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HAクラスターの教科書
〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜

第2日目:ネットワークを設定する

HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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第2日目:ネットワークを設定する

2時間目:IPアドレスの割り当て

続いては、ネットワークに設定するIPアドレスの割り当てを考えます。ネットワーク全体が「データLAN」と「ハートビートLAN」の2つに分かれている点を理解できたところで、それぞれに実線と点線の2系統のLANがあるのはなぜかを考えます。
HAクラスターの教科書応用編〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜 2日目
ハートビートのメカニズム
IPアドレスの割り当て

前回も説明したとおり、HAクラスターの特徴は、「SPOF(Single Point of Failure:単一障害点)」がないことです。つまり、「そこが壊れるとサービスが止まるような部分」がないように設計されています。ですので、サーバ本体について「プライマリ」と「スタンバイ」の2系統を用意します。それに加えて、サーバにつながるネットワークについても、NICやLANケーブル、LANスイッチといったすべての構成要素を2系統用意します。

石ノ上君:
そうか、つまり実線のLANは、いわば「プライマリ系」で、点線のLANは「スタンバイ系」なのですね。それをデータLANとハートビートLANのそれぞれについて用意するから、合計4系統のLANが必要になりますね。
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
その通り。4系統のLANが必要だから、スイッチも4台必要というわけさ。

ワンポイントレッスン:VLANの利用

今回のハードウェア構成で使用するスイッチはVLAN(仮想LAN)機能に対応しているので、データLANとハートビートLANを1台のスイッチで収容できます。そのため、物理的には2台のスイッチだけあれば、論理的に4台のスイッチとして利用できます。

プライマリ・サーバとスタンバイ・サーバのぞれぞれに、データLAN用とハートビートLAN用の2つのIPアドレスを割り当てます。割り当てるIPアドレスについてまとめておきます。
  • プライマリ・サーバ
    • データLAN用IPアドレス:
      10.1.2.11
    • ハートビートLAN用IPアドレス:
      192.168.2.11
  • スタンバイ・サーバ
    • データLAN用IPアドレス:
      10.1.2.12
    • ハートビートLAN用IPアドレス:
      192.168.2.12
石ノ上君:
では、この内容でIPアドレスの設定を行いますね。ええっと、HP SMHからネットワーク設定のページを開いて……。よいしょ、こんな感じでしょうでしょうか?
参考情報: SMHでらくらくHP-UXシステム管理 第4回:ncwebによるネットワーク管理
石ノ上君

SMHでのIPアドレス設定例
図3:SMHでのIPアドレス設定例
石ノ上君:
ちなみに、データLANとハートビートLANのスタンバイ系(点線部分)についてIPアドレスを割り当てておく必要はないのでしょうか?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
スタンバイ系については、実際にネットワーク障害が起きたときにプライマリ系のIPアドレスが引き継がれるから、あらかじめIPアドレスを設定しておく必要はないんだ。
石ノ上君:
なるほど〜。スタンバイ系のLANには何もIPアドレスを割り当てなくてよいのですね。わかりました。
石ノ上君

ワンポイントレッスン:HP Serviceguardのインストール

HP Integrityサーバの購入時にHP Serviceguardを含めて発注した場合は、サーバに事前にHP Serviceguardがインストールされているため、改めてインストール作業を実施する必要はありません。しかし、既存のサーバにHP Serviceguardを追加インストールした場合や、パッチが更新された場合には、必要なパッチを適用しなければならないことがあります。パッチのインストールが必要な場合には、ITRC(サポート情報)のサイトのパッチデータベースのページにて「Serviceguard」というキーワードで検索すると、インストールが必要なパッチが表示されます。
参考情報: HP Integrityサーバ + HP-UX 11i v3 (11.31)+ Serviceguard 11.18 Webで簡単、Serviceguardクラスターの構築 P.8〜14

今回は主にネットワークの設定について学びました。

次回は、クラスターの設定に必要な共有ディスクの設定について学びましょう。

練習問題

第1問:片方のノードに障害が発生しても、アプリケーションサービスを継続させるHP Serviceguardの仕組みは?

a) failover (フェイルオーバー)
b) takeover (テイクオーバー)
c) switchover(スイッチオーバー)
d) overtake(オーバーテイク)
正解はこちら
a)
failoverです。HP Serviceguardではこの仕組みをfailoverと呼びます。

第2問:ハートビートパケットが届かなくなったときに、HP Serviceguardはどのような判断をするのでしょうか?

a) 何も異常はない
b) ノードの障害が発生
c) アプリケーションの障害が発生
d) ディスクの障害が発生
正解はこちら
b)
ノードの障害が発生。ハートビートパケットはノードの状態確認を行う通信であり、HP Serviceguardはアプリケーションやディスクの障害が発生したとは認識しません。

第3問:2台のクラスター構成のマシンに対して、SPOFをなくすために、本番系のLANと予備系のLANを用意しました。このとき、正しいLANスイッチの構成はどれでしょうか?

a) 1台のスイッチに全部まとめて接続する。
b) 1台のスイッチの中で、本番系と予備系とVLANを構成すれば物理的には1台のみでよい。
c) 2台のスイッチを用意し、本番系と予備系のLANをそれぞれ別のスイッチに接続する。(例:スイッチ1:本番系LAN,スイッチ2:予備系LAN)
d) 2台のスイッチを用意し、ノードごとに別のスイッチに接続する。(例:スイッチ1:ノード1のLANすべて、スイッチ2:ノード2のLANすべて)
正解はこちら
c)
スイッチの障害に備えて、本番系、予備系のスイッチを物理的に別々に構成します。このとき、各スイッチの中で、データLANとハートビートLANのVLANを構成することは可能です。VLANを構成すると、本番系スイッチ(データLAN,ハートビートLAN)、予備系スイッチ(データLAN、ハートビートLAN)の2台に4系統のLANが構成できます。

第4問:本番系のLAN(プライマリLAN)のIPアドレスとして、「10.1.2.11」を設定しました。予備系のLAN(スタンバイLAN)はどのように設定したらよいでしょうか?

a) 10.1.2.11をIPアドレスとして設定する。
b) 192.168.2.11をIPアドレスとして設定する。
c) 10.1.2.12をIPアドレスとして設定する。
d) 何も設定しない。
正解はこちら
d)
何も設定しない。スタンバイLANはプライマリLANが使用不可能になった際に同じIPアドレスを引き継ぐので何も設定しません。

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期末試験

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第3日目:viエディタの操作(活用編)
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期末試験 New!

HAクラスターの教科書

第1日目:ハードウェア構成を知る
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