようになります。

  • ファームウェア・リビジョン番号

  • 基本システム記述

  • FRU (Field Replaceable Unit) の情報と説明

  • プロセッサとキャッシュの状態

  • インタフェースの構成

  • ハードウェアにとって有害な可能性のある,システム筐体内の環境状態

DSM サブエージェントにアクセスするには,次のソフトウェアを使用します。

  • DIGITAL ServerWORKS Manager バージョン 3.0 または DSM 定義にアクセス権を持つ任意の MIB ブラウザ。

  • DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS バージョン 4.1 以降。 DSM サブエージェントは TCP/IP Services で提供される SNMP エージェントを使用して SNMP クライアントとの通信を行っている。

これ以降の項では,DSM サブエージェントと,システムでのその設定方法を説明します。

C.1.1 DSM サブエージェントの概要

DSM サブエージェントは,DSM オブジェクト --- ネットワーク管理者が関わるデータ項目 --- または,トラップ --- 状態の変更についての情報 --- に対する SNMP 要求に応答します。 サブエージェントは,このようなオブジェクトやトラップに関連するデータの報告や保守を担当します。

DSM システム・サブエージェントは,表 C-1 「OpenVMS Alpha 上に実装された DSM システム・サブエージェント・オブジェクト」 にあるオブジェクトを実装しています。 オブジェクトは,それぞれ,OpenVMS Alpha ネットワーキングに関連する基本システムや環境情報のグループに対応しています。 ネットワーク管理者はこれらに対して ServerWORKS Manager 経由でアクセスできます。

表 C-1 OpenVMS Alpha 上に実装された DSM システム・サブエージェント・オブジェクト

オブジェクト

データ型

アクセス

説明

MIB 情報グループ

svrSysMibMajorRev

Integer

読み込み専用

svrSystem MIB のこの実装におけるメジャー・リビジョン番号。 現在は 1。

svrSysMibMinorRev

Integer

読み込み専用

svrSystem MIB のこの実装におけるマイナー・リビジョン番号。 現在は 0。

基本システム記述グループ

svrSystemModel

DisplayString

読み込み専用

システム名とモデル名。 たとえば,AlphaServer 2100。

svrSystemDescr

DisplayString

読み込み専用

システム・タイプの汎用テキスト記述。

svrSystemBoardFruIndex

Integer

読み込み専用

ボードのシリアル番号およびその他の資産情報を説明している FRU (Field Replaceable Unit) テーブル内の FRU のインデックス。 未知の場合は 0。

svrSystemBootedOS

Integer

読み込み専用

現在ブートされているオペレーティング・システム。

svrSystemShutdownReason

DisplayString

読み込み専用

システム・シャットダウンについての理由。

svrFirmwareIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。

svrFirmwareDescr

DisplayString

読み込み専用

SRM コンソール,ARC コンソール,システム BIOS などの項目に対する説明用テキスト。

svrFirmwareRev

DisplayString

読み込み専用

バージョン番号。 Vx.y または Vx.y-z の形式が多い。

svrFwSymbolName

DisplayString

読み込み専用

コンソール上で表示可能なシンボル名。

svrFwSymbolValue

Octet string

読み込み専用

シンボルの値。 なにもない,またはわからない場合は空 (Null)。

システム・プロセッサ・グループ

svrCpuIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有な CPU エントリ用のインデックス値。

svrCpuManufacturer

DisplayString

読み込み専用

プロセッサの製造業者。

svrCpuRevision

DisplayString

読み込み専用

プロセッサ独自の形式によるバージョン情報。

svrCpuFruIndex

Integer

読み込み専用

プロセッサに含まれる構成要素の資産情報を説明する FRU テーブルにある FRU エントリのインデックス。 未知の場合は 0。

svrCpuCacheIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・インデックス値。

svrCpuCacheLevel

Integer

読み込み専用

レベル 1,レベル 2,レベル 3 またはその他のキャッシュ,あるいは未知。

svrCpuCacheType

Integer

読み込み専用

キャッシュのタイプ : 内部,外部,内部命令,内部データのいずれか。

svrCpuCacheSize

Kbytes

読み込み専用

K バイト単位のキャッシュ・サイズ。

svrCpuCacheSpeed

Integer

読み込み専用

ナノ秒単位のキャッシュ速度。 未知の場合は 0。

svrCpuCacheStatus

Integer

読み込み専用

キャッシュの現在の状態 : 使用可,使用不可,その他,未知。

メモリ構成グループ

svrPhysicalMemorySize

Kbytes

読み込み専用

オペレーティング・システムから見える物理メモリの合計量。

svrPhysicalMemoryFree

Kbytes

読み込み専用

空き物理メモリの量。

svrMemIndex

Integer

読み込み専用

このエントリに対する固有インデックス。

svrMemSize

Kbytes

読み込み専用

メモリ範囲の長さ。

svrMemFruIndex

Integer

読み込み専用

メモリが存在する FRU テーブルにある FRU エントリのインデックス。 未知の場合は 0。

svrBusIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。

svrBusType

BusTypes

読み込み専用

バス・タイプ。

svrLogicalSlotNumber

Integer

読み込み専用

対象のバスに対する固有論理スロット番号。

svrLogicalSlotDescr

DisplayString

読み込み専用

ID から由来した,またはマネジメント・ステーションによって設定されたままの装置記述。

svrLogicalSlotRevision

DisplayString

読み込み専用

スロット内の装置について,ベンダが提供するメジャー・リビジョンおよびマイナー・リビジョン。

物理構成グループ

svrFruIndex

Integer

読み込み専用

システムに固有なインデックス値。

svrFruType

Integer

読み込み専用

FRU タイプの汎用カテゴリ。

svrFruDescr

DisplayString

読み込み専用

既知の場合は,FRU タイプの詳細記述。

svrFruVendor

DisplayString

読み込み専用

製造業者の名称または ID。

svrFruPartNumber

DisplayString

読み込み専用

このユニットの注文番号。

svrFruRevision

DisplayString

読み込み専用

ユニットのバージョン番号。 図がある場合は,FRU バージョン番号の後に “Artwork: XXX” の形式で示される。

svrFruFirmwareRevision

DisplayString

読み込み専用

適用可能な場合は,ファームウェアのリビジョン。 それ以外の場合は空 (Null)。

svrFruSerialNumber

DisplayString

読み込み専用

ユニットのシリアル番号。

環境グループ: 温度

svrThermalSensorCount

Integer

読み込み専用

システムに存在し,読み出し可能な温度センサーの数。

svrThSensorIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。

svrThSensorReading

Integer

読み込み専用

svrThSensorReadingUnits オブジェクトで記述されるユニットの,センサーで読み出される現在の値。

svrThSensorReadingUnits

ThermUnits

読み込み専用

華氏,摂氏または相対値の温度でのセンサーの値。 利用できない場合,値は未知になる。

svrThSensorStatus

Integer

読み込み専用

センサーの状態値。

環境グループ : 冷却装置

svrFanCount

Integer

読み込み専用

状態が検出可能なファンの数。

svrFanIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。

svrFanStatus

Integer

読み込み専用

現在のファンの状態。

環境グループ : 電源装置

svrPowerSupplyCount

Integer

読み込み専用

svrPowerSupplyTable オブジェクトにあるエントリを反映している,検出可能な電源装置の数。

svrPowerSupplyIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。

svrPowerSupplyStatus

Integer

読み込み専用

現在の電源装置の状態。

 

DSM 管理サブエージェントは,表 C-2 「OpenVMS Alpha 上に実装された DSM 管理サブエージェント・オブジェクト」 にあるオブジェクトと,表 C-3 「OpenVMS Alpha上に実装された DSM 管理サブエージェント・トラップ」 にあるトラップを実装しています。

オブジェクトとトラップは,それぞれ,OpenVMS Alpha ネットワーキングに関連する管理領域のグループに対応しています。 ネットワーク管理者はこれらに対して ServerWORKS Manager 経由でアクセスできます。

表 C-2 OpenVMS Alpha 上に実装された DSM 管理サブエージェント・オブジェクト

オブジェクト

データ型

アクセス

説明

MIB 情報グループ

svrMgtMibMajorRev

Integer

読み込み専用

svrMgt MIB のこの実装におけるメジャー・リビジョン番号。 現在は 1。

svrMgtMibMinorRev

Integer

読み込み専用

svrMgt MIBのこの実装におけるマイナー・リビジョン番号。 現在は 0。

アラーム・グループ

svrAlarmNextThrIndex

Integer

読み込み専用

svrThrEntry オブジェクトを作成するために次に利用できるインデックス。 値が -1 の場合,しきい値の最大値に到達している。 現在のしきい値記録を削除しないと,しきい値記録は作成できない。

svrAlarmEnableTraps

Boolean

読み込み/書き込み

真の場合,トラップは起動された各アラームに送信される。

svrThresholdTable

Sequence of SvrThresholdEntry

アクセス不能

アラームの設定および再設定のための条件を記述するしきい値テーブル。 エージェントは例外のためにこのテーブルをチェックする。

アラームは,絶対値 (サンプルにされた変数の現在の整数値など) またはデルタ値 (現在の値と最後の値の差など) に設定できる。 アラームはよりも大きい例外アラーム,よりも小さい例外アラーム,と等しい例外アラームなどにできる (svrThrAlarmType オブジェクトの説明を参照)。

ヒステリシス (0 から 1 に変わったときと,1 から 0 に変わったときに別々のしきい値を示す,ある種のバイナリ装置の傾向) は,アラーム状態の設定および再設定の両方に対してしきい値を提供することによって導入される。 その結果,アラームの起動の際に送信されるトラップの数は制限される。

エージェントがリブートしても持続するようなアラームは作成できるが,これは動的テーブル変数には使用しない方がよい。

アラームの起動は状態変数の概念的な列を変更し,また,トラップの送信やイベントのローカルなログ取得も起動できる。

svrThresholdEntry

SvrThresholdEntry

アクセス不能

整数変数に設定されたしきい値アラーム。

アラーム・エントリは,管理コンソールによって作成され,svrAlarmNextThrIndex の現在の値を使用して列変数のインスタンスに名前を付け,svrThrStatus を underCreation に設定する。 初めてしきい値エントリを作成するときには,svrThrStatus に対して設定要求を発行すること。

残りの列変数については,同じ操作で設定することも,あるいは,一連の操作で設定することもできる。 値を設定されないものは,示されている省略値を保持する。 アラーム・グループにある次に示すオブジェクトには,変数値を設定してからアラームを有効にする必要がある。

  • svrThrStatus (underCreation に設定される)

  • svrThrVariableName から svrThrSeverity まで (適切に設定される。 それぞれのオブジェクト説明を参照)

svrThrIndex

Integer

読み込み専用

ローカル・システムに固有なインデックス値。 作成時に,svrAlarmNextThrIndex の値に設定される。

svrThrStatus

Integer

読み込み/書き込み

列の状態を記述する。

初期設定付きで列が作成されるときには,svrThrStatus を underCreation に設定する必要がある。 管理コンソールは,列設定を完了した後,この変数を rowEnabled に設定する。 列内の変数は,svrThrStatus が初期の underCreation 状態になっているか,または rowDisabled に設定されている場合にだけ書き込み可能になる。

列を削除するには,状態を rowInvalid にする。 変数ポーリングとしきい値チェックでの修正できないエラーが,列状態を rowError に変更させることに注意すること。 エージェントが状態を rowError に設定してしまうと,エージェントはその状態を再設定することはない。 その代わり,管理コンソールが,svrThrErrorValue とともに戻された情報または他の理由に基づいて状態を再設定する必要がある。

svrThrVariableName

Object identifier

読み込み/書き込み

しきい値に対してテストされる予定の整数変数のオブジェクト識別子 (OID)。 列作成時には,この変数は値 0.0 であり,整数変数の OID に設定してからアラームを有効にする必要がある。

svrThrValueType

Integer

読み込み/書き込み

絶対値またはデルタ値。 列作成時の省略値は absoluteValue である。 deltaValue は現在の値から svtThrLastValue 値を減算して計算される。

svrThrAlarmType

Integer

読み込み/書き込み

値がより大きい以上と等しい以下より小さいのいずれかであるしきい値をシグナル通知するアラーム。 列作成時の省略値はより大きい

絶対値に対してより大きいまたは以上のしきい値が発生するのは,サンプル値が svrThrThresholdValue 以上になり,かつ,svrThrAlarmState が再設定されたときである。 この状態によって svrThrAlarmState が設定され,また,svrAlarmEnableTraps が真である場合は,svrThrExceptTrap が送信される。 サンプル値が svrThrResetValue 以下になった場合には,SvrThrAlarmState が再設定される。

絶対値に対してより小さいまたは以下のしきい値が発生するのは,サンプル値が svrThrThresholdValue 以下になり,かつ,svrThrAlarmState が再設定されたときである。 この状態によって svrThrAlarmState が設定され,また,svrAlarmEnableTraps が真である場合は,svrThrExceptTrap が送信される。 サンプル値が svrThrResetValue 以上になった場合には,SvrThrAlarmState が再設定される。

絶対値に対してと等しいしきい値が発生するのは,サンプル値が svrThrThresholdValue と等しく,かつ,svrThrAlarmState が再設定されたときである。 この状態によって svrThrAlarmState が設定され,また,svrAlarmEnableTraps が真である場合は,svrThrExceptTrap が送信される。 サンプル値が svrThrResetValue と等しくなくなると,SvrThrAlarmState が再設定される。

絶対値に対するのと同様の状態は,デルタ値にも適用されるが,svrThrThresholdValue と svrThrResetValue の両方の比較に対しては,サンプル値と svrThrLastValue との差分が使用される点が異なる。 差分は現在の値からsvrThrLastValue を減算することなので,負のデルタ値になる可能性もあることに注意すること。

svrThrSampleInterval

Integer

読み込み/書き込み

しきい値の例外をチェックするためのポーリング間隔 (単位 : 秒)。 列作成時の省略値は 30 秒である。 最小値 : 1。

svrThrPersistent

Boolean

読み込み/書き込み

真の場合,しきい値はエージェントが再起動しても値を保持する。 列作成時の省略時設定 : 偽。

省略時の設定では,保持されたデータを格納するために使用されるファイルは,SYS$SYSTEM:TCPIP$MGT_THRESHOLDS.DAT と SYS$SYSTEM:TCPIP$MGT_THRESHOLDS.BAK である。 これらのファイルをシステム・ディスクから移動するか,またはファイル名を変更する場合,システム管理者は SYS$MANAGER:SYLOGICALS.COM ファイルの適切な場所で論理名 TCPIP$MGT_PERSISTENCE_DAT と TCPIP$MGT_PERSISTENCE_BAK を定義できる。 たとえば,これらのファイルを異なる記憶位置にポイントする場合,SYS$MANAGER:SYLOGICALS.COM に次の定義を追加する (サンプルはこの表のカラムの長さに合わせてある)。

$ DEFINE/SYS -
_$ TCPIP$MGT_PERSISTENCE_DAT -
_$ DISK$2:[SNMP.MIB]PERSIST.DAT;
$ DEFINE/SYS -
_$ TCPIP$MGT_PERSISTENCE_BAK -
_$ DISK$2:[SNMP.MIB]PERSIST.BAK;

svrThrThresholdValue

Integer

読み込み/書き込み

現在の値またはデルタ値に比較されるしきい値。 列作成時の省略値 : 0。

svrThrResetValue

Integer

読み込み/書き込み

と等しいものを除いて,svrThrAlarmTypes オブジェクトすべてに対するしきい値を再設定するために使われる値。 列作成時の省略値 : 0。

svrThrLastValue

Integer

読み込み専用

アラームを起動する場合に評価する,またはしきい値チェック用のデルタ値を評価するために必要な,これまでのサンプル。

svrThrAlarmState

Integer

読み込み専用

アラームが現在設定されているのか,または再設定されるのかを示す。 ポーリング管理アプリケーションで,しきい値例外状態がアラーム定義を基にして検出されたのかどうかを判断するために使用される。 アラームが使用可能なとき,またはエージェントが再起動されたときには再設定の初期値を持つ。

この値は,svrThrStatus が rowDisabled や rowInvalid に変わると再設定される。 状態変更のガイドラインについては,svrThrAlarmType の説明を参照。

svrThrLogEvent

Boolean

読み込み/書き込み

真の場合,サブエージェント・プロセス・ログ・ファイルにデータを記録する。 たとえば,[TCPIP$SNMP]TCPIP$SVRMGT_MIB.LOG に記録する (C.1.2 項 「DSM サブエージェントを使用するためのシステム設定」参照)。 省略値 : 偽。

svrThrDescr

DisplayString

読み込み/書き込み

しきい値の種類を記述する。 この値は管理コンソールによって設定されるものであり,エージェントは設定しない。

svrThrErrorValue

SnmpErrors

読み込み専用

svrThrStatus 値が rowError と同じになったことを示す SNMP が定義したエラー状態である。 有効なのはそのときだけである。

svrThrComparisonName

Object identifier

読み込み/書き込み

svrThrPersistent 値とともに使用される,記述子に対するオブジェクト識別子 (OID) であり,svrThrVariableName インスタンスが正しいことを検証する。 省略可能。 省略値 : 0.0。

エージェントが再起動する際,この値は,取り出されて,svrThrComparisonValue と比較される。 値が等しくない場合,svrThrVariableName に対する OID インスタンス化が誤っている可能性がある。 そのような状態が発生した場合,svrThrStatus が rowError に,svrThrErrorValue が badValue に設定される。

svrThrComparisonValue

DisplayString

読み込み/書き込み

svrThrComparisonName の日付値。 省略可能。 svrThrPersistent が設定されると使用される。 この値はエージェント再起動時に現在の値と比較される。 省略時の値 : 空 (Null)。

svrThrSeverity

Severity

読み込み/書き込み

しきい値の重大度を示す。 列作成時の省略値 : 情報。

 

表 C-3 OpenVMS Alpha上に実装された DSM 管理サブエージェント・トラップ

トラップ

変数

説明

ローカル・サーバ制御グループ

  

svrThrHighExceptTrap

svrThrVariableName
svrThrValueType
svrThrThresholdValue
svrThrLastValue
svrThrDescr

高い重大度のトラップ。 アラームを発生させた値は svrThrLastValue に戻される。

svrThrMediumExceptTrap

svrThrVariableName
svrThrValueType
svrThrThresholdValue
svrThrLastValue
svrThrDescr

中程度の重大度トラップ。 アラームを発生させた値は svrThrLastValue に戻される。

svrThrLowExceptTrap

svrThrVariableName
svrThrValueType
svrThrThresholdValue
svrThrLastValue
svrThrDescr

低い重大度のトラップ。 アラームを発生させた値は svrThrLastValue に戻される。

svrThrInformationalExceptTrap

svrThrVariableName
svrThrValueType
svrThrThresholdValue
svrThrLastValue
svrThrDescr

情報重大度トラップ。 アラームを発生させた値は svrThrLastValue に戻される。

 

C.1.2 DSM サブエージェントを使用するためのシステム設定

システムで SNMP を構成し,マスタ・エージェントが SNMP クライアントからの SET コマンドを受け付けることを許可するには,次に示す TCP/IP Services 管理コマンドを TCPIP> プロンプトから実行します。 この操作には,SYSPRV 特権または BYPASS 特権が必要です。

TCPIP> SET CONFIGURATION SNMP /FLAGS=SETS

ローカルの MIB データに対するアクセスの種類を許可または禁止するには,次に示すコマンド,修飾子,オプションを使用します。

TCPIP> SET CONFIGURATION SNMP /[NO]COMMUNITY="名前" - 
_TCPIP> /[NO]ADDRESS=ホスト・アドレス -
_TCPIP> /TYPE=[NO]READ,[NO]TRAP,[NO]WRITE

たとえば,次に示すコマンドでは,SNMP を構成し,コミュニティ名とアドレスを指定して,コミュニティのメンバからの SET コマンドをエージェントが受け付けられるように指定し,かつ,マスタ・エージェントがコミュニティのメンバに対してトラップ・メッセージを送信することを許可します (TRAP または WRITE を指定すると,READ アクセスもあると想定されている)。

TCPIP> SET CONFIGURATION SNMP /COMMUNITY="public" /ADDRESS=128.45.2.8 - 
_TCPIP> /TYPE=TRAP,WRITE

管理者のために,次に示すファイルには,DSM サブエージェントの起動,稼働,シャットダウンを行うエントリのサンプルが含まれています。

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_STARTUP.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_STARTUP.COM から呼び出される。)

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_RUN.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_RUN.COM から呼び出される。)

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_SHUTDOWN.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_SHUTDOWN.COM から呼び出される。)

必要に応じて,上記のファイル内で SVRSYSTEM_MIB エントリを検索し,変更してください。 また,GOTO エントリを削除する必要もあります。 この GOTO 文があると,これらのコマンド・プロシージャはすぐに終了してしまいます。

C.2 HP Cluster MIB サブエージェント

HP Cluster MIB (DCM) は,OpenVMS Cluster システムに関する管理情報を配布する,プライベートな弊社の管理情報ベースです。

DCM は,次のような 2 つの拡張部分またはサブエージェントから構成されています。

拡張部分

説明

システム

標準 MIB では定義されていない,クラスタ・システム情報への管理インタフェース

管理

整数変数に対するしきい値を検出し,監視する機能を含む,弊社の拡張エージェントにある機器

標準の SMI (Structure of Managed Information) 規定に含まれる DCM の表記は,次のとおりです。


iso(1) org(3) dod(6) internet(1) private(4) enterprises(1) 36

OpenVMS Alpha バージョン 7.2 は DCM サブエージェントを実装しています。 DCM サブエージェントがあると,次のような OpenVMS Cluster システムについての状態情報をリモートから決定することができます。

  • クラスタのソフトウェア・バージョン

  • クラスタ・ソフトウェアの状態 : インストール済,稼働中,異常発生中,など

  • 稼働中のクラスタの種類

  • クラスタ・メンバが追加または削除された際にそれを反映する状態の変更

DCM サブエージェントにアクセスするには,次のソフトウェアを使用します。

  • DIGITAL ServerWORKS Manager バージョン 3.0 または DCM 定義にアクセス権を持つ任意の MIB ブラウザ。

  • DIGITAL TCP/IP Services for OpenVMS バージョン 4.1 以降。 DCM サブエージェントは TCP/IP Services で提供される SNMP エージェントを使用して SNMP クライアントとの通信を行っている。

これ以降の項では,DCM サブエージェントと,システムでのその設定方法を説明します。

C.2.1 DCM サブエージェントの概要

DCM サブエージェントは,DCM オブジェクト --- ネットワーク管理者が関わるデータ項目 --- または,トラップ --- 状態の変更についての情報 --- に対する SNMP 要求に応答します。 サブエージェントは,このようなオブジェクトやトラップに関連するデータの報告や保守を担当します。

DCM サブエージェントは,表 C-4 「OpenVMS上に実装された DCM サブエージェント・オブジェクト 」 にあるオブジェクトを実装しています。 オブジェクトは,それぞれ,OpenVMS Cluster システムに関連する情報を戻します。 ネットワーク管理者はこれらに対して ServerWORKS Manager 経由でアクセスできます。

表 C-4 OpenVMS上に実装された DCM サブエージェント・オブジェクト

オブジェクト

データ型

アクセス

説明

クラスタ情報

svrCluSoftwareVendor

DisplayString

読み込み専用

クラスタ・ソフトウェア・ベンダ名。 現在の値は Digital。

svrCluSoftwareVersion

DisplayString

読み込み専用

クラスタ・ソフトウェア・バージョン。 これは OpenVMS バージョンの文字列である。

svrCluSoftwareStatus

ClusterStatus

読み込み専用

クラスタ・ソフトウェアの状態。 可能な値は running および not running。

svrCluClusterType

ClusterType

読み込み専用

稼働中のクラスタの型。 現在の値は OpenVMS。

svrCluExtensionOID

Object Identifier

読み込み専用

MIB に対する認可された ID。 このような識別子が存在しない場合には,値 {0.0} が戻される。

svrCluThisMember

Integer

読み込み専用

このノードに対応するメンバ・テーブル (svrCluMemberTable) へのインデックス。

SMNP トラップ

svrCluMemberAdded

Trap Packet

読み込み専用

クラスタ・メンバが追加されたときに作成される。

svrCluMemberDeleted

Trap Packet

読み込み専用

クラスタ・メンバが削除されたときに作成される。

ノード固有情報

svrCluMemberIndex

Integer

読み込み専用

エントリに固有なインデックス。 svrCluMemberIndex の値は,少なくとも,管理対象のノードにあるネットワーク管理システムのリブートまでは一定なままである必要がある。 可能な場合,この値には,システムが本来持っているメンバ識別子を反映すべきである。

svrCluMemberName

DisplayString

読み込み専用

このクラスタ・メンバの SCS ノード名。 長さ 0 の値は,メンバのノード名が未知であることを意味する。 この名前は,必ずしもアドレスに置き換えられるわけではない。

svrCluMemberComment

DisplayString

読み込み専用

これは,$GETSYI システム・サービスによって戻される,ノードのハードウェア名である。

svrCluMemberStatus

MemberStatus

読み込み専用

このメンバの状態。 可能な値は normal と removed である。

svrCluMemberAddressIndex

Integer

読み込み専用

このアドレスに対するインデックス。

svrCluMemberAddress

IPAddress

読み込み専用

このクラスタ・メンバの IP アドレス。 このアドレスは,クラスタには構成されていないノードからは到達できない可能性がある。

 

C.2.2 DCM サブエージェントを使用するためのシステム設定

管理者のために,次に示すファイルには,DCM サブエージェントの起動,稼働,シャットダウンを行うエントリのサンプルが含まれています。

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_STARTUP.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_STARTUP.COM から呼び出される。)

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_RUN.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_RUN.COM から呼び出される。)

  • [TCPIP$SNMP]TCPIP$EXTENSION_MIB_SHUTDOWN.COM (このファイルは TCPIP$SNMP_SHUTDOWN.COM から呼び出される。)

必要に応じて,上記のファイル内で SVRCLUSTER_MIB エントリを検索し,変更してください。 また,GOTO エントリを削除する必要もあります。 この GOTO 文があると,これらのコマンド・プロシージャはすぐに終了してしまいます。

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