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HP Integrityサーバ対応版で更に強化されたvPars・前編

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HP Integrityサーバ対応版で更に強化されたvPars・前編
HP Integrityサーバ対応版で更に強化されたvPars・前編
新しくなったvPars
CLMのサポート

CLM(Cell Local Memory)のサポート

最新版vParsでは、CLM(Cell Local Memory)のサポートが追加された。CLMとは、HP 9000サーバ、およびHP Integrityサーバにおけるメモリ・アクセスのローカリティを向上させる機能である。

例えばHP Integrityサーバのラインナップのうち、Superdomeやrx8620-32などのハイエンドおよびミッドレンジサーバは、sx1000チップセットによるccNUMA(Cache Coherent Non-Uniform Memory Architecture)アーキテクチャで設計されている。具体的には、1〜8個のCPUを搭載するセル・ボードをサーバ全体で何枚か搭載し、それらを高速なクロスバー・スイッチで相互接続する。これにより、セル・ボードが互いのローカル・メモリに自由にアクセス可能となり、それらのメモリを統合して1つの巨大なメモリ空間を構成する仕組みだ。例えばSuperdomeの場合、16GBのメモリを備えるセル・ボードを16枚搭載することで、最大1TBのメモリ空間を構成できる。

ただしこうしたccNUMAベースのマシンでは、高いスケーラビリティを達成できる一方で、メモリ・アクセスの速度のばらつきが避けられない。例えばIntegrityサーバでは、セル内のローカル・メモリへのアクセス速度に対し、別のセル上のローカル・メモリへのアクセス速度は倍近くかかる(図3)。

  図3:メモリ・アクセス速度の違い
図3:メモリ・アクセス速度の違い
  そこでsx1000チップセットを搭載したHP IntegrityサーバおよびHP 9000サーバでは、アプリケーションに最適なメモリ・アクセス方法を以下の2種類から選択できる仕組みになっている。
  • ILM(Interleaved Local Memory)
  • CLM(Cell Local Memory)
  これらのうち、デフォルトで選択されるのは ILM だ。例えば Integrity サーバが4枚のセル・ボードを搭載する場合、 ILM 選択時は図4に示すパターンでメモリ領域が確保される。
  図4: ILM によるメモリ・アクセス
図4: ILM によるメモリ・アクセス
 

このようにILMでは、1つのアドレス空間をそれぞれのセル・ボードのメモリにインターリーブする。この場合、個々のセル・ボードのCPUはすべてのセル・ボードのメモリに均等にアクセスすることになる。大規模OLTPのデータベースのように、複数のセル・ボードにまたがる巨大なアドレス空間を多数のCPUで共有するアプリケーションでは、優れたパフォーマンスを得られるアクセス方法である。

これに対しCLMでは、1つのアドレス空間を1つのセル・ボードのメモリのみで構成する。同じセル・ボード上のCPUから、このCLMメモリにアクセスする場合は、クロスバー・スイッチを介したセル・ボード間通信は不要になる。よってアドレス空間がセル内のメモリに収まる規模のアプリケーションでは、同セル上のCPUを使うことによって、ILMよりも格段に高いパフォーマンスが得られることになる。

これまでvParsではILMしか利用できなかったが、今回のリリースではCLMも選択可能になった。したがって、アプリケーションの特性に応じてパーティションごとにILMとCLMをそれぞれどれだけ割り当てるかを指定し、詳細なパフォーマンス・チューニングを実施できるようになるわけだ。また、CLMのサポートに合わせて「セルベースのリソース割り当て」も可能になった。つまり、個々のパーティションにCPUとメモリ領域を配分する際に、どのセルのCPUとメモリを用いるかを指定することができるのである。


その他の新機能

その他、最新vParsでは、PPU(Pay Per Use)およびTiCAP(Temporary Instant Capacity)との統合がより進んでいる。PPUとは、HP IntegrityサーバのCPU使用率を常時監視し、実際に消費したCPUリソースの大きさに応じて課金するモデルである。またTiCAPは、HP Integrityサーバにあらかじめ予備のCPUを装着しておき、突発的なシステム需要に応じてCPUリソースを一時的にレンタルするモデルだ。これらをvParsと併用できるため、例えばパーティション内で消費したCPUリソースの分だけPPUで課金したり、パーティション内の一時的なCPUリソース不足にTiCAPで対応したりといったことが可能になるのである。

さらに従来のvParsでは、パーティション間を移動できない「バウンドCPU」と、移動できる「アンバウンドCPU」という区別が存在していたが、新しいvParsではこの区別が撤廃された。そのため、すべてのCPUをパーティション間で移動できるようになり、またいずれのCPUもI/O処理を担当することが可能になったのである(ただし、各パーティションに1つ用意するブートCPUを移動するには再起動が必要になる)。  

つづく後編では、新しいvParsの使い方を具体的に紹介しよう。

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