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サーバーを止めずに増強できる
Dynamic nParの離れ業

特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第6回

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特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第6回 サーバーを止めずに増強できるDynamic nParの離れ業

Dynamic nParのメカニズム

Dynamic nParは、現在使用しているサーバーがHP sx1000もしくはHP sx2000チップセットを搭載するセル・ベースのHP Integrityサーバー(またはHP 9000サーバー)であれば、ファームウェアのバージョンアップのみで利用可能となる。
サーバーを止めずに増強できるDynamic nParの離れ業
物理パーティション技術
nPartitions
Dynamic nParのメカニズム
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これはDynamic nParの機能を利用するために、現行のHP Integrityサーバーだけでなく1世代前のサーバーも新機能を利用できることになる。新しい機能を利用するために新しい特別な筐体が必要にならない点は大きなメリットになるだろう。
ただしDynamic nParは最新のHP-UX 11i v3 0709版以降でサポートしており、現状ではWindowsおよびLinuxでは利用できない。

Dynamic nParが従来のnParと異なるのは、セルが以下の2種類に分類される点だ。
  • フローティングセル
パーティション内で自由に追加・削除できるセル
  • ベースセル
パーティション内で固定で割り当てられたセル

フローティングセルとは、HP Integrityサーバー上のパーティション内で自由に追加・削除できるセルを指す。例えば、アイドル状態のパーティションから高負荷状態のパーティションへフローティングセルを1枚移動する、といったリソースの動的配分に利用できる。一方、ベースセルとは、パーティション内で固定で割り当てるセルを指す。フローティングセルとは異なり、ベースセルとしてパーティションに動的に追加することはできるが、動的に削除することはできない。またDynamic nParの個々のパーティションには、少なくとも1枚以上のベースセルを割り当てる必要がある。

では、このフローティングセルとベースセルの組み合わせによるリソースの動的配分の例を見てみよう。
Dynamic nParの構成例
図2:Dynamic nParの構成例

上図は、4枚のセルを搭載したHP Integrityサーバーにおいて、「Partition 0」と「Partition 1」という2つのパーティションを構成した例である。セル2のみがフローティングセルであり、残りのセルはすべてベースセルであることに注意していただきたい。

ここで、Partition 0の負荷が上昇してプロセッサやメモリが逼迫した状況を想定する。一方のPartition 1の負荷が高くなければ、フローティングセルであるCell 2をPartition 1からPartition 0へ動的に移動することで、負荷上昇にともなうサービス品質の低下をPartition1で動作するアプリケーションを停止することなく避けることができる(下図参照)。
Dynamic nParによるリソース配分例
図3:Dynamic nParによるリソース配分例

Dynamic nParはこんなときに便利

従来のnParであれば、こうしたパーティション構成の変更を行うには、サービスを停止してリブートする必要があった。そのため、前もって負荷上昇が予測できるケースには対応できるものの、予期しない負荷上昇への対応は難しい。
例えばWebサイトやデータベースに一時的にアクセスが殺到しているようなケースでは、負荷対応のためにわずかな時間でもサービスが停止すると、かえって業務に混乱を招きかねないだろう。これに対しDynamic nParでは、HP-UXが稼働したままの状態で、上述したようなフローティングセルの移動によるスムーズなリソース配分が可能となる。
よってサービスの利用者は、こうしたサーバーの増強が背後で行われていることに一切気づかないはずだ(サービス品質が向上したという変化には気づくかもしれないが)。

もっとも、Dynamic nParも万能ではない。ひとつ考慮すべき点は、CPUやメモリといったリソースの移動をセル単位でしか実行できないことだ。前述のとおり、1枚のセルには最大で4個のプロセッサが搭載されるため、あまりきめ細かなリソース調整は行えない。もし粒度の細かなリソース配分が必須であれば、vParIntegrity VMといった他の仮想化技術を選択する必要があるだろう。

Dynamic nParのもうひとつの用途は、アプリケーション動作中のサーバー・メンテナンスである。例えばHP Integrityサーバーにセルを増設したいとき、またはセル上のプロセッサやメモリ・モジュールに障害が発生して交換したいとき、これらいずれのケースでも、Dynamic nParではシステムをリブートする必要はない。すなわち「セルのホットスワップ」が可能である(ただし、オンラインでのメンテナンス対象はフローティングセルに限られる)。

こうしたセルの追加や交換では、Dynamic nParから新たに追加された、セルの「アクティブ化(activation)」と「非アクティブ化(deactivation)」という機能が重要な役割を果たす。アクティブ化とは、そのパーティションに割り当てられたセルをOSから動的に利用できるようにする操作を指す。一方、非アクティブ化とは、セルをOSから利用できないようにする操作である。
非アクティブ化されたセルの例
図4:非アクティブ化されたセルの例

上図の例では、セル2が非アクティブ化され、Partition1に属しているがOSからも切り離された状態となっている。こうしたセルは電源をオフにし、筐体から物理的に取り外すことができる。その後、新しいセルと入れ替えたのち、セルをアクティブ化する。こうした手順によって、故障したセルを含むパーティションで動作するアプリケーションを停止することなくハードウェアの交換やリソースの増強が可能になる。

つづく「容易に扱える”Dynamic nPar”の実行例」では、Dynamic nParにおいてセルを取り扱うためのコマンドや実行例について詳しく説明する。
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柔軟性、信頼性、管理性を強化したHP-UX11i v3の全貌
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仮想パーティションとユーティリティの強化ポイント・後編
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第6回
サーバーを止めずに増強できるDynamic nParの離れ業
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