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OpenVMS マニュアル


HP OpenVMS for Integrity Servers | HPE 日本

HP OpenVMS for Integrity Servers
アップデート・キット VMS84I_UPDATE-V1000 リリース・ノート


目次

第3章 VMS84I_UPDATE-V1000 キットで提供される新機能および解決される問題

この章では、VMS84I_UPDATE-V1000 アップデートキットに含まれている各パッチキットで提供される機能、および修正される問題について説明しています。

なお、この章では、 VMS84I_UPDATE-V1000 アップデートキットで新たに提供されるパッチキットによる修正点のみを説明します。 VMS84I_UPDATE-V1000 アップデートキットは累積キットになっているため過去にリリースされたすべてのパッチキットが含まれていますが、以前のバージョンのアップデートキットで提供されたパッチキットによる修正については、それぞれのバージョンのアップデートキットのリリースノートを参照してください。

過去のアップデートキットのリリースノートについては、 第 4 章 を参照してください。

3.1 新機能

VMS84I_UPDATE-V1000 アップデートキットにより提供される新機能を以下に示します。なお以降の各項の冒頭に、当該機能を提供するアップデートキット内のパッチキット名を示しています。

3.1.1 異なるドメインのユーザーを認証する機能

キット名:VMS84I_ACMELDAP-V0200

機能の説明:

OpenVMS ACMELDAPには、異なるドメインのユーザーを認証するための機能が追加されました。 OpenVMSバージョン8.4以降のACME LDAPエージェントで、異なるドメインからのログインが出来るように設定できます。この機能により、ひとつの組織の中で異なる場所や部門のユーザー(つまり異なるドメインで登録されているユーザー)が、自分のドメインをユーザー名の前に付けることによってログインすることができるようになります。

ログインユーザー名の例:

"AMERICAS\bwills" 
"EMEA\John Doe" 
"ASIAPACIFIC\Shaun Marsh" 

この機能の詳細については、次の文書を参照してください:

  • [SYSHLP]ACMELDAP_STD_CONFIG_INSTALL.PDF

  • [SYSHLP]ACMELDAP_STD_CONFIG_INSTALL.TXT

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]LDAPACME$LDAP-STD_ACMESHR.EXE

  • [SYSEXE]LDAP_LOAD_LOCALUSER_DATABASE.EXE

  • [SYSHLP]ACMELDAP_STD_CONFIG_INSTALL.PDF

  • [SYSHLP]ACMELDAP_STD_CONFIG_INSTALL.TXT

  • [SYS$STARTUP]LDAPACME$CONFIG-STD.INI_TEMPLATE

  • [SYS$STARTUP]LDAP_LOCALUSER_DATABASE.TXT_TEMPLATE

この問題を報告しているQuixおよびPTRケース:

QXCM1001213280、75-126-235

3.2 解決される問題

VMS84I_UPDATE-V1000 アップデートキットにより解決される問題を以下に示します。なお以降の各項の冒頭に、当該問題を解決するアップデートキット内のパッチキット名を示しています。

3.2.1 SPC-4のHDD/SSDが正常に接続されていても、OpenVMSで"offline"と認識されてしまう問題

キット名:VMS84I_UPDATE-V1000 (新規)

問題の説明:

IntegrityサーバのSASコントローラがHBA (Host Bus Adapter) モードの場合、 SPC-4のHDD (Hard Disk Drives) やSSD (Solid-State Drives) が物理デバイスとして見えていても使用することができません。

最新のSAS HDD/SSDはSPC-4 (SCSI Primary Command - 4) を使用していますが、 OpenVMSはこれらのデバイスを正しく認識できず、"offline"としていました。

この問題を解決するため、IntegrityサーバーでのSPC-4 HDD/SSDのサポートが追加されました。

注意:SPC-4の新機能は現在OpenVMSで完全にサポートされているわけではありません。しかし、この修正によりHBAモードのSASコントローラ接続のSAS HDD/SSDがOpenVMSでサポートされます。また,RAIDモードのSASコントローラ接続のSPC-4ディスクはこの修正がなくてもOpenVMSで使用できます。

関係するイメージ:

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.EXE

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.STB

  • [SYSLIB]LIB.MLB

  • [SYSLIB]SYS$LIB_C.TLB

  • [SYSLIB]LIB.L32

  • [SYSLIB]LIB.L64

  • [SYSLIB]LIB.R64

  • [SYSLIB]LIB.REQ

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001342701

3.2.2 論理名DECC$TERM_REC_CRLFが定義されている場合、 FTN (Fortran single carriage-control format) ファイルの1行目がブランク行となる問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

論理名 DECC$TERM_REC_CRLFが定義されている場合、 FTN (Fortran single carriage-control format) ファイルのレコードの中の先頭文字が"space"であっても、最初のレコードの前に制御コード<CR><LF>がつかないように修正されます。 FTNファイルがCIFSを通してPCで見ると、このコードがあるために 1行目がブランク行となり2行目から表示されていました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001240796

3.2.3 IA64プラットフォームでNAMESER_COMPAT.Hを使っているアプリケーションが "Undefined or invalid BYTE_ORDER" エラーになる問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

通常 BYTE_ORDERはヘッダーファイル NAMESER_COMPAT.H の中で定義されます。しかし、IA64プラットフォーム向けに BYTE_ORDERを定義するコードが欠落しています。このため、アプリケーションで "Undefined or invalid BYTE_ORDER" エラーが発生していました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$RTLDEF.TLB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.4 論理名 DECC$ACL_ACCESS_CHECK が定義されている場合、access() にディレクトリを指定できない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

論理名  DECC$ACL_ACCESS_CHECKが定義されている場合、 CRTL access() API の第1パラメータにディレクトリを指定するとエラーになっていました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.5 lstat() にシンボリック・リンクを指定できない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL lstat() API は入力ファイル指定がシンボリック・リンクの場合には、シンボリック・リンク自体の情報を返すはずですが、 "no such file or directory" エラーとなっていました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.6 setenv() でデフォルト環境変数の再設定ができない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL setenv() API で、デフォルト環境変数 HOME、TERM、PATH、USER の値を前のものより長い値に再設定する場合にエラーになることがありました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.7 vfork() と execve() が DCL コマンド・プロシージャを実行できない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

与えられたパラメータの文字列の長さの合計が262バイトを越えている場合に、 CRTL vfork()とexecve()は、 DCL コマンド・プロシージャの実行に失敗することがありました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.8 共有メモリAPI shmat() でアタッチアドレスにデタッチしたアドレスを与えるとEINVALエラーとなる問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL共有メモリAPI shmat() は共有メモリセグメントを一度デタッチしたアドレスに再度アタッチすることはできません。アドレスが以前の shmat() から得られたものである場合でも、そのプロセスですでに同じアドレスが使用されていると判断され、EINVALエラーとなります。一度デタッチしたアドレスに再度アタッチするために、論理名 DECC$ALLOW_SPECIFIC_SHMADDRを導入しました。これを設定する必要があります。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

  • [SYSLIB]DECC$SHRP.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.9 rmdir()がエラーになった場合に、ディレクトリのファイル保護を変更する問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL API rmdir() は、空でないディレクトリでエラーになった場合に、ファイル保護を変更したままになるという問題がありました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.10 Fortran Carriage Control フォーマットファイルの可変長レコードと Print Carriage Control フォーマットファイルのVFCレコードが CIFSを通してPCで正しく表示されない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

論理名 DECC$TERM_REC_CRLFが定義されていて、 Fortran Carriage Control フォーマットファイルのレコードの中の先頭文字が"space"の場合、これまでの <CR><LF><Record>というデータが <Record><CR><LF>に修正されました。同じく先頭文字が"1"の場合、 <LF><CR><FF><Record>というデータが <FF><Record><CR><LF>に修正されました。

またDECC$TERM_REC_CRLFが定義されていて、Print Carriage Control フォーマットファイルのレコードの先頭が0x8Dで最後が0x01の場合、これまでの <CR><Record><LF>というデータが <Record><CR><LF>に修正されました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001264203、 QXCM1001278644

3.2.11 相対パスを使用するとdecc$to_vms()とglob()はワイルドカードが正しく処理できない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

相対パスを使用すると、CRTLのdecc$to_vms()とglob()はワイルドカードが正しく処理できません。decc$to_vms()は、ファイルのディレクトリ階層が深い場合でも直下のディレクトリにあるとし、glob()は間違ったディレクトリパスを出力しました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.12 lstat()が、ディレクトリを指しているシンボリックリンクに対して参照ディレクトリの情報を返す問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

論理名 DECC$EFS_CHARSETが 1 に設定されている場合、ディレクトリを指しているシンボリックリンクに対する lstat() は、シンボリックリンク自体の情報を返さずに、参照ディレクトリの情報を返しました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.13 fread() が正しくない結果を返す問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL API fread() が入力ストリームから1バイトを読み出す前に、 ungetc()で1バイトが入力ストリームに戻されている場合には、 fread()は正しくない結果を返していました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.14 wait付きシステムサービスでイベントフラグ"0"の代わりにEFN$C_ENFを使用

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

OpenVMS CRTL はwait付きシステムサービスを使う場合には、EFN パラメータ"0"を使っていました。これをEFN$C_ENFとIOSBステータスブロックを使用するように変更しました。イベントフラグの競合をなくし、処理を効率的にするためです。詳しくは"HP OpenVMS Programming Concepts Manual" の"6.8.4 Using EFN$C_ENF Local Event Flag"の項を見てください。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

  • [SYSLIB]DECC$SHRP.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.15 isnormal()を使用しているC/C++のプログラムがIEEEモードでコンパイルできない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

"isnormal()"マクロを使用しているCおよびC++のプログラムは、それぞれ '%CC-E-NOSEMI, Missing ";"'と'%CXX-E-EXPSEMICOLON, expected a ";"' エラーでコンパイルに失敗します。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$RTLDEF.TLB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.16 クローズされたファイルに対して ferror()、clearerr()、および feof() を使うとACCVIOになる問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

CRTL API の ferror()、clearerr()、およびfeof()はファイルを引数とします。これらのAPIにクローズされたファイル(ファイルポインタNULL)を使うと、 ACCVIOが発生しアプリケーションはクラッシュすることがあります。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$RTLDEF.TLB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.17 UN.H ヘッダーファイルが TCP/IP 5.7 ECO2 の Unix Domain Sockets機能をサポート

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

TCP/IP 5.7 ECO2ではUnix Domain Sockets機能が追加されました。この機能に関連するヘッダーファイル UN.H が DECC$RTLDEF.TLB ヘッダーライブラリの中に含まれるようになりました。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$RTLDEF.TLB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.18 shmget()がキーにIPC_PRIVATEを使えない問題

キット名:VMS84I_ACRTL-V0300

問題の説明:

共用メモリAPI shmget() はキーにIPC_PRIVATEを使った場合、フラグにIPC_CREATが指定されてないとエラーになりました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYSLIB]DECC$SHR.EXE

  • [SYSLIB]DECC$SHRP.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

なし。

3.2.19 DECdtmサービスを使っているアプリケーションで "%SYSTEM-F-ARG_GTR_32_BITS" エラーが出る問題

キット名:VMS84I_DDTM-V0100

問題の説明:

DECdtmのサービス $GET_DEFAULT_TRANS() と $SET_DEFAULT_TRANSW() を使っているアプリケーションはエラーになることがあります。変数の1つが正しく初期化されず、 "%SYSTEM-F-ARG_GTR_32_BITS" エラーが発生します。 $GETDTI()、$GETDTIW()、$SETDTI()、および$SETDTIW()サービスを呼んでいる場合は、このエラーが発生することがあります。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYS$LDR]SYS$TRANSACTION_SERVICES.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001247628

3.2.20 TP_SERVERプロセスによるシステムハング

キット名:VMS84I_DDTM-V0100

問題の説明:

TP_SERVERプロセスは高いIPLでのループを起こし、結果としてシステムハングが発生することがありました。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYS$LDR]SYS$TRANSACTION_SERVICES.EXE

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001130403

3.2.21 SANからのブート時にI/Oデータベースの不整合によるシステムクラッシュ

キット名:VMS84I_FIBRE_SCSI-V0600

問題の説明:

特定のSAN環境においてSANからのブート時に、DKDRIVERのファブリックリンク待ちがタイムアウトしてしまい、I/Oデータベースの不整合によりシステムクラッシュが発生することがありました。

クラッシュが発生する前に、以下のメッセージが繰り返しコンソールに表示されます。

%DK-W-PORT_WAIT, Waiting for port 
%DK-W-PORT_WAIT, Waiting for port 

そしてシステムはI/Oデータベースの不整合によってクラッシュします。この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.EXE

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.STB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001265691、 QXCM1001292195

3.2.22 HP 3PAR ディスクのイニシャライズ時に "%INIT-F-MEDOFL" エラーが出る問題

キット名:VMS84I_FIBRE_SCSI-V0600

問題の説明:

HP 3PAR ディスクをOpenVMSホストに接続し、最初のイニシャライズ時にオフラインエラーメッセージが出ることがありました。

%INIT-F-MEDOFL, medium is offline 

この問題は修正されています。

関係するイメージ:

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.EXE

  • [SYS$LDR]SYS$DKDRIVER.STB

この問題を報告しているQuIXとPTRケース:

QXCM1001311665

回避策:

メディアオフライン問題を解決するために、ディスクへの単一のパスを、プライマリおよびカレントとしてセットします。


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