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商用UNIXのパーティション技術最新事情

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商用UNIXのパーティション技術最新事情
HP-UXやAIX、Solarisといった商用UNIXにおいて、最先端のテクノロジーを競い合う分野のひとつが、パーティション技術だ。Sun Microsystems(以下、Sun)のSolaris Container、IBMのマイクロ・パーティショニング、そしてHPのVirtual Server Environment (以下、VSE)など、各社の最新パーティション技術を目にする機会が増えてきた。しかし、各社のソリューションを子細に比較すると、それぞれ“得手不得手”があり、実はかなりの違いがあることがわかる。ここでは、カタログスペックからは見えないパーティション技術の最新事情をレポートする。
商用UNIXのパーティション技術最新事情
3種類のパーティション
技術
論理パーティションを比べる
2004年12月
テクニカルライター 吉川和巳

3種類のパーティション技術


パーティション技術とは、1台のサーバのリソース(CPUやメモリ、I/Oなど)を複数のパーティションに分割し、それぞれに独立したOSインスタンスやアプリケーションを動作させる技術を指す。メインフレーム分野で広く利用されていた手法で、オープンな環境におけるサーバ・コンソリデーションや仮想化技術の普及とともにUNIXプラットフォームでも積極的に製品に取り入れられるようになった。
本稿では、以下の3種類のパーティション技術について、HPとIBM、そしてSunが提供する最新のソリューションを紹介し、それぞれの長所短所を比較してみたい。

  • 物理パーティション(ハードウェア単位の分割)
  • 論理パーティション(OS単位の分割)
  • リソース・パーティション(アプリケーション単位の分割)

本稿では、これら3種類のパーティション技術について、HPとIBM、そしてSunが提供する最新のソリューションを紹介し、それぞれの長所短所を比較してみたい。まずは、物理パーティション技術から見ていくとしよう。

  図1:3種類のパーティション技術
図1:3種類のパーティション技術
 
図1は、この3種類のパーティション技術の位置づけを表したものだ。
まずは、物理パーティション技術から見ていくとしよう。

物理パーティションを比べる


物理パーティションとは、ハード・パーティションとも呼ばれ、サーバ全体をシステム・ボード単位で電気的に分割する技術である。これにより、1つの筐体内に複数台のサーバを格納しているかのような使い方が可能になる。また物理パーティションでは、パーティション間が電気的に完全に分離されるので、あるパーティションでハードウェア障害が発生しても他のパーティションには影響が及ばないというメリットも得られる。

HPとSunは、ミッドレンジおよびハイエンド・サーバにおいて、それぞれnPars(nPartitions)とDSD(Dynamic System Domains)と呼ばれる物理パーティションをサポートしている。一方、IBMのPOWER5 プロセッサー搭載のUNIXサーバ(以下、eServer p5 モデル)では、物理パーティションをサポートしておらず、いずれか一か所のハードウェア障害がシステム全体のダウンをもたらす可能性がある。

表1は、各社の物理パーティションを比較したものである。

表1:物理パーティションの比較
 

HP

Sun

IBM

物理パーティション

nPars DSD (未対応)

パーティションの最小単位

セル・ボード システム・ボード

動作中の構成変更

パーティション間の隔離性


(拡張ボード共有時は隔離されない)

バックプレーンの隔離性

×
(2005年1月現在/日本ヒューレット・パッカード調べ)

SunのDSDの特徴は、同社のユニークなDR(Dynamic Reconfiguration)技術による動的な構成変更をサポートしている点だ。DRとはいわばシステム・ボード(4〜8CPUを搭載したマザーボード)のホットスワップ機能のことで、サーバ全体の動作を止めずにシステム・ボードの交換や追加が可能だ。これに対しnParsでは、セル・ボードの交換にはシステム・リブートが必要になるものの、将来使用する可能性のあるCPUを必要となった時点でオンライン化して使用できるiCAP(instant Capacity)の利用により動的なCPU増設を実現している。

ただ、このDRの弱点は、システム・ボードの交換が必ずしも成功するとは限らない点だ。Sunのドキュメントには、DRによる構成変更が失敗する可能性があること、そしてその場合はリブートが必要なことが記されている(*1)。またDR実行後のSCSIバスのハングアップや、ネットワーク障害によるDRのハングアップなどのバグも報告されている(*2、*3)。これらの点から、ミッション・クリティカルなプロダクション環境においてDRが実際に運用されるケースはあまり多くはないだろう。

一方、HPのnParsのアドバンテージは、物理パーティション間の隔離性が高いことである。セル・ボード間を接続するバックブレーン・スイッチがポート単位で隔離されているため、セル・ボードの障害がシステム全体に波及することがない。SunのDSDではこのレベルの隔離性は実現できていない。またSunの場合、DSDの拡張ボードをパーティション間で共有する構成では、1カ所の障害が複数のパーティションに影響する可能性がある。物理パーティションの可用性という観点では、nParsに軍配が上がる。

ではつづいて、各社の論理パーティションに目を転じてみたい。


*1: System Management Services 1.4 Dynamic Reconfiguration User Guide, Sun Microsystems, Inc.
*2: System Management Services 1.4.1 Release Notes, Sun Microsystems, Inc.
*3: Solaris 10 Release Notes Suplement for Sun Hardware, Sun Microsystems, Inc.
  ※2005年1月31日時点での公開情報

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