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Oracle RACフェイルオーバを高速化するSGeFF・後編

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Oracle RACフェイルオーバを高速化するSGeFF・後編
Serviceguard以外のクラスタウェアでは、クラスタ・ロックの実装方法としてロック・ディスクを用いるのが一般的。しかしServiceguardでは、Quorum Serverという独立したソフトウェアによってクラスタ・ロックを実現できる。このユニークな設計によって、クラスタ再構成時間の大幅な短縮、さらには可用性向上を実現している。またテレコム分野などのミッションクリティカル環境では、非常にまれな多重障害についてもシステム構築段階で想定しておくことが求められる。SGeFFがその真価を発揮するには、そうした高度な要求に応えるコンサルティング能力の存在が不可欠だ。
Oracle RACフェイルオーバを高速化するSGeFF・後編
Quorum Serverとロック・ディスクの違い
Oracle 9i RAC+SGeFFのクラスタ構築手順
2005年3月
テクニカルライター 吉川和巳

Quorum Serverとロック・ディスクの違い


Serviceguard以外のクラスタウェアでは、クラスタ・ロックの実装方法としてロック・ディスクを用いるのが一般的だ。一方Serviceguardでは、Quorum Serverという独立したソフトウェアによってクラスタ・ロックを実現することができる。このユニークな設計によって、クラスタ再構成時間の大幅な短縮、さらには可用性向上を可能にしている。

 
図1:ロック・ディスク構成とQuorum Server構成
図1:ロック・ディスク構成とQuorum Server構成
 


Quorum Serverとロック・ディスク、いずれもクラスタ・ロックという役割は同じである。では、なぜ前者はクラスタ再構成の高速化に貢献するのだろうか。以下の表は、この両者の特徴を比較したものである。

   
 
 

Quorum Server

ロック・ディスク

実装形態 クラスタ外のサーバ上のソフトウェア 共有ディスク上の領域
通信方法 LAN(TCP/IP) I/Oバス(FibreChannel/SCSI)
クラスタ・ロック取得に要する時間 数秒 約10秒(SCSI)〜約32秒
(FibreChannel)
サポート可能なクラスタ数 最大50クラスタ/最大100ノード 最大1クラスタ
ロック機能障害時のクラスタの動作 継続動作 継続動作
クラスタ・ロック障害の修復方法 クラスタ運用を継続したままQuorum Serverを交換 共有ディスク(通常はディスクアレイ)を修理
必要リソース 7MBメモリ、1MBディスク 数KB
   
 

ロック・ディスクとQuorum Serverの基本的な違いは、前者は共有ディスクによる実装であるのに対し、後者がソフトウェアによる実装である点だ。ロック・ディスクの場合は、FibreChannelなどのI/Oバスのリセットが必要であり、クラスタ・ロックの取得に数十秒の時間を要する。これに対しQuorum Serverの場合は、LAN経由で同サーバに接続するため、取得時間は数秒で済むのである。

また、クラスタ構成の自由度や多重障害発生時の修復方法にこの両者には差がある。ロック・ディスクは1つのクラスタしかサポートできないが、Quorum Serverは最大50クラスタを1台でサポート可能だ。ロック・ディスクの単一障害時は、どちらの場合でもServiceguardクラスタは継続動作するので可用性としては変わらない。が、多重障害等でクラスタロックを交換する必要が生じた場合、ロックディスクの場合は、クラスタを止めて共有ディスクを修復する場合もありうるが、Quorum Server障害時はクラスタを止めずに交換できる。

Quorum Serverは無償ソフトウェアであり、HPのWebサイトからダウンロード可能だ。また必要なリソースはごく少ないため、例えばアプリケーション・サーバとQuorum Serverを同じノード上で運用してもよいだろう。Quorum Serverのシステム要件は以下の通りである。

 

Quorum Server A.02.00のシステム要件

OS HP-UX 11.0/11i v1 (11.11)/11i v2 (11.23)
Red Hat Linuxバージョン7.1以降(カーネル2.4.2以降)
対応クラスタウェア Serviceguard 11.13以降
 
Quorum Serverは、最新バージョンであるA.02.00より、HP-UX版とLinux版の2種類が提供されている。このどちらも、HP-UXベースのクラスタとLinuxベースのクラスタの両方をサポートしており、兼用も可能だ。

Oracle 9i RAC+SGeFFのネットワーク構成


では、Oracle 9i RACとSGeFFによるクラスタ構築では、どのような点を考慮すべきだろうか。まずはネットワーク構成について考えてみたい。

前編で説明したとおり、SGeFFでは2系統以上のハートビートLANが必要となる。またRACの構築では、GCS(Global Cache Server、すなわちインターコネクト)のための冗長化されたインターコネクトLANが必要だ。ただし、ハートビートLANの片方とインターコネクトLANは兼用可能なため、最低3本のLANが必要となる。例えば図2のような構成が可能である。


図2:Oracle 9i RAC+SGeFFのネットワーク構成例
図2:Oracle 9i RAC+SGeFFのネットワーク構成例
 


ここでは、インターコネクトLANとハートビートLAN#1はともに同じ冗長化スイッチで構成し、またハートビートLAN#2は独立したスイッチで構成している。なお、Quorum Serverをアプリケーション・サーバ側のLANに置くことで、ハートビートLANのダウンによってQuorum Serverがアクセス不可になる状況を回避できる。

つづいては、Oracle 9i RAC+SGeFFの構築手順について説明しよう。

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