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良品廉価のパンを食卓に届けるために

東日本大震災後の対応と流通BMS
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震災時に対応した受発注管理

── どれくらいの数の工場と店舗、そして商品の受発注管理を行われているのでしょうか?

石毛 幾雄 氏:  2012年12月末現在で、国内に27箇所の工場と107,182の営業店舗があります。パンは約4,700種類、季節商品や地域限定の商品を含めて約10,500種類とバラエティ豊かな商品を取り扱っています。全国にパンの工場を配備し、効率的な生産ライン、万全の品質管理体制によって、最高の品質と最善のサービスに日々努めているわけです。

水野 徹 氏:  毎日受注生産を行なってフレッシュな状態でお届けするというのは、他の製造業にはないビジネスモデルだと思います。パンは生鮮食品ですので、ストックするわけにはいきません。受発注管理システムには早く注文を集計して早く工場に振り分けるといった独自の仕組みで、かつ様々な課題に迅速に対応できることが重要となるのです。

山崎製パン株式会社 計算センター 次長 水野 徹 氏
山崎製パン株式会社 計算センター
次長 水野 徹 氏
図(1):受発注管理システム
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図(1):受発注管理システム


── 東日本大震災の際、受発注管理においての緊急事態には、どういったことがあったのでしょうか?

石毛 幾雄 氏:  操業停止した仙台工場は東北の多くの地域をカバーしていましたので、各地からの発注も多くありました。そこで、臨時で物流基地を設置し、他の工場で生産したものを集め、手作業で仕分けし、配分した実績を売り上げに計上するといった仕組みを作り、柔軟に対応したわけです。

また、パン以外の食品売場が品薄状態となり、各チェーンから予想していなかった大量発注が続きました。既に工場は、食糧支援を含めてフル稼働でしたので、生産能力を超えた状態でした。さらに、発注側から手作業などの様々な方法で注文が届いたり、納品確認も行えなかったりと、システムが機能しなくなってしまったのです。

写真(2):緊急食糧を輸送する配送車両
写真(2):緊急食糧を輸送する配送車両

水野 徹 氏:  計画停電も大きな問題でした。パンの仕込みから出荷まで半日かかり、その間止まってしまうと、パンを製造できなくなってしまうのです。不定期に訪れた計画停電によって関東近郊の工場を中心に、より充実した管理体制と業務の効率化が求められました。

受発注管理システムとしては、システムそのものが計画停電の影響を受けることもありましたし、発注側のシステムが影響を受けることもあり、時間を合わせて継続的に集計処理を行うことが困難となりました。当時は流通BMSの導入が始まったばかりであり、弊社側で繰り返し発注データを取りに行く集信を行うことで、対応したわけです。受発注管理システムが計画停電の場合は大阪のバックアップから行いました。

※「流通ビジネスメッセージ標準 (Business Message Standards)」の略で、2007年に経済産業省により制定された流通事業者が利用する統一の標準仕様。
図(2):東日本大震災時の災害対策構成
図(2):東日本大震災時の災害対策構成


── 大阪のバックアップは、実際どうだったのでしょうか?

水野 徹 氏:  災害対策システムを企画して作ってOKではなく、その場になってみないと動かないということがあります。当時、2時間停止した場合の訓練は行なっていました。計画停電の可能性があると分かった際、大阪をさらに長時間動かそうと考えたのですが、実際にはデータ量や運用面など様々な課題が生じたのです。




続きを読む 震災後の改善と流通BMSと将来の流通像
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