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新しいHP Integrityサーバの魅力を探る・前編

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新しいHP Integrityサーバの魅力を探る・前編

メモリシステムをDDR2対応に刷新

ここで、新開発されたsx2000の構成を簡単に紹介しておこう。

新しいHP Integrityサーバの魅力を探る・前編
2世代先まで見越したHP sx2000チップセット
メモリシステムをDDR2対応に刷新

図4:HP sx2000チップセットのブロックダイアグラム
図4:HP sx2000チップセットのブロックダイアグラム

図4において、赤く囲まれた部分がsx2000を構成する新しいコンポーネントである。それぞれの役割と新機能を以下に示す。

<表:HP sx2000チップセットを構成するコンポーネント>
コンポーネント 役割 新機能
セル・コントローラ プロセッサ、メモリ、I/O、セル間通信を統括
  • プロセッサバス帯域が1.33倍
  • メモリ帯域が2.1倍
  • I/O帯域が4.4倍
  • クロスバー帯域が4.2倍
メモリ・コントローラ メモリ・モジュールへのアクセスや冗長化
  • DDR2メモリのサポート
  • ダブルチップスペア
クロスバー・チップ セルボード間通信
  • HSSによるセルボード間接続の冗長化と帯域拡張
PCI-Xシステム・バス・アダプタ セル・コントローラとI/Oバックプレーン間の接続
  • HSSによるI/O接続の冗長化と帯域拡張
PCI-Xホスト・ブリッジ I/Oコントローラ
  • PCI-X 2.0のサポート

これらのコンポーネントに加えて、新しいHP IntegrityサーバではMP(Management Processor)やシステムクロック、DCDCコンバータなどの部分で信頼性や機能の強化が施されている。ちなみにsx2000が導入されるのは、HP Integrity Superdomeをはじめ、rx8640、rx7640といったセルベースのハイエンド/ミッドレンジモデルである。今年4月のリリースと同時に出荷が開始されている。

DDR2で構築された巨大メモリシステム

ハウエル・フェルゼンタール氏
ハウエル・フェルゼンタール氏
sx2000が新たに獲得した能力は、新しいプロセッサのサポートに限らない。「確かにデュアルコア・プロセッサへの対応は、sx2000の開発を後押しした大きな要因です。しかし同時に、メモリサイズの巨大化とともにメモリシステムの信頼性をいかに維持するかという課題もありました。次の世代のメモリシステムが求められていたのです」(フェルゼンタール氏)。そこでsx2000では、いくつかの新しいテクノロジーの投入によってメモリシステムが刷新されている。  

そのひとつは、DDR2 SDRAM(以降、DDR2)のサポートだ。「メモリシステムを刷新した理由のひとつは、DDR2のサポートです。従来のHP Integrityサーバに搭載されたsx1000ではDDR2に対応しておらず、通常のSDRAMしか利用できません」(フェルゼンタール氏)。  

DDR2とは、従来のHP Integrityサーバのメモリシステムに採用されてきた通常のSDRAMを高速化したメモリバスの標準規格である。具体的には、SDRAMではメモリクロックが100MHz、最大転送速度は0.8GB/sであるのに対し、DDR2ではメモリクロック266MHz、最大転送速度は4.3GB/sに達する。クロックを2.7倍に高速化したほか、クロックの立ち上がりと立ち下がりの両方でデータを転送する(ゆえにDouble Data Rateと呼ばれる)ことで、トータルで5倍以上の帯域拡張を実現する。

これがメモリ・モジュール(DIMM)を4〜8枚程度しか装着しないPCサーバであれば、マザーボード全体でのメモリ帯域は4.3GB/sの1〜2倍程度に収まり、既製のチップセットでもメモリシステムを実装できる。これに対しHP Integrity Superdomeでは、セルボード1枚あたり32枚、システム全体では512枚のDIMMを装着可能だ。これによりメモリサイズは2TB(年内サポート予定)まで拡張可能で、さらに今後2GビットDRAMの供給開始とともに4TBという文字通り広大無辺なメモリ空間がサポート可能になる。

メモリクロックが大幅に高速化されたDDR2をベースに、この巨大なメモリシステムをいかにして構築するかが、sx2000開発のひとつの難関であったとフェルゼンタール氏は振り返る。「DDR2をベースに大規模なメモリシステムを設計するのは容易ではありません。DDR2はきわめて高速なメモリバス規格であるため、それを大規模に集積する上では信号処理や電源供給などの電子設計で苦労しました」。実際sx2000では、8つのメモリ・コントローラとセル・コントローラの間を4本のDDR2メモリバスで接続し、4.3GB/s×4=合計17.2GB/sというPCサーバとはけた違いのメモリ帯域を1枚のセルボード上で確保することに成功している。

このように業界標準テクノロジーをうまく活用しつつも、並大抵のサーバベンダーにはまねのできない圧倒的なスケーラビリティを実現するのは、ミッションクリティカル分野で長年の実績を積み重ねてきたHPの“お家芸”と言えるだろう。「DDR2のような業界標準のメモリ技術に対応することで、メモリ・モジュールのコストを抑えつつ、これからのメモリの高集積化による恩恵も享受できます」とフェルゼンタール氏は述べる。

さらにsx2000のメモリシステムでは、DDR2のサポートに加えて、「ダブルチップスペア」と呼ばれるまったく新しいエラー訂正技術が投入されている。後編では、このダブルチップスペアをはじめ、新しいHP Integrityサーバに備わる「自律的な障害復旧」の能力にスポットを当てる。
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