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技術資料

HP ProLiant サーバ

目次

概要 / はじめに /
問題点
  RDMAの概要 / RDMA over TCP
  RDMAプロトコルの詳細
    レイヤーの概要
    RDMAデータ転送処理
    Verbs
    RNICインタフェース
  結論 / 詳細情報

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イーサーネットRDMAテクノロジ


概要

 
インフォメーションテクノロジ(IT)分野のお客様に永続的な価値を提供する革新的な技術開発におけるリーダー、ならびにデータセンターの将来の方向に関する信頼できるアドバイザーとして、HPはRDMA over TCPなどの未来のファブリックインターコネクトテクノロジの開発に密接に関わっています。この技術概要では、RDMA over TCPについて詳細に説明します。
 

はじめに

 

コンピューティングテクノロジやストレージテクノロジの進歩は、データセンターのネットワークインフラストラクチャにとって大きな負担となっています。たとえば、イーサーネットの速度が増加し、大量のデータが転送されるようになると、通信を処理するのにより多くのCPU処理能力が必要になります。

問題を深刻化させているのは、TCP/IPデータが大量のメモリバス帯域幅を消費することです。これは、通常TCP/IPデータがメモリバスを3回通過することによるものです。着信したときに1回、それに、処理されてアプリケーション内の最終目的地に格納されるときにあと2回通ります。このオーバーヘッドはCPUが他の有用な仕事をすることを妨害し、レイテンシを増加させます。データセンターネットワークのスケーラビリティが制限されることもあります。

また、今日の一般的なデータセンターは、さまざまな異なったインターコネクトを使用して、サーバとサーバ、およびサーバとストレージをリンクします。システムと周辺機器バスインターコネクトを多数使用すると、互換性や相互運用性、経営効率が低下し、機器やソフトウェア、トレーニング、運用と保守に必要な人員にかかるコストがふくらみます。効率を上げ、コストを下げるには、データセンターのネットワークインフラストラクチャを、統一性と柔軟性を備えた高速なファブリックに変換する必要があります。

高速データセンターで、統一されたインフラストラクチャを使用するという考え方は比較的新しいものです。こうしたシステムは、安全にサーバ、ストレージ、アプリケーションの間でのデータ転送を効率的かつ安全に行うことができる、高帯域幅、低レイテンシのファブリックを必要とします。進化するファブリックインターコネクトと関連テクノロジが、プロセッサとメモリ上のオーバーヘッドの負担を減少させることによって、より効率的でスケーラブルなコンピューティングとデータセンター内のデータ転送を約束します。既存のインフラストラクチャ上で動作するものを含む、より効率的な通信プロトコルを使用すれば、プロセッサをより有用な仕事に振り向け、インフラストラクチャの使用を改善することができます。また、データセンターの機能を少数、場合によっては1つの業界標準のインターコネクト上に集約するファブリックインターコネクトの能力には大きな利点があります。

RDMA (Remote Direct Memory Access)テクノロジは、これらの目標の達成を約束する最新のテクノロジです。RDMAは、システム、アプリケーション、およびストレージが、イーサーネットなどのファブリックインフラストラクチャ上で直接通信するために使用するデータ交換テクノロジです。

RDMAテクノロジの起源はServerNetで、そこからVirtual Interface (VI) Architecture、InfiniBand™(IB)と発展してきましたが、HPはこれらのクラスタ インターコネクトを含むネットワーキングと通信テクノロジの開発をリードしてきました。今日、HPはRDMAテクノロジイニシアティブの最前線にいます。HPは既存のTCP/IPネットワーク上でRDMA機能を提供する製品を実装するために必要なアーキテクチャの仕様を開発するために組織された独立グループであるRDMAコンソーシアムの創設メンバーです。

この技術概要では、RDMA over TCPについて詳細に説明します。この他の最新のファブリックテクノロジに関する詳細は、HP技術概要 『emerging fabric technologies』を参照してください。

 

問題点

 

TCPとIPは、インターネットの中心に位置付けられるプロトコルの組み合わせです。インターネットに接続しているコンピュータはすべて、これらのプロトコルを使用して情報を送受信します。異種システムが通信することができるように、情報は固定したデータフォーマット(パケット)で送信されます。TCP/IPプロトコルスタックは、あらゆるタイプのコンピュータが物理的なメディアの相違を越えてデータを転送するためのインターネットワーキング言語として開発されました。TCP/IPは、プロトコルスイートに含まれる70,000以上のソフトウェア命令により、必要な信頼性メカニズム、エラー検出とエラー訂正、順序制御、回復などの通信機能を実現しています。

TCP/IPプロトコルスタックは、データパケットの発信と着信を処理するために実装されています。現在では、TCP/IPスタックは通常、オペレーティングシステムソフトウェアに実装されています。したがってパケットはメインのシステムCPUによって処理されます。結果として、発着信するネットワークトラフィックのプロトコル処理が、ビジネスアプリケーションやその他の実用アプリケーションも使用するCPUサイクルを消費してしまいます。処理、およびそれに関連した時間遅延により、多数のサーバを横断してアプリケーションを動作させることも難しくなります。ネットワーク速度が毎秒1Gb/s以上に達し、大量のデータが送信されるため、CPUには、TCP/IPプロトコルの処理とデータ転送の負荷が重くのしかかります。

メモリバスの帯域幅が限られているため、プロトコルスタック処理の負担は深刻な問題となります。データパケットが少なくとも3回メモリバスを通過しなければならないため、ネットワークデータの着信がメモリバス帯域幅を消費します。受信デバイスは、デバイスドライバ バッファにデータを書き込み、オペレーティングシステム バッファにそれをコピーし、アプリケーションメモリ空間にコピーします。こうしたコピー処理によりレイテンシがさらに増大します。しばしばオリジナルのデータを小さいチャンクに分割する必要があることを考えると、1Gb/sで転送されるデータが、メモリバス帯域幅のかなりのパーセンテージを消費し、すべてのCPUがメモリのためにストールしてしまうことも考えられます。実際、1GbのイーサーネットトラフィックによるTCP/IPプロトコルオーバーヘッドは、CPU使用率を20〜30%増大させることがあります。1GbのTCP/IPネットワーキングトラフィックは最高1GHzの処理能力を必要とするため、10Gbイーサーネットが実現すると、ソフトウェアオーバーヘッドがシステムCPUを圧倒してしまう可能性があります。

 

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