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HP-UX 11iカーネル・チューニング技法

第2回:メモリ・ページングのチューニング

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HP-UX 11iカーネル・チューニング技法
前回は、HP-UXにおけるプロセスとスレッドの管理にかかわるチューニング・ポイントを説明しました。今回は、メモリ・ページングに関するカーネル・パラメータを取り上げ、仮想メモリの振る舞いや割り当てを設定する方法について紹介します。
HP-UX 11iカーネル・チューニング技法 第2回
メモリ・ページングのパラメータ
パラメータの一覧
2005年3月
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メモリ・ページングのパラメータ

メモリ・ページングに関するカーネル・パラメータを調整することで、仮想メモリ(スワップ・スペース)の振る舞いや制限を設定できます。これらのパラメータは、以下のカテゴリに分類できます。

  • システム・スワップの総量
  • デバイス・スワップ
  • ファイル・システム・スワップ
  • 擬似スワップ
  • 可変ページ・サイズ

今回は、これらのカテゴリの各パラメータについて、その使い方を説明します。


システム・スワップの総量

システム全体に存在するスワップ・スペースの総量は、デバイス・スワップ、ファイル・システム・スワップ、およびリモートNFSスワップのぞれぞれの合計値に相当します。その最大許容値は、maxswapchunksとswchunkという2つのカーネル・パラメータによって設定できます。これらのうち、maxswapchunksは、システム全体で作成もしくは割り当て可能なスワップ・チャンクの数を指定します。一方swchunkは、複数のデバイスまたは複数のファイル・システムにまたがって作成される各チャンクのサイズを決定します。

ただし、これらのパラメータを適切に設定するには、カーネルの動作とシステム内部に関する高度な知識が必要です。詳しい知識がない場合は、swchunkをデフォルト以外の値に変更しないでください。


デバイス・スワップ

ディスク上の一部に設けられたスワップ領域を、デバイス・スワップと呼びます。デバイス・スワップに関連するカーネル・パラメータは、nswapdevの1つだけです。このパラメータには、デバイス・スワップに用いるデバイスの数を指定します。これにより、カーネル内部では、指定された数のデバイスを管理するデータ構造(1つあたり50バイト未満)が確保されます。この数を超えるデバイスにはアクセスできません。 デバイス・スワップ イメージ

ファイル・システム・スワップ

ファイル・システム上に作成されたスワップ領域は、ファイル・システム・スワップと呼びます。この方式では、ページング対象のデータをディスクに直接転送する代わりに、ディスク上のファイルに読み書きします。このため、ファイル・システム・スワップの動作は、デバイス・スワップよりも遅くなります。

ファイル・システム・スワップをサポート可能なファイル・システムの数は、nswapfsで設定できます(このパラメータは、デバイス・スワップにおけるnswapdevパラメータに相当します)。nswapfsは、「常時マウントされ、ファイル・システム・スワップに使用するファイル・システム数」に一致するように設定します。なおカーネル内部では、指定された値のファイル・システムを管理するデータ構造(1つあたり300バイト)が確保されます。

ファイル・システム・スワップのパラメータとしては、さらにallocate_fs_swapmapパラメータが用意されています。ファイル・システム・スワップでは、通常、malloc()が呼び出された時点で初めてスワップ・スペースが割り当てられます。しかし、ファイル・システムが満杯状態のときは、エラーが発生することがあります。そこでallocate_fs_swapmapパラメータを使うことで、事前にswapon()が呼び出された時点でスワップ・スペースを割り当てできます。これにより、malloc()実行時のファイル・システム・スワップのエラー発生を防止でき、可用性が向上します。


擬似スワップ

割り当て可能なメモリの大きさは、ディスクおよびファイル・システム上で利用可能なスワップ・スペースの大きさで決まります。しかし、大量のRAMをインストールした大規模なシステムの場合は、これが効率性の低下を招くことがあります。

例えば、200 MBのRAMが搭載されているシステムのルート・ディスクに1 GBのスワップ・スペースがある場合を考えてみましょう。このようなシステムがシングル・ユーザー・モードで動作しており、なおかつRAMの10%程度しか使用しない場合は、ルート・ディスクの1 GB分をスワップとして使用するのは非効率です。

こうしたとき、擬似スワップを使用します。RAMのうち使用されていない領域をスワップ領域として割り当てることが可能になり、より大規模で高負荷なプロセスを実行できるようになります。ただし、搭載メモリ量やスワップ・スペースのサイズが小さなワークステーションなどでは、擬似スワップによる効果はほとんど得られません。

擬似スワップの割り当てを使用可能もしくは使用不可能に設定するには、swapmem_onを使います。

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