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導入する前のアドバイス

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2.2.6. UPSの選択

日本では、諸外国と比較して、安定した電力が電力会社から供給されている為、サーバー管理者の方が、サーバーの動作に影響を与える入力電源の不具合に遭遇した経験は、それほど多くは無いと思います。しかし、電力会社から供給される電力は、自然災害や事故などの不測の事態が発生した場合などに常に供給される保証はありません。また、電力会社から正常に電力が供給されている場合でも、人為的な接続ミスにより、一時的に消費電流量が増加して、一部のブレーカーが落ちてしまう可能性も考えられます。サーバーの稼動時に電力供給が突然停止されれば、最悪の場合、サーバー上のデータは破損してしまいますが、UPS(無停電電源装置)を導入してあれば、不慮の電源障害が発生した場合でも、サーバーを安全にシャットダウンするまでの一時的な電源としてUPSを使用することができます。一般的に、サーバーの重要度が増すほど(サーバーが保持するデータの重要度が高いほど)、サーバーが使用する電源を保護することが重要視され、UPSを導入する割合は高くなります。
UPSを導入すると、万が一の電源障害時の対策となることに加え、建物の法定電気点検の停電時や、運用でサーバーを一時停止する際などに、UPS管理ツールと連携させることでサーバーを自動運転させることも可能になります。このように、UPSを利用すれば様々な管理上の利点を得ることができるため、HPではHP ProLiantサーバーの導入時に、UPSの導入も併せて検討することを推奨しています。
以下に、HPが提供しているUPS管理ツール、UPS製品とそのオプションを紹介し、最後にUPSの選択方法を記載します。尚、UPSの製品ホームページでも、UPSの概要や製品毎の詳細な情報などを記載しておりますので、そちらも併せて御覧ください。
  • UPS管理ツール
    HPでは、一台のUPSを管理するための“HP PowerManager”ソフトウェアと、UPSへ直接組み込む“HP UPS マネジメントモジュール”ハードウェアの2種類のUPS管理ツールを提供しています。何れのツールを用いた場合でも、UPSで電源を管理されている各サーバーにはUPS管理ツールをインストールして適切に設定する必要があります。尚、PowerManagerは全てのHP製UPSで利用できる無償のソフトウェア製品となりますが、オプションの有償製品であるUPS マネジメントモジュールは利用(装着)できるUPSに制限がありますので、用途に応じて何れか一方のUPS管理ツールをご使用ください。

    UPS管理ツールの構成例
    UPS管理ツールの構成例

  • HPのUPSの特徴
    HPのUPSには、負荷セグメントという機能があり、負荷セグメント単位で電力供給を制御できます。この機能をUPS管理ツールと組み合わせることで、負荷セグメント毎にシャットダウンタイミングや起動時間をずらす運用(遅延制御)が可能になります。負荷セグメントはUPSの出力コンセントに固定で割り当てられており、変更はできません。UPS管理ツールで設定を行う際には、サーバーが実際に接続されている負荷セグメントを正確に指定する必要があります。
    遅延制御の設定はUPS管理ツールによって違いがありますので、詳しくは、UPS管理ツールの製品ホームページおよび製品マニュアルを御覧ください

  • UPSの種類
    HPのUPSは、タワー型とラック型で以下のモデルがあります。尚、この表ではR/T 2200 G2はラック型に分類していますが、タワー型として利用することも可能です。

    形状 モデル 入出力
    電源
    電圧
    容量 入力プラグ
    形状
    出力コンセント
    形状
    負荷
    セグメント
    マネジメント
    モジュール
    タワー型 T750 100V 750VA NEMA 5-15P NEMA 5-15R×6 1 ×
    T1000 G2 1000VA NEMA 5-15P NEMA 5-15R×8 1 ×
    T1500 G2 1500VA NEMA 5-15P NEMA 5-15R×8 1 ×
    ラック型 R/T 2200 G2 100V 2200VA NEMA 5-20P NEMA 5-15R×4
    NEMA 5-20R×4
    4 ×
    R1500 G2 1200VA NEMA 5-15P NEMA 5-15R×4 2
    R3000
    (100V)
    2400VA NEMA L5-30P NEMA 5-15R×6
    NEMA L5-30R×1
    3
    R3000
    (200V)
    200V 3000VA NEMA L6-20P NEMA L6-20R×1
    IEC 320 C13×9
    3
    R5500 5000VA NEMA L6-30P NEMA L6-30R×1
    IEC 320 C13×4
    IEC 320 C19×4
    2
    HP製UPSの機種一覧
  • UPSオプション
    HPのUPSに装着できるオプションには、以下のものがあります。

    • UPSマネジメントモジュール
      UPSに内蔵する管理用ハードウェア(UPS管理ツール)です。このオプションを使うことにより、UPSから電力供給を受けるサーバー上で動作するエージェントソフトウェアの管理をUPSから直接制御することが可能となるため、UPS管理サーバーを別途用意する必要がなくなります。(UPSマネジメントモジュールは、専用シリアルケーブルまたは、LANを経由して、エージェントソフトウェアを制御します。)2台のUPSそれぞれにUPSマネジメントモジュールを装着すれば、UPSの冗長構成でサーバーの電源を保護することができます。
      UPSマネジメントモジュール
      UPSマネジメントモジュール

    • 拡張ランタイムモジュール(ERM)
      拡張用バッテリです。このオプションを使うことにより、UPSのバッテリの持続時間を延長できます。(UPSの最大出力値(VA値)は変更されません。)基本的にUPSの負荷(出力)が最大の場合、UPS本体のみのバッテリの持続時間は5分程度となりますが、ERMを1台追加することで、持続時間は20分程度まで延長されます。
  • UPSの選択方法1(手作業による選択)
    UPSが電源を保護できる時間は、UPSに搭載されているバッテリの容量と、UPSに接続されている機器が消費する電力量に依存しています。したがって、UPSを選択するときは、電源を保護するサーバーと、そのサーバーがシャットダウンするまでにかかる時間を明確にする必要があります。それぞれを明確にした後、電源を保護するサーバー全ての電源容量(VA値)の合計を求め、その値で必要なだけの時間バッテリが持続できる構成を選択します。
    以下では、UPSに接続するHP ProLiantサーバーの電源容量を自分で求め、必要なUPSを選択する場合の手順を記載しています。

    • UPS選択の例
      1. HP Power Advisorを使って電源容量を求めます。
        HP Power Advisorをダウンロードして、各項目を実際の構成に合わせて入力します。複数のHP ProLiantサーバーをUPSに接続する場合は、サーバー毎にHP Power Advisorで電源容量を計算し、その合計を求めます。

        HP Power Advisor
        HP Power Advisor
        ※ 周辺機器など、VA値が表記されていない場合は、以下の計算方法で算出します。
        VA 値=消費電力(W値)÷力率 (※力率:0.6〜0.7)

      2. 必要な数値を求めます
        ML370G6本体以外にUPSへ機器を接続しない場合の例
        • 入力電圧 100V
        • 最大定格VA値 523VA(HP Power Advisorで算出した結果)
        • シャットダウンにかかる時間最大10分
        • UPS管理ツールで、シャットダウン開始までの時間を5分とする

      3. 使用できるUPSをリストアップします。
        この例では、UPSに求められるバックアップ時間は、523VAで15分以上となります。システム構成図の「タワー型サーバー用オプション編」または「ラックオプション編」に記載されているUPSバッテリ持続時間目安表から、利用可能なUPSをリストアップします。UPSの仕様でVA値の端数は記載されていませんので、余裕を見て切り上げた値(今回は550VA)で確認します。

        UPS仕様一覧のバックアップ時間の目安
        UPS仕様一覧のバックアップ時間の目安

      4. 最終的に使用するUPSを選択
        前のステップでリストアップされたUPSの中から、以下の要素を比較して、最適なUPSを選択します。
        • 価格
        • 余力(どの程度余裕があるのか、残時間を見ます)
        • 入力電源(既存の利用可能なコンセントと照らし合わせて、電源工事の必要有無を確認します)
        • 出力電源コンセント数(この例では、必要なコンセント数は1つです)
        • 負荷セグメント数(複数のサーバー間で遅延制御を行う場合)

    • UPSの選択方法2(ツールによる選択)
      HPがオンラインサイトで提供している、UPSサイジングツールを利用する方法もあります。UPSサイジングツールを利用するとシンプルな操作で必要なUPSを簡単に確認することができます。尚、このツールでは、サーバーの消費電力量は最大値で見積もっているため、実際の構成によっては、容量過剰なUPSとなる場合があります。 また、最新のサーバーはリストから選択できない場合もありますので、その場合は上述の手作業による選択を行ってください。
      UPSサイジングツール
      UPSサイジングツール

      UPSサイジングツールの使用方法

      1. 電源保護の必要なデバイス(サーバー)を追加します。「<< add to device list」ボタンをクリックして表示されるリストから目的のサーバーを選択し、その左側のリストボックスから台数を選択後、同一行の「add item」ボタンをクリックします。これは複数追加可能です。全てのデバイスを選択したら、「configure UPS >>」ボタンを押下して、最初の画面に戻ります。
      2. 入力電圧、UPSがデバイスに電源を供給する時間、今後必要な電力増加率などの各種パラメーターを指定します。
      3. 最後に「view solution」ボタンをクリックすると、最適なUPSの構成が表示されます。この結果は印刷したり、電子メールで送信したりできます。
  • リダンダントパワーサプライ構成時のUPS接続
    リダンダントパワーサプライを搭載するサーバーの電源をUPSで保護する場合、次のような3つの構成が考えられます。

    リダンダントパワーサプライの電源保護構成
    リダンダントパワーサプライの電源保護構成

    • a) 両系統1台のUPSへ接続
      リダンダントパワーサプライへの電力供給を1つのUPSを通じて行うという最もシンプルな構成となります。商用電源障害時のエージェントソフトウェアへのシャットダウン設定なども、単一パワーサプライ接続の場合と違いはありません。3つの構成の中で最も安価に構築できますが、UPSが単一障害点であることに注意する必要があります。
    • b) 1系統商用電源、1系統UPSへ接続
      商用電源側はUPSの保護が無いため、電圧サージなどが発生した場合、パワーサプライが故障する可能性があります。また、商用電源側の障害がUPSでは把握できないため、UPSのシャットダウンポリシーは複雑になり、商用電源障害時は手動によるシャットダウン作業が必要となります。c)の構成と比較して安価に電源系統の冗長性が確保できますが、運用に手間がかかります。
    • c) 冗長UPS接続
      PowerManager管理ソフトウェアは冗長UPS構成をサポートしていませんので、UPSマネジメントモジュールが必要となります。この構成の場合、UPSマネジメントモジュール用のエージェントソフトウェアを適切に設定することで、UPSマネジメントモジュール側はUPSが冗長構成であることを認識します。両方のUPSの商用電源からの電力供給が停止した場合のみ、管理下のサーバーをシャットダウンします。3つの構成の中で、最も構築コストが高くなりますが、信頼性も最も高い構成となります。

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