Jump to content 日本-日本語

製品  >  ソフトウェア  >  HP-UX   >  Knowledge-on-Demand  >  Integrity VMで学ぶサーバー仮想化

Integrity VMでやさしく学ぶサーバー仮想化

第3回:「ストレージとネットワークの仮想化」

HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
コンテンツに進む
Integrity VMでやさしく学ぶサーバー仮想化 第2回「Integrity VMをインストールする」
Integrity VMでは、個々のVMゲストについて、仮想ストレージ・デバイスと呼ばれる仮想的なSCSIディスクを設け、それにVMホストの物理ディスクや論理ボリューム、ファイルを割り当て可能です。例えばファイルに対応づけることで、仮想的なHP Integrityサーバーが1台まるごと1つのファイル に収まり、ファイルコピーだけで「サーバーの移設」が可能となります。さらにIntegrity VMでは、各VMゲストや物理NICを結ぶ「仮想スイッチ」も構成できます。今回は、Integrity VMにおけるストレージとネットワークの仮想化について説明します。
Integrity VMでやさしく学ぶサーバー仮想化 第3回
hpvmcreateコマンドのオプションを知る
仮想ネットワーク・デバイスとは
テクニカルライター  小林聡史

hpvmcreateコマンドのオプションを知る

前回は、Integrity VMの「VMホスト」、すなわちIntegrity VM本体のインストール手順を紹介しました。今回は、VMホスト上で動作する仮想マシンである「VMゲスト」の作成に必要なコマンド・オプションの指定方法を説明します。
 
図1:Integrity VMのVMホストとVMゲスト
図1:Integrity VMのVMホストとVMゲスト
 
VMゲストの作成には、hpvmcreateコマンドを用います。このコマンドを実行する際に、VMゲストをどのような構成で作成するのかを、以下のオプションで細かく指定します。

表:hpvmcreateコマンドのオプション

VMゲストの構成内容

コマンド・オプション

ゲスト名 -P <ゲスト名>
OSの種類 -O <OSタイプ>
仮想CPU数 -c <仮想CPU数>
CPUエンタイトルメント -e <パーセント値>または
-E <CPUサイクル数>
メモリサイズ -r <メモリサイズ>
仮想ネットワーク・デバイス
仮想ストレージ・デバイス
-a <仮想デバイス指定>
スタートアップ時の動作 -B <スタートアップ時の動作指定>
管理者アカウント名 -u <ユーザーグループ>
-g <グループ>

これらのオプションのうち、「仮想CPU数」や「CPUエンタイトルメント」、「メモリサイズ」の意味と設定方法については次回説明します。今回は、オプション-aで指定する「仮想ストレージ・デバイス」と「仮想ネットワーク・デバイス」について解説します。

仮想ストレージ・デバイスとは

Integrity VMでは、個々のVMゲストについて、仮想ストレージ・デバイスと呼ばれる仮想的なSCSIディスクを割り当てることができます。この仮想ディスクは、実際には以下のいずれかの物理ストレージ・デバイスに対応付けられています。

  • 物理ディスクやSAN(論理ユニット)
  • LVMもしくはVxVMの論理ボリューム
  • ファイル
   
  図2:Integrity VMの仮想ストレージ・デバイス
図2:Integrity VMの仮想ストレージ・デバイス
   
 

これらのうち、もっともパフォーマンスが高いのは、物理ディスクやSANの論理ユニットをまるごと仮想ストレージ・デバイスに割り当てる方法です。ただしこの場合、割り当ての粒度が数10〜数100GBと大きくなってしまううえ、VMゲストのコピーや移動が容易ではないというデメリットがあります。

一方、LVMもしくはVxVMの論理ボリュームや、ファイルシステム上のひとつのファイルを仮想ストレージ・デバイスに割り当てることも可能です。この場合、パフォーマンスのオーバーヘッドが上昇するものの、割り当ての粒度を細かくでき、VMゲストのポータビリティも向上します。例えばファイルに割り当てた場合は、仮想的なHP Integrityサーバーが1台まるごと1つの巨大ファイルに収まるかたちとなります。つまり、このファイルをコピーするだけで「サーバーの移設」が可能です。

またIntegrity VMでは、ディスクの他にDVDドライブの仮想化にも対応しています。「仮想DVD」に対して物理DVDを対応付けられるほか、ISOディスク・イメージを記録したファイルに対応付けることもできます。したがって、例えばアプリケーション・インストール用DVDをISOイメージ・ファイルとして保管しておけば、同ファイルを仮想DVDとしてマウントし、アプリケーションのインストール作業を行うことができます。何枚ものDVDメディアを手作業で交換するような手間もかかりません。

ちなみに、2006年末にはIntegrity VMにおいて「Direct I/O」と呼ばれるモードがサポートされる予定です。Direct I/Oでは、物理ストレージ・デバイスを特定のVMゲストに直結することで、よりオーバーヘッドの少ないI/Oパフォーマンスが期待されます。


-aオプションによるストレージ設定

さて、VMゲストの仮想ストレージ・デバイスを設定するには、hpvmcreateコマンドのオプション-aに続いて以下の書式で記述します。

<デバイス・タイプ>:<アダプタ・タイプ>:[ハードウェア・アドレス:]<ストレージ・タイプ>:デバイス

ここで、それぞれの項目には以下の内容を記述します。

【仮想ストレージ・デバイスの指定】
  • デバイス・タイプ―デバイスのタイプとして、ディスクの場合は「disk」、DVDドライブの場合は「dvd」と記述します。
  • アダプタ・タイプ―ホストバス・アダプタのタイプとして「scsi」と記述します。
  • ハードウェア・アドレス(任意指定)―デバイスのハードウェア・アドレスを以下の書式で指定できます。ただし通常は自動的に割り当てられるため、ハードウェア・アドレスを記述する必要はありません。

    <PCIバス番号>,<PCIスロット番号>,<SCSIターゲット番号>

【物理ストレージ・デバイスの指定】
  • ストレージ・タイプおよびデバイス―仮想ストレージ・デバイスに割り当てる物理ストレージ・デバイスを以下のように指定します。

    表:物理ストレージ・デバイスの指定

    ストレージ・タイプ

    ストレージの種類

    デバイス指定例

    disk ディスクもしくはDVD(rawデバイス) /dev/rdsk/c4t3d2
    lv LVMもしくはVxVMの論理ボリューム(rawデバイス) /dev/vg01/rlv0l2
    file ローカル・ディスク上のファイル(HFSファイルは利用不可) /guestfiles/diskfile
    null DVDメディアイメージのISOファイル(保管先ディレクトリを指定) /docs

    例えば、LVMのあるボリューム全体をVMゲストに割り当てるには、以下のように指定します。

    -a disk:scsi::lv:/dev/vg01/rlv022

    この場合、仮想ストレージ・デバイスとしては「SCSIディスク」を指定し、それに割り当てる物理ストレージ・デバイスとしてはLVMの論理ボリューム「/dev/vg01/rlv022」を指定しています。つまりVMゲストからは、この論理ボリュームの領域全体が1台の仮想的なSCSIディスクとして認識されるという仕組みです。
    また、以下の例では、仮想DVDドライブを設定しています。

    -a dvd:scsi:0,0,1:null:/docs

    ここでは、物理ストレージ・デバイスのタイプとして「null」を指定することで、「/docs」ディレクトリに格納されたDVDメディアのISOイメージ・ファイルを仮想DVDドライブとしてマウントしています。

    後半では、仮想ネットワーク・デバイスの指定方法を説明します。
連載記事一覧 1  |  2 次のページへ

本ページの内容は執筆時の情報に基づいており、異なる場合があります。

お問い合わせ

ご購入前のお問い合わせ


ご購入後のお問い合わせ

オンラインサポート
製品の標準保証でご利用いただける無償のサービスです。

ショールーム

ショールーム 導入をご検討のお客様へ
業務アプリケーションの継続・標準化・開発性とシステム担当者様、システム開発者様が抱える悩み・疑問に対する解決策実体験して頂けます。
印刷用画面へ
プライバシー ご利用条件・免責事項