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サーバープラットフォーム移行ガイド

第2回:実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.1

HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.1
今回からは、Solaris上で稼動していたWebアプリケーションをHP-UX上で動かすためにはどんな作業が必要かということを、具体的なシナリオを追いながら見ていきます。ここでは、HP-UXにそれほど詳しくない担当者がポーティング作業を行うという状況を想定しています。実際の現場でぶつかりそうな問題点も網羅していますので、ポーティングを実践するときの助けになるでしょう。実践編Part.1の今回は、ポーティングのシナリオとサーバー構築までを説明します。
実践!<Solaris→HP-UX/ Linux>アプリケーション移行ガイド Part.1
ポーティングのシナリオ
第1段階:サーバーの構築
2004年10月
テクニカルライター 大戸 英樹
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  担当者S
とある企業のIT関連部署に勤務しています。Solaris担当なのですが、ここのところエンドユーザーとの打ち合わせの後には必ず、何か考えている様子でした。この実験に多いに期待している反面、不安でいっぱいのようです。
  同僚H
担当者Sと同年代。先日、HP-UXに関する教育コースに参加して、Integrityサーバーを知りました。そこを見込んで、HP-UXについてアドバイスをすることになりましたが、「最初から聞くなよ。まず自分でやってみな」と、担当者Sを一喝しています。

ポーティングのシナリオ


ある企業がWebサーバーの置き換えを検討しています。既存のSun Enterprise 250サーバーは導入からすでに4〜5年がたち、リース期間の終了も間近になった今では、そろそろ現状に対応できなくなっているからです。現有資産としてのWebアプリケーションや、Oracleマスターをはじめとした技術者のスキルのことを考えると、引き続きSunの新しいサーバーを導入するのが最も無難な選択ですが、今回はパフォーマンスやセキュリティのさらなる向上を目指して、別のアーキテクチャーを採用することにしました。新たに導入を予定しているのは、Intel Itaniumプロセッサー搭載のHP Integrityサーバーrx2600です。

今回の実験では、既存のSunサーバーのSolaris7上で稼動している2種類のWebアプリケーションを、IntegrityサーバーのHP-UX上にポーティングします。

実験の担当者Sは、ここ数年、Solaris7を担当していた技術者で、Solaris7以外のことはほとんど知りません。そこで、HP-UXに詳しい同僚Hの手を借りつつ実験を進めることになります。HP-UXへのポーティングを完了させるまでにはいくつかの問題にぶつかりましたが、同僚Hのアドバイスのおかげで、既存のWebアプリケーションをほとんど修正することなくHP-UXにポーティングすることができました。今回から数回に分けて、このポーティング作業の一部始終をご紹介します。


対象となるWebアプリケーションの特徴


今回のシナリオでは、「Webセミナー受付システム」と「会員管理・メール配信システム」というWebアプリケーションをポーティングします。

 
 
   
  Webアプリケーションのポーティングをするんだけど、わからないことがあったらよろしくな。  
   
   
  ああ、なんでも聞いてくれ。ところでそのWebアプリケーションは君が開発したんだよな。説明を頼むよ。  
   
   
  それじゃあ、HP-UXとそのアプリケーション開発について教えてくれるかい。  
   
   
  了解!まずは情報入手が必要だな。HPが運営している技術情報サイト、HP-UX Developer Edgeにいろいろ役立つ情報があるよ  
   

  • 「Webセミナー受付システム」アプリケーション
    このWebアプリケーションでは、どのようなセミナーがあるのかを検索して、その詳しい内容を閲覧できます。閲覧者は、気に入ればその場でセミナーを予約することができます。会員登録と登録内容の変更もWeb上で行うことができます。また、セミナー主催側は、このシステムを利用して受講者にメールを送付できます。

  • 「会員管理・メール配信システム」アプリケーション
    このWebアプリケーションは、会員管理(会員登録・検索・外部ファイル読み込み・メール配信起動/停止)やサービス管理(メール配信・予約管理・サービス時間管理・サービス内容管理)をするためのシステムです。

対象となるWebアプリケーションの特徴


まず、今回のポーティングで扱う2種類のサーバーの違いを見てみましょう(表1)。ポーティング元のSolarisサーバーとポーティング先のHP-UXサーバーは、販売時点の平均的なスペックのものを用意しています。

表1 サーバーのスペック比較
 

Solaris

HP-UX

機種名 Sun Enterprise 250 HP Integrity サーバー rx2600
CPU UltraSPARC IIs
400MHz×1
Itanium
1.5GHz×2
メモリ 512MB 4GB
ハードディスク 17.7GB×1 72GB×2
OS Solaris 7 HP-UX 11i v2(B.11.23)

対象となるミドルウェアの特徴


今回のシナリオで新しいWebサーバーを構築するために必要なミドルウェアはHP-UXに標準でバンドルされています。

  • HP-UX Apache-based Web Server
  • HP-UX Tomcat-based servlet engine
  • HP-UX Webmin-based administration
  • HP-UX XML Web server tools

これらのミドルウェアは、メモリ管理の強化、chrootを使用したセキュリティの強化、secure SSLのパフォーマンス向上などが施されたものです。

   
 
   
  プレインストールされているミドルウェアは使わないつもりなんだ。  
   
   
  どうしてだい。Webアプリケーションのポーティングなら、それを利用すればいいだろ。  
   
   
  Solaris7と同じ環境にしたいんだ。そのうえで、ミドルウェアを最新のものにするとどれほどパフォーマンスが向上するかを調べてみたいんだ。  
   
   
  僕も、2つのアプリケーションのミドルウェアをちゃんと把握する必要があるな。  
   
   
  ただし今回の実験では、UNIXマシンであるHP-UX サーバーにオープンソースのミドルウェアをあらためてインストールし、Oracle9iを走らせたうえで、既存のWebアプリケーションを動かすことにします。それでは、今回ポーティングする2つのWebアプリケーションに必要なミドルウェアを見てみましょう。

「Web セミナー受付システム」のミドルウェア


今回の実験では、Solaris7上でこのWebアプリケーションを動かすために使用していたのと同じ種類のミドルウェアをHP-UX上にインストールします。ただし、Apacheは1.3系ではなく、マルチプロセス・マルチスレッド設計のApache 2.0.49を選択しました。また、Servlet コンテナには、ApacheJServではなく、現在Servletコンテナの主流となっているTomcatを利用します。そのため、Apache とのコネクタとしてJK2のインストールも必要となります。JK2 での接続方法は、一般的なSocket接続としました。また、Oracleのバージョンは、対応OSから検討し、Oracle9i Release2 としました(表2)。

表2 「Web セミナー受付システム」のミドルウェア一覧
 

Solaris

HP-UX

Webサーバー Apache 1.3.9 Solaris Apache 2.0.49 HP-UX
Servletコンテナ ApacheJServ-1.0fc1 Tomcat4.1.30
コネクタ   JK2-2.0.4
DB Oracle8i(8.1.7.0.0) Oracle9i Release2 (9.2.0.2.0)
JDBCドライバ Oracle JDBC Driver 8.1.7.0.0 Oracle JDBC Driver 9.2.0
J2SE J2SDK 1.2.1_02a SDK & RTE 1.4 Itanium版(1.4.2.03)

「会員管理・メール配信システム」のミドルウェア


Apacheのバージョンについては、「Webセミナー受付システム」と同様です。PHPについては、Solaris7上ではページごとにPHP3とPHP4が混在していましたが、Apache 2.0.49に対応しているのはPHP4だけなので、すべてのページにPHP4で対応するようにしました。また、PostgreSQLはポーティング作業時点( 2004年5月)で最新のものを用います(表3)。

表3 「会員管理・メール配信システム」のミドルウェア一覧
 

Solaris

HP-UX

Webサーバー Apache 1.3.9 Solaris Apache 2.0.49 HP-UX
PHPモジュール PHP 3.0.18および4.1.2 PHP 4.3.5
DB PostgreSQL 7.1.3 PostgreSQL 7.4.2

ポーティング手順の整理


今回のポーティングの担当者Sは、実際の作業に入る前に、ポーティングの手順を次のように整理しました。

 
  1. サーバー構築
    HP-UXのインストールおよびネットワーク設定やパッチの適用などを行う。

  2. 「Webセミナー受付システム」に必要なミドルウェアのインストール
    Apache、Servletコンテナ、Java SDK、Oracle のインストールおよび動作に必要な設定を行う。

  3. 「Web セミナー受付システム」のインストール
    Webアプリケーションのインストールおよび設定を行う。
    アプリケーションの動作に必要なミドルウェアの設定も適宜行う。

  4. 「会員管理・メール配信システム」に必要なミドルウェアのインストール
    PHP、PostgreSQLのインストールおよび動作に必要な設定を行う。
    Apacheは「Webセミナー受付システム」でインストールしたものを利用するため、ここではインストールしない。

  5. 「会員管理・メール配信システム」のインストール
    Webアプリケーションのインストールおよび設定を行う。アプリケーションの動作に必要なミドルウェアの設定も適宜行う。

  6. サーバー運用設定
    実際にWebアプリケーションを稼働させてからの問題点を修正する。

  7. 性能測定
    マイクロソフト社のWeb 性能測定ツールを利用して性能測定を行う。
   
 
   
  手順はだいたいこんなものだろう。
まずはサーバー構築からだ。
 
   
   
  サーバー構築は、OSのインストールとネットワーク設定、それからOSへパッチを当てる必要がある。  
   
   
  詳細は、このインストールガイドどおりにすればいいんだな。  
   
   
  そのとおり。このガイドには既知の問題についても細かく載っている。ミドルウェアのインストールの際にも役立つよ。  
   
   
  それでは、ポーティングの具体的な手順を見ていきましょう。
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