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DBシステム開発者のための
サーバープラットフォーム移行ガイド

第1回:将来を見据えたプラットフォーム選び
HP-UX/Integrityサーバー お問い合せ
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将来を見据えたプラットフォーム選び

新64ビットCPUの本命はItanium?


Itaniumは、インテルがハイエンドサーバー市場への進出を目指し、長い年月をかけて開発してきたプロセッサーだ。32 ビットの延長としてではなく、真の64ビットプロセッサーとして完全に一から設計された新しいアーキテクチャーである。強力な浮動小数点演算能力、UNIX、Windows、Linuxなど複数OSのサポート、そしてIA ならではの優れた価格性能比が売りだが、これまでのUNIXサーバーで主流であったRISCアーキテクチャーと根本的に異なるのは、EPIC (Explicitly Parallel Instruction Computing: 明示的並列命令コンピューティング)と呼ばれる技術が導入されていることである(図3)。

将来を見据えたプラットフォーム選び
プラットフォームの選定
Itaniumプラットフォーム
2004年9月
テクニカルライター 田中敏夫
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従来のコンピューティングアーキテクチャーでは、CPUで処理される命令を並列実行するために、プログラムの並列性をプロセッサー内部で動的に判断していた。しかし、この方式では並列性を発見するための技術に限界があり、命令を並列実行するための実行ユニット群に大量のアイドル時間が生じ、プロセッサーの処理能力を十分に使い切ることができなかった。EPICアーキテクチャーでは、並列性の探索ロジックをコンパイラ側に実装し、効率的に並列実行できるマシンコードを生成させる。これによって、実行ユニットの利用効率が高まり、同クロック数でより多くの命令を処理できるようになる。

   
  図3EPIC アーキテクチャー
図3EPIC アーキテクチャー
   
  従来のプロセッサーアーキテクチャーの限界が命令実行の並列化にあったことから、EPIC は現在のコンピューティングの限界を打ち破る技術として、業界全体から注目されていたのである。この技術を実装したItaniumプロセッサーが多くのベンダによってサポートされ、今後、サーバー製品のメインストリームになると予想されているのも不思議ではないだろう。

Itanium搭載マシン選択の基準


先ほど見たように、Itaniumマシンをラインナップに持つベンダは、Sunを除いて主要なベンダのほぼすべてに渡っている。ユーザーとしては、選択肢が多いに越したことはないが、どれを選択すればいいか迷いやすくなるのも事実だ。たくさんの選択肢の中から最適なものを見つけるには何かしらの基準が必要だが、ではItaniumマシンを選ぶ場合の基準とはいったい何だろうか?

Itaniumプロセッサーについて語るときには、やはりHP を外すことはできない。そもそも、ItaniumプロセッサーはインテルとHP の共同開発によるものだからだ。このような経緯から、HP はどのベンダよりもItaniumプロセッサーの特性についてよく知っていると言える。実際、Itanium搭載サーバーを最初に市場に送り出したのは、他ならぬHP 自身である。Itaniumプロセッサーを成功させるため、長い間研究を重ねてきた成果は、図4に示したTPC-Cベンチマークの結果からも明らかだ。

昨年の11月には、Itanium搭載サーバー(HP Integrity サーバーシリーズ)がTPC-Cベンチマークで世界初の100万トランザクション/ 分を達成し、本稿の執筆時点( 2004年7月3 日現在)もIBMのUNIXサーバーとともに、ランクの上位をItanium搭載システムが占めている。また、Itaniumプロセッサーでは、IA-32 サーバーに比較してパフォーマンスが2.2倍向上するとインテルから発表されているが、これが実現すれば、その競争力は他のCPU を圧倒すると思われる。

さらに、Oracle ユーザーがIAサーバーにリプレースする場合には、HP社とOracle社の20年来の提携関係にも注目したい。つい先日( 2004年6月30 日)には、日本ヒューレット・パッカード 、日本オラクル、シスコの共同検証事業が発表されたばかりだ。この共同検証では、日本オラクル内にHPのItanium搭載サーバーを50台と、HP StorageWorks EVA 5000などを使った35TBのストレージを設置し、メインフレームの置き換えや、Oracle 10gを使ったグリッドコンピューティングの検証/ノウハウの蓄積を、1年近くに及んで実施する。Oracleを使用した実運用システムにおいては、そのプラットフォームの37%がHP-UXを利用しているという報告もある。TPC-Cベンチマークにおいて世界で初めて100万トランザクション/分の記録を樹立したのも、Oracle と組み合わされたHPのItanium搭載システムである。このような両社の密接な協力体制は、今後のOracle+HP Itanium搭載サーバーの成長を支える大きなアドバンテージとなるだろう。

   
  図4TPC-C ベンチマークのランキング(2004年7月3日現在)
図4TPC-C ベンチマークのランキング(2004年7月3日現在)
 
TPCホームページ

異種プラットフォームへの移行に落とし穴はないのか?


実際にIAサーバーがいいと思っても、やはり異なるプラットフォームへの乗換えを決意するには、かなり勇気が要るものだ。新しい環境に移行するかどうか決断するとき、最も大きな懸念材料となるのは、既存のアプリケーションをどうするかということだ。数年前に構築したシステムを再利用するか、あるいはスクラップ&ビルドするかの判断がまず必要になる。以前構築したシステムがC/S システムであれば、Web ベースへの移行も検討が必要であろう。既に数年運用したシステムをそのまま移行するには、同一ベンダプラットフォームのアップグレードでも、アーキテクチャーの異なるプラットフォームへ移行する場合でも、OS のレベルから入れ換えが必要だ。当然、その上に乗るミドルウェアやアプリケーションも再ビルドしなければならず、部分的にソースコードの修正が必要になるかもしれない。場合によっては、システムや仕様を再検討せざるを得ないケースもある。また、いったん新しい環境へ移行した後も、Web サーバー、アプリケーションサーバー、データベースサーバーの各コンポーネントは常にバージョンアップが繰り返されていく。セキュリティ要件を満たそうとして、いずれかのコンポーネントを最新のものにすれば、それが原因で業務アプリケーションに支障が出るかもしれない。

そんなプラットフォームの移行に不安を覚え、二の足を踏んでいるシステム担当者も少なくないはずだ。そこで、次回以降は、異種プラットフォームへの移行の具体例として、SolarisからHP-UX へのアプリケーションポーティングの事例を紹介する。第一線で活躍するSIerの指導の下、これまでにポーティングの経験のなかったシステム担当者が、移行作業のA からZ までを体験した。この記事を読めば、異種プラットフォームへの移行が実際にはどのようなものか、おおよその雰囲気は掴めるだろう。読者が移行を検討するうえでの参考になればさいわいだ。


【コラム】TPC-Cで好成績を収めるHP Integrityサーバー

HP Integrityサーバーは、日本ヒューレット・パッカードが販売するIntel® Itanium®プロセッサ搭載サーバーである。同社が提供するPA-RISCサーバーの今後を担う主力サーバーであるが、最小ではラックマウント型のrx1600、最大では大型ハウジングラックサイズのSuperdomeと多様なラインナップが揃っており、小オフィスのファイルサーバーからデータセンターでのホスティングサービスに至るまで、サーバーとしてのあらゆる用途をカバーする。最大の特徴は複数のOSに対応していることで、UNIX(HP-UX)、Linux、WindowsのいずれのOSも利用できる。また、独自のパーティション技術によって、1台のハードウェア上で複数のOSを同時運用することもできる。このパーティション技術を利用すれば、これまで用途別/OS別に複数台用意していたサーバーをIntegrityサーバー1台に集約でき、今話題のサーバーコンソリデーションを実現できる。既にインテルより発表されたItaniumプロセッサの新シリーズ(コードネームMontecito)もサポートされるとともに、十分なバス帯域幅を持っているので、将来にわたって最新のサーバー環境を提供可能だ。
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連載 「DBシステム開発者のためのサーバープラットフォーム移行ガイド」記事一覧

第1回 将来を見据えたプラットフォーム選び
第2回 実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.1
第3回 実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.2
第4回 実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.3
第5回 実践!<Solaris→HP-UX/Linux>アプリケーション移行ガイド Part.4

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