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ジム・ヘイズが語るHP-UXの歴史と未来・後編

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ジム・ヘイズが語るHP-UXの歴史と未来・後編
ジム・ヘイズが語るHP-UXの歴史と未来・後編
HP-UXの現在と未来
アダプティブ・エンタープライズを実現するHP-UX

アダプティブ・エンタープライズを実現するHP-UX

現在のヘイズ氏は、仮想化技術やユーティリティ・コンピューティングに関連するインフラ製品およびソリューションの開発を担っている。そこで最後に、HPのアダプティブ・エンタープライズのビジョンを実現していく上で取り組んだUDC(Utility Data Center)や現在のVSE(Virtual Server Environment)による仮想化ソリューションがどのような役割を担うのか伺った。

編集部: アダプティブ・エンタープライズのビジョンとはどのようなものでしょうか?
またUDCとアダプティブ・エンタープライズはどのように関係するのでしょうか?
ヘイズ氏:

アダプティブ・エンタープライズは、HPが描くエンタープライズITのビジョンです。ビジネスとITをうまくシンクロさせ、ビジネスの変化の波に乗ることをめざしています。そのために不可欠なことは、ビジネスニーズの変化に適応し、必要な場所に必要なリソースをリアルタイムに配分できるITインフラの実現です。

UDCは、このアダプティブ・エンタープライズのビジョンを具体化した最初のソリューションのひとつであり、コンピューティングパワーをあたかも電気や水道のように提供することを目的としていました。プロセッサーパワーやストレージをオンデマンドですばやく切り出し提供でき、アプリケーションの状況に応じたリアルタイムのリソース配分や調整を目標としています。

UDCのリリースを通じて我々が学んだことは、アダプティブ・エンタープライズのビジョンをユーザが段階的に導入できる環境を整えることの重要性です。多くのユーザにとって、当初のUDCは敷居が高すぎました。そこで我々は、UDCのテクノロジーをいくつかに分解して提供することにしました。その成果は、HPのコンサルティング&インテグレーショングループの顧客向けソリューションで活用されています。

またUDCから得たフィードバックは、その後の製品開発にも反映されています。例えばこれから登場するいくつかの製品では、ユーザが簡単かつ段階的に各種機能を導入できるよう実装されています。


そしてHPでは、データセンターのオートメーションや管理性の向上といったコンセプトをベースに、アダプティブ・エンタープライズのビジョンを実現する仮想化ソリューションとして、VSE(Virtual Server Environment)をリリースする。

編集部: アダプティブ・エンタープライズの実現に際して、仮想化技術はどのような役割を担うのでしょうか? またVSE(Virtual Server Environment)はどのように位置づけられるのでしょうか?
ヘイズ氏:

このアダプティブ・エンタープライズの実現には、仮想化技術が重要な役割を担います。仮想化によって、リソースのプーリングや共有、そしてリソース利用率の最適化が可能になり、需要に合わせてリソースを自動的に供給できます。ワークロードのSLA(サービスレベル保証)に基づいて、需要のあるところにリソースを移動できるのです。その結果、ハードウェアコストやサポートコスト、ライセンスコストが低下し、TCOの削減が可能になります。

VSEは、アダプティブ・エンタープライズを実現するソリューションであり、HP Integrityサーバに対応したさまざまな仮想化技術を統合したものです。VSEでは、WLM(Workload Manager) のようなワークロード管理ツールをはじめ、高可用性機能、サーバ仮想化、ユーティリティプライシングといった多彩な仮想化技術をひとつのソリューションとして統合しています。例えばHAクラスタにおいて、障害が発生したサ―バから他のサーバにワークロードを移動する局面では、移動先のサーバに十分なリソースが行きわたるようインテリジェントポリシーエンジンとなるWLMがリソース配分の再調整を行います。また、gWLM(Global Workload Manager)により仮想化された環境全体にわたってリソースを移動できるため、リソースを効果的にプールし、ビジネスニーズに基づいてさまざまなワークロードに対してそれを割り当てることが可能です。

アダプティブ・エンタープライズ実現へのステップ
アダプティブ・エンタープライズ実現へのステップ

編集部: VSEの新製品Integrity VMを投入した目的はどのようなものでしょうか?
ヘイズ氏: 我々は以前から、既存のvParsを補完する、より粒度の細かい仮想化へのニーズを認識していました。vParsは業界初の商用UNIX向け仮想化ソリューションであり、競合ベンダーのさまざまな製品と比べてももっとも効率的な製品です。大半のHP-UXアプリケーションにはvParsがもっとも適しています。

これに対しIntegrity VMは、マルチOSサポートや、CPUやI/Oリソースのより粒度の細かな分割を必要とする用途に向けて開発されました。Integrity VMでは、1つのCPUやI/Oリソースを複数に分割できるほか、マルチOSをサポートします。ゲストOSとしてHP-UXに対応した製品がすでにリリースされており、WindowsおよびLinuxに対応した製品は年内にリリースされる予定です。Integrity VMの導入により、vParsの機能に加えて、まったく新しい仮想化機能が利用可能になります。オーバーヘッドがきわめて小さく、粒度の大きな仮想化を求めるケースには、vParsが最適です。一方、HP-UXおよびそのほかのOSをサポートし、粒度の細かな仮想化を求めるケースには、Integrity VMがより優れたソリューションを提供します。
HP VSEを構成する仮想化技術
HP VSEを構成する仮想化技術

Integrity VMの登場によってマルチOSサポートや粒度の細かな仮想化にも対応可能になり、VSEはさらに幅の広い仮想化ソリューションへと進化した。一方、こうした進化によって多数のOSやアプリケーションが1台に集約されるようになると、ホストシステムの信頼性やスケーラビリティがきわめて重要な意味を持つようになる。ヘイズ氏は、それこそがHP-UXとHP Integrityサーバがアダプティブ・エンタープライズ実現のカギを握る理由であると説明する。

編集部: アダプティブ・エンタープライズにおいて、HP-UXとHP Integrityサーバはどのような役割を担うのですか?
ヘイズ氏: HP-UXは、アダプティブ・エンタープライズにおいて、ミッションクリティカル・ソリューションを支えるもっとも堅牢な環境を提供します。優れたスケーラビリティと信頼性、可用性を備え、仮想化機能と管理ソリューションを統合することで、メンテナンスを含む総合的なコストの削減を可能にするOSです。HPでは、このHP-UXがアダプティブ・エンタープライズの礎と考えています。

またVSEとHP Integrityサーバは、アダプティブ・エンタープライズのビジョンを実証する製品として、きわめて重要な役割を演じます。これらの製品は、ユーザにとってもっとも重要なミッションクリティカル・アプリケーションの受け皿となるエコシステムを形成します。マルチOSに対応したHP Integrityサーバは、きわめて広範囲のOS環境を収容できます。業界標準のサーバ環境を整え、ユーザにとってのソリューションの選択肢の幅を広げることで、非常に効果的な投資保護を実現します。

今回のインタビューを通じてヘイズ氏が語ってきたように、HP-UXの20年間の歴史は、実績豊富なスケーラビリティと信頼性、可用性、管理性を備えた、完成度の高いITプラットフォームが生まれるまでの長いプロセスでもある。今後のHP-UXは、この盤石の基礎のもとに、nParsやvPars、PRM、WLMとgWLM、そしてIntegrity VMといったユニークなVSEのポートフォリオを生かしつつ、アダプティブ・エンタープライズの実現に大きく貢献するはずだ。またヘイズ氏は、HPはさらにデータセンターオートメーションの分野にも投資を行い、仮想化されたデータセンターにおけるリソース配分をVSE管理ツール上で自動化できる環境を実現していくと述べる。

最後にヘイズ氏は、HP-UXユーザに向けた次のようなメッセージでインタビューを締めくくった。「エンタープライズ・コンピューティング分野をリードするUNIXとして、HPは今後もHP-UXに対して積極的に投資を続けていきます。これからの20年間もお客様のニーズに応えていけることを楽しみにしています」。
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