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HAクラスターの教科書
〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜

第1日目:ハードウェア構成を知る

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第1日目:ハードウェア構成を知る

2時間目:HAクラスターのハードウェア構成

それでは、簡単に、ハードウェア構成について押さえておきましょう。今回は、2ソケットのサーバを2台、1台のストレージでHAクラスター構成した場合です。ここでは具体的に分かりやすいように、サーバをHP Integrity rx3600、ストレージはEVA4400を使って説明します。
HAクラスターの教科書応用編〜簡単!ライバルに差をつけるHP Serviceguard構築〜 1日目
HAクラスターってなぜ必要?
HAクラスターのハードウェア構成

HP ServiceguardによるHAクラスターのハードウェア構成例
図3:HP ServiceguardによるHAクラスターのハードウェア構成例

石ノ上君:
これ、ボクにはとても複雑な構成に思えるのですが……。
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そうだね、でもよく見るとそんなに複雑じゃないんだよ。どちらが壊れてもいいように、まずデータLANやサーバを冗長化してごらん。
石ノ上君:
2本データLANを用意して、それぞれ2台のサーバとつなげればいいですね、簡単です。次のFC(FibreChannel)も2台をつなげる部分がクロスしていますね?
石ノ上君


正しいFC接続
図4:正しいFC接続

ボブ先生
ボブ先生:
いいところに気づいたね。このクロスしたつなげ方が、HAクラスターの特長のひとつなんだ。

もし、クロスせずに2本のFCを同じスイッチにつないだ場合、片方のスイッチが故障したら、そのサーバから共有ディスクへの経路はなくなってしまうね。クロスにつなぐことで、スイッチの障害でも、ディスクが使える経路が残るんだ。どれも故障の可能性がゼロじゃないから、それぞれのスペアを考えて構成しているんだよ。

HAクラスターとは、「システムまるごと1式のスタンバイ系(予備)を用意して、あらかじめ接続しておく構成」といってもいいだろう。サーバやFCスイッチはもちろん、ネットワークのスイッチやケーブル、NICに至るすべてについて予備を用意し、事前に接続しておく。こうすることで、「SPOF(Single Point of Failure:単一障害点)」、つまり「そこが壊れるとサービスが止まるような部分」をなくすことができるんだ。
石ノ上君:
なるほど〜、そう言われればなんとなく納得です。このHAクラスターの構成をコントロールするのが、HP Serviceguardというわけですね?
石ノ上君
ボブ先生
ボブ先生:
そのとおり。それについては、これからじっくり勉強することにしよう。

ワンポイントレッスン:ハートビートって何?

ハートビートとは、クラスターどうしの間でクラスターの動作状況を監視するために交わされる通信です。
クラスターノード間でハートビートが途切れた場合、異常とみなし、クラスターの再構成が行われます。

あるノードが他のノードとハートビート通信が行えないことがわかると、そのノードはクラスターから排除され、自ら停止します。ノードが自らを停止する処理はTOC(Transfer of Control:制御権の委譲)と呼ばれます。ハートビートが途切れることはクラスターの存続にかかわるので、ハートビートLANには冗長性を持たせます。

ハードウェア構成の詳細を確認する

ここで、HP Serviceguard導入時のハードウェア構成の詳細について確認しておきます。なお、ハードウェア構成について検討すべきポイントについては、ドキュメント「HP Serviceguardの管理」の第4章、第5章を参考にしてください。

クラスター用サーバ HP Integrity rx3600
  • FibreChannel HBA(2 port) × 2枚
  • Ethernet NIC(4 port)× 2枚
  • 内蔵HDD(HP-UX OS用)× 2台
2台
  • プライマリ
  • セカンダリ
管理用サーバ HP Integrity rx2660 1台(オプション)
管理コンソール TFT7600 1台
EVA管理用サーバ HP ProLiant DL360 1台
共有ディスク(データ用) HP StorageWorks EVA4400
  • ディスクコントローラー
  • EVA4400ディスク筐体 × 2台
1台
FCスイッチ HP SAN Switch 4/32 2台
LANスイッチ HP ProCurve 2900-48G 2台
バックアップ用テープ装置 Ultrium448 1台

これらのシステムを実際のラックに入れると図5のようになります。

HP ServiceguardによるHAクラスターのラック構成例
図5:HP ServiceguardによるHAクラスターのラック構成例

ここまで、「HAクラスターはなぜ必要なのか」と「HAクラスターのハードウェア構成」を学びました。

実際のクラスターの導入の流れは以下のようになります。
  1. ハードウェアの準備
  2. ソフトウェアの準備
  3. OSの設定
  4. Serviceguardの設定
  5. 動作確認・障害試験の実施
次回、ソフトウェアの準備とこのハードウェア構成をベースにOSの設定を学びましょう。

練習問題

第1問:HP-UXを使用して、HAクラスター構成を可能にするHP製品はどれか?

a) HP Serviceguard
b) HP-UX Cluster guard
c) HAクラスター
d) HP Service Manager
正解はこちら
a)
HP Serviceguardが製品名です。

第2問:SPOF(Single Point of Failure)とは?

a) 壊れやすい箇所
b) そこが壊れるとサービスが止まる箇所
c) 故障後に、修理した箇所
d) スペア部品
正解はこちら
b)
SPOFとはそこが壊れるとサービスが停止しするような場所です。クラスターを構築する際にはSPOFを排除するようにすべてのコンポーネントを冗長化します。

第3問:クラスター環境ではサーバから共有ディスクを接続するのに、なぜ2台のFCスイッチに対してケーブルをクロスさせるのでしょうか?

a) その方が接続距離が近いから
b) 障害時には2台とも使用しないため
c) 片方のスイッチが障害時にディスクにアクセスできるようにするため
d) 転送速度をあげるため
正解はこちら
c)
サーバごとに接続するスイッチを分けてしまうと、スイッチの障害時にはディスクへのアクセス経路がなくなってしまいます。片方のスイッチの障害時でも、ディスクアクセス可能な経路を確保するために、本文図4のようにケーブルをクロスに接続します。

第4問:ハートビートとは何のための通信でしょうか?

a) サーバの同期をとるため
b) データ用通信の負荷分散
c) データバックアップ専用の通信
d) クラスターの状態を確認するための通信
正解はこちら
d)
ハートビートはクラスターの状態を確認するためにサーバ間で行う通信です。ハートビートが途切れるとクラスターは異常とみなします。ハートビートは非常に重要な通信なので、ハートビートLANは冗長構成にします。

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第1日目:ハードウェア構成を知る
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