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HAクラスターの教科書
〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜

第2日目:ネットワークを設定する

HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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第2日目:ネットワークを設定する
前回は、HAクラスターの基本的な仕組みや必要性について理解し、HP Serviceguardの導入に必要なハードウェア構成を確認しました。ひきつづき今回は、HP ServiceguardのHAクラスターを構築するためにどのようなネットワーク構成が必要となるのかを考えます。また、プライマリ・サーバとスタンバイ・サーバのそれぞれに実際にIPアドレスの割り当てを行います。
HAクラスターの教科書応用編〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜 2日目
ハートビートのメカニズム
IPアドレスの割り当て
2008年9月
日本ヒューレット・パッカード株式会社
HAクラスターの教科書:登場人物紹介 このリンクをクリックすると、新しいウィンドウが開きます
石ノ上君:
先生、IPアドレスの割り当てについては理解できました。つぎに何をすればよいでしょう?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
じゃあ今日は、ネットワークの構成にとりかかろうか。

今日の時間割 ハートビートのメカニズム IPアドレスの割り当て 練習問題

1時間目:ハートビートのメカニズム

今日はネットワークの設定をしていきます。ホスト名やDNS、ユーザ・アカウントなどの設定を終えた段階で、IPアドレスの割り当てなどを進めます。まずは、これから作るネットワークの構成図をもう一度確認します。

HP Serviceguard導入時のネットワーク構成例
図1:HP Serviceguard導入時のネットワーク構成例

石ノ上君:
HAクラスターのネットワーク構成って、とても複雑ですね……。以前の単体サーバの時は1本のLANで済ませていましたが、なぜ何系統もLANが必要になるのでしょう?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そうだね、一見すると一気に複雑化したように見えるだろうね。でも、これらのLANは、それぞれにきちんとした理由があって用意されているんだ。まず、ネットワーク全体が青色の「データLAN」と、緑色の「ハートビートLAN」の2種類があるのがわかるかい?
石ノ上君:
はい、そうですね。データLANというのはもちろん、アプリケーションのトラフィックが流れるLANですよね。ハートビートLANはどんなものなのでしょうか?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
ハードビートLANは、前回少し説明した「クラスターの動作状況を監視するために交わされる通信」なんだよ。

フェイルオーバーとハートビート

ハートビートについて説明する前に、ここでちょっと前回の復習をしておきます。HAクラスターでは、片方のノードで障害が発生してもアプリケーション・サービスを中断しないように「フェイルオーバー(failover)」が作動します。片方のノードで障害が起きると、もう片方のノードでアプリケーションを起動させる仕組みです。このフェイルオーバーによって、サービスが中断する時間を最小限に抑えられます。

フェイルオーバーがスタートするきっかけとなる障害を検知する仕組みが、「ハートビート(heartbeat)」です。直訳すると「心拍」という意味で、HAクラスターで動作するアプリケーションが正しく動作しているかを示す信号を表します。HP Serviceguardでは、HAクラスターのすべてのノードが、1秒間隔でハートビートのパケットを送信しています。

石ノ上君:
なるほど、ではハートビートが途切れたのを検出して、フェイルオーバーをスタートするのですね。
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そうだよ。他にも障害検知の手段がいくつかあるけれど、その中でもハートビートはHAクラスターのもっとも重要なメカニズムのひとつなんだ。だから、アプリケーションが使うデータLANとは独立したハートビート専用のLANを用意しておくんだよ。さもないと、もしアプリケーションのトラフィックが高負荷状態になってデータLANが輻輳したときに、ハートビートがきちんと届かなくなってしまうからね。
石ノ上君:
ふ〜む、それでは障害が発生していないのにフェイルオーバーが始まってしまいますね。だからハートビートLANが必要なのですね。よくわかりました。
石ノ上君

ワンポイントレッスン:障害検知のメカニズム

HP Serviceguardでは、以下の3種類の障害を検知してフェイルオーバーを開始します。
  • ノード障害
  • ネットワーク障害
  • アプリケーション障害
「ノード障害」とは、すなわちハードウェアやOSのトラブルによってノード全体がダウンした状況を指します。HP Serviceguardでは、ノード障害を検出するために、「ハートビート」と呼ばれるメッセージをクラスターのネットワーク上で交換します。

HP ServiceguardによるHAクラスターでは、いずれか1台のノードがクラスター全体を統括する「クラスター・コーディネータ」として振る舞います。クラスター・コーディネータは、他のすべてのノードに向けてハートビートを1秒間隔で送信します。ハートビートを受信した各ノードは、ただちに返信のハートビートをクラスター・コーディネータに送り返します。

クラスター・コーディネータと他ノード間でハートビートを送信する
図2:クラスター・コーディネータと他ノード間でハートビートを送信する

そして、あらかじめ設定したタイムアウト時間(デフォルトは 2 秒、推奨値は5〜8秒程度)が経過しても返信がない場合、そのノードに障害が発生したと判断します。また逆に、クラスター・コーディネータからのハートビートが途絶えてしまった場合は、コーディネータのノード障害と判断され、残りのノードのいずれかが新しいコーディネータとして選出される仕組みです。

またHP Serviceguardでは、ネットワーク・インタフェース・カード(NIC)やネットワーク・スイッチのトラブル、すなわち「ネットワーク障害」の検知も行います。各ノードのすべてのNICを通じてデータリンク層のパケットを2秒間隔で送受信することで、NICやネットワークの正常動作を常に監視しています。 障害と判断され、残りのノードのいずれかが新しいコーディネータとして選出される仕組みです。

HP Serviceguardが検知可能なもうひとつのトラブルは、「アプリケーション障害」です。HP Serviceguardでは、管理対象となるアプリケーションのプロセスや、アプリケーションが利用するシステム・リソース(共有ディスクのボリュームなど)を監視します。それらの状態に異常を検知した場合、アプリケーション障害としてフェイルオーバーを開始します。

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