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検証作業が明らかにした「WebLogic+仮想化」の
潜在力・後編

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検証作業が明らかにした「WebLogic+仮想化」の潜在力・後編
HP BEAコンピテンス・センタとHP Oracle ソリューション・センタによる共同検証では、HP-UX Processor Set(pset)とHP Workload Manager(WLM)という2つの仮想化技術とWebLogic Serverの組み合わせでテストが実施された。「プレミアユーザのCPU使用率を65〜85%の範囲に収める」というサービスレベル目標を設定した結果、プレミアユーザ用WebLogic Serverのスループットは約1.4倍に改善し、レスポンス時間は約1/2に低下するという成果を得た。また今回は、Oracleデータベースのリスナーをサービスレベルごとに分け、psetを用いてそれぞれにCPUリソースを配分するという手法も合わせて検証された。
検証作業が明らかにした「WebLogic+仮想化」の潜在力・後編
CPUリソースの仮想化
Oracle+psetの検証結果
2005年8月
テクニカルライター 吉川和巳

pset+WLMによるCPUリソースの仮想化

今回のテストでは、WebLogic Serverと組み合わせる仮想化技術のひとつとして、HP-UX Processor Set(pset) が導入された。HP-UXに標準装備されているpsetは、サーバに備わる複数個のCPUを分割し、各アプリケーション(プロセスのグループ)に配分する機能である。例えば今回のテスト環境では、WebLogic Serverが動作するnPar1には8個のCPUが搭載されている。これをpsetで分割すれば、うち4個を一般ユーザ用WebLogic Serverに占有させ、残り4個をプレミアユーザ用WebLogic Serverに占有させるといった使い方が可能だ。もし一般ユーザ用の4個のCPUがフル回転している状態でも、その影響がプレミアユーザ側の4個に及ぶことはない。

さらにpsetでは、CPUの分割だけでなくCPUの移動も可能である。プレミアユーザのCPU使用率が上昇すれば、それを抑えるために一般ユーザからプレミアユーザへとCPUを1個移動する。こうしたCPUリソースの調節を、アプリケーションの稼働を止めずに実施できるのがpsetの特徴である(図1)。
 
psetによるCPUリソースの分割と移動
図1:psetによるCPUリソースの分割と移動
  しかし、こうしたpsetによるCPU割り当ての設定は、管理者の手作業で行う必要がある。現実的な運用を考えると、アプリケーションの負荷状況を管理者が24時間体制で監視し、psetの設定を制御するのは困難である。そこでpsetを補完するツールとして、HPが提供するHP Workload Manager(WLM) を使用する。WLMは、仮想化されたサーバリソースの配分を管理し、アプリケーションのサービスレベルを一定に維持するソフトウェアである。WLMに対してサービスレベル目標を設定すると、WLMは負荷状況に応じてpsetを制御し、目標の達成に必要な量のCPUリソースを分配する。今回のテストでは、プレミアユーザのレスポンス低下を防ぐため、「プレミアユーザのCPU使用率を65〜85%の範囲に収める」というサービスレベル目標が設定された。
 
WLMによるCPU使用率の制御
図2:WLMによるCPU使用率の制御
  図2は、WLMによるCPU使用率制御のメカニズムを表している。例えばプレミアユーザの負荷が上昇し、WebLogic ServerインスタンスのCPU使用率が85%を超える状態が続くとCPU不足と判断され、WLMは1個のCPUを一般ユーザからプレミアユーザへと移動させる。一方、負荷が減少し、CPU使用率が65%を下回る状態が続く場合は、CPUを一般ユーザへと戻す。こうした自動調節により、プレミアユーザのレスポンスをつねに一定に保つ仕組みである。図3は、この設定を記述したWLMの設定ファイルである。
 
WLM設定ファイルの内容
図3:WLM設定ファイルの内容

仮想化の導入による効果

では、図3の設定により、WLMは具体的にどのような振る舞いを見せるのだろうか。WLMを導入したWebLogic Serverに対して、前編と同様の負荷パターンによるテストを実施する。図4は、その場合のCPU使用率の変化を示したグラフである。
 
「仮想化あり」の場合のCPU使用率
図4:「pset + WLMを設定」した場合のCPU使用率
  図4の縦軸はCPUリソースの大きさを表しており、1CPU = 100に相当する。薄い灰色の線がプレミアユーザに割り当てられたCPUリソースの大きさを示し、赤色の線はプレミアユーザによるCPU消費量を示す。このように、CPU消費量の上昇に応じてプレミアユーザに分配されるCPU数も増え、消費量が下降するとCPU数も減少するという自動調節が実現している。ちなみに、濃い灰色の線が示す一般ユーザのCPU消費量を見ると、プレミアユーザを優先した分だけCPUリソースの配分が減少していることがわかる。

では、肝心のレスポンス時間についてはどのような結果が得られているだろうか。
 
「仮想化あり」の場合のCPU使用率
図5:「pset + WLMを設定」の場合のレスポンス時間
  図5が示すとおり、プレミアユーザが高負荷状態にある時間帯でも、プレミアユーザのレスポンス時間は一定に維持されている。つまり、WLMによる自動配分によって、プレミアユーザ用のWebLogic Serverインスタンスはつねに十分なCPUリソースをできていることが確認された。また、負荷の低下にともないリソース配分は元に戻り、一般ユーザのレスポンスも改善していることがわかる。

図6は、WLMの導入によるパフォーマンスの変化をまとめたものだ。
 
仮想化技術の導入によるパフォーマンス変化
図6:WLMの導入によるパフォーマンス変化
  この表が示すとおり、仮想化技術のWLMを導入する前と比べて、プレミアユーザ用WebLogic Serverのスループットは約1.4倍に改善し、レスポンスタイムも1/2に減少した。オンラインショッピングという典型的なWebアプリケーションにおいて、WebLogic Serverと仮想化技術の組み合わせがサービスレベル保証に有効なことが示されたと言えるだろう。
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