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稼働中のシステムイメージのダイナミックな
複製を可能にするDRD

特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第5回

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特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第5回  稼働中のシステムイメージのダイナミックな複製を可能にするDRD

DRDとIgnite-UXの使い分け

さて、DRD以前からHP-UXに用意されていたシステムイメージのハンドリング・ツールにIgnite-UXがある。Ignite-UXは、複数のサーバーやパーティション環境へのOSイメージの配布に威力を発揮するツールである。今回紹介したDRDは、そのIgnite-UXを完全に置き換えるツールではない。両者を適材適所で使い分ける必要がある。両者の相違をおおざっぱに説明すると、DRDのほうはどちらかというと同一システム内のメインテンスを目的にしたツールであり、Ignite-UXはネットワイドでのシステムのインストール/復旧を主体にしたツールといえる。
稼働中のシステムイメージのダイナミックな複製を可能にするDRD
メンテナンスやバックアップの際に有効活用
DRDとIgnite-UXの使い分け
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次表に、DRDによる複製されたシステムイメージと、Ignite-UXによって作成されたシステムイメージの利用局面での相違をまとめておくので参考にされたい。

表1:DRDとIgnite-UXの適材適所
利用局面 DRD Ignite-UX
パッチの適用管理 オリジナルを変更することなく非アクティブ・システムイメージに適用可能 ゴールデンイメージをインストールする時に適用可能
リホスティング 現時点ではなし(サポート計画はあり) 別サーバーに再構成可能
システムリカバリ 非アクティブ・システムイメージから迅速な復旧が可能(専用のディスクが必要) ネットワーク経由でのシステム復旧が可能(専用のディスクは不要)
ファイルシステムの変更対応 手動対応が必要 ファイルシステムの再構成やサイズ変更が可能
障害時の対応 障害時に他ディスクの非アクティブ・システムイメージからの復旧 別サーバーに格納されたメディアからの復旧

システムリカバリに関するDRDの優位性

DRDとIgnite-UXの共通点は、どちらも障害発生時のシステムのリカバリツールとして有効な点であるが、単一システムのシステムリカバリ・ツールといった用途でみた場合、DRDには次のような優位点がある。

  • テープ装置を必要としない
  • ネットワークの負荷を発生しない
  • ネットワーク上のセキュリティを考慮する必要がない

Ignite-UXは、システムディスクやルートボリュームグループに重大な故障が発生した場合は、make_tape_recoveryまたは make_net_recoveryといったコマンドを使用することにより、信頼性の高い一貫した方法でリカバリすることが可能だ。前者はテープ装置にブート可能なリカバリテープを作成しておきそこからリカバリする機能、後者はネットワーク経由でリカバリする機能だ。
それに対して、DRDのリカバリ機能は、いわば“make_disk_recovery”機能といったものだ。ローカルディスクからのリカバリを行うため、より迅速なリカバリが可能なのはもちろん、特別なテープドライブを必要とせず、ネットワークの負荷も発生しない。さらに、ネットワーク上にデータを流さないためセキュリティ面でも安心である。

DRDのコマンド・リファレンス

DRDには、現時点で、CUIコマンドであるdrdのみが用意されている。本稿の最後として、drdコマンドの概要をまとめておこう。drdの引数に、次に示す5つのサブコマンドのいずれかを指定して実行する。

表2:drdのサブコマンド
サブコマンド 機能
drd clone ルート・ファイルシステムを含むボリュームグループ(vg00)の複製を作成する
drd runcmd 複製された非アクティブ・システムイメージに対して、DRD-Safeコマンドを実行する
drd activete 複製された非アクティブ・システムイメージをアクティベートし、そこからブートできるようにする
drd mount 複製された非アクティブ・システムイメージをマウントする
drd umount 複製された非アクティブ・システムイメージをアンマウントする

これらの5つのサブコマンドの中で「drd runcmd」が多少特殊で、引数にさらにSDのコマンドを指定して実行する。たとえば、非アクティブ・システムイメージに対してパッチを適用するには「drd runcmd swinstall」を実行する。

表3:drd runcmdの一覧
SDコマンド 機能
drd runcmd swinstall パッチをインストールする
drd runcmd swremove パッチを削除する
drd runcmd swlist インストールされているソフトウェアの要素とその属性および編成を一覧表示する
drd runcmd swmodify インストール済みのプロダクトデータベースまたはデポのカタログファイル内の情報を変更する
drd runcmd swverify パッチのインストール内容を検証する
drd runcmd swjob パッチのインストールや削除に関するジョブ状況を表示する

なお、これらの6つのSDコマンドは、オリジナルのシステムイメージに影響を与えず、非アクティブ・システムイメージにのみに作用するためDRD-Safeコマンドと呼ばれる(詳細は、オンラインマニュアル drd-runcmd(1M)を参照)。

次に、drdコマンドの主なオプションをまとめておく。

表4:drdのオプション
SDコマンド 機能
-? 使用方法を表示する(他のオプションとは併用できない)
-p プレビューモードで実行する
-v 詳細なメッセージを表示する
-x extended_option=value 拡張オプションを設定する
-t target_device_file ターゲットとなるデバイスファイルを指定する

関連資料

Dynamic Root Disk 管理者ガイド
Dynamic Root Disk と MirrorDisk/UX の使用方法
Dynamic Root Disk ツールセットの使用方法
Dynamic Root Disk ツールセットを使用した LVM 環境での /stand ファイル システムの拡張
HP-UX Dynamic Root Disk アクティブ化における問題の修復
少数の DRD-Unsafe パッチの管理について
マニュアル
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