ハイパーコンバージド製品を、「パブリッククラウドと同等のスピード感・使い勝手を実現するオンプレミス環境」と捉えると、そのメリットの大きさが容易に想像できる。事実、新旧多様な仮想サーバー環境の統合やVDI基盤として、ハイパーコンバージド製品の採用が急増している。注目すべきは、ハイパーコンバージド製品が「企業ITインフラの理想的な姿」に大きく近づいていることである。インテルの田口栄治氏を迎えて、「ハイパーコンバージド最前線」シリーズ第2回をお届けしよう。

インテル株式会社
データセンター&IoT事業開発部
シニア・スペシャリスト
田口 栄治 氏

日本ヒューレット・パッカード株式会社
プリセールス統括本部
テクノロジーエバンジェリスト
小川 大地 氏

日本ヒューレット・パッカード株式会社
ストレージ事業統括本部
ストレージエバンジェリスト
SDSスペシャリスト
井上 陽治

ITインフラは「ソフトウェア・デファインド」へ向かう

――インテル様では、ITインフラストラクチャの進化をどのように捉えていますか。

田口氏 デジタル化されたビジネスモデルで市場を席巻する新興企業が台頭し、迎え撃つ企業もデジタル化を加速させています。これを支えているのが、2010年頃から本格化したクラウドテクノロジーの普及です。クラウドというパラダイムシフトが、共通IT基盤の構築とリソースプール化を進め、オンデマンドでITリソースを活用する流れをもたらしました。

インテルでは、企業ITインフラの進化の行き着く先として、「ソフトウェア・デファインド・インフラストラクチャ」という具体像を描いています。多様なワークロードに対し、最適なリソースが自動的にかつ瞬時に割り当てられるインテリジェントな環境をご想像ください。ビジネスアジリティに寄与するだけでなく、投資対効果・経済性の面でも大きなメリットを提供します。

小川 HPEが提唱している「コンポーザブル・インフラストラクチャ」のコンセプト、仮想・物理・コンテナなどあらゆるリソースをプール化して瞬時に利用できる「HPE Synergy」が実現する世界に非常に近いですね。インフラ内のリソースを把握して自動的に構成するテクノロジーにおいて、HPE Synergyは業界で最先端を行く取り組みであると自負しています。

田口氏 HPE Synergyは、インテルが考えるソフトウェア・デファインド・インフラの理想形に最も近い製品と言えるでしょう。そして、今日の主題である「ハイパーコンバージド」は、仮想化環境に特化したリソースプールを実現する製品としてかなり成熟してきました。

小川 HPEでは、インテル® Xeon® プロセッサー搭載「HPE Hyper Converged 380 System」の提供を開始し、ハイパーコンバージド製品のラインアップを拡充しました。ハイパーコンバージドならではの優れた俊敏性、コスト効率、運用管理性を実現するとともに、より柔軟なハードウェア構成を可能にしてお客様ごとのニーズに幅広くお応えする製品です。プリセットされた設定を選んで、わずか数クリックでデプロイできるユニークな特長を備えています。

田口氏 ハイパーコンバージドの本命とも言える製品の登場ですね。デジタルビジネスが加速する時代にITインフラはどうあるべきか。ITを活用していかに超高効率な企業への変革を果たすか。ITの構造改革を進めている企業にとって、有力な選択肢となるのではないでしょうか。

ハイパーコンバージド製品に求められる「能力」とは

――HPEのハイパーコンバージド製品にはどのような特長がありますか。

小川 HPEでは近い将来、企業のITインフラは、仮想と物理、クラウドとオンプレミスが混在し続けると考えています。「コンポーザブル・インフラ」は、こうした多様な環境を意識させることなく容易に扱えるようにします。

これに対して「ハイパーコンバージド」は、仮想化環境に特化したインフラ製品として、今日からそのメリットを享受していただけます。サイジングや構築にかかる期間の短縮、迅速な仮想マシンの払い出し、スケールアウトによる柔軟な拡張などは、ハイパーコンバージドならではの優位性です。仮想化環境の統合やクラウドサービス基盤、仮想デスクトップ(VDI)基盤として即座に威力を発揮します。

もうひとつ、重要なポイントがあります。HPEは「コンポーザブル・インフラストラクチャ戦略」で示したロードマップの中で、ハイパーコンバージドを重要なステージのひとつに位置づけています。HPEのハイパーコンバージド製品は、お客様が将来コンポーザブル・インフラへ移行するための明確なパスを持っているのです。

田口氏 企業がハイパーコンバージドによってITインフラの統合とシンプル化を進め、最終的にソフトウェア・デファインドのインフラへ到達できる道筋を示しているのですね。そうした中長期的な視点は、企業のIT部門にとって非常に重要だと思います。

先に発表した「インテル® Xeon® プロセッサー E5 v4ファミリー」も、ソフトウェア・デファインド・インフラのビジョンに合わせて進化させています。Broadwell世代となり、パフォーマンスの向上はもちろんのこと、ソフトウェア・デファインド基盤に不可欠なテレメトリ機能も強化しています。
*Broadwellは開発コード名です。

小川 ハイパーコンバージド製品は、企業の内外で運用してきた仮想化環境を統合して、ITインフラをシンプル化する目的で採用されるケースが多くを占めています。即効性の高いソリューションとしての側面が評価されることも多いですが、その先の「自社のITインフラのあるべき姿」を見据えて、ハイパーコンバージドを選択されるお客様が増えていると感じています。

ハイパーコンバージドへの注目度と期待値が高まっていますが、機種選定に際して必ず留意いただきたいポイントがあります。「そのハイパーコンバージド製品に、多数のワークロードを“安定稼働”させる仕組みとサポート体制はあるか」ということです。外部ストレージを使わないハイパーコンバージドでは、「ソフトウェア・デファインド・ストレージ(SDS)」という新しいスタックが加わるからです。

井上 その通りですね。ストレージのレスポンスが悪化したり、ストレージそのものが停止してしまうと、稼働させているアプリケーションとシステム全体が深刻な影響を受けます。SDSが提供するストレージサービスの安定性・信頼性、SDS製品としての成熟度が、ハイパーコンバージドによるインフラ全体の信頼性を決めると言っても過言ではありません。

HPEのハイパーコンバージド製品は何が違うのか

――HPEハイパーコンバージド製品のSDS環境をご紹介いただけますか。

井上 HPEのハイパーコンバージド製品には、ソフトウェア・デファインド・ストレージ(SDS)製品として出荷開始から8年、200万ライセンスの導入実績を持つ「HPE StoreVirtual VSA」が採用されています。HPE StoreVirtualはアプライアンス製品でも提供しており、柔軟にスケールアウト可能なクラスター型ストレージとして好評をいただいています。

HPE StoreVirtual VSA は99.999%という可用性を実現しており、様々な業務システムに安心してご利用いただけますが、中でもストレージサービスを停止させないためのユニークな機能として「ネットワークRAID」が高く評価されています。これは、複数のノードを横断してRAIDを構成しノード障害を克服する独自のテクノロジーです。さらに、スナップショットとリモートコピーは標準機能として使えますので、データ保護と災害対策に活用いただけます。Site Recovery Managerへの対応をはじめ、VMware vSphereとの親和性にも優れています。

HPEハイパーコンバージド製品としてHPE StoreVirtual VSAをインテグレーションするにあたり、その優位性を高めるための様々な工夫を施しました。ソフトウェアとハードウェアそれぞれのメリットを、バランスよく組み合わせていることにご注目いただきたいと思います。SDSでストレージ機能を実装しながら、ハードウェアRAIDを使えることはそのひとつです。

小川 HPE ProLiant サーバーが長年にわたり進化させてきた、ハードウェアの信頼性を高める仕組みをそのまま使えるメリットも大きいと思います。CPUやディスク、メモリなど主要なコンポーネントの不調を検知して問題が発生する前に自動通報する機能は、HPEならではと言えるでしょう。HPE iLOマネジメントエンジンが提供する「自働サーバー」としてのメリットが、そのままHPEハイパーコンバージド製品の優位性につながっています。

井上 一般のハイパーコンバージド製品は、問題が発生したときのトラブルシューティングの難しさを指摘されることがあります。ハードウェア、SDSによるストレージ環境、ハイパーバイザー、サーバーOS―どこで問題が発生しているのか、初めて扱う方には最初の問題切り分けすら難しいかもしれません。その点、HPEハイパーコンバージド製品は、ハードウェア、SDSともに自社設計であり、日本ヒューレット・パッカードによるワンストップでの保守が可能です。デリバリーからサポートまでの体制とサービス品質をご評価いただいて、HPEハイパーコンバージド製品が採用されるケースも珍しくありません。

小川 HPE ProLiant サーバーやHPE StoreVirtual 製品を提供している、全国の日本ヒューレット・パッカードの販売パートナー様の存在も大きいですね。HPE製品とハイパーバイザーにも精通した技術者の豊富さも、HPEハイパーコンバージド製品のアドバンテージと言えるでしょう。

すべての企業は、新しいITインフラへの変革を急ぐべき

――ハイパーコンバージド製品への期待、担うべき役割についてお聞かせください。

田口氏 今日のお話を通じて、ハイパーコンバージドが現時点で手に入る最良のソフトウェア・デファインド製品であることを再認識しました。ビジネスのデジタル化が急速に進展する中で、ITインフラの複雑性を解消してシンプルにする、その運用を単純化・自動化して管理者の負荷を軽減することは、私たちテクノロジーベンダーのミッションだと思っています。私たちは、いま時代の転換点に立っています。企業のIT部門は、デジタルビジネスを支える新しいITインフラへの変革を急がなければなりません。

先日、「Intel Storage Builder Executive Summit」を開催し、ソフトウェア・デファインド・インフラの進化を加速させるためのエコシステムに賛同いただき、井上さんには講演していただきました。業界を代表するSDS製品のひとつHPE StoreVirtual VSAの進化に、大いに期待しています。

井上 ありがとうございます。HPEのハイパーコンバージド製品は、どれだけ複雑な処理を実行していても、ユーザーにそれを意識させないシンプルな操作性、容易な運用をさらに追求していきます。「パブリッククラウドと同等のスピード感・使い勝手を実現するオンプレミス環境」―これこそが、ハイパーコンバージドが提供できる価値であり、お客様のメリットになるものと確信しています。

小川 ハイパーコンバージド製品による「統合基盤」を導入しても、サイロ化しているシステムを実際に統合できなければ意味がありません。しかし、現実には企業内には統合対象から外さざるを得ない「例外システム」がかなり存在します。この4月に発表した「HPE Hyper Converged 380 System」は、いかに「例外」を作らず統合できるようにするか、この課題に明確な解答を示すことができる「懐の深い製品」です。ぜひご期待ください。

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