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WBEMベースの障害管理ツールSFMとevweb

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WBEMベースの障害管理ツールHP SFMとevweb
HP WBEM(Web Based Enterprise Management)とは、標準化団体DMTFによって標準化された「Webベースのエンタープライズ管理」のための仕様だ。HP-UXでは、このHP WBEMに基づいて多種多様な情報取得が可能であり、HP Integrityサーバーのハードウェア情報(プロセッサーやメモリ、ファン、電源)から、OS情報(プロセス、ファイルシステム、LVM、カーネルパラメータ)、ネットワーク(IP、DNS、NIS)、仮想化関連の情報(nPars、vPars、Integrity VM)、さらにはHP Serviceguardに至るまでを網羅する。ここでは、HP WBEMによる新しい世代の障害管理メカニズムについて紹介する。
WBEMベースの障害管理ツールHP SFMとevweb
WBEMとは
障害管理はHP EMSからHP SFMへ
2006年6月
テクニカルライター 吉川和巳

WBEMとは

前編で紹介したHP SMH(以下、SMH)のもうひとつの特徴、それはHP WBEM(以下、WBEM)ベースの障害管理ツール「evweb」を統合している点にある。その説明に入る前に、まずは「WBEMとは何か」を簡単に説明しておこう。

WBEM(Web Based Enterprise Management)とは、マイクロソフトやインテル、シスコシステムズ、旧コンパック・コンピュータなどによって提案され、標準化団体DMTF(Desktop Management Task Force)によって標準化された規格である。その名の通り、「Webベースのエンタープライズ管理」のための仕様であり、ネットワーク上に存在するサーバーやOS、ネットワーク機器などの統合管理に必要なプロトコルやデータ構造を規定する。要するに、従来のSNMP(Simple Network Management Protocol)やsyslogに代わる、HTTPとXMLをベースとした新世代のネットワーク管理プロトコルである。すでにマイクロソフトWindowsやHP-UXなどのおもなOSをはじめ、サーバー製品、ストレージ製品、ネットワーク機器、そしてHP OpenViewをはじめとするネットワーク管理ツールにおいて、業界標準のネットワーク管理プロトコルとしてサポートされている。

WBEMとCIM

このWBEMでは、CIM(Common Information Model)と呼ばれるデータ構造(スキーマ)を用いて、管理対象のサーバーやOSから多種多様な情報を取得できる。例えば以下は、HP Integrityサーバーに対してWBEM経由でOS情報を要求したときに得られるCIM情報(CIMXML)の例である。赤字の部分にホスト名やOS名が記されている点に注目していただきたい。

<?xml version ="1.0" encoding="utf-8"?>
<CIM CIMVERSION="2.0" DTDVERSION="2.0">
<MESSAGE ID="51000" PROTOCOLVERSION="1.0"
<SIMPLERSP>
<IMETHODRESPONSE NAME="EnumerateInstances">
<IRETURNVALUE>
<VALUE.NAMEDINSTANCE>
<INSTANCENAME CLASSNAME="PG_OperatingSystem">
<中略>
<KEYBINDING NAME="CSName">
<KEYVALUE VALUETYPE="string">
mycomputer.hp.com
</KEYVALUE>
</KEYBINDING>
<KEYBINDING NAME="Name">
<KEYVALUE VALUETYPE="string">
HP-UX
</KEYVALUE>
</KEYBINDING>
</INSTANCENAME>
<以下略>

このように、HTTPおよびXMLという分かりやすいWebベースのプロトコルを通じてサーバーやOS、ネットワーク機器の管理が可能な点が、WBEMのアドバンテージである。

WBEM Services for HP-UX

HP-UX 11i v2では、HP-UXのさまざまな管理情報をWBEM経由で提供できる「HP WBEM Services for HP-UX(以下、WBEM Services)」および「HP WBEM Providers for HP-UX(以下、WBEM Providers)をサポートしている。以下の図は、この両者の関係を示した図である。
 
図1:WBEM ServicesとWBEM Providersの位置づけ
図1:WBEM ServicesとWBEM Providersの位置づけ
   
 

WBEM Providerとは、管理対象となるリソースから情報を収集し、WBEM Servicesに伝えるソフトウェアである(SNMPにおけるSNMPエージェントに相当する)。HP-UXでは豊富なWBEM Providersに対応しており、HP Integrityサーバーのハードウェアまわりの情報(プロセッサーやメモリ、ファン、電源など)から、OS情報(バージョン、プロセス、ソフトウェア、LVMなど)、ネットワーク(IP、DNS、NISなど)、仮想化関連の情報(nPars、vPars、Integrity VMなど)、さらにはHP Serviceguardに至るまでを網羅している。

以下の表は、HP-UX 11i v2におけるWBEM Providerの対応状況をまとめたものだ。

 

表:HP-UX 11i v2対応のWBEM Provider

WBEM Provider

システム情報(サーバーモデル、シリアル番号など)
nPars情報
vPars情報
Integrity VM
プロセッサー
メモリ
ファン
電源
Ethernet
ホストバスアダプタ(FibreChannelおよびSCSI)
IOツリー拡張
OS情報(バージョンなど)
SD-UX
プロセス
LVM
IP、DNS、NIS、NTP
HP Serviceguard

これらのWBEM Providerが取得した情報は、WBEM Servicesに含まれるCIMOM(CIMオブジェクトマネージャ)に集められる。そこで上記例のようなCIMXMLに変換され、Webサーバーを通じてWBEMクライアントに提供される流れだ。

WBEMクライアント

WBEMクライアントとしては、SMHに統合されたevwebをはじめ、HP SIM、HP OpenViewなどを利用する。 さらに、HP-UX上ではWBEMの開発キットが提供されているので、ユーザー・アプリケーションにWBEMクライアント機能を組み込むことで、WBEM Providerから得た情報をアプリケーションの動作に反映させたり、エンタープライズ管理ツールを自作したりすることも可能だ。上述のとおり、すべての情報はXMLとして取得できるため、SNMPなどに比べてこうした作り込みは容易である。
また、HPが提供する遠隔モニタリングサービスHP ISEE(Instant Support Enterprise Edition)もWBEMクライアント機能に対応している。WBEM Providerから自動通知された障害情報に基づき、リアルタイムの遠隔サポートを提供可能だ。

つづく後半では、このWBEMのメカニズムによるHP-UXの障害管理について説明する。

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