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次世代大容量ストレージに対応した新I/Oスタック

特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第3回

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特別企画:HP-UX11i v3 新世代ミッションクリティカルOSへ 第3回  次世代大容量ストレージに対応した新I/Oスタック
特別企画 第3回目となる今回は、HP-UX 11i v3の最大の改良点と言っても過言ではない新しいストレージスタックを取り上げる。HP-UX 11i v3では、1億ZB(ゼタバイト)という驚異的なストレージ容量に対応可能な設計にするなど、まさにストレージ新時代に対応したI/Oに関する新技術が満載されている。前編では、増加し続けるストレージ容量への対応を可能にするスケーラビリティの大幅な拡大と、劇的に向上したパフォーマンスに注目してみた。
次世代大容量ストレージに対応した新I/Oスタック
スケーラビリティが拡大した新ストレージスタック
新ストレージスタックの卓越したパフォーマンス
2007年6月
テクニカルライター 米田 聡
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スケーラビリティが拡大した新ストレージスタック

オープンシステムが基幹業務やWEBサーバーなど高い信頼性や大量のデータ処理能力が必要な用途に利用されるようになった1990年代以降、ストレージの大規模化が急ピッチで進んでいる。大規模なデータに対応するために大容量のストレージが必要になっているのはもちろんだが、信頼性を確保するために、ストレージの冗長化がごく一般的に行われるようになっているのは、ご存じのとおりだ。

こうした傾向は当然ながら今後も続くだろう。言い換えれば、次世代システムには、増加し続け、規模の拡大を続けるストレージシステムに対応していく能力が求められているわけである。この要求に応えるべく、HP-UX 11i v3ではストレージスタックに大規模な改良が加えられており、総ストレージ容量1億ZB(ゼタバイト)以上、1基のディスクあたり最大8ZBの容量まで対応可能な設計が行われている。なお、1ZBとは1,000,000,000TBにあたる。さらに、大規模なストレージ群に対応するため、新I/Oスタックでは多くの制限が取り払われている。たとえば、対応するI/Oバス数は従来(HP-UX 11i v2)の256までという制限がなくなり、事実上、無限のバス数を扱うことができるようになった。

また、システム当たりのアクティブLUN数は最大16,384に拡大(従来は8192)、理論的には16M(メガ)のLUN数に対応できるという。簡単に言ってしまえば、HP-UX 11 v3が対応できるストレージ容量はほぼ無限になったといってもいい。増加し続けるデータ量に備え、5年先、あるいは10年先に必要とされるストレージ容量にも余裕を持って対応できる設計になっている。

表:拡大したスケーラビリティ
I/Oバスの最大数 理論的最大値が4Gに(11i v2では256)
サポートされるLUNの最大数 16384(11i v2では8192アクティブ)
理論的最大は16M
最大LUNサイズ ドライバに依存して2TB以上も可(11i v2では2TB)
1つのLUNへの最大パス数 32(11i v2では8)
ファイルシステムの最大サイズ 理論的には8192TB
実際は使用するボリュームマネージャやファイルシステムに依存

実際の運用の例は後編で詳しく紹介するが、I/Oスタックに加えられた拡張をおおまかに把握しておくことにしよう。

新しいデバイス・パスとデバイス・ファイルの表記形式の導入

HP-UXのユーザなら、従来のHP-UX 11i v2のデバイス・パスやデバイス・ファイルの表記形式では前出の拡張に対応しきれないことに気づくだろう。たとえば、デバイス・パスはHBAへのパスとアドレスが使用されている。したがって、I/Oバス数やLUNの最大数はアドレスなどにより制限されることになる。また、デバイス・ファイルの表記形式も従来のデバイス・パスを元にしたものでは前出の拡張に対応しきれない。仮に、現在の形式のまま対応できたとしても、表記が煩雑になりすぎ管理の手間が大幅に増えるだろう。

そこで、HP-UX 11i v3ではデバイス・パスやデバイス・ファイルに新たな表記形式が導入された。それが「Agile View」や「Persistent DSF」である。具体例は後編で紹介するが、シンプルかつアドレス空間などの制約を受けない形式が導入された結果、大規模なストレージシステムに柔軟に対応することが可能になり、また管理性も大幅に向上している。


ネイティブ・マルチパス

複数のデバイス・パスを使用して負荷のバランスを最適に保ち、また故障発生時には不具合が生じたパスを切り離し、システムを落とすことなく継続稼動を可能にするマルチパスは、大規模なストレージをデータベースなどで運用するシステムでは必須のソリューションだ。

ご存じのように、HP-UXにはLVM PVlink、VERITAS DMP、HP SecurePath、PowerPathなど、サードパーティのソリューションを含め複数のマルチパス・ソリューションが用意されている。だがこれらのマルチパス・ソリューションは製品によって動作する環境が異なる。たとえば、LVM PV Linkは論理ボリュームマネージャでマルチパスを提供する。一方、VERITAS DMPは独自の論理ボリュームマネージャVxVM上で実現されている。また、VERITAS DMPやSecurePathはオプション製品なので、追加の投資を考慮しなければならない。もちろん、その分機能が豊富で使いこなせば十分メリットがあるが、ユーザにとっては、気軽に導入したり、試しに使ってみることが簡単ではなかった。

そこで、HP-UX 11i v3ではOSそのものにマルチパスの機構・・・ネイティブ・マルチパスが組み込まれた。ネイティブ・マルチパスはデフォルトで有効であり、後述するように容易に運用が可能という特徴を持っている。


大きな改善を加えながらも完全な後方互換性を確保

以上の2点がHP-UX 11i v3の新I/Oスタックの大きな特徴となっているが、読者の中には少々、心配になった方もおられるだろう。デバイス・パスやデバイス・ファイルの表記の変更、あるいは従来にないマルチパスのサポートといった大きな変更は、管理や運用に大きな違いをもたらす可能性があるからだ。また、設定等に大きな変更が必要になる恐れを抱く管理者は多いだろう。

だが、HP-UX 11i v3のI/Oスタックには、これほどの大幅な改訂が加えられながらも、ほぼ完全な後方互換性が確保されているという、もう1つの大きな特徴があるのだ。デバイス・パスやデバイス・ファイルの表記は従来の方式も変更せずにそのまま利用でき、またネイティブ・マルチパスは上位レイヤからは完全に透過になっているため、ほとんどの場合は設定に特別な変更を加えなくても利用できるのである。

なお、従来のマルチパス・ソリューションを利用しているユーザの場合、若干の変更が生じるケースもある。より詳細な情報はHPのテクニカルドキュメントを参照していただきたい。

PVlinkに関する情報
LVM Migration from Legacy to Agile Naming Model (PDF 145KB)
Secure Pathに関する情報
Migrating from HP StorageWorks Secure Path for Active-Active Disk Arrays to Native Multipathing in HP-UX 11i v3l (PDF 216KB)
 
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