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HP-UX 11i 構成可能カーネル・パラメータ(HP-UX 11.0 用)

メモリ・ページング・パラメータの概要
HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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メモリ・ページングに関する構成可能カーネル・パラメータでは、仮想メモリ (スワップ・スペース) に適用する動作規則と制限を設定できます。これらのパラメータは、以下のカテゴリに分類できます。
 
システム・スワップの総量
システム全体において割り当て可能なスワップ・スペースの最大サイズ。このカテゴリには、 maxswapchunks パラメータと swchunk パラメータがあります。
 
デバイス・スワップ
ハード・ディスク・デバイス上で割り当てられるスワップ・スペース。このカテゴリには、 nswapdev パラメータがあります。
 
ファイル・システム・スワップ
マウントされているファイル・システム上で割り当てられるスワップ・スペース。このカテゴリには、 allocate_fs_swapmap パラメータと nswapfs パラメータがあります。
 
擬似スワップ
インストールされているRAMを擬似スワップとして使用することにより、ディスク・デバイス上のスワップ・スペースに制限されずに仮想メモリ・スペースを割り当てることができます。このカテゴリには、 swapmem_on パラメータがあります。
 
可変ページ・サイズ
特定のアプリケーションでのスワップ処理がより効率的になるように仮想メモリ・ページのサイズを変更することができます。このカテゴリには、 vps_ceilingvps_chatr_ceiling 、および vps_pagesize の各パラメータがあります。

システム・スワップの総量


システム全体に存在するスワップ・スペースの総量 (デバイス・スワップ・スペース、ファイル・システム・スワップ・スペース、およびリモートNFSスワップ・スペースの合計値) の最大許容値を決定する構成可能カーネル・パラメータには、 maxswapchunksswchunk の2つがあります。maxswapchunksは、システム全体において作成と割り当ての一方または両方が可能なスワップ・チャンクの数を指定します。swchunkは、複数のデバイスまたは複数のファイル・システムにまたがって作成される各チャンクのサイズを決定します。このパラメータを適切に設定するには、カーネルの動作とシステム内部に関するきわめて高度な知識が必要です。詳しい知識がない場合は、swchunkをデフォルト以外の値に変更しないでください。

デバイス・スワップ


デバイスをシステムに接続して構成するとき、ディスクの一部をデバイス・スワップ用に予約することができます。デバイス・スワップに関連する構成可能カーネル・パラメータは、 nswapdev の1つだけです。このパラメータは、デバイス・スワップ用にスペースを予約するデバイスの数を指定します。データ構造記憶スペースが、カーネル内でnswapdev個のデバイス用に予約されます。

  • nswapdevの値がスワップ・デバイスの実際の数よりも大きい場合は、実際には存在しないデバイスにも小量のメモリ・スペース (デバイスあたり50バイト未満) が割り当てられることになります。このスペースは、他の用途には使用できません。
  • nswapdevの値が利用可能なスワップ・デバイスの数よりも小さい場合は、nswapdev個のデバイスに対してのみデータ構造記憶スペースが割り当てられるため、この個数を超える分のデバイスにはアクセスできなくなります。

ファイル・システム・スワップ


スワップ・スペースは、個々のデバイス上に作成できるだけではなく、マウント済みのファイル・システム上に作成することもできます。ファイル・システム・スワップでは、データをオペレーティング・システムとディスク・デバイスの間で直接転送するのではなく、オープンされているファイルに対してデータを読み書きします。このため、ファイル・システム・スワップの動作は、デバイス・スワップよりも遅くなります。システム全体において、ローカルにマウントされているファイル・システムのうち、ファイル・システム・スワップをサポートするように構成できるファイル・システムの数を定義するには、 nswapfs を使います (このパラメータは、デバイス・スワップにおけるnswapdevパラメータに相当します)。nswapdevの場合と同様、nswapfsは、常時マウントされており、ファイル・システム・スワップに使用したいファイル・システムの実際の数に一致するように設定する必要があります (データ構造の記憶には、nswapfsに300バイトを掛けた分のカーネル・スペースが必要です)。ファイル・システム・スワップに使用できるのは、ハード・ディスク読み込み/書き込みファイル・システムだけです。

ファイル・システム・スワップのパラメータとして、さらに allocate_fs_swapmap パラメータが用意されています。通常は、malloc()によってスペースが割り当てられるまで待機してからスワップ・スペースが割り当てられますが、このパラメータを使うと、swapon()が呼び出された時点でスワップ・スペースを割り当てることができます。スペースを事前に割り当てておけば、malloc()が呼び出されたときにファイル・システム・スワップ・スペースが無条件で利用可能になります (事前に割り当てていない場合は、特定の条件下で、ファイル・システム・フルのエラーが発生する可能性があります)。swapon()の呼び出し時にファイル・システム・スワップ・スペースを割り当てるように構成すると、可用性が向上します。ただし、リソースを予約したプロセスが実際にはスペースを使用していない場合でも、他のプロセスがそのリソースを使用することはできなくなります。

擬似スワップ


メモリの割り当ては、通常は、仮想メモリの可用性 (ディスクおよびファイル・システム上で利用可能なスワップ・スペース) に基づいて行われます。利用可能 (スワップ可能)なメモリの総量は、スワップ・スペースの総量と同じになります。しかし、大量のRAMをインストールした大規模なシステムの場合は、これが効率性の低下を招くことがあります。

例えば、200 MBのRAMが搭載されているシステムのルート・ディスクに1 GBのスワップ・スペースがある場合を考えてみましょう。このようなシステムがシングル・ユーザー・モードで動作しており、なおかつカーネルが利用可能なシステムRAMの10%以内しか使用していない場合に、ルート・ディスクだけを1 GBのメモリ・スペースにマウントするように制限するのは適切ではありません。擬似スワップを可能に設定すれば、RAMのうち、使用されていない領域をスワップ・システム用に割り当てることが可能になり、規模と負荷のより大きいプロセスを実行できるようになります。ただし、16 MBのRAMが搭載されており、100 MBまたは200 MBのスワップ・スペースがルート・デバイス上に作成されているワークステーションの場合は、擬似スワップを可能に設定しても、ほとんど効果が得られません。

システムRAM内における擬似スワップの割り当てを使用可能/使用不可能にするには、 swapmem_on を使います。

付加情報


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