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HAクラスターの教科書
〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜

第3日目:共有ディスクを構成する

HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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第3日目:共有ディスクを構成する

2時間目:共有ボリュームの作成

共有ディスクのハードウェア構成について理解できたところで、つづいてはプライマリ、スタンバイのそれぞれからマウント可能な「共有ボリューム」を作成します。具体的には、以下の作業を実施します。
HAクラスターの教科書応用編〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜 3日目
共有ディスクのハードウェア構成
共有ボリュームの作成

  • 物理ディスクの初期化
  • 物理ボリュームとボリューム・グループの作成
  • 論理ボリュームの作成
  • ファイル・システムの作成
  • マウント・ポイントの作成
では、物理ディスクの初期化は完了していることを前提に、ボリューム・グループの作成を実施します。


ボブ先生
ボブ先生:
まずは、プライマリ・サーバ上でioscanコマンドを実行し、共有ディスクのデバイス・ファイル名を確認しよう。

表1:プライマリ・サーバでのハードウェア・パスとデバイス・ファイル名の例

ハードウェア・パス キャラクタ・デバイス ブロック・デバイス
0/1/1/0/4/1.1.0.0.0.0.7
0/1/1/0/4/1.1.4.0.0.0.7
0/5/2/0/4/1.1.0.0.0.0.7
0/5/2/0/4/1.1.4.0.0.0.7
/dev/rdsk/c5t0d7
/dev/rdsk/c7t0d7
/dev/rdsk/c9t0d7
/dev/rdsk/c11t0d7
/dev/dsk/c5t0d7
/dev/dsk/c7t0d7
/dev/dsk/c9t0d7
/dev/dsk/c11t0d7
石ノ上君:
共有ディスクへの経路は4種類あるから、デバイス・ファイル名も4つ表示されるのですか?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そうなんだ。このデバイス・ファイルを使って物理ボリュームを作成し、その上で以下の構成でボリューム・グループを作成するんだよ。

共有ディスク構成図
図3:共有ディスク構成図

表2:共有ディスク構成情報

項目
ハードウェアパスとデバイス名
Path1: HBA1Switch1 → Controller A Port 1
0/1/1/0/4/1.1.0.0.0.0.7
/dev/dsk/c5t0d7
Path2: HBA1 Switch1Controller B Port 1
0/1/1/0/4/1.1.4.0.0.0.7
/dev/dsk/c7t0d7
Path3: HBA2 → Switch2 → Controller A Port 2
0/5/2/0/4/1.1.0.0.0.0.7
/dev/dsk/c9t0d7
Path4: HBA2 → Switch2 → Controller B Port 2
0/5/2/0/4/1.1.4.0.0.0.7
/dev/dsk/c11t0d7
ボリュームグループ(VG)名 vg02
論理ボリューム(LV)名 lvol1
容量 10GB
マウントポイント /CIFS-test

以下の手順で作成します。

注:11iv3を使用する場合はネイティブ・マルチパスが機能しますので、/dev/rdisk/disk1 のような Persistent DSFを使用する場合はvxextendは不要になります。

以上の作業で、ボリューム・グループ「/dev/vg02」の作成は完了しました。つづいては、論理ボリュームの作成です。以下に、まず10GBの論理ボリュームを作成する例を示します。

# 
# lvcreate -L 10240 /dev/vg02  作成したvg02に10GBの論理ボリュームlvol1を作成
Logical volume "/dev/vg02/lvol1" has been successfully created with
character device "/dev/vg02/rlvol1".
Logical volume "/dev/vg02/lvol1" has been successfully extended.
Volume Group configuration for /dev/vg02 has been saved in /etc/lvmconf/vg02.conf
# 

これにより、10GBの領域を持つ論理ボリューム「/dev/vg02/lvol1」が利用可能になりました。つづいて、newfsコマンドを使用して、この論理ボリューム上にファイル・システム(vxfs)を作成します。

# newfs -F vxfs   /dev/vg02/rlvol1
    version 6 layout
    10485760 sectors, 10485760 blocks of size 1024, log size 16384 blocks
    largefiles supported
#

ファイル・システムを作成したところで、ここでは仮に「/CIFS-test」というディレクトリにマウントしてみます。

# mkdir /CIFS-test
# mount /dev/vg02/lvol1 /CIFS-test
# bdf
Filesystem          kbytes    used   avail %used Mounted on
/dev/vg00/lvol3    43106304 9009112 33833856   21% /
/dev/vg00/lvol1    4194304  170768 3992192    4% /stand
DevFS                   11      11       0  100% /dev/deviceFileSystem
/dev/vg02/lvol1    10485760   19651 9811985    0% /CIFS-test


石ノ上君:
先生、やっと共有ディスクをマウントして使えるようになりました!
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
ご苦労さま!
石ノ上君:
サーバと共有ディスクの接続はすこしややこしいけれど、共有ボリュームの作成はわりと簡単でしたね。
石ノ上君

ボブ先生
ボブ先生:
そうだね。HAクラスターのハードウェア構成って一見するととても複雑だけど、ひとつひとつ見ていけばそれぞれにきちんとした理由があるし、設定もそれほど難しくはない。この調子で、次回のパッケージ設定も進めていこう。
石ノ上君:
はい、がんばります!
石ノ上君

ワンポイントレッスン

ここでは、プライマリ・サーバでの共有ボリューム設定の手順のみ説明しています。HAクラスターを構成するには、同じ共有ボリュームを使用するようにボリューム・グループの設定をスタンバイ・サーバでも実施する必要があります。ボリューム・グループの設定をプライマリからスタンバイにコピーするには、次の手順を参考にしてください。

プライマリ側で行う手順

1. ファイルシステムのアンマウント
# umount /CIFS-test
2. ボリューム・グループの切り離し
# vgchange -a -n /dev/vg02
3. 共有ディスクのマップ情報のコピー作成
# vgexport -p -s -m /tmp/vg02.map /dev/vg02
4. マップファイルの転送
ftpコマンド等でスタンバイ側にファイル転送

スタンバイ側で行う手順

5. ボリューム・グループのディレクトリとデバイスファイルの作成
# mkdir /dev/vg02
# mknod /dev/vg02/group c 64 0x020000
6. マップファイルのインポート
# vgimport -s -m /tmp/vg02.map /dev/vg02
7. ボリューム・グループの活性化
# vgchange -a -y /dev/vg02
8 .ファイルシステムのマウント
# mkdir /CIFS-test
# mount /dev/vg02/lvol1 /CIFS-test

ボリューム・グループ設定後、プライマリ・サーバでは論理ボリュームを作成しましたが、スタンバイ側では、論理ボリューム(lvol)の設定は不要です。手順6の中でインポートしたボリューム・グループ情報の中に論理ボリュームの設定情報も含まれるためです。
参考情報: GUI(SMH)を使用した設定方法は、SMHでらくらくHP-UXシステム管理 第5回:fswebによるディスク/ファイルシステム管理を参照してください。

練習問題

第1問:図3では、サーバから共有ディスクまでの経路はいくつあるでしょうか?

a) 1経路
b) 2経路
c) 3経路
d) 4経路
正解はこちら
d)
4経路あります。1時間目の最後の解説の通りです。

第2問:ボリューム・グループを作成するコマンドはどれか?

a) vgcreate
b) vgchange
c) vgexport
d) vgimport
正解はこちら
a)
vgcreateコマンド。vgcreateコマンドはボリューム・グループを作成するコマンドです。

第3問:ボリューム・グループvg02上に10GBの論理ボリュームを作成するコマンドはどれか?

a) vgcreate /dev/vg02 10G
b) lvcreate -L 10240 /dev/vg02
c) vgcreate -L 10240 /dev/dsk/c0t1d2
d) lvcreate -G 10 /dev/vg02
正解はこちら
b)
lvcreateコマンドで-Lの引数としてサイズ(MB)を指定し、対象となるvgを指定します。

第4問:スタンバイ・サーバ上でもプライマリ・サーバと同じ共有ディスクを使用するために、プライマリ・サーバのボリューム・グループの情報をコピーします。このとき、スタンバイ・サーバ上での論理ボリュームの設定はどのようになっていますか?

a) 設定されていないので、lvcreateコマンドをスタンバイ・サーバ上で実行する。
b) 設定されていないので、lvextendコマンドをスタンバイ・サーバ上で実行する。
c) ファイルがないので、cpコマンドでファイルをコピーする。
d) 設定されているので、何もする必要は無い。
正解はこちら
d)
設定されているので、何もする必要は無い。vgexportコマンドで、プライマリ・サーバからvg情報のエクスポートを実行し、 vgimportコマンドで、スタンバイ・サーバにvg情報をインポートします。このときに、プライマリ・サーバ上で作成した論理ボリュームの情報もインポートされているので、スタンバイ・サーバ上では論理ボリュームに関する操作を実行する必要はありません。

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第3日目:共有ディスクを構成する
第4日目:HAクラスターを構成する
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