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技術資料

HP ProLiant サーバ

目次

概要 / はじめに / HP BladeSystem 1U パワー エンクロージャのコンポーネント
  エンクロージャの機能
  インフラストラクチャの構成
  まとめ / 参照情報

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HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャ:
サーバ ブレード エンクロージャ用 ホットプラグ対応、リダンダント電源


エンクロージャの機能

HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャは、次の電源サブシステム管理機能を備えています。

 
  • 双方向の電子 e-fuse による速やかな電源投入。
  • 電源ゾーンを構成することにより、パワー エンクロージャとサポート対象のサーバ ブレード エンクロージャの間に通信機能および管理機能を提供。
  • ダイナミック パワー セーバによる効率的な電力消費。
  • シリアル ポートで、1U パワー エンクロージャのステータスを直接監視。
  • 効率的なケーブル配線により、1U パワー エンクロージャの背面の乱雑さを軽減。
 

双方向の電子 e-fuse

1U パワー エンクロージャには、バス(系統) Aの -48V DC 出力とバス(系統) B の -48V DC 出力とを繋ぐ、双方向の電子 e-fuse スイッチがあります。1U パワー エンクロージャのどちらかのサイドのベイにパワー サプライを1個装着すると、そのサイドのパワー エンクロージャに即座に電源が投入されます。約3秒後に、内部の電子 e-fuse スイッチが自動的に繋がり、結果として、他サイドの 1U パワー エンクロージャにも電源が投入されます。端的に言えば、パワー サプライを1個装着するだけで両サイドの 1U パワー エンクロージャに電源が供給でき、この方法でサイドに関係なく 1U パワー エンクロージャを運用できます。装着したパワー サプライが 1 個だけの場合、内蔵の電源管理ソフトウェアは、電源を投入するブレード サーバの数を制限しようとします。しかし、システム管理者は、警告を無視して、手動でサーバに電源を投入できます。

HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャの電子スイッチが繋がらないのは、パワー エンクロージャ内のバスがショートしている場合だけです。パワー エンクロージャ内のバスがショートすると、電子 e-fuse スイッチが、バスA とバスB を直ちに分離します。1U パワー エンクロージャ内の回路基盤は、障害の発生したサイドを自動的かつ継続的に監視します。障害が解決すると、電子 e-fuse スイッチが自動的にリセットされて繋がり、両サイドのサーバ ブレード エンクロージャに完全な電力を供給します。これは、稀な状態です。

電源 ゾーン

サーバ ブレード エンクロージャと、それをサポートするパワー エンクロージャの関連付けを電源ゾーンの構成と呼びます。これによって、電源状態が変化したときに、電源情報とアラートを適切な電源管理モジュールまたはサーバ ブレード管理モジュールに送信できます。たとえば、システム管理者が HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャからパワー サプライを取り外すと、その電源ゾーン内で影響を受けるサーバ ブレード エンクロージャに通知が送られます。

また、電源ゾーンを構成すると、完全に停電した後、ラック全体を再起動する際のサーバ ブレードの起動シーケンスが定義されます。サーバ ブレード エンクロージャは、ラック内のパワー エンクロージャと通信して、サーバ ブレードとエンクロージャに一度にではなく順に電力を供給して、AC インフラストラクチャの過負荷を防ぎます。このシーケンスは、常にラックの最上部 (電源ゾーン 6) から始まります。まず、エンクロージャ内左側の最上段のブレードから最下段のブレードに向かって処理されます (ProLiant BL30p または BL35p サーバ ブレードが搭載されている場合)。この処理は、引き続き下の次のエンクロージャに進み、最上段のブレードから最下段のブレードに電源が投入されるまで、この処理が続けられます。

多数のサーバ ブレード エンクロージャが存在するラックでは、この手順で最後のサーバ ブレードに電源が投入されるまで、ある程度時間が掛かります。しかし、すべてのサーバ ブレード エンクロージャに同時に電源を投入すると、AC インフラストラクチャに過負荷を掛け、メイン ブレーカが落ちる可能性があるため、HPはこの方法を推奨します。

【混合環境下のファームウェア】
同じラック内で 1U のパワー エンクロージャと 3U のパワー エンクロージャを使用する場合には、電源ゾーンが正しく機能するようにファームウェアを最新バージョンにアップグレードする必要があります。ファームウェア リリース 2.20 で、電源ゾーンの管理方法に大きな変更点が加えられました。2.20 より以前のファームウェア リリースでは、電源ゾーンは2つ (ゾーン 1と2) しか設定できず、ゾーン設定は、3U パワー エンクロージャの背面のスイッチで行っていました。ファームウェア 2.20 では、1台のラック内に格納できるハードウェアの絶対最大数に基づいて、6つの電源ゾーンが設定できます。3U パワー エンクロージャの背面の電源ゾーン スイッチでは、ゾーン1と2の構成だけが行えます。新しい電源ゾーンは3から始まるため、既存の電源ゾーンとは重複しません。新しい電源ゾーン構成の主な違いは、パワー エンクロージャのスイッチで構成しないことです。HP BladeSystem p-Class 3U パワー エンクロージャでは、従来のファームウェア用に引き続きスイッチが存在しますが、ファームウェア バージョン 2.20 以降では、このスイッチは使用しません。新しい電源ゾーン (3以上) は、ラック トポロジに基づいてファームウェアが自動的に設定します。3U パワー エンクロージャとは異なり、1U パワー エンクロージャはファームウェア 2.20 でリリースされたため、電源ゾーン スイッチは存在しません。
電源ゾーンを構成するには、配電元 (1U パワー エンクロージャまたは 3U パワー エンクロージャ) と、少なくともサーバ ブレード エンクロージャが1基必要です。2.20 より以前のファームウェア環境では、サーバ ブレード エンクロージャがゾーン2に存在し、それをサポートするパワー エンクロージャがゾーン1に存在する場合、そのサーバ ブレード エンクロージャ内のサーバ ブレードとスイッチが、自動で電源投入されることはありません。これは、サーバ ブレード エンクロージャ内のデバイスは、自身が属するゾーン内の配電元にしか電力を要求できないためです。配電元がサーバ ブレード エンクロージャと同じゾーンに存在しない場合、そのゾーンには電力が供給されないため、電力を要求しても受け入れられません。

すべてのパワー エンクロージャとサーバ ブレードが確実に適切なゾーンで構成されるようにするには、ラック内のすべてのエンクロージャがファームウェア 2.20 にアップグレードされている必要があります。インフラストラクチャ内の1台のエンクロージャがファームウェア 2.20 にアップグレードされており、他のエンクロージャがアップグレードされていない場合、次のようになります。

  • 2.20 にアップグレードされたエンクロージャは、電源ゾーン 3 に設定されます。
  • アップグレードされていないエンクロージャは、(物理的なスイッチが設定されたゾーンに依存して) 電源ゾーン 1 または2に配置されます。
  ラック内のすべてのエンクロージャをファームウェア 2.20 にアップグレードすると、エンクロージャ背面のスイッチ設定には機能上の目的がなくなります。ファームウェア 2.20 にアップグレードした後は、電源ゾーンは、スイッチ設定によってではなく、ラック トポロジに基づいてファームウェアが自動的に設定するため、電源ゾーンの 1と2は使用されません。HP は、同じインフラストラクチャ内でのファームウェア バージョンの混合をサポートしていません。すべてのエンクロージャで、同じファームウェア バージョンを使用する必要があります。
ファームウェアのアップグレードについては、右記の『HP ProLiant BL System Best Practices Guide』 の第 5 章を参照してください。

ダイナミック パワー セーバ

HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャのダイナミック パワー セーバは、サーバ ブレード エンクロージャ内の電力の使用を効率化する機能です。この機能が有効な場合、総合的な電力消費をリアルタイムで監視できます。サーバ ブレード エンクロージャからの電力要求が小さい場合、パワー サプライはスタンバイ状態になります。電力要求が増大すると、スタンバイのパワー サプライが必要に応じて稼働し、必要な電力を供給します。これによって、パワー エンクロージャが最適な効率で稼働します。

パワー サプライの効率曲線がすべてのパワー サプライに関連付けられているため、最適な効率化を可能にします。パワー サプライの効率曲線は、単に入力電力と出力電力の割合を示したもので、したがって、入力電力 2,000W の 50% 効率は、1,000W の出力を意味します。この差が浪費されているエネルギーであり、これによって費用がかさみます。

ダイナミック パワー セーバは、原則的に、パワー サプライの負荷が軽いと低効率で稼働しており、負荷が重いと高効率で稼働していると認識します。1U パワー エンクロージャに装着されているパワー サプライが、10% の負荷で稼働している場合、その効率は50% 程度までしか見込めない可能性がありますが、50% の負荷では、効率が 90% を超えるまで上昇するため、電力消費を大きく節約できます。ダイナミック パワー セーバは、少数のパワー サプライに重い負荷をかけ、装着されているパワー サプライ全体の負荷を軽くするように負荷を移動することにより、パワー サプライを効率的に運用します。

【ダイナミック パワー セーバによる冗長性】
リダンダント電源は、ダイナミック パワー セーバ モードによって維持されます。1U パワー エンクロージャでは、1 つはバスA、もう1つはバスB の、少なくとも2つのパワー サプライがアクティブであることしか保証しません。6台のパワー サプライが装着された 1U のパワー エンクロージャでダイナミック パワー セーバが有効な場合、次の手順に従って低負荷が実現されます。

  1. 最初に、すべてのパワー サプライに通常通り電源が投入されます。
  2. ベイ 3 とベイ 6 に装着されたパワー サプライがスタンバイになります。
  3. ベイ 2 とベイ 5 に装着されたパワー サプライがスタンバイになります。
  4. ベイ 1 とベイ 4 に装着されたパワー サプライは、冗長性を確保するため、常に 50% 以下の負荷で稼働します。
  負荷が増大すると、逆の手順が実行されます。スタンバイのパワー サプライがペアでアクティブになり、各通電ラインの最大負荷が 50% になるように負荷が分配されます。負荷を均等に分散することで、常に冗長性が確保されます。

【ダイナミック パワー セーバの有効化】
ダイナミック パワー セーバを設定するには、1U パワー エンクロージャから電源管理モジュールを取り外し、ダイナミック パワー セーバ機能を有効にする必要があります。このモジュールはホットプラグ対応であり、通常のサーバ運用中に安全に取り外すことができます (図2)。ダイナミック パワー セーバを有効にした後、電源管理モジュールを再装着します。
 
図2. 1U パワー エンクロージャ電源管理モジュールと、ダイナミック パワー セーバ スイッチの位置
図2. 1U パワー エンクロージャ電源管理モジュールと、ダイナミック パワー セーバ スイッチの位置
 
表2.ダイナミック パワー セーバ スイッチの位置と機能
位置 機能
1 ダイナミック パワー セーバが無効 (デフォルト)
2 ダイナミック パワー セーバが有効
3 予備 (デフォルトはオフ)

シリアル ポート

IT システム管理者は、HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャの背面のシリアル ポートから、1U パワー エンクロージャのステータスを直接監視できます。図3に示し、表3で説明したように、シリアル ポートから詳細情報を入手できます。

 
表3.シリアル ポートを通して表示されるステータス情報
ステータス情報 説明
連続稼働時間 (アップタイム) システムに電源が投入されている時間を表示。
パワー サプライの位置 (スロット番号)、ステータス、電力使用状況、入力/出力温度 パワー サプライの物理的な位置、その障害状態、電力使用状況、および稼働時の温度を提供。
エンクロージャ バックプレーンの温度 エンクロージャ バックプレーンの温度を表示。
障害状態の数 システム内の未解決の障害の数を表示。
ユニット識別 (UID) LED のステータス UID LED がアクティブか否かを示す。
エンクロージャ リンクのステータス リンクが接続されているか否かに関する情報を提供 (エンクロージャ リンクがブレード エンクロージャに接続されているか)。
管理モジュールのファームウェア バージョン 管理ファームウェアのバージョンを表示。
全体の電力使用状況 エンクロージャ内のすべてのパワー サプライの総電力使用状況を表で示す。
パワー サプライの冗長性 (エンクロージャ N+1 の冗長性) 1 台のパワー サプライに障害が発生した場合、エンクロージャに電力障害を発生させることなく、負荷を引き継ぐのに十分なパワー サプライが存在するかを示す。
AC 通電ラインの冗長性 AC 通電ラインが 1本失われた場合、エンクロージャの電力を保つのに十分なパワー サプライが装着されているかを示す。
バスの負荷分散 負荷が、バス A とバス B の通電ラインの間で分散されているかを示す。オリジナルの p-Class エンクロージャにのみ適用。
 
図3. シリアル ポートの表示
図3. シリアル ポートの表示
  ヌル モデム ケーブルを使用して、シリアル ポートにターミナルを接続できます。Microsoft® Windows® ハイパーターミナルや Linux 用 Minicom などのターミナル ソフトウェアを使用して、1U パワー エンクロージャのステータス ディスプレイにアクセスできます。ターミナルで以下の設定を行うと、シリアル ポートを通して通信できます。

  • 9,600 bps
  • パリティなし
  • データ ビット 8
  • ストップ ビット 1
  • ソフトウェアによるフロー制御、XON/XOFF とも呼ばれる
  • VT100 ターミナル エミュレーション
  HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャのシリアル ポートは、ハードウェアによるフロー制御設定をサポートしていません。

【シリアル ポートへのリモート アクセス】
IT 管理者は、2つの方法でシリアル ポートへのリモート アクセスを有効にできます。

  1. HP シリアル コンソール サーバ ソフトウェアにより、IP ネットワークを通してリモートからシリアル デバイスにアクセス。
  2. シリアル インタフェース アダプタを持つ HP IP コンソール スイッチを通してアクセス。
 
HP シリアル コンソール サーバおよびシリアル インタフェース アダプタを備えた HP IP コンソール スイッチも、シリアル ポートを持つ他のデバイスへのリモート アクセスに使用できます。HP シリアル コンソール サーバと HP シリアル インタフェース アダプタの詳細については、www.hp.com/go/kvm を参照してください。

効率的なケーブル配線

HP BladeSystem p-Class 1U パワー エンクロージャでは、十分に整理されたケーブル配線システムを使用して、サーバ ブレード エンクロージャと装着した PDU (パワー ディストリビューション ユニット) を接続できます。1U パワー エンクロージャは、2本の専用 DC 電源ケーブルを通してサーバ ブレード エンクロージャに直接電力を供給します (図4) 。
 
図4. サーバ ブレード エンクロージャに接続された 1U パワー エンクロージャの電源ケーブル
図4. サーバ ブレード エンクロージャに接続された 1U パワー エンクロージャの電源ケーブル
  各サーバ ブレード エンクロージャは、最大 6,000W (各サイドで 3,000 W、したがってケーブルごとに 3,000W) の定格電力をサポートします。各 DC 電源ケーブルは、最悪を想定した電力要件に耐えられる規格です。パワー サプライの最低電圧は -48.8V であり、各サイドおよび各ケーブルの最大実効定格出力電流は 61.5 A となります。

【マネジメント リンク ケーブル】
マネジメント リンク ケーブルを使用して、1U パワー エンクロージャの電源管理モジュールとサーバ ブレード エンクロージャを接続し、双方向通信を可能にします (図5)。
 
図5. 1U パワー エンクロージャの電源管理モジュールとサーバ ブレード エンクロージャを接続するマネジメント リンク ケーブル
図5. 1U パワー エンクロージャの電源管理モジュールと
サーバ ブレード エンクロージャを接続するマネジメント リンク ケーブル
  【PDU電源コード】
PDU を使用する場合には、3ステップの手順で 1U パワー エンクロージャに接続する必要があります。まず PDU 電源ケーブルを接続する前に、ファシリティ AC 電源をオフにするか、PDU から切り離します。次に、PDU 電源ケーブルを、1U パワー エンクロージャの AC 電源入力コネクタに接続します (図6参照)。最後に、PDU 電源ケーブルを PDU に接続した後、PDU に通電します。
 
図6. 1U パワー エンクロージャに接続した PDU 電源ケーブル
図6. 1U パワー エンクロージャに接続した PDU 電源ケーブル

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