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HAクラスターの教科書
〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜

第4日目:HAクラスターを構成する

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第4日目:HAクラスターを構成する

2時間目:クラスター構成ファイルの作成

HP Serviceguardのフェイルオーバーの仕組みをおおよそ理解できたところで、つづいては実際にHP Serviceguardの「クラスター構成ファイル」(/etc/cmcluster/cmclconfig.ascii)を作成する手順を紹介します。なお、今回はクォーラム・サーバの利用を前提としたコマンド例を示します。
HAクラスターの教科書応用編〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜 4日目
フェイルオーバーの仕組みを知る
クラスター構成ファイルの作成

クラスター構成ファイルの作成

まずは、クラスター構成ファイルのテンプレート(ひな形)を作成します。

# cmquerycl -v -q sgqs1 -C /etc/cmcluster/cmclconfig.ascii -n serverA -n serverB

このcmqueryclコマンドでは、クラスターを構成するノードとしてserverAおよびserverBの2台を指定し、またクォーラム・サーバとしてsgqs1を指定しています。これを受けて、各ノードが備える共有ボリュームの情報をはじめ、ネットワーク設定情報などが自動的に収集されます。

Warning: Unable to determine local domain name for serverA
Looking for other clusters ... Done
Gathering storage information
Found 88 devices on node serverA
Found 66 devices on node serverB
Analysis of 154 devices should take approximately 10 seconds
0%----10%----20%----30%----40%----50%----60%----70%----80%----90%----100%
Found 1 volume groups on node serverA
Found 1 volume groups on node serverB
Analysis of 2 volume groups should take approximately 1 seconds
0%----10%----20%----30%----40%----50%----60%----70%----80%----90%----100%
Note: Disks were discovered which are not in use by either LVM or VxVM.
      Use pvcreate(1M) to initialize a disk for LVM or,
      use vxdiskadm(1M) to initialize a disk for VxVM.
Gathering network information
Beginning network probing
Completed network probing
…
<以下略>

cmqueryclコマンドを実行すると、収集した情報をもとに共有ボリュームやIPアドレスが記述されたクラスター構成ファイルが自動的に作成されます。あとは、その内容を確認しながら、手作業で微調整していきます。

クラスター構成ファイルの配布とクラスターの起動

次に、このクラスター構成ファイルの内容を検証します。

# cmcheckconf -C /etc/cmcluster/cmclconfig.ascii

ここで問題がなければ、以下のようなメッセージが最後に表示されます。

cmcheckconf: Verification completed with no errors found.
Use the cmapplyconf command to apply the configuration.

クラスター構成ファイルに問題がないことが確認できたら、バイナリ版のクラスター構成ファイルを作成し、両ノードに配布します。

# cmapplyconf -C /etc/cmcluster/cmclconfig.ascii

〈中略〉
Adding node serverA to cluster cluster1
Adding node serverB to cluster cluster1
Completed the cluster creation

これでHP Serviceguardを起動する準備が整いました。以下のコマンドを実行し、クラスターを起動します。

# cmruncl
cmruncl: Validating network configuration...
cmruncl: Network validation complete
Waiting for cluster to form ..... done
Cluster successfully formed.
Check the syslog files on all nodes in the cluster to verify that no warnings 
occurred during startup.

最後に、クラスターが正しく起動していることを以下のコマンドで確認します。

# cmviewcl
CLUSTER        STATUS       
cluster1       up           
  
  NODE           STATUS       STATE        
  serverA       up           running      
  serverB       up           running 

石ノ上君:
先生! クラスターがうまく起動しました!
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
うん、これで問題なさそうだね。あとはパッケージの設定の残すのみだけど、これは次回としよう。
石ノ上君:
はい。フェイルオーバーの仕組みはすこし難しいけれど、実際にクラスター構成ファイルを作成する手順はとても簡単でしたね。
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そうだね。ネットワークや共有ボリュームに関する大半の項目は自動的に設定してくれるから、実際に編集しなければならない部分はそれほど多くない。HAクラスターのメカニズム自体は簡単なものではないけれど、それを使う我々の作業はできるだけ簡単に済むように設計されているのが、HP Serviceguardのいいところだね。

ワンポイントレッスン

高速フェイルオーバーを実現するSGeFF

今回説明したHP Serviceguardのフェイルオーバー処理は、標準的な構成の場合、数10秒の時間を要します(アプリケーション側のリカバリ処理を除く)。一方、HP Serviceguardのオプション製品「Serviceguard Extension for Faster Failover(SGeFF)」を導入することで、この時間を最短で5秒にまで短縮できます。この大幅な短縮は、以下のように構成を最適化することによって実現されています。

  • 2ノード構成のみサポート
  • クォーラム・サーバを必須とする構成
  • ハートビートLANの二重化

2ノード構成のみのサポートとすることで、クラスターの再構成におけるエレクションの手順が不要となります。またクォーラム・サーバが設置されるため、クラスター・ロックの取得も瞬時に終了します。さらに、データLANとは独立したハートビートLANをもうけることで、ハートビートの伝送の信頼性が向上し、タイムアウト時間を最短で1.6秒にまで短縮できます。SGeFFでは、こうした数々の工夫によって、きわめて短時間のフェイルオーバーを可能にしています。

練習問題

第1問:ノードの障害により、クラスターが分断されてしまい、それぞれのノードでクラスターが起動してしまう現象を何と呼ぶでしょうか?

a) スプリット・ブレイン
b) クラスター・ロック
c) クォーラム・サーバ
d) フェイル・オーバー
正解はこちら
a)
スプリット・ブレインといいます。

第2問:クラスター・ロックディスクとクォーラム・サーバでは、どちらの方がクラスター・ロックを取得するのが早いでしょうか?

a) クラスター・ロックディスク
b) クォーラム・サーバ
c) どちらも変わらない
d) 条件によって異なるのでどちらともいえない
正解はこちら
b)
クォーラム・サーバの方がより早くクラスター・ロックを取得できます。

第3問:クラスターを設定するための情報を収集し、設定ファイルを作成するコマンドはどれでしょうか?

a) cmviewcl
b) cmruncl
c) cmapplyconf
d) cmquerycl
正解はこちら
d)
cmqueryclコマンドで情報を収集し、設定ファイルを作成します。

第4問:クラスターの状態を確認するコマンドはどれでしょうか?

a) cmviewcl
b) cmruncl
c) cmapplyconf
d) cmquerycl
正解はこちら
a)
cmviewclコマンドで確認します。

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第1日目:grepコマンドと正規表現
第2日目:ファイルの検索
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第1日目:ユーザーの管理
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期末試験 New!

HAクラスターの教科書

第1日目:ハードウェア構成を知る
第2日目:ネットワークを設定する
第3日目:共有ディスクを構成する
第4日目:HAクラスターを構成する
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